新型コロナウイルスで大学入学共通テストの本試験・追試験とも受けられなかった受験生への対応について、福岡大学は12日、3月の後期入試(医学部医学科以外)に振り替える方針を明らかにした。 福大は、2月の前期入試の中で共通テストを利用した「単独型」と「併用型」の入試を実施する。共通テストを受けられないと受験できなくなるが、コロナの影響の場合は特例措置として、前期の受験料を充てる形で後期試験を受けられるようにするという。後期の受験料が安い場合は差額分を返金する。 また、振り替え受験をせずに福大の受験を断念した場合は受験料の返金に応じる。 文部科学省は11日の各大学への通知で、個別試験の再追試を新たに設けることも求めたが、福大の担当者は「今の時期から追試向けに、公正に判定できる適切な入試問題を用意するのは難しい」と説明した。(前田伸也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シルク・ドゥ・ソレイユで培った技、一歩先へ 達人は新たな夢を追う
世界的サーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」で活躍した鉄棒のスペシャリストが、コロナ禍での解雇を経て、地元・群馬からサーカスの裾野を広げる活動を始めた。「沈んでばかりではいられない」と新しい技も披露している。 直径2メートル弱の鉄のリングと一体化して回転する。奥沢秀人さん(40)が帰国後に覚えた「シルホイール」の曲芸だ。「見せるレベルに来た。楽しい」。群馬県桐生市の練習場で話した。 9歳で体操を始め、日本体育大学(東京)に進学して体操漬けの生活を送った。卒業後、体力を生かそうと消防士など少なくとも五つの公務員試験を受けたが、どれも不合格だった。家賃を払えずに帰郷を覚悟した時、カナダ発のシルク・ドゥ・ソレイユが初めて日本で開いたオーディションを「ダメもと」で受けたら、合格した。 道化師が題材の公演「コルテオ」のツアーメンバーとして、四角く並べた鉄棒で最大10人が同時に回転する「トルニック」を演じた。14年間、世界4千回以上のステージに立ち、「最高の日々だった」と振り返る。 奥沢さんらの公演「シルク・ドゥ・ながめ」は16日、群馬県みどり市の「ながめ余興場」で開かれます。4500円。詳細はチケット販売サイト(https://cdo.thebase.in/)へ。 「何ができるか」見つめ直した しかし、コロナ禍で一昨年春… この記事は会員記事です。残り507文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「五輪デモ参加との発言はなかった」 NHK不適切字幕、監督が証言
西田理人2022年1月12日 17時00分 昨年末にNHK・BS1で放送されたBS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」に不適切な字幕があった問題で、番組の密着取材を受けていた映画監督の島田角栄さんがコメントを出した。取材対象者から、「五輪のデモに参加したとの発言はなかった」と指摘し、字幕について「不本意かつ残念」と述べた。 NHK大阪拠点放送局が制作した同番組は、東京五輪の公式記録映画を製作する河瀬さんらに密着したドキュメンタリーで、昨年12月26日に放送(同30日に再放送)された。 島田さんは映画製作チームの一員として、競技場の外でコロナ禍の苦しみや五輪反対を訴える市民らを取材していた。番組では、島田さんが話を聞いた男性について、テロップで「五輪反対デモに参加している」「お金をもらって動員されていると打ち明けた」と紹介。だが、実際には男性がデモに参加した事実は確認できておらず、NHKは「不確かな内容だった」と陳謝していた。 島田さんのコメントの主な内容は次の通り。 NHK BS1スペシャルで放送されました「河瀬直美が見つめた東京五輪」の番組内容に対し、NHK大阪より公式コメントが出されましたので、本件に関して島田個人としてコメントさせて頂きます。 五輪反対デモに参加しているとされた男性は、島田が取材対象を探す中で出会った方で、その場で取材を申し込み、後日、公園でのインタビューをさせて頂きました。 「五輪のデモに参加した」という主旨の発言は無かったにも関わらず、オンエアされたテロップを見て、島田自身たいへん驚いたというのが経緯です。また、当該男性の取材映像を、事前に河瀬直美監督にお見せした事実はありません。 当該番組は、公式記録映画の取材過程をNHKが独自に取材され、編集されましたので、被取材者である島田への最終的なチェックもなく、島田自身、全体を把握出来ぬまま、放送に至りました。 公式映画チームとして取材した内容と異なるテロップが流れてしまった事は、不本意かつ、たいへん残念でなりません。(西田理人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駅前ビル、固定資産税の滞納19年 テナント撤退相次ぎ、赤字で閉館
北海道滝川市は道内のほぼ中央に位置する。札幌を経て旭川に向かうJR函館線と道東に向かう根室線が分かれるなど、交通の要衝として発展した。しかし、近隣の炭鉱の閉山などで人口は1983年の約5万3千人をピークに減り、少子高齢化の影響もあって現在は約3万9千人になっている。 JR滝川駅前の商店街「ベルロード」は約550メートルにわたってアーケードが続き、市外からも買い物客が集まった往時のにぎわいを伝える。だが、歩いてみるとシャッターが下りた店が多く、商店街にあったデパートも経営に行き詰まり、2015年に清算された。 昨年3月には、駅前にある地上4階地下1階の「たきかわスマイルビル」が閉鎖された。駅前再開発によって1986年にオープンし、90年度から2000年度までは黒字経営が続いた。 しかし、主要テナントだったスーパーが03年に撤退するとテナントの撤退が相次ぎ、赤字基調になった。同年からは滝川市に納める固定資産税の滞納が続いている。 昨年の土地・建物の評価額は計約10億4千万円。これをもとにかかる固定資産税と都市計画税は年間約1866万円だった。これまで滞納によってたびたび市から土地・建物の差し押さえを受け、昨年1月の滞納額の累計は約3億5千万円にのぼる。 テナント料や管理料では、従… この記事は会員記事です。残り744文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
側溝覆う「グレーチング」の盗難増加 対策しても「まだまだ無防備」
会員記事 浅田朋範、渡辺七海2022年1月12日 13時00分 昨年11月、奈良県天理市でグレーチングを盗んだとして、ブラジル国籍の男(24)が窃盗容疑で天理署に逮捕された。県内では金属窃盗事件が増加傾向で、うち側溝を覆う格子状のグレーチングの被害が多いという。背景に、盗みやすさなどが見えてきた。 逮捕容疑は、天理市内の私有地から長さ約1メートル、幅約30センチのグレーチング34枚(時価計23万8千円相当)を盗んだというもの。 この男が盗んだグレーチングを売ったとみられる天理市内の金属買い取り店を訪ねた。約1400平方メートルの敷地には買い取った自転車や鉄製品が積み上がっていた。 「盗品ではないか」疑い… 40代の女性店主によると、7年前に開業し、現在従業員は8人。店に出入りするのは建物の解体業者ら顔なじみが多いという。 この男が同店を訪れたのは昨夏ごろ。黒い軽自動車で訪れた。500キロほどのグレーチングを約3万円で買い取ったという。 グレーチングを持ち込む客は珍しく、初めて見る顔だったことから、盗品ではないかと疑った。免許証のコピーに加え、車のナンバーもひかえた。その日のうちに天理署から「近くのグレーチングが盗まれた。売りに来た人はいないか」と連絡があった。 1年に10回ほど盗品を疑うような買い取り依頼があり、警察からの問い合わせも年に3回程度あるという。店主は「容疑者が逮捕され、次の被害が防げて良かった」と話す。 「道に現金が落ちているようなもの」 県内で金属くずを売買する業… この記事は会員記事です。残り935文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
金の延べ棒4本、3千万円相当だまし取られる 80代女性
田中紳顕2022年1月12日 13時30分 警視庁は12日、特殊詐欺の手口で、東京都港区のひとり暮らしの80代の女性が金の延べ棒約4キロ(約3千万円相当)と現金60万円をだましとられる被害に遭った、と発表した。 麻布署によると、女性の自宅に7日午後11時ごろ、息子をかたる男の声で電話があった。電話の人物は「印鑑などが入ったかばんをなくしてお金をおろせない。お金を貸してくれないか」などと言った。男は息子の名前や職業を把握していた。女性は話を信じ、自宅に金の延べ棒を保管していることを伝えた。 約1時間半後、息子の職場の関係者を名乗る若い男が自宅に現れた。電話をつないだままにしていた「息子」から「代わりに渡してくれ」と言われ、女性は金の延べ棒と現金を若い男に手渡した。 1時間ほど後、女性が息子に電話をかけて被害が発覚したという。 こうした被害を防ぐため、警視庁は、電話に出ず、留守番電話機能を使う▽録音メッセージで用件を確認してかけ直す▽親族を名乗る人物から電話で現金を求められたらいったん電話を切り、普段から使っている電話番号にかけ直す――などを呼びかけている。(田中紳顕) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛知・リコール署名偽造、元広告関連会社長に有罪判決
山下寛久2022年1月12日 13時45分 愛知県知事へのリコール署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)罪で在宅起訴された広告関連会社元社長の山口彬被告(39)=名古屋市昭和区=の判決が12日、名古屋地裁であった。山田耕司裁判長は懲役1年4カ月執行猶予4年(求刑・懲役1年4カ月)の判決を言い渡した。 山口被告の起訴内容は、リコール運動団体事務局長の田中孝博被告(60)=同罪で公判中=らと共謀し、2020年10月下旬、佐賀市でアルバイトに愛知県内の有権者の署名計71筆を書き写させ、偽造したというもの。 検察側は、山口被告がアルバイト集めや作業場所の確保、進捗(しんちょく)状況の伝達などを担ったと主張。山口被告側は起訴内容を認め、全面的に捜査に協力したなどとして罰金刑を求めていた。最終陳述では「たくさんの方に迷惑をかけ、謝罪したい」などと述べた。 リコール運動は19年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」がきっかけ。慰安婦を表現した少女像や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品に抗議が殺到。展示内容を批判した河村たかし・名古屋市長と、展示の可否を公権力が判断することは検閲だと主張した大村秀章・愛知県知事が対立した。20年6月、美容外科経営、高須克弥氏(76)を会長にリコール運動団体が発足した。 県内の大半の自治体では同年8月から2カ月が署名活動期間とされ、11月に約43万5千筆が提出されたが、その後「書いた覚えのない署名がある」などの声が相次いだ。愛知県選管が調査したところ、約83%に当たる約36万2千筆に無効の疑いがあったという。検察側が公判に提出した証拠によると、佐賀市での署名の書き写しのアルバイトには同年10月下旬の約10日間に延べ約1千人が参加したという。(山下寛久) 名古屋地裁 市名が印刷され、同じ町名が並ぶ、似た筆跡の署名簿(画像の一部を加工しています) 愛知県知事リコールの署名簿=2020年11月、名古屋市中区、小林圭撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
浪人したのに第1志望×、でも大学の授業は面白かった 今は校長に
入試シーズンが始まります。コロナ下で頑張る受験生たちへ、校長からのメッセージをお届けします。 校長から受験生へ:吉祥女子中学・高校・赤沼一弘さん 受験シーズンが迫ってきました。最後の模試で思うような結果が出せず、焦っている人もいるでしょう。でも絶対に諦めないで。付け焼き刃では挑めませんが、入試当日に、それまで積み重ねてきたものを発揮できればいいんです。まだ伸びる、まだやれると言い聞かせて、本番まで、足りないところを補う勉強を続けて下さい。 当たり前ですが、受験は受けなかったら落ちることすらありません。たとえ不合格になったとしても、自分が目指し頑張ってきた結果なら、その体験はその後必ず生きるし、生かしていくべきだと思っています。 私自身、浪人しても第1志望の大学に入れず、大学入学後もくすぶっていた時期がありました。でも、大学の授業は受けてみたら面白かった。受験のための勉強とは違い、時間をかけて考えたり調べたりする過程にワクワクしました。それまでは興味のなかった倫理や憲法などの一般教養科目も、一番前の席に座って一言一句聞き逃さないよう聞いたものです。 大学院に進むと、同じ研究室には優秀な先輩がいて、刺激を受けました。必死になればなるほど、彼には研究では勝てないと分かり、また卑屈になっていたとき、その先輩に言われたんです。「自分のためになるわけじゃないのに、なんでそんなに楽しそうに後輩に教えられるの?」って。教員になるか研究者になるか悩んでいた頃で、その一言に背中を押され、今に至ります。 本校は「社会に貢献する自立した女性の育成」をモットーにしています。 社会に貢献し、自立した存在になるためには、自分の考えを持ち、正しく表現すること、多様な知識を習得し、それらを活用して教養を深めることが肝要です。うまくやるより、試行錯誤を重ねながら得られた結果を受け止めて改善策を探ってほしい。本校の理科の授業で、伝統的に実験を重視している理由も、そこにあります。 勉強だけではありません。吉祥祭や運動会などの行事は、学年を超えて生徒が企画・運営する一大イベント。予期しない変化に対応する柔軟性を身につけるとともに、他の人の意見を理解して協働できるようにもなる格好の機会です。 「コロナ禍の中でも、どうにかして開催したい」と生徒から声があがり、その都度一丸となって最善を尽くしました。一昨年は、実施できそうな運動会の種目やルールを生徒が決め、1カ月半にわたって、平日の昼休みに細切れで競技を実施。そして連日、録画・編集した映像を校内で放映しました。棒を媒介にした非接触型のムカデ競走でタイムを競い合うなど、斬新なアイデアが挙がり面白かったです。昨年は更に一歩前進。平時のように6学年が集う壮大なものにこそなりませんでしたが、何回かに分けて、八王子と吉祥寺のキャンパスで開催し、盛り上がることができました。 一つのものを成し遂げようと、生徒たちが知恵を絞っている姿を見ていると、リーダーは、育てるものではなく、自然と生まれるのが正しいんだなと感じます。得意なことがそれぞれ違う者同士が集まっているから、先頭に立つ人、それを支える人が場面によってコロコロ変わる。人と交わるなかで、どんどん失敗したっていい。これこそが学校の醍醐(だいご)味です。 卒業するときに「この学校でよかった」と思えるようにするのは、皆さん自身です。目の前の受験はゴールではなく、そこから道は始まります。「何かを知りたい」という素直な欲求は、内側から芽生えてくるものですから。私たち教員はそんな皆さんを全力でサポートします。(聞き手・川口敦子) ◇ 〈あかぬま・かずひろ〉1966年、東京都生まれ。都立日比谷高校、東京理科大卒。東京工業大大学院後期博士課程中退後、94年、吉祥女子の理科教員に。進路指導部長を経て、2021年から校長を務める。 ★吉祥女子中学・高等学校 ・所在地:東京都武蔵野市吉祥寺東町 ・創立:1938年 ・生徒数:中学795人、高校777人 ・合格実績:東京大2人、京都大3人、東京工業大2人、一橋大7人、慶応義塾大44人、早稲田大80人 ・長年にわたり、中学3年生を対象にカナダ語学体験ツアーを実施している(現在はコロナの影響で、実施学年を調整し再開を目指している)。放課後に教養を深める目的で、芸術や語学の課外授業を設けており、希望者は中学1年生から専門の先生に習うことができる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電子地図でどこでも一目で 都道府県バラバラの避難所情報を集約
県をまたぐ大規模な災害が起きた時に、これまで各都道府県がばらばらに集約していた被害や避難所の情報をオンラインで共有し、電子地図上で一目でわかるようにする取り組みが進んでいる。首都直下地震などに備え、被災地以外から必要な支援が、より速やかに届くようにするのがねらいだ。 まもなく発生から27年になる1995年の阪神・淡路大震災では、被災自治体の職員が電話やファクスなどで集めた断片的な情報を、災害対策本部などでホワイトボードや地図に書き込んで集約していた。 その後、各自治体は被災情報をオンラインで集約するシステムを整備してきたものの十分に活用されず、2011年の東日本大震災などでも多くの自治体は、これまでと変わらず手作業で情報を集約。刻々と変化する状況に対応できないことが課題になっていた。 16年の熊本地震では、国立… この記事は会員記事です。残り593文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上野動物園の双子パンダ、一般公開はじまる 3日間限定
2022年1月12日 10時34分 上野動物園(東京都台東区)で昨年6月に生まれた双子のジャイアントパンダ、オスの「シャオシャオ(暁暁)」とメスの「レイレイ(蕾蕾)」が12日、初めて一般公開された。ただ、新型コロナの再拡大で公開は3日間限定で、動物園はまたも休園に入る。盛り上がりに期待した地元関係者の落胆は大きい。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル