押すと前後に揺れるのに、斜面から落ちない。そんな不思議な岩が高知市の山間部にある。 「ゴトゴト石」と呼ばれ、受験や選挙の験担ぎに訪れる人が後を絶たない。 市中心部から車で40分ほどの土佐山桑尾地区。車1台しか通れない道をしばらく進むと、しめ縄を巻かれた大きな岩が林の中に鎮座している。斜面の下から見上げると、巨大な岩盤の上に、ゴトゴト石が載っているのがわかる。 記者が訪れたのは昨年のクリスマス。地区の住民8人がしめ縄を作っていた。稲刈り後に取り置いていたわらで縄をない、三つ編みの要領で編み込んでいく。 新年に向け、毎年この時期に新品に交換する。半世紀ほど続く恒例行事らしいが、地区の古株もその起源は定かではないという。「しめ縄をみんなで手作りすることで、ゴトゴト石を大事にしていこうという意識を共有しているのかもな」と地区長の佐藤嘉一さん(68)。 動くが落ちない、その理由 ゴトゴト石は高さも、幅も大… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サウナの後は氷結湖でクールダウン、冬の十勝で究極に「ととのう」
【動画】サウナー究極のクールダウン 十勝で氷結湖に入る「アヴァント」=中沢滋人撮影 凍結した湖面に穴を開けて、サウナ後に水風呂代わりに入る「アバント」。サウナの本場フィンランドで愛されているクールダウンの方法だ。そんなサウナーあこがれのアバントを体験できる施設が、北海道十勝地方に今月、お目見えした。 1月15日。十勝平野の北西部。大雪山国立公園にほど近い新得町のダム湖「屈足(くったり)湖」は、凍結して一面の雪に覆われていた。湖畔近くの一角に、1メートル×1・5メートルの穴が開けられ、約15センチの氷の下から水がのぞいている場所がある。 湖畔のサウナ小屋で十分に温まった水着姿の男性たちが、勢いよく飛び込む。水温は0・9度。水から顔を出すと、「あ~、最高~」と声を出した。 凍結した屈足湖に入り、サウナで温まった体をクールダウンする男性=2022年1月15日午後1時、北海道新得町 はしごを上って体をふき、傍らにあるイスで、湖上の風景を見ながら、満足げな表情で小休止を取った。厳寒の大自然の中で「ととのう」感覚を堪能した。 体験した帯広市のサウナ熱波… この記事は有料会員記事です。残り744文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「下町のナポレオン」を全国区に 三和酒類相談役の西太一郎さん死去
2022年1月23日 19時12分 三和酒類(大分県)相談役の西太一郎さんが19日に亡くなった。83歳。葬儀は近親者で営まれた。後日お別れの会を開く予定。喪主は妻直美さん。 現在の大分県宇佐市出身。東京農業大農学部を卒業後、家業の酒蔵など4社が合併した三和酒類に1960年に入社し、89年に社長に就任。会長、名誉会長を経て、2018年から相談役を務めていた。「下町のナポレオン」の愛称で79年に発売した麦焼酎「いいちこ」を全国区に押し上げた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪の集合住宅で白骨遺体 住人の男性行方不明、5年前から家賃滞納
井上正一郎2022年1月23日 23時39分 23日午後1時15分ごろ、大阪府門真市舟田町の集合住宅の一室に白骨化した遺体があるのをこの住宅のオーナーの息子が見つけ、110番通報した。 府警門真署員が駆けつけ、室内で白骨化した遺体を見つけた。この部屋に住んでいた70代の男性の行方がわからなくなっているという。府警は身元の確認を進めている。 門真署によると、遺体は和室のベッドの横の畳の上に仰向けの状態で見つかった。この部屋では2017年4月ごろから家賃の滞納が続いていた。男性とも連絡がとれないことから、オーナーの息子が室内を確認したという。 部屋は1階で、玄関の鍵はかけられていたが、窓の鍵はかかっていなかった。室内に荒らされたような形跡はなかったという。(井上正一郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
栃木の冬季国体、大分・宮崎が出場辞退 コロナ濃厚接触者の可能性
栃木県日光市で24日に開幕する冬季国体(スケート、アイスホッケー)で、大分県と宮崎県の選手団が23日、出場を取りやめた。スケート選手が1人ずつ出場する予定だったが、所属先で新型コロナウイルスの感染者が確認されて濃厚接触者に認定される可能性が生じるなどしたため、棄権を申し出た。 国体局によると、監督・スタッフを含む選手団は大分が8人、宮崎が7人。選手2人は24日から出場する予定だった。 冬季国体には44都道府県の選手団が参加を予定していた。主催する栃木県や日本スポーツ協会は、参加予定の選手団の4分の1にあたる11都道府県以上が不参加になった場合は、大会中止を協議するという目安を定めている。(平賀拓史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
関西万博・IR予定地の整備費2300億円上ぶれ 想定の甘さ露呈
2025年大阪・関西万博の会場となる大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)の整備をめぐり、液状化や土壌汚染などの問題が相次いで明らかになっている。この1年余りで工事費の増加分は少なくとも2300億円を超え、大阪府や大阪市などの見通しの甘さが露呈した。誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート(IR)の土地整備には「特別扱い」と批判の声も上がる。(添田樹紀、久保田侑暉、新谷千布美) 夢洲は大阪湾に浮かぶ埋め立て地で、面積は約390ヘクタール。大阪市による開発計画がバブル崩壊で頓挫するなどし、長らく「負の遺産」と呼ばれてきた。現在、大阪港の物流拠点となるコンテナターミナルや太陽光発電施設があるが、多くが空き地だ。 府と市は昨年12月にカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備計画案の骨子を発表した際、市所有地の液状化防止の地盤改良や土壌汚染対策、地中障害物撤去などに約790億円かかると発表。大阪港の埋め立て事業の収益などによる特別会計「港営事業会計」から支出し、財源を起債で確保する方針を示した。 松井一郎市長は、IR事業者からの土地賃貸収入(年25億円)やインフラ整備負担金(203億円)などで返済できるとし、「IRが大失敗するなら、ものすごい自然災害が起き、夢洲が使えなくなる時だ」と主張した。 大阪・関西万博へのアクセス道路として先行利用する予定の阪神高速淀川左岸線の工事費も上ぶれした。現在建設中の4・4キロで、土壌汚染対策などに最大756億円が必要となった。事業費は当初想定の1162億円の1・6倍以上となる見通し。事業費は国が55%、市が45%を負担する。 夢洲への大阪メトロ中央線延伸部の整備費は、軟弱地盤対策や地中障害物の撤去などに96億円の追加費用が必要となり、整備費は250億円から346億円に膨らむ。市が約4分の3、国が残りを負担する。 同中央線の新駅「夢洲駅(仮称)」の増強や周辺通路の拡幅にも新たに33億円が必要となる。市は改札前広場や万博会場への階段を整備する事業者を公募したが応募はゼロで、市が約30億円をかけて進める。 巨額の追加費用が生じていることについて、松井市長は「試算が甘かった」「市の品質管理が非常にずさんだった」と認めつつ、いずれも容認する姿勢だ。「ベイエリアを大阪のにぎわいの拠点としたい」 東京都や国が旗を振った昨夏の東京五輪・パラリンピックでも、大会経費は当初の1兆3500億円から1兆4530億円に膨らむ見通しとなるなど、想定の甘さが問題となった。(添田樹紀) 公金投入の妥当性、割れた意見 IR予定地の液状化対策など… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「タコにターバン描いてみたら」 冗談から始まったコラボ駅弁
加藤あず佐2022年1月24日 11時00分 淡路屋(神戸市)が7日から、人気駅弁「ひっぱりだこ飯」の新作「たこ壺(つぼ)カレー」(1200円)の販売を始めた。たこつぼを模した定番の容器と包装に描かれたタコは、インド風のターバン姿に変身している。 甘めのだし汁で炊きあげたミンチをカレーペーストと合わせ、その上にマダコのうま煮を盛り付けた。同社の担当者は「タコの甘みとスパイスのバランスが絶妙です」と話す。 開発のきっかけは、社員たちの雑談だった。従来のひっぱりだこ飯の容器を眺めていた社員が、冗談のつもりでターバンを落書きしたところ、「似合う!」。そこから新作に向けた企画が進んでいったという。 7日から同社の直営店で販売を始めており、売れ行きは上々だ。各地の百貨店で開かれる駅弁の販売イベントで、実演販売も予定している。持ち前の吸盤で、客の心をしっかりつかんだようだ。(加藤あず佐) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パートナーシップ制度、福岡県が4月導入の方針 住宅確保の一助へ
神野勇人2022年1月23日 18時30分 福岡県は4月から、同性カップルの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」を導入する方針を固めた。県への届け出で、これまで認められなかった同性カップルの県営住宅への入居などが可能になる。県内の市町村や不動産業者にも協力を求める予定で、制度の普及を後押ししたい考えだ。 県によると、4月1日から宣誓書を届け出た同性カップルに対し、2人の名前や連絡先を書いたカード型の受領証を交付する。受領証を示せば、夫婦や親族に限られていた県営住宅の入居を認めるという。公営住宅をもつ県内の市町村や約5千の不動産業者にも制度の活用を要請し、住宅ローンを審査する金融機関にも協力を求めるという。 県内の市町村で同制度を導入しているのは、福岡、北九州、古賀の3市のみ。同性カップルが、制度がない市外へ転居する際に受領証を返還する必要があり、公営住宅が借りられないなどの問題があった。県の導入で、こうした問題が解消される見通しだ。 服部誠太郎知事は昨年9月の県議会で「同性カップルであることを理由に賃貸住宅の入居が困難となるなど社会生活上の障壁があり、(同性カップルが)生きづらさを感じている」と指摘し、制度の検討を明らかにしていた。 性的少数者の権利拡大に取り組むNPO法人「虹色ダイバーシティ」(大阪市)によると、宣誓制度は大阪府や佐賀県など5府県を含む147自治体が設けており、これまでに2500組を超える同性カップルが宣誓をしたという。(神野勇人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「池袋の路上で初めて会った」82歳殺害容疑の24歳女が供述
2022年1月23日 18時57分 東京・池袋のホテルで男性(82)の遺体が見つかった事件で、殺人容疑で逮捕された住所・職業不詳の藤井遥容疑者(24)が警視庁の調べに対し、「事件当日に池袋の路上で初めて男性と会った」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は藤井容疑者のスマートフォンを解析するなどして裏付けを進めている。 捜査1課によると、藤井容疑者は21日夜、豊島区池袋2丁目のホテル客室内で男性の胸と太ももをカッターナイフで刺すなどして殺害した疑いがある。司法解剖の結果、男性の死因は大腿(だいたい)動脈切断による出血性ショックだった。 捜査関係者によると、藤井容疑者は男性とは初対面だったとしたうえで、デートなどをする見返りに金銭などをもらう「パパ活」をしたことがあるとも話しているという。藤井容疑者は「トラブルになり、カッとなった」と話しており、経緯を詳しく調べている。 警視庁は23日、藤井容疑者と、藤井容疑者をかくまったとして犯人隠避容疑で逮捕した知人の男2人を送検した。 朝日新聞は現場から約300メートル離れた池袋駅北口付近の防犯カメラ映像を入手した。映像には、藤井容疑者と男性とみられる2人が21日午後8時10分ごろに路上で一緒に歩き出す様子が映っていた。ホテルにチェックインしたのはこの約5分後だったとみられる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
氷原に青い航跡描くガリンコ号 コロナ禍で客層に変化も
北海道東部のオホーツク海沿岸に相次いで流氷が接岸し、流氷観光船の運航が本格化している。紋別市の紋別港からは23日、流氷砕氷船「ガリンコ号Ⅱ」が出港。ダイナミックに氷塊を割りながら流氷帯の中を航行し、真っ白な氷原に青い航跡を描いた。運航会社によると、コロナ禍で客層に変化がみられるという。 紋別市では21日に平年よりも18日早く、流氷が陸地に達して船が航行できなくなる「流氷接岸初日」を迎えた。ガリンコ号は20日から運航を始め、初日から流氷に遭遇している。 23日は2便が出港。午前10時30分発の1便は乗客約120人を乗せ、港を出てすぐに流氷帯に突入した。 船首の左右にある巨大なドリル(アルキメディアンスクリュー)を回転させ、ドーン、ドーンという衝撃とともに、直径1~3メートルほどの流氷を砕き、豪快に氷原の中を前進。その迫力に乗客らは「すごい!」「すごい!」とマスク越しに声を漏らしていた。 紋別港の防波堤の上には国の天然記念物のオオワシが羽を休め、流氷の上にはアザラシの姿も。 千葉県内から網走市へ単身赴任中という公務員立原秀一さん(54)は、オホーツク地方で流氷シーズンを迎えるのは初めて。網走から列車とバスを乗り継いでやってきた。「ものすごく楽しみにしていました。これだけの規模の氷を見られて感無量です」 運航会社のオホーツク・ガリンコタワーによると、コロナ禍になって以降、海外からの観光客がゼロになり、首都圏や関西圏からの乗客も大きく減った。その代わりに道内客の割合が増加。年齢層にも変化がみられ、コロナ禍前は年配者が多い傾向だったが、今では若者が増えてきたという。 同社では、新型コロナウイルス感染症対策として、定員195人のガリンコ号Ⅱの乗客の上限を145人とし、乗客全員に乗船前の検温、手指のアルコール消毒、乗船中のマスク着用の協力を呼びかけている。 同社営業部企画主任の佐賀司さんは「平年よりも早く流氷が接岸し、多くの人に楽しんでもらえています。ただ、自然のものですので、今日はあっても明日は遠ざかっていることもあります。その点はご了承下さい」と話している。 問い合わせは、オホーツク・ガリンコタワー(0158・24・8000)へ。(神村正史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル