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部屋を自走するソファ、名づけて「ロボ家具」 家具のまちが試作
棚橋咲月2022年1月30日 19時00分 一見ただのソファが、かすかな機械音とともにひとりでに動き出す――。「日本一の家具のまち」をうたう福岡県大川市が、不思議な動画を公開中だ。 物流倉庫で使う搬送ロボットをベースにしたソファ型の「ロボ家具」。コロナ禍で注目される「おうち時間」を充実させたいと、市がメーカーと試作した。 左右に自走し、回転もする。一般販売の予定はないが、「ぜひほしい」「収納に便利そう」などネットの反響は上々で、時代が追いつけば現実になるかも。(棚橋咲月) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
次の予約、入れたのに…地域に愛された医師の死「信じたくなかった」
会員記事 仙道洸、丸山ひかり2022年1月30日 19時30分 埼玉県ふじみ野市で起きた立てこもり事件。亡くなった医師の鈴木純一さん(44)の富士見市内の在宅療養支援診療所には30日、多くの人が訪れた。花を手向け、突然の死を悼んだ。 埼玉県所沢市の60代の女性は昨年8月、新型コロナウイルスに感染して肺炎を起こした志木市に住む30代の息子を診てもらった。入院先が見つからず、自宅で闘病していたとき、深夜に鈴木さんが駆けつけてくれたという。 「コロナに負けないで。絶対に死ぬなよ」と声をかけ、薬を投与。その後も数日にわたり様子を見に来てくれた。入院先が決まったときには回復状態にあったといい、入院先の先生は「的確な治療で命が救われた」と話していた。 女性は「先生がいなければ息子は助からなかった。感謝してもしきれない。本当に悔しいです」と声を震わせた。 昨年11月ごろまで母親が鈴… この記事は会員記事です。残り518文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発処理水「話しにくい雰囲気」 安全強調の政府と地元の温度差
昨年4月、政府は東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する方針を決めた。増え続ける汚染水は事故直後からの課題だったが、政府も東電も先送りを続け、タンクの容量が限界に近づいた末の決着だった。政府や東電は海洋放出の安全性を強調するが、風評被害などに対する地元の不安は高まったまだ。 多核種除去設備(ALPS<アルプス>) 増え続ける汚染水から放射性物質を取り除き、その濃度を下げるため、2013年に導入された。セシウムやストロンチウムなど放射性物質62種類を除去できるが、水の状態で存在するトリチウムは取り除けない。 放出始まってもなお難しい見通し 東電は処理水の海洋放出に向け、今年6月から本格的な設備工事を始める予定だ。海底トンネルについては、地下鉄工事などに使う大型掘削機で、原発沖の海底地盤を掘り進める。東電は「数カ月でできる」とするが、硬い岩盤があれば、その分時間はかかる。 また、政府と東電は放出開始1年前となる今春ごろから、放出開始後のデータと比較するため、海域の放射性物質のモニタリングを強化する。 国際原子力機関(IAEA)は現地調査を経て、今年中に放出の安全性や人体や環境への影響などを評価する報告書をまとめる予定だ。IAEAは23年春からの放出中、放出完了後も報告書を策定するという。 ただ、放出が始まっても、敷地内のタンクをすぐに減らせるわけではなさそうだ。東電によると、目標とする「30~40年後の廃炉完了」に合わせて、この先30年ほど放出を続けていく。具体的な放出計画は、汚染水の発生状況などを踏まえて策定し、毎年見直していくという。 一方で、雨水や地下水の建屋への流入は続く。昨年の汚染水発生量は1日平均150トン、年間では5万トン超だ。政府と東電は発生量を25年までに1日平均100トン以下に減らすとしているが、その先の目標は示せていない。(川村剛志) タンク容量限界迫った末の決断 福島第一原発で増え続ける汚染水は、事故直後から大きな課題だった。 政府は13年、「東電任せにせず前面に立つ」と力を入れ始めたが、燃料デブリが残る原子炉建屋に地下水を近づけないため、手前でくみ上げたり、建屋周囲の土壌を凍らせる「凍土壁」を設置したりした。ただ、処分方法は「さまざまな選択肢を検討」「地元の理解を得ながら方針決定へ取り組む」などと先送りを続けた。東電も「国が大きな方針を示す」と向き合ってこなかった。 事態が動き始めたのは、事故から10年目を迎える直前だ。経済産業省の小委員会は20年2月、海洋放出や大気中への放出などの5案を比較し、海洋放出を「現実的な選択肢」「確実に実施できる」などと結論。政府は同年10月までの意見聴取会を経て、「主な関係者から意見を聴き終えた」として方針決定に傾きかけた。 この時は、全国漁業協同組合連合会(全漁連)などの反発が根強く、「時期尚早」(政府関係者)と見送られた。しかし、限界が迫るタンク容量と、約2年を見込む放出の準備期間を踏まえれば、早期の決定は避けられない。結局、半年後の昨年4月、政府は海洋放出の方針を表明した。 政府関係者は「もうちょっと早く決断しても良かった気がする」と指摘。「タンクに余裕があるうちは、時間をかけられると判断してきた結果だろう」と説明する。 分厚い資料で一方的に説明、漁師の指摘には黙った政府担当者 決定から9カ月余りが過ぎたが、地元では政府・東電への批判が収まらない。 「海洋放出しても安全という… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発処理水、不透明な来春放出 メド立たない国際機関の「お墨付き」
2011年の東日本大震災で、炉心融解を起こした東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)。事故から11年になるのを前に、来春にも始める処理水の海洋放出に向けた準備工事が進む構内に記者が入った。 今月17日、東京電力福島第一原発の構内の一角で、ショベルカーがぬかるんだ地面を掘り返していた。海に放出する直前に処理水を一時的にためる「立て坑」を掘るための基礎工事だ。 東日本大震災で炉心溶融事故を起こした1~3号機では、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を冷やす水に雨水や地下水が混ざり、いまも高濃度の放射性物質を含む汚染水が増え続ける。汚染水は、大半の放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS(アルプス))に通し、構内のタンクに保管されている。ただ、ALPSでは放射性物質のうちトリチウムは除去できない。立て坑は、大量の海水で薄めた処理水中のトリチウムが基準値以下の濃度になったことを確認したうえで、放出用の海底トンネルに送り出す設備だ。 多核種除去設備(ALPS〈アルプス〉)とは 増え続ける汚染水から放射性物質を取り除き、その濃度を下げるため、2013年に導入された。セシウムやストロンチウムなど放射性物質62種類を除去できるが、水の状態で存在するトリチウムは取り除けない。 昨年4月、菅義偉政権(当時)は、処理水を2023年春に海洋放出する方針を決めた。事故直後から有力視されてきた処分法だが、風評被害を懸念する漁業者らを中心に反対が強く、政府と東電は方針決定を先送りしてきた。 「1年弱で海底トンネル、無理だろう」 政府は13年、増え続ける汚… この記事は有料会員記事です。残り1196文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高いビルほど揺れる長周期地震動 超高層で6メートル幅の横揺れも
南海トラフ巨大地震や首都直下地震では、高層の建物ほど揺れが大きくなる「長周期地震動」の発生が想定されている。どんな被害をもたらすのか。備えは十分だろうか。 千葉県を震源とする強い地震が昨年10月7日夜、首都圏を襲った。東京23区で震度5強を観測したのは東日本大震災以来だった。 高層階と低層階で揺れ大違い 足立区に接する埼玉県草加市にある鉄筋コンクリート15階建てマンション(築24年)の最上階。会社役員浅葉健介さん(50)は食事中に揺れに見舞われた。テーブルにつかまったが、手を離せば横に飛ばされそうだった。揺れは1分以上に感じた。重さ数十キロの給水器が床に落ちてばらばらになり、台所では棚の調味料などが床に散らばった。 「(2011年の)東日本大震災に匹敵する揺れだった。首都直下地震かも」。近くの別のマンション5階に住む母とは1時間後に連絡がついた。母は寝ていて地震にすら気づかず、室内の被害もなかった。近くの戸建てやマンションの低層階に住む同僚らも、自宅の被害は軽微だった。「同じ市内なのに、どうしてこんなに揺れの感じ方が違うのか」。浅葉さんは不思議がる。 この地震では、東京23区や千葉県北西部などで長周期地震動が観測された。気象庁は大きさを4段階で評価しており、草加市をふくむ埼玉県南部では最も低い「階級1」だった。 長周期地震動とは、1往復する時間(周期)が長い横揺れを指す。高層ビルは揺れやすく、高層階の方がより大きく、長く揺れる傾向があるとされる。 大規模火災、10分もの揺れも 過去には被害も出ている。0… この記事は会員記事です。残り986文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
異例続きの共通テスト、全日程終了 コロナ、事件、問題流出疑惑も
三浦淳 西晃奈2022年1月30日 20時36分 大学入学共通テストは30日、追試験の2日目と再試験を終え、本試験を含めたすべての日程が終了した。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大や刺傷事件、問題が流出したとされる事案など、異例続きの試験となった。 追試験2日目は、理科と数学の試験があった。コロナの感染などで本試験(15、16日)を受けられなかった受験生が対象で、本試験とは別の問題を解いた。 今年の共通テストでは、初日の15日、東京大学会場前で受験生ら3人が刺される事件が発生。2日目の16日はトンガ諸島での噴火に伴う津波警報の影響も出た。本試験後には、受験生が世界史の問題をスマートフォンで撮影し、外部に送ったとされる事案も発覚した。 平均点も昨年と比べ、低下する見込みだ。数学Ⅰ・Aや生物など多くの科目で過去最低となる可能性があり、大学入試センターは2月7日に確定結果を発表する予定。国公立大の個別試験(2次試験)は前期が同25日から、後期が3月12日から実施される。(三浦淳) 津波警報で本試験中止 岩手・宮古の会場で再試験 トンガ諸島での噴火に伴う津波警報の影響で、本試験2日目の16日の試験が中止された全国唯一の会場、岩手県立大学宮古短期大学部(宮古市)では、181人が30日の再試験(数学、理科)の対象となった。 「数学Ⅱ・Bが難しかった。日程がずれ込んじゃったけど、国公立の本番までに調整したい」。同県山田町の馬場莞大(かんた)さん(18)は30日の再試験後、そう話した。16日は親に送ってもらい試験会場に着いたが、中止が決まり帰宅した。「夜中(16日未明)から朝まで警報が鳴りっぱなしで、『こんな中でやんの?』と不安しかなかった」 同町の芳賀亮海さん(18)は「全部難しかった」。16日は会場に行くか悩んだといい、「怖かったので日程が移ったのは安心したけど、学校の期末試験と重なって忙しかった。普通の状況で受けたかった」。 16日は避難指示が出たことを受け、公共交通機関が相次いで運休。同短大部は大学入試センターと協議し、午前9時に中止を発表した。試験の中止は同短大部ホームページに掲載したほか、受験生が通う高校に電話を通じて知らせた。約20人がすでに会場に来ていたが、館内放送で中止を知らせ、受験生たちは高校の送迎バスや保護者の車で帰ったという。(西晃奈) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪キタとミナミ、夜は人減るも昼は変わらず 重点措置後、初の週末
政府が関西3府県など18道府県を新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の適用対象に追加し、初めての日曜日を迎えた30日、街の様子に変化はあったのか。大阪市北区のJR大阪駅周辺を歩いてみた。 友人と2人で買い物に来ていた兵庫県西宮市の大学生の女性(20)は、自粛も検討したという。しかし、「夜は店が開いてないし、早く解散するつもり。昼間に出歩くぐらいは構わないと思う」と話した。 曽根崎お初天神通り商店街周辺の飲食店では、措置期間が終わる予定の2月20日まで「臨時休業」とする貼り紙も目立つ。焼き鳥店の男性従業員(61)によると、措置適用後の1月28、29日の夜の客数は、営業時間の午後5~9時で40人程度。前週の同時刻とほぼ変わらなかった。「遅くまでは飲めなくなったのは確かだが、どこまで効果があるのか」。30日、百貨店に行くと「密」だと感じた。「また飲食店だけ狙い撃ちになっている。ワクチンや薬を行き渡らせて、早く『ウィズコロナ』の社会に」と願う。 「夜に客がぱったりいなくなった」と話すのは、タクシー運転手の松村晃さん(52)。措置適用後は飲み帰りの客を乗せられなくなり、昼中心の勤務に変更した。「年末は客が多かったのに。落差が苦しい」 重点措置適用前の22日、23日の週末と、適用後の29日、30日の人流データを比較した。NTTドコモの携帯電話の位置情報から推計すると、大阪のキタとミナミの繁華街では夜の人出が減る一方、昼間はほぼ変わらなかった。 具体的には、土曜日の午後6時~翌午前0時のJR大阪駅周辺とJR難波駅周辺では、ともに前の週より約1割減った。一方、日曜日の午前10時~午後4時のデータでは、いずれも前の週とほぼ変わらなかった。 同時刻の昼間の神戸市のJR三ノ宮駅周辺は約1割減少。京都市の清水寺周辺はほぼ変わらず、嵐山周辺は約1割増えていた。(堀之内健史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スキー場コース外で遭難、1人救出 日没で残る3人の救助中断 福井
2022年1月30日 22時55分 30日午後3時20分ごろ、福井県勝山市のスキー場「スキージャム勝山」から、利用客がコースの外に出て遭難し、救助を求めているとの通報が福井県警勝山署にあった。 県警がヘリコプターで捜索したところ、スキー場から近い、法恩寺山の山頂(1357メートル)付近で、いずれも福井市に住む20代の男女4人を発見した。4人にけがはなかったという。 県警は午後5時半、このうち女性1人を救出したが、日没のためヘリの飛行を続けられず、残る男性2人、女性1人の救助活動を中断した。県警は3人に、毛布と水、食料を渡した。31日午前7時から救助活動を再開するという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高いビルほど揺れる長周期地震動 超高層で6メートル幅の横揺れも
南海トラフ巨大地震や首都直下地震では、高層の建物ほど揺れが大きくなる「長周期地震動」の発生が想定されている。どんな被害をもたらすのか。備えは十分だろうか。 千葉県を震源とする強い地震が昨年10月7日夜、首都圏を襲った。東京23区で震度5強を観測したのは東日本大震災以来だった。 高層階と低層階で揺れ大違い 足立区に接する埼玉県草加市にある鉄筋コンクリート15階建てマンション(築24年)の最上階。会社役員浅葉健介さん(50)は食事中に揺れに見舞われた。テーブルにつかまったが、手を離せば横に飛ばされそうだった。揺れは1分以上に感じた。重さ数十キロの給水器が床に落ちてばらばらになり、台所では棚の調味料などが床に散らばった。 「(2011年の)東日本大震災に匹敵する揺れだった。首都直下地震かも」。近くの別のマンション5階に住む母とは1時間後に連絡がついた。母は寝ていて地震にすら気づかず、室内の被害もなかった。近くの戸建てやマンションの低層階に住む同僚らも、自宅の被害は軽微だった。「同じ市内なのに、どうしてこんなに揺れの感じ方が違うのか」。浅葉さんは不思議がる。 この地震では、東京23区や千葉県北西部などで長周期地震動が観測された。気象庁は大きさを4段階で評価しており、草加市をふくむ埼玉県南部では最も低い「階級1」だった。 長周期地震動とは、1往復する時間(周期)が長い横揺れを指す。高層ビルは揺れやすく、高層階の方がより大きく、長く揺れる傾向があるとされる。 大規模火災、10分もの揺れも 過去には被害も出ている。0… この記事は会員記事です。残り986文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル