会員記事 山口啓太、緑川夏生、紙谷あかり2022年1月21日 21時30分 首都圏など13都県で21日、新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」が始まった。再び出された営業制限の要請にどう向き合うか。各地の飲食店の判断も割れる。 午後6時。東京都港区のJR新橋駅周辺。この日から休業することを告げる貼り紙が提示された店もちらほら見られた。会社経営の中央区の男性(48)は「オミクロン株は重症化率も低いし、感染対策をして少人数なら」と仕事仲間ら3人で居酒屋に入った。「先週も飲みに来たけれど、繁華街の客は半分くらいに感じる」と話した。 「昨夏に逆戻りするのつらい」 今回、都の認証店への要請は「午後8時まで酒提供。午後9時まで営業」か「酒は終日提供しない。午後8時まで営業」の選択制だ。 新橋の焼き鳥店「山しな」店… この記事は会員記事です。残り1231文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
遺族「家族を失った悲しみ 和らぐことない」 ヤマト2人死傷初公判
岩本修弥2022年1月21日 22時00分 神戸市北区のヤマト運輸の集配センターで2020年10月、従業員2人を殺傷したとして殺人などの罪に問われた元パート従業員、筧(かけい)真一被告(47)に対する裁判員裁判の初公判が21日、神戸地裁(野口卓志裁判長)であった。筧被告は「おれがやったのは間違いないだろ。全部しゃべってやるよ」などと起訴内容を認めた。 起訴状などによると、筧被告は、同社を退職した原因が被害者2人にあると思い込み、20年10月6日午前4時15分ごろ、駐車場でパート従業員広野真由美さん(当時47)の胸や腹などを刺し身包丁で複数回刺して殺害。近くにいた男性従業員(61)も文化包丁で襲い、左手に約20日間のけがを負わせたなどとされる。 検察側は冒頭陳述で、犯行の背景には広野さんへの恋愛感情が満たされなかったことや、男性に対する怒りや不満があったと述べた。弁護側は不当な解雇を受けたことによる怨恨(えんこん)があったなどと主張した。 被告、公判中に不規則発言 注意される場面も 上下黒色のジャージー姿で出廷した被告は公判中にたびたび声を荒らげ、裁判長に注意される場面が目立った。 冒頭、裁判長に名前や職業を尋ねられると「神様や」。冒頭陳述を朗読する検察官に「うそをつくんじゃねーよ」などとすごんだ。 広野さんの遺族は代理人弁護士を通じて「愛する家族を失った悲しみが和らぐことはありません。護送中にピースサインをしていた犯人が反省しているとは思えません。そんな犯人とどう向き合えばよいか、不安な思いもあります。無念にも命を奪われた本人のためにも、しっかりと裁判の経過を見届けたいと思います」とコメントを出した。(岩本修弥) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
玉露のカフェインで目覚まし? 「非常識」な飲み方で大学生が商品化
会員記事 狩野浩平2022年1月19日 17時30分(2022年1月21日 22時47分更新) 高級日本茶「玉露」の「常識外れ」とされる飲み方を、大阪大学の学生が提案している。玉露を手軽に、コーヒーやエナジードリンク代わりに飲んでほしいという。日本茶の老舗や茶道の家元からも応援され、新しい商品を作り上げた。 玉露に高温の熱湯? 専用の紙コップに熱湯を注いで揺らし、30秒待つ。「これだけです」、阪大外国語学部3年の堀川心之祐(しんのすけ)さん(22)はそういうと、音を立ててお茶をすすった。 紙コップの底には粉砕された玉露の茶葉があり、その上にはフィルターが仕込まれている。お湯を入れたり、紙コップを傾けたりしても、茶葉が浮き上がってこない仕組みだ。熱湯を入れ直せば、計3杯まで飲める。値段は1個170円(税込み)だ。 この茶葉付き紙コップの名前は「めざまし玉露」。玉露には、眠気を抑えるとされるカフェインが特別多く含まれる。そこに注目した商品だ。 食品安全委員会によると、1… この記事は会員記事です。残り1155文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「小山ロール」の菓子店、残業月340時間か バレンタイン繁忙期に
井岡諒2022年1月21日 20時00分 ロールケーキ「小山ロール」で有名な洋菓子店「パティシエ エス コヤマ」(兵庫県三田市)で違法な長時間労働を社員にさせたとして、伊丹労働基準監督署は21日、同社と同社の製造部長ら2人を、労働基準法違反(長時間労働)の疑いで神戸地検に書類送検し、発表した。 伊丹労基署によると、同社は昨年1~2月、製造部門の社員11人に、労使協定で定めた上限を超える月100時間以上の時間外労働をさせた疑いがある。 バレンタインデー前の繁忙期で、この11人はロールケーキや焼き菓子などの製造を担当していた。最長で月340時間以上の時間外労働をした社員もいたという。月100時間の時間外労働は、労災認定基準の「過労死ライン」と呼ばれる。 同社は、テレビ番組に出演していたパティシエの小山進氏(57)が1999年に設立した。三田市の店舗のほか、ネットでも販売している。長時間労働をめぐっては、伊丹労基署から2018年と21年に是正勧告を受けていた。労基署の担当者は「長時間労働が常態化していた、重大で悪質な事案」と述べた。 同社は書類送検を受け、ウェブサイトに「事態を厳粛に受け止め、労働環境の改善に全力で取り組む」とのコメントを出した。(井岡諒) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮崎・高千穂の3人死亡 義理の息子を容疑者死亡のまま書類送検
平塚学2022年1月21日 20時08分 宮崎県高千穂町下野の会社員甲斐邦雄さん(当時67)宅で昨年10月、甲斐さんら男性3人が死亡した事件で、県警は21日、甲斐さんの長女の夫だった自営業、須磨俊(さとし)容疑者(同45)=鹿児島県志布志市=を殺人と銃刀法違反の疑いで容疑者死亡のまま書類送検し、発表した。県警は、須磨容疑者が甲斐さんら2人を刺した後、現場で自殺したとみている。 発表によると、須磨容疑者は昨年10月26日午後8時半ごろ、甲斐さん宅で、甲斐さんと父親の義人さん(同91)の胸をナイフで複数回刺して殺害した疑いがある。事件直前に甲斐さん宅に押しかけて「子どもに会わせないのか」と怒鳴り、甲斐さんともみ合いになったという。 県警によれば、甲斐さんと長女は2020年2月以降、宮崎、鹿児島両県警に須磨容疑者のDV(家庭内暴力)について何度も相談。長女は子どもを連れて宮崎県内に避難していたが、同容疑者に居場所を知られ、DV防止法に基づく保護命令を宮崎地裁に申請し、事件の3日前に別の場所に転居していた。(平塚学) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
統計不正問題、国交省が次官ら10人を処分 国交相は給与を自主返納
国土交通省が基幹統計「建設工事受注動態統計」を書き換えて二重計上していた問題で、同省は21日、事務方トップの山田邦博・事務次官や当時の幹部ら計10人を処分した。同省は検証チームなどを設け、再発防止策や書き換えられたデータの復元方法を検討する。今後、処分の対象が広がる可能性がある。 斉藤鉄夫・国交相は「国の統計の信頼性を損なった責任を痛感している」と述べ、自身や副大臣、政務官計6人の就任時から4カ月分の給与などを自主返納すると説明した。 10人のうち8人は統計部門トップの政策立案総括審議官や建設経済統計調査室長など歴代の担当幹部や管理職ら。7人を1~3カ月の減給・減給相当(10%)と戒告の懲戒処分にし、1人を訓告とした。山田次官と石田優・国交審議官も統計の信頼性を損なったとして訓告とした。 今回の処分は、第三者による検証委員会の報告書で特に厳しく指摘された二重計上に関わった幹部らの責任を重視。2019年12月までに二重計上を認識しながらも、不正な調査結果を公表し続けた当時の政総審議官と元室長を、最も重い減給3カ月とした。元審議官は退職しており、相当額の自主返納を求める。 さらに、問題を引き継ぎながら改善しなかった後任の横田正文・元審議官を減給2カ月。19年1月にあった基幹統計の一斉点検で二重計上を報告しなかった前任の青柳一郎・元審議官と、20年1月に本省での書き換え開始を判断した橋本亮二・元担当課長を減給1カ月とした。会計検査院や総務省に明確に問題を説明しなかった元室長も減給1カ月とした。 同省が20日付で省内に設置した検証チームでは、20年1月以降も一部の自治体で続いた書き換え問題などについても検証を進め、関係者の処分を検討する。(山本孝興、磯部征紀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パワハラで職員が庁舎内で自殺、元上司を2階級降任 北海道清里町
神村正史2022年1月21日 17時30分 北海道清里町の役場庁舎内で昨年2月、50代の男性職員が自殺した問題で、町は上司だった元課長を1日付で2階級降任の分限処分にした。町が委託した弁護士事務所の調査報告書は、この元課長によるパワーハラスメントが常態化し、自殺の起因となったと指摘している。 町が21日の町議会総務文教常任委員会で報告した。 元課長は今回の分限処分で管理職から主査に降任した。処分について弁明はなかったという。元課長は昨年8月23日付で停職6カ月(昨年9月1日~今年2月28日)の懲戒処分も受けている。 町は処分理由について「ハラスメント予防に対する意識が根本的に欠如していたことにより、悪質なハラスメント行為によって重大な結果を引き起こした。今後、管理職の立場でハラスメント予防に向けた責任を果たすことは困難で、その職に必要な適格性を欠く」と説明した。 この問題では、櫛引政明町長が昨年12月24日の臨時町議会に自らの減給条例案を提案し可決された。櫛引町長は1~6月の半年間減給50%、本松昭仁副町長は同じ期間減給25%となっている。 町議会の調査検証特別委員会がまとめた中間報告書によると、この元課長は、自殺した職員の上司になる前から、特定の職員を標的とした強い言動での叱責(しっせき)や長時間に及ぶ執拗(しつよう)な叱責を繰り返す傾向があり、役場内で周知の事実となっていた。確認できただけでも標的とされた経験のある職員は10人にのぼるという。(神村正史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山口県がまん延防止等重点措置の延長要請へ、対象地域の拡大検討も
山口県の村岡嗣政知事は21日、県内に31日まで適用されている新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」について、期間延長を要請する方向で、国と協議に入ることを決めたと発表した。延長幅は検討中としている。 この日急きょ開いた記者会見で、村岡知事は「県内全体で感染者が増え、近隣県などの急速な感染拡大の影響が県内に及ぶことが強く懸念される」と説明した。県内の首長と意見交換したうえで、24日に県の対策本部会議を開いて正式に決める。 山口県では現在、重点措置の対象地域は同県岩国市と、隣接する和木町。延長が決まった場合の対象地域について、村岡知事は「検討中だが、基本的には広い範囲でやるべきだ」と話し、県内全域とすることも視野に入れる考えを示した。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
再審無罪、異例の和解勧告も協議打ち切り 東住吉女児焼死で大阪地裁
大阪市東住吉区で1995年、女児(当時11)が死亡した火災を巡り、殺人罪などで無期懲役が確定した後に再審無罪となった青木恵子さん(57)が国と大阪府に損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁(本田能久裁判長)は21日、和解協議を打ち切った。青木さんの弁護団によると、国と府が地裁の和解を拒んだという。 青木さんは地裁の再審で2016年、捜査段階での自白は誘導された疑いがあるなどとして無罪判決を受け、確定。違法な取り調べで自白を強要されたとして提訴した。国や府は違法な捜査はなかったと反論して結審。地裁は昨年11月、異例の和解を勧告した。 地裁は勧告で、青木さんは逮捕から約21年間、身柄を拘束されて深刻な被害を受け、今も苦しみ続けていると指摘。刑事手続きに関わる全員が再発防止に向けて取り組むべきだとした。府警が相当な精神的圧迫を加える取り調べをしたことは明らかで、検察官についても「証人尋問に関する対応には大いに疑問がある」と批判。国と府に一定の和解金を支払うよう求めた。 青木さん側は和解に応じる意向だったが、国側は和解協議に出席せず、府側は国の方針に従う姿勢を示したという。地裁は和解が難しいとみて、3月15日に判決を言い渡すことにした。 青木さんは、弁護団を通じて「裁判所がこれだけ審理をして和解を勧告したのに(国と府が)応じないのは裁判所を馬鹿にしている。冤罪(えんざい)をなくす気持ちがなく、冤罪をまだまだつくるという宣言だ」とするコメントを出した。(米田優人) 青木恵子さんの訴訟の経緯 1995年7月 大阪市東住吉区で住宅火災が発生。女児(当時11)が焼死 9月 母親の青木さんが殺人容疑などで逮捕される 99年5月 大阪地裁が無期懲役の判決 2006年12月 最高裁が上告棄却(判決確定) 09年8月 地裁に再審請求 12年3月 地裁が自然発火の可能性を認め、再審開始を決定 15年10月 大阪高裁が決定を支持。釈放される 16年8月 地裁で再審無罪判決(確定) 12月 国と大阪府に損害賠償を求めて地裁に提訴 21年9月 地裁で結審 11月 地裁が和解を勧告 22年1月 地裁が和解協議打ち切り Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
レクサスやプリウス窃盗の「先生役」? 施錠してても…手口熟知か
遠藤美波2022年1月21日 14時00分 レクサスやプリウスなど高級乗用車を繰り返し盗んだとして、兵庫県警などは堺市の無職本保亮被告(45)=公判中=ら男5人を窃盗などの疑いで逮捕・送検した。捜査関係者への取材でわかった。本保被告は高級車を盗む手口を熟知し、他の窃盗グループにも知られた存在だったといい、県警は他のメンバーの先生役だったとみている。 捜査関係者によると、5人は共謀し、2018年3月から昨年3月までの間、兵庫や大阪、新潟など5府県で乗用車の窃盗や車上狙いをした疑いがある。21日までに35台(被害総額約4600万円)の窃盗容疑で立件され、うち8台(計約1500万円)について起訴されている。 本保被告は車のドアをピッキングでこじ開けた後、電子キーの合鍵作製などに使われる「タンゴプログラマー」と呼ばれる機器をハンドル下のコネクターに接続。車両情報を抜き取り、この機器を電子キー代わりにしてエンジンを始動させる手口で、レクサスなど高級車を狙ったとされる。 公判で、本保被告は起訴内容を認めた。検察側は、レクサスの中でも車体が長い「ロング」と呼ばれるタイプを盗むため新潟まで出向くこともあったなどと指摘した。 また、有罪判決を受けた仲間の男は、車載コンピューターを入れ替え、手持ちの電子キーで解錠できるようにしてプリウスばかりを盗んでいたという。供述などから、本保被告が手口を教え、車は転売していたと県警はみている。(遠藤美波) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル