能登智彦、松尾葉奈、戸田和敬2021年12月6日 17時27分 6日午前1時半ごろ、広島県呉市八幡町のアパートの一室で「人を刺した」と110番通報があった。呉署員が駆けつけると、この部屋に住む奥村康之さん(39)が包丁で刺されて倒れており、搬送先の病院で約1時間後に死亡した。呉署は奥村さんの知人で、自ら通報した井上由利恵容疑者(36)=呉市伏原1丁目=を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、殺人容疑に切り替えて調べている。 発表によると、井上容疑者は6日午前1時10分ごろ、奥村さん宅で、奥村さんの背中を包丁で刺して殺害しようとした疑いがある。「刺したことは間違いない」と容疑を認め、凶器とみられる包丁は現場付近で見つかったという。捜査関係者によると、井上容疑者は以前、奥村さんから暴力を受けたという趣旨の相談を署にしていたという。 現場はJR呉駅から東に約900メートルの住宅街で、市中心部の商店街からも近い。現場のアパートの所有者によると、奥村さんは一人暮らしだったという。近くに住む男性は「昨夜、建物から男女の大きな話し声が聞こえた。まさか閑静な住宅街で殺人事件が起きるなんて」と驚いていた。(能登智彦、松尾葉奈、戸田和敬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
法務省看板に黒い塗料、容疑の男を逮捕 「日本に不満」供述
2021年12月6日 17時46分 東京・霞が関の法務省で10月、屋外の看板に黒い塗料が吹きかけられた事件で、警視庁が建設作業員の男(45)=住所不定=を器物損壊容疑で逮捕していたことが6日、丸の内署への取材で分かった。11月15日に逮捕し、12月3日に起訴されたという。男は「あほ、と書いた」と証言し、動機について「日本のあり方や日本人に不満があった」と供述したという。 丸の内署によると、男は10月10日午後4時ごろ、千代田区霞が関1丁目の中央合同庁舎6号館前に設置された「法務省」と書かれた石看板に、黒い油性のスプレーで落書きをした疑いがある。周辺の防犯カメラの映像を分析するなどして男を特定したという。 この庁舎をめぐっては、9月にも「検察庁」と書かれた石看板に塗料がかけられ、別の男が器物損壊容疑で逮捕された。1992年には、黄色いペンキがかけられたこともあった。金丸信・元自民党副総裁が5億円の闇献金を受けた事件で、検察が金丸氏を取り調べずに略式起訴したことへの反発とされた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
90~100歳代の入所者にわいせつ容疑 元介護職員2人を再逮捕
戸田和敬2021年12月6日 18時00分 勤務していた介護施設で90~100歳代の入所者にわいせつな行為をしたとして、広島県警庄原署は6日、いずれも元介護職員の宇津宮卓也容疑者(27)=同県三次市十日市南3丁目=と、池田瑠里子容疑者(37)=同県庄原市宮内町=を準強制わいせつ容疑で再逮捕し、発表した。宇津宮容疑者は「間違いありません」、池田容疑者は「いけないことをした」といずれも容疑を認めているという。 発表によると、宇津宮容疑者は9月27日、庄原市内の介護施設で90代の女性入所者の上半身を触った疑いがある。池田容疑者は9月29日と30日、同じ施設で100歳代の男性入所者の下半身を触った疑いがある。 庄原署は先月、別の90代の女性入所者に宇津宮容疑者の下半身を触らせたとして、2人を準強制わいせつ容疑で逮捕=6日に処分保留で釈放=していた。宇津宮容疑者は別の建造物侵入容疑で逮捕=処分保留で釈放=され、捜査関係者によると、その際に押収したスマートフォンなどの証拠品から今回の容疑が浮上したという。(戸田和敬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
真珠湾奇襲の「英雄」がたどった数奇な運命 戦後はキリスト教布教
日米開戦から12月8日で80年。ハワイの真珠湾攻撃で奇襲の陣頭指揮をとり、その11年後、今度はキリスト教の平和の伝道者として米国に渡った海軍将校がいた。数奇な運命をたどった彼の生涯がいま、問いかけるものとは。 真珠湾で日本軍の攻撃を受け、黒煙を上げて沈む戦艦アリゾナ プレミアムA「日米開戦80年」 いまから80年前の1941年12月8日。日本は真珠湾で米海軍を奇襲しました。圧倒的な国力差をわかっていながら、戦争へと至らしめたものは何か。文書や証言から、改めて問います。 将校の名は、淵田美津雄(1902~76)。1941年12月8日、6隻の空母から発した戦闘機や爆撃機など350機を陣頭指揮し、米太平洋艦隊に甚大な被害を与えた。彼が発した暗号電報「トラトラトラ」(ワレ奇襲ニ成功セリ)は有名だが、淵田の名を知る人は今や少なくなった。 しかし、当時の日本人にとってはまさにヒーローだった。70年に公開された日米合作の大作映画「トラ・トラ・トラ!」で、淵田役を演じた俳優の田村高廣(1928~2006)は生前のインタビューで「『発信、ワレ奇襲ニ成功セリ。トラトラトラや』というせりふがいいたくて、あの役を受けたんです」と目を輝かせた。 淵田は原稿用紙で2千枚を超える自叙伝を書き残した。亡くなるまで8年をかけて執筆を続けたとされる。死後約30年たった2007年に『真珠湾攻撃総隊長の回想』(講談社文庫)として出版された。編集と解説を担当したのが、昭和史を発掘するテレビ番組を多く手掛けた元NHKプロデューサーでノンフィクション作家の中田整一さん(80)だ。 『真珠湾攻撃総隊長の回想』は、出生から海軍入隊、真珠湾攻撃、ミッドウェー作戦、敗戦による精神的支柱の喪失、キリスト教への入信、精力的な伝道活動まで丹念につづられている。 中でも真珠湾攻撃のパートは詳細で、文庫本で約90ページにわたる。被弾によって機体が損傷、燃料もギリギリになりながら、戦闘指揮や戦果確認、迷った機の帰投誘導のため、単機で3時間、真珠湾上空にとどまったと記しており、彼の責任感の強さを表すものだ。帰投したとき、整備下士官から「この状態で、三時間もよく飛んでいたですねえ」と言われたという。 真珠湾攻撃のため空母から発進する日本軍機 太平洋戦争のターニングポイ… この記事は有料会員記事です。残り2653文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
熱海の土石流、静岡県警が殺人容疑でも告訴を受理 遺族5人が提出
山崎琢也2021年12月6日 13時15分 27人の死者・行方不明者が出た静岡県熱海市の土石流で、熱海署は6日、土砂崩落の起点付近にあった盛り土を造成した不動産業者の元代表と現在の土地所有者に対する殺人容疑の告訴状を受理した。遺族5人が11月に提出していた。 告訴状によると、元代表らは放置すれば盛り土が崩壊し、住民に危険が及ぶ可能性を認識したうえで、造成を続けて安全対策を講じなかった「未必の故意」があったとし、不作為の殺人罪が成立するとしている。 元代表らについては、別の遺族が業務上過失致死などの容疑で告訴し、県警が家宅捜索するなど捜査を進めている。弁護団共同代表の加藤博太郎弁護士は「土地所有者らは行政からの指導後も適切に対応しておらず、過失ではすまされない」と話した。(山崎琢也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
巨大ネズミ、二足歩行のコウモリ… 奇想天外、5千万年後の生物展
5千万年後の地球の生物は、どんな姿をしているのか――。そんな未来予想を紹介する展覧会「人類絶滅後の生物図鑑」が、福岡市中央区の市科学館で開催されている。地球環境の変化にあわせて進化を遂げた奇想天外な生き物たちが、真実味を持って迫ってくる。 砂漠で巨大化したネズミ、二足歩行するコウモリ、大きな牙を持つウサギ……。会場には見たことのない動物の模型やイラストが並ぶ。いずれも、今後予想される地殻変動や気候変動に適応して生き残ったと想定した約100種の想像上の動物だ。 英国の古生物学者ドゥーガル・ディクソン氏が、1981年の著書「アフターマン」でまとめた考証に基づいている。オーストラリア大陸は東南アジアと陸続きになり、中米の一部は水没。太平洋には新島が出現し、人類は既に滅んだ地球が想定されている。 展示のイラストや解説文は、名称や体長、生息地といった情報にとどまらない。どの生物がどんな理由で進化を遂げ、その結果、どんな生態を持っているかも詳細に示され、考証の緻密(ちみつ)さがうかがわれる。 実物大の模型も16体あり… この記事は会員記事です。残り397文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
« Occupy Tôkyô, SEALDs, le mouvement oublié », ou le Japon de la contestation
Livre. A rebours de la vision d’un Japon consensuel faisant preuve d’une stabilité politique et sociale enviable au regard des déchirements d’autres démocraties, les auteurs font œuvre novatrice en révélant un aspect peu connu du paysage politique : la lutte citoyenne et la contestation de la jeunesse. Anne Gonon, qui enseigne […]
飛べなくなったオジロワシ回復 鷹匠・石橋美里さんが再び自然に放つ
松岡大将2021年12月6日 11時09分 国の天然記念物で、飛べなくなっていたオジロワシ1羽が回復し、佐賀県は11月27日に唐津市内の広場から自然に放った。 県によると、オジロワシはタカ科の渡り鳥で、ユーラシア大陸北部や北海道で繁殖する。冬場は大陸から北海道などに渡る。県内で確認されるのは珍しく、過去5年間で九州地方から見つかった例はないという。絶滅の恐れがあるとして環境省のレッドリストに登録されている。 放たれたワシは、体重約4キロ、翼を広げた長さは2メートル。2月、江北町の水田で飛べなくなっていたところを町民が見つけ、連絡を受けた県が保護した。 当初は食欲がなくて衰弱していたが、県の委託を受けた武雄市の鷹匠(たかじょう)、石橋美里さん(26)のもとで元気を取り戻した。県によれば、放鳥を見守った石橋さんは「いい飛び方をしていて、元気になって良かった」と喜んでいたという。(松岡大将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
月1限定の石風呂、じんわり 最高室温は100度超、長時間でもOK
高橋豪2021年12月6日 11時15分 山口県防府市の東大寺別院・阿弥陀寺で5日、月に一度の石風呂が催され、癒やしを求める常連客らでにぎわった。内側に石を積み上げ、外を土で固めた広さ4畳半ほどの小部屋に服を着たまま入る。最高室温は100度を超え、岩盤浴のよう。サウナのような湿気はなく、長時間でも楽しめる。 生誕900年で寺を建立した重源(ちょうげん)上人が一帯に造ったものを有志が30年前に再現した。4時間ほど薪をたいて石を温め、薬草を敷きつめる。手がける保存会は2人になったが、山縣稔会長(83)は「力が出る限り続ける」と意気盛んだ。 ほぼ毎月来るという山口市の会社員女性(28)は、「今日は出たり入ったりで2時間半。全身の末端までじんわり温まった」。毎月第1日曜(1月は第2日曜)の午前11時~午後7時に入れる。薪代300円。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
8回有罪の男性、社会復帰を支えた「よりそい弁護士」
罪に問われた人の社会復帰をサポートする「よりそい弁護士制度」が、兵庫と愛知、北海道で始まっている。出所者の身元引受人や就労先を探したり、債務整理をしたりして、再犯を防ぐ取り組みだ。約30年前に大分で始まった当番弁護士制度のように、全国に広がるか。 窃盗容疑で逮捕され、出所すると郷里の友人に連絡し、覚醒剤に手を出す。愛知県の50代男性は、そんな年月を重ねてきた。 覚醒剤取締法違反罪で有罪判決を8回受けた。2019年6月に仮出所し、更生保護施設へ。この施設から愛知県弁護士会に「よりそい弁護」の要請があった。 派遣された杉本みさ紀弁護士は、男性を郷里から離れた別の市役所窓口に連れて行った。 「緊急保護を求めます」 だが、市の担当者は「なぜうちに」と難色を示した。男性の所持金は4万円ほどで、仕事はない。いずれお金がなくなれば、盗みを働くかもしれない。担当者を説得し、アパートや働き先を探した。 男性は取材に「親身になってくれる弁護士がいて本当に助かった。おかげで安定した生活を送れている」と話す。 社会復帰を支える「よりそい弁護士」。量刑に影響を与えたとみられるケースも出始めています。「弁護士も覚悟が問われる」という声も。記事後半で紹介します。 杉本弁護士がもともと手弁当… この記事は会員記事です。残り1359文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル