80年近く前まで、トロッコを引いた列車が通っていたトンネル。現在は自転車道として、通勤通学や散歩コースになっている=2021年11月16日午後0時55分、東京都武蔵村山市、横山輝撮影 「なにもない」と言われがちな街、東京都武蔵村山市。まず、駅がない。町村を除く都内49区市で軌道鉄道がない唯一の自治体だ。多摩地域を南北に結ぶ多摩モノレールの市内への延伸が計画され、期待は膨らむが、都の用地買収は道半ば。開業が正式に決まっているわけではない。 有名な観光地や特産物があるわけでもない。志村けんさんのふるさとは、同じ村山でも東村山だ。「何がありますか?」と市民5人に尋ねたら、4人が「イオンモール」と言った。武蔵村山にとって、「鉄道がない」はもはやウリですらある。 そんな現状に、少々ご立腹の人がいる。石川伊三郎さん、91歳。「今はないけど昔はあったって言ってんのに、誰も興味持ってくれないんだよ」。小学生のころ、家の近くから鉄道に乗り、「旅」に出ていたというのだ。 新宿と青梅を結ぶ青梅街道から市中心部で北に折れると、住宅地の土手に小さなトンネルの入り口が見える。数十メートルほどの隧道(ずいどう)が四つ連なるトンネル群だ。幅、高さともに3メートル弱で、車の通行は厳しい。側面から水が染み、中に入ると、ひんやりする。少し、不気味な雰囲気もある。 現在は封鎖されたトンネルの前に立つ石川伊三郎さん=2021年11月16日午前11時16分、東京都武蔵村山市、横山輝撮影 「ここをトロッコが走ってたんだ。それで多摩川まで行って泳いで帰ってくる。真夏の大冒険よ」 なぜ鉄道があったのか。市歴… この記事は会員記事です。残り1568文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
PCに私の水着写真 准教授のセクハラ、謝罪求めると「証拠がない」
は? これは一体、どういうこと?――。 関東の大学で生物系の研究をしていた女性は、研究室代表だった男性准教授のパソコン画面を開いて目を見張った。 非常勤の教務補佐員として、大学の研究室に勤めていた2005年。20代のときのことだ。 当時、パソコンは研究室に数台しかなく、准教授の机の上にあるデスクトップパソコンで作業することもあった。 その少し前に、准教授や学生らと沖縄県の離島に研究のため滞在していた。 取得したデータを分析しようと、女性の隣に座っていた准教授の指示で、データを探していたときだった。 そのとき、自分の名前がついたフォルダーを見つけた。 「私の名前のフォルダーがある! なんだろう」 そう言いながら、何げなくクリックした。 目に飛び込んできたのは、自分の水着姿の写真だった。 スクロールしないと全部見られないほどの枚数だった。 座っている写真、遊んでいる写真、正面を向いているものや、横顔。様々な表情の自分が写っていた。 大学で指導者の男性教員からハラスメントを受けても、女性研究者の多くは我慢している現実があります。勇気を出して大学の相談室に訴えても、立場の弱さもあって、適切な対応が受けられるとは限りません。二重のダメージが彼女たちを傷つけます。 しっかりと自分にピントがあっていて、背景がぼやけていたことを覚えている。 准教授は画面を直視したまま、女性の隣で、何も言わずに固まっていた。 説明する言葉もなかった。 女性は一瞬言葉を失ったが… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
仲間が現行犯逮捕→警察官に体当たりし、逃がした疑い 男8人を逮捕
大下美倫2022年1月21日 10時31分 暴行の疑いで逮捕された仲間を逃そうと警察官に体当たりしたなどとして、兵庫県警生田署は20日、神戸市東灘区の飲食店員(23)ら20代の男8人を公務執行妨害と被拘禁者奪取の疑いで逮捕し、発表した。 このうち3人は容疑を認め、2人は「警察官を止めただけ」と一部否認、3人は「酒の影響で覚えていない」などと否認しているという。 署によると、8人は1日朝、神戸市中央区中山手通1丁目の路上で、仲間の男(23)を高校生への暴行容疑で現行犯逮捕した男性巡査部長(37)に対し、服をつかんで引っ張ったほか、別の巡査部長(33)にも体当たりするなどして男を逃がした疑いがある。 男らは逃走したが、防犯カメラの捜査などから割り出したという。(大下美倫) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コンビニトイレを「公共」に、買い物なしでも利用可 神奈川・大和市
神奈川県大和市は、市内のコンビニエンスストアのトイレを、「公共トイレ」として活用する事業を始める。市民が自由に利用できる公共トイレの充実を図るためで、2月からコンビニの協力店を募集する。 市によると、市内の公共トイレは駅では大和駅に2カ所、つきみ野駅に1カ所あるだけ。公園には43カ所あるものの、治安の面で夜間は使いづらいという声があるという。2014年に内閣府が60歳以上の男女6千人を対象に行った調査では、外出時の障害の一つに「トイレが少ない、使いにくい」とあり、市としても公共トイレの充実が高齢者の外出の機会を増やすことにつながると考えた。 ただ、新たな設置は費用がかかる。増やす策を考えていたところ、隣接する東京都町田市が商業施設などのトイレを公共トイレとして利用してもらう事業を行っていることを知り、現地を視察して参考にした。町田市では10年10月から事業を始め、現在、コンビニを中心に協力店が71店、寺社も協力して11カ所が公共トイレになっている。県内では大磯町が同様の取り組みをしているという。 大和市が協力を依頼するコン… この記事は会員記事です。残り253文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界遺産も雪化粧、京都市内で積雪14センチ 22日まで要警戒
2022年1月21日 11時26分 冬型の気圧配置により日本海側から流れ込んだ雲の影響で21日朝、京都市など京都府南部に大雪警報が出た。京都市内では午前10時現在、14センチの積雪を観測している。京都地方気象台によると、1月の積雪量としては1953年に統計をとり始めてから5番目に多い量だという。 宇治市にある世界遺産・平等院も国宝の鳳凰(ほうおう)堂と屋根にある鳳凰が雪化粧した。参拝者は幻想的な光景にカメラや携帯電話を向けていた。寺によると、本格的な積雪は2年ぶり。年に一度あるかないかの珍しい光景という。 京都市や亀岡市を中心とした地域には筋状の雪雲がかかっており、昼ごろまでさらに積もる可能性があるとして、同気象台は警戒を呼びかけている。 気象庁によると、21日午前10時現在の積雪は、石川県白山市で80センチ、滋賀県米原市で35センチ、富山市で31センチ、福井市で30センチなど。22日午前6時までの24時間に予想される降雪量は、京都府内の多いところで25センチ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山口の元郵便局長、1・1億円を無断引き出しか 顧客の通帳から
日本郵便中国支社は20日、山口県防府市の奈美郵便局の40代の元局長が、約4年間、顧客の貯金や局の資金を横領し、計約1億1600万円を不正に出し入れしていたと発表した。発覚を免れるために横領した金で補塡(ほてん)を繰り返しており、実質的な被害額は約4700万円という。同支社は刑事告訴を検討している。 同支社によると、元局長は2018年1月~昨年11月、顧客5人から預かった通帳を使い、計約8800万円を無断で引き出した。使い込みを隠すため、5人の口座間で金の出し入れを繰り返したほか、架空の預け入れ処理で計約2500万円分の残高を水増ししていた。また、局内にあった運営資金300万円も横領したという。 昨年11月、通帳の返却を受けた顧客が「覚えのない払い戻しや預け入れがある」とゆうちょ銀行の電話窓口に指摘し、不正が発覚。元局長は今月11日付で解任された。社内調査に対し「借金の返済に充てた」と話しているという。 旧特定郵便局である奈美郵便局の職員は局長を含む3人。元局長は今回、不正が発覚するまで13年近く局長を務めた。顧客に資産運用を持ちかけて通帳を預かり、「手続きを代行する」と偽って暗証番号を聞き出していた。日本郵便は顧客から暗証番号を聞くことを禁じているという。 中国支社の茂木孝之支社長は「チェック機能が働かなかった。事態を真摯(しんし)に受け止め、指導を徹底していく」と謝罪した。(寺島笑花、武井宏之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「支えおうて生きてんねん」 働く88歳の双子姉妹 朝の習慣は
【動画】88歳の双子は人気店の看板おばあちゃん=才本淳子撮影 88歳双子の姉妹、十代都喜子(じゅうだいときこ)さんと葛野都司子(くずのとしこ)さんは、大阪・南船場の地元に愛されている料理店「十代(じゅうだい)橘(たちばな)」の看板おばあちゃん。 冬限定のかす汁、煮魚や煮物といった家庭料理を目当てに多くの人が訪れる。毎日、毎日、2人は早朝に出勤し、大忙し。 午前4時過ぎ。「寒いなあ」「手ぇも冷たい冷たいわ」 暗闇の中、静まりかえる大阪・南船場の商業ビル間を、2人が手をつなぎ、おしゃべりしながら歩く。「こけんようにな、支えおうてんねん。はっはっは」 看板おばあちゃんの朝の習慣は 2人が働く、料理店「十代橘」に着くと、シャッターを開け、パチッと電気をつける。一日が始まる合図だ。「朝は、まっさらで好きやねん」と双子の姉、都喜子さん。 … この記事は会員記事です。残り1211文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
終わりだなんて 錠一郎とるい 絶たれた夢 21日のカムカム
お前とは終わりや――。るい(深津絵里)につきつけられたのは、錠一郎(オダギリジョー)からの非情な言葉だった。 1月21日のカムカムエヴリバディは、まさかの展開になった。 上京早々、突然トランペットが吹けなくなった錠一郎は、悶々(もんもん)とした日々を過ごしていた。不調の原因が分からないまま、遠のくステージ。やがてプロダクションから見放され、デビューの夢は散る。 将来の道が絶たれたことで、錠一郎とるいの関係性も変わってしまう。何も事情を伝えないまま大阪に戻った錠一郎と、心配ばかりするるい。2人は思わぬ形で再会するが、その時そばには芸能事務所の社長令嬢笹川奈々(佐々木希)の姿が。 戸惑うるいに、錠一郎は「奈々のことが好きになった。せやから、お前とはもう終わりや」。本当のことを言わないまま、別れを切り出すのだった。 ■絶望の深み感じさせる芝居… この記事は会員記事です。残り795文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
在沖米軍の外出制限、収束まで延長を沖縄県が要請 感染拡大止まらず
在沖米軍内で新型コロナウイルスの感染拡大が続いている問題で、沖縄県は20日、24日までとなっている米軍関係者の基地外への外出制限を、収束するまで延長するよう日米両政府に要請した。県によると、米側からは「正式な延長は二国間での交渉が必要となる」と回答があった。 県内では昨年12月中旬に米海兵隊キャンプ・ハンセン(金武町など)で100人規模の感染が判明。玉城デニー知事の再三の要請に対し、日米両政府が年明けに外出制限に合意。1月10日から始まっているが、多数の基地での感染確認が続く。県によると、昨年12月15日から今月18日までで計約5千人となっている。(国吉美香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名古屋の市バス内、ナイフを持って運転席に近づいた疑い 男を逮捕
2022年1月21日 4時22分 20日午後11時20分ごろ、名古屋市北区萩野通1丁目のバス停前に停車中の市バスの乗客から「刃物を持った男がいる」との110番通報があった。すぐに警察官が駆けつけ、通報から約10分後に、果物ナイフ(刃体約13センチ)を持っていた同区中切町5丁目の自称作業員、山田哲也容疑者(43)を銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した。「むしゃくしゃしていたのでやった」と容疑を認めているという。けが人はいなかった。 署によると、山田容疑者は乗客として乗り合わせた市バスがバス停に止まった際に、ナイフを持って運転席付近に近づいた疑いがある。バスの車内には山田容疑者の他に乗客13人と運転手がおり、複数の乗客から110番通報があったという。威力業務妨害の疑いもあるとみて、刃物を運転手に突きつけたかどうかなどを詳しく調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル