15、16日に行われた大学入学共通テストについて、大手予備校などが18日、独自集計に基づく予想平均点を更新した。 駿台予備学校とベネッセコーポレーションのデータネット実行委員会は、テスト2日目の16日夜に発表した点よりも、数学の予想平均点を大きく引き下げた。約35万人のデータをもとに、いずれも100点満点の「数学Ⅰ・数学A」は43点から38点に、「数学Ⅱ・数学B」は50点から43点に引き下げた。 同じく約40万人のデータをもとに18日に更新した河合塾は、「数Ⅰ・A」は38点のまま据え置き、「数Ⅱ・B」を1点引き上げて43点とし、データネットと全く同じ予想となった。 国語については、どちらも107点(200点満点)としていた予想を、同じ111点に引き上げた。さらにデータネットは英語のリーディングを59点から62点に、リスニングを58点から60点にそれぞれ引き上げた。 この結果、いずれも900点満点の5教科の予想平均点も変動した。河合塾は文系型を513点から509点に、理系型を522点から512点にそれぞれ引き下げた。一方、データネットは文系型を505点から511点に、理系型を511点から515点にそれぞれ引き上げた。 大学入試センターは19日午後、25万人前後のデータをまとめた平均点の中間集計を発表する予定だ。(編集委員・増谷文生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
軽井沢のバス事故、運転手は「未熟だった」 車両実験担当者が証言
高億翔、遠藤和希2022年1月18日 11時11分 2016年に長野県軽井沢町で15人が死亡したスキーバス転落事故で、業務上過失致死傷罪に問われたバス運行会社長ら2被告の第3回公判が17日、長野地裁(大野洋裁判長)であった。争点の一つとなっているバス運転手の技量について、バス製造会社員が「未熟だと思う」と証言した。 事故は16年1月15日午前1時50分ごろ、軽井沢町の国道18号で発生。大学生らのスキー客を乗せたバスが下り坂でカーブを曲がりきれず崖下に転落。15人が死亡、26人が負傷した。 起訴されているのは、運行会社「イーエスピー」(東京都)社長の高橋美作被告(60)と、運行管理者だった元社員の荒井強被告(53)。検察側は起訴状や冒頭陳述で、荒井被告が、死亡したバス運転手が大型バスの運転を4年半以上していないことを知りつつ雇用し、その後も適切な訓練を怠ったと主張。高橋被告も、運転手の技量を把握しなかったとしている。 一方、被告側は、死亡した運転手が技量不足だとは認識しておらず、事故を起こすような運転を予想できなかったと起訴内容を否認し、無罪を主張。公判では、運転手の技量や、同社の安全管理態勢の適否などが争点になっている。 17日は証人尋問があり、検察側の証人として、このバスを製造した三菱ふそうトラック・バスの車両実験担当社員が証言した。事故後の捜査当局による走行実験にも関わった同社員は、事故当時、バスのギアがニュートラル状態だったとされる点について、運転手が下り坂途中で低いギアに入れようとして失敗し、エンジンブレーキの利かない状態でハンドル操作にかかりきりになっていたと推測。「(技量が)未熟だったのだと思う」と証言した。また、設計上、事故の衝撃でギアが変わることはないとも述べた。 一方、弁護側は公判で、運転手が事故時にブレーキ操作をしていなかったとし、「初歩的な操作をしないとは予見できない」と主張している。17日の尋問で、峠の頂上から事故現場までフットブレーキを踏み続けた場合にブレーキが利きにくくなる現象が起こりうるかどうか尋ねると、同社員は「(距離から考えて)可能性はないと思う」と証言。フットブレーキで減速できた可能性を示唆しつつ、蛇行や急勾配のある道の特徴を「運転手がよく知らなかったのでは」とも述べた。 同社員は裁判長からの質問にも、ブレーキ痕が見つかった事故現場にバスが至る直前まで、運転手がブレーキを踏んでいなかった可能性があると述べた。(高億翔、遠藤和希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「これ握るの?」大将も食べてびっくり 「陸上寿司」の知らない世界
初めて「おすしは、おいしいんだ」と思った衝撃は忘れられない。 いなりずし、ハンバーグの握り――。魚が苦手だった作家の岸田奈美さん(30)は、小学生のとき、地元の兵庫県にオープンした回転ずし屋で「自分でも食べられるおすしがある」と驚いた。すしといえば、法事やお盆で親戚が集まった時に出前をとるイメージで、いつも玉子しか食べられるものがなかった。 特に気に入ったのは、コーンをマヨネーズであえた軍艦。コーンの甘さと酢飯の酸っぱさが絶妙で、全皿これしか食べなくていいとさえ思った。 だが、大人になってコーン軍艦に手を伸ばすと、「それ、子どもが食べるやつじゃん」と友人から笑われた。「損してるよ」「新鮮なおいしい魚を食べたことがないんだね」とも言われた。 磯の香りや生臭さがダメなだけで、単に好みの問題なのに。 好きなもんを食べて何が悪いと思いつつ、気恥ずかしくて「この味がたまに懐かしくなるんだよね」とごまかしてきた。 弱い心と向き合う 作家という職業柄、出版の打ち上げやお祝いで銀座などの高級すし屋に行くこともある。コーン軍艦は出てくるはずもなく、特に苦手な光り物はほとんどかまずに流し込んできた。 誘いを断るわけにはいかない。「回転ずしの方がいい」なんて、口が裂けても言えない。 昨年5月のある日。1人で回転ずし屋に入り、いすに座った途端に涙があふれた。 ツナマヨやコーン軍艦を前に、人前で堂々と食べられないことを申し訳なく感じた。世間では「お子様ずし」「ニセずし」「ザコずし」などと呼ばれるが、胸を張って「大好き」と言ってあげたかった。 泣きながら食べている時、ふと「陸上寿司(ずし)」という言葉がひらめいた。対義語として、サーモンやウニなど海産物を使ったものを「海中寿司」、原料は海産物だが陸で著しく加工されるツナサラダやカニサラダなどは、「暫定陸上寿司(または水陸両用寿司)」と呼ぶことにした。 海中寿司にも敬意を払いながら、陸上寿司の地位向上を目指そう。 さっそく友人に電話をしたら、いいねと賛同を得られた。SNS上に「陸上寿司愛好会」のアカウントを作り、商標も登録。11月1日の「すしの日」、「陸で獲(と)れたネタをおおっぴらに愛そう」をキャッチフレーズに公式サイトを作った。 入会は、ツイッターやインスタグラムなどで「#陸上寿司愛好会」をつけて、「陸上寿司への愛」を公言すればOK。活動規約は、主に次のように定めた。 ・陸上寿司への無意識な抑圧(寿司差別)と、他者を気にして陸上寿司を正面から愛でられない己自身の弱き心と向き合い続けます。 ・寿司界のメインストリームである海中寿司を憎しみで引きずり降ろし、取って代わりたいわけではありません。 ・会員には海中寿司ならびに海中寿司愛好家への悪口や批難などを、かたく禁じます。 11月に1カ月間、好きなネタをネット上で投票してもらう「陸上寿司総選挙」を実施したところ、約2千票の投票があった。1位は納豆、2位はマヨコーン、3位は玉子。今後は、コロナ禍が落ち着いたら全国で陸上寿司を一緒に食べるオフ会を開くなどしたいという。 海外では生魚を食べる習慣がない国もあり、岸田さんの友人には修行僧で精進料理しか食べられない人もいる。「誰もが後ろめたい気持ちにならず、好きなものを好きなように食べられるような社会になってほしい」と岸田さんは話す。 大手チェーンも「研究」 大手回転すしチェーンも近年、「陸上寿司」に力を入れている。特に、肉を使ったメニューの開発には各社しのぎを削っている。 「くら寿司」では、15年ほど前からイベリコ豚や牛カルビの提供を始め、2017年に肉専門のバイヤーを雇用した。豚の角煮の握りや、チキン南蛮風の軍艦など、毎月新作メニューを約20種提供するうち、2~3種類は「陸上寿司」という。 「はま寿司」では、肉の買い付けや商品開発に詳しい社員が10人ほど集まって、19年に「肉握り研究所」を発足させた。黒毛和牛の握りを110円(税込み)で出したり、イチボやザブトンといった希少部位もメニューに入れたりできるようになったという。 全国の回転ずしを食べ歩き、「回転寿司評論家」として活動する米川伸生さん(55)は、「以前は『陸上寿司』は小さな子ども向けだったが、今は各社大人向けに商品を開発するようになって、味も格段に良くなった。海外では、巻物にドライフルーツやクリームチーズを入れるなど、それぞれの国の風土に合わせてローカル化している。魚をのせるだけが『すし』じゃない」と分析している。 ■これ握るの?… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
寝たきりのベッドから広がる詩 杉良太郎、ATSUSHIが楽曲に
会員記事 川村直子、北村有樹子2022年1月18日 12時00分 寝たきりのベッドの上で脳性まひの女性が紡ぐ詩が、じわりと広がっている。今月下旬には、歌手で俳優の杉良太郎さん(77)が、その詩をもとに手がけた楽曲CDが発売される。 東京都板橋区の堀江菜穂子さん(27)は、生まれたときから体がほとんど動かず、言葉を話せない。わずかに動く指で書き続けてきた一千編を超える詩のうち51編を収めた詩集「さくらのこえ」が、2015年、ボランティアらの手で発行された。 その後、17年には詩集「いきていてこそ」が出版され、詩から発想を得た合唱組曲の制作や演奏会があったり、韓国で出版されたり、英訳本が作られたりと、さまざまな反響があった。 そんななか、昨年5月、杉良太郎さんが詩集を手にした。「命の叫びのような詩。美しいだけじゃなく、いろんな感情が濾過(ろか)されて出てきた詩の生々しさを感じた」。 このひろいせかいのなかで わたしはたったひとり (中略) それがどんなにふじゆうだとしても わたしのかわりはだれもいないのだから わたしはわたしのじんせいを どうどうといきる(「せかいのなかで」堀江菜穂子) 杉さんはこのメッセージを「詩だけにとどめず、歌にして届けたい」と堀江さんに連絡。制作にとりかかった。歌詞にする際には、こんなふうに手を加えた。 この広い世界の中で 私もあ… この記事は会員記事です。残り918文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
真っ赤なライチョウ電車、富山でデビュー 鈴木マサルさんがデザイン
竹田和博2022年1月18日 9時00分 立山の紅葉から着想を得て真っ赤にした車体に、富山県の県鳥、ライチョウを大々的に描いた「富山もようトレイン」が、私鉄・富山地方鉄道で今月11日から走り始めた。同社のラッピング電車は初めて。担当者は「田園風景や雪原に映える」と胸を張る。 立山や海の幸など、富山の自然や文化を独自の模様にして発信する「富山もようプロジェクト」の一環だ。富山地方鉄道などが観光庁の補助金を使って企画した。 国内外で活躍するテキスタイルデザイナーの鈴木マサルさんが手がけた13種類の「富山もよう」のなかから、山岳観光のイメージにも合い、「一番インパクトがある」(同社の担当者)とライチョウを選んだ。 1980年製の2両1編成の電車を真っ赤に彩り、夏毛と冬毛のライチョウやハイマツをカラフルに描いた。富山地方鉄道の全鉄道線(路面電車区間は除く)で運行するが、運行区間やダイヤは固定しない。出合うのが難しい立山のライチョウのごとく、「神出鬼没です」と鈴木さん。 富山地方鉄道の車両は、塗装色から「かぼちゃ電車」や「だいこん電車」といった愛称で親しまれている。担当者は「ラッピング電車がどんな風に呼ばれるか楽しみです」。(竹田和博) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
目の前のモノが欲しい…窃盗症の78歳女に弁護人が与えた更生の秘策
お金はあるのに衝動的に盗みたくなってしまう――。そんな「窃盗症(クレプトマニア)」の診断を受けた被告の女(78)が、執行猶予期間中に万引きをしたとして再び逮捕された。今度は実刑が有力視されるなか、「刑務所でなく社会で更生させたい」と訴えた弁護人がとった方法から異例の判決が下された。 起訴状や冒頭陳述によると、被告は2021年3月、東京都内の園芸店で、ピンク色のバラと黄色いデンドロビュームの鉢植え二つ(計約2300円相当)を盗んだとして、窃盗の罪に問われた。 初公判で罪を認めた被告は、3年前にも万引きで懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受け、その際に「2度としません」と述べていた。検察官や弁護人は過去の事件をふまえ、被告にたずねた。 検察官「執行猶予の意味の説明は、(3年前の判決時に)受けましたね」 被告「十分頭に入っていました」 刑法の規定で、被告は執行猶予中の3年間を罪を犯さず過ごせば刑務所に入らなくて済む。だが、この期間に新たに犯罪をすると、原則として前回の「懲役1年」と、新たな罪による量刑を合わせた刑罰を受けなければならない。 弁護人「盗めば逮捕されるのもわかっていましたよね」 被告「それを考えたら怖くてできない。どうにかして(盗みたい気持ちを)抑えられれば社会に反することをしなくて済むし、自分も苦しまずに済む……でも、できなかった」 「人に言えなくて、寂しくて……」 きっかけは夫の暴力 どうして窃盗を繰り返すようになったのか。被告が泣きながら明かした「きっかけ」は、夫の暴力だった。 弁護人「初めて万引きをした… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国立大への交付金配分ルール見直し 抵抗みせた国大協会長の評価は
来年度から6年間にわたる、国から国立大への運営費交付金の配分方法が固まった。国立大学協会は今回、18項目にわたる提言を発表するなどして抵抗したが、大幅な見直しには至らなかった。10兆円規模の大学ファンドの対象大学を選ぶルールとともに、永田恭介会長(筑波大学長)に評価を聞いた。 ――今回決まった第4期の運営費交付金の配分ルールについて、全体的な評価を教えてください。 求めていた総額の増加を勝ち取れなかったのは残念だ。ただ、修学支援新制度の対象となっていない大学院生の授業料を免除するための予算を確保するなど、全体で見れば文科省は頑張った。及第点は与えてもいいと思う。 ――外部資金の獲得実績などの共通指標で交付金を傾斜配分する仕組みの廃止を強く求めていましたが、存続が決まりました。 傾斜配分枠は2019年度が700億円、20年度が850億円、21年度が1千億円と増え続けていた。制度の廃止には至らなかったが、第4期がスタートする22年度を同額の1千億円に抑えることができた。 共通指標の中身にも、国大協の要望が反映された。教育・研究は成果が出るまでに時間を要する。各大学の改革努力を的確に評価できるように、実績の「高さ」に加え、数字の「伸び率」を見てほしいと求めてきた。今回、研究関連の指標などに導入されることになったことは評価したい。 ただし、文科省は「アウトカム(成果)」重視の指標に見直すと言いながら、数字で示せる「アウトプット」による評価を続けようとしている。「評価が高い論文の数」や「外部資金の獲得実績」といった数字よりも、それらを集めることで見えてくる、各大学による教育・研究力の向上を目指した改革の成果を重視して評価するべきだ。 例えば、高評価の論文を書いた女性研究者の増加といった数字を集め、そうした女性の力を引き出すことにつながった、学内保育園の整備など労働環境の改善の取り組みを評価するといったものだ。 現在は、学部系統ごとの就職率という指標があるが、卒業10年後の仕事内容といったデータを見ないと、大学教育の成果を評価することはできない。こうした「アウトカム指標」を作るように、文科省には改善を求めていきたい。 ――国立大を①地域貢献型②特定分野型③世界水準型の3タイプに分類し、各グループの予算の枠内で競争させる仕組みが、5類型に変わりそうです。 ①が付属病院の有無で、③が… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
理由のない幸せが怖かった 「ご自愛」への罪悪感を消してくれた言葉
自分を大切にして、という意味で使われる「ご自愛ください」。 漫画家の竹内絢香さんは、コロナ禍にあってこの言葉を目にすることが増えた。 ちょっとぜいたくに寿司を食べたり、気になっていた服を買ったり。 あれこれと「ご自愛」を試してみたが、罪悪感だけが残った。 漫画が売れてないのに寿司なんてぜいたくだ。 素敵な服だけど私にはふさわしくない。 なぜそう思うのかを自分なりに考えてみたら、「理由のない幸せへの恐怖」に気づいた。 今月は仕事を頑張ったから自分にご褒美をあげるんだ。 仕事で必要だから買うんだ。 そういった理由がなければ、自分を納得させることができない。 何より、ご褒美を得るには「苦労」や「我慢」がセットになっていると思っていた。 そんな考え方が勘違いなんだ、と気づかせてくれたのは、友人の何げない一言だった。 仕事の打ち合わせのため、という理由で買った黒いワンピース。 それを見た彼女は「わ~、可愛いね」と褒めてくれた。 反射的に「実はこれ、仕事を言い訳に買っちゃって」と説明すると、こう言ってくれた。 「それって、仕事は言い訳っ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
桜蔭も女子学院も面接中止、開成、栄光は追試も コロナ下の中学入試
新型コロナウイルスの感染が急拡大するなか、首都圏で本格的な中学受験シーズンが始まった。感染対策のため、面接中止や追試の実施を急きょ打ち出す私立中が相次いでいる。 首都圏の中学入試は10日に埼玉県で始まり、20日からは千葉県でも始まる。2月1日からは東京都と神奈川県でもスタートする。 国内では今のところ新型コロナワクチンは12歳以上しか接種できないが、中学受験する小学6年生には11歳の子もいるほか、12歳でも、ワクチン接種の未知のリスクへの心配などから受けていない子もいる。都内のある私立中の担当者は「オミクロン株は感染力も強いと聞くので、このまま感染が拡大すれば2月がピークになる可能性もある」と恐れる。 雙葉、洗足学園は… 東京都品川区の青稜中は今月15日、基礎疾患などがありコロナに感染した場合に重症化するリスクの高い受験生や、そうした家族と同居する受験生らを対象にした「特別感染対策入試」を、2月6日の日曜に実施すると発表した。通勤者が少ない、平日は出勤している父母が車で送迎できるなどの理由から日曜に設定した。一教室の人数を極力少なくし、国語・算数各40分の筆記試験だけで終える。同校では昨年も同様の入試を実施し、100人超が出願、60人以上が受験した。今年は設定していなかったが、感染急拡大を受けて、急きょ実施を決めた。 青田泰明校長は「ここまで感… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アートギャラリーになった山手線 限定1編成、特別車両が運行開始
JR東日本は17日、東京・山手線の駅を起点にアートや音楽を楽しむ「HAND!」を始めた。3月7日までの50日間、山手線駅を盛り上げ、各エリアの魅力を伝えるイベントが目白押しだ。 目玉企画の一つが、車内をアートギャラリーに見立てた特別編成の山手線だ。今月18日~来月1日の期間中、限定1編成で運行する。 17日、メディア向けに特別車両が公開された。1両につき1人のアート作品が中づりで飾られ、11両それぞれで、墨で描かれたり、フィギュアを透明な袋詰めにしたり、多彩な作品が楽しめる。掲示された実物は期間終了後に配送する形で購入もできる。 内・外回り計11駅の歴史を紹介する車内放送も。例えば新橋駅なら、「鉄道発祥の地」などとアナウンスが流れる。 HANDは2020年に続き2回目で、今回は、上野や鶯谷、有楽町など山手線14駅などでギャラリー展示やライブ、街歩きなどが催される。このプロジェクトを担当するJR東の斉藤千明さんは「コロナ禍が長引く中、日常に彩りを添えられたら」と話す。 詳しい内容や期間は、JR東の「東京感動線」公式サイトで。(井上恵一朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル