新型コロナウイルスの影響により、大学入学共通テストの本試験や追試験を受けられなかった受験生について、文部科学省は、共通テストを利用する各国公私立大学に対し、大学が個別に行う試験の結果などで合否判定するよう要請することを決めた。個別試験についても、再追試を新たに設けることなどを要請する方針。試験が遅れることに伴い、4月以降の入学も認めるという。 末松信介文科相が11日、記者会見で明らかにした。大学入試の実施要領などは入試前年の夏ごろに決まることが通例。共通テストは15日に始まる予定で、直前に文科省がこうした要請をするのは異例だ。 共通テストは本試験が15、16日で、新型コロナへの感染や体調不良などで本試験を受験できなかった受験生は2週間後の29、30日の追試験を受けることが想定されている。 だが、昨年末以降、変異株「オミクロン株」を中心に新型コロナの感染が急拡大。文科省は受験の機会を確保するため、各大学に合否判定を柔軟に対応するよう求めることにした。(三浦淳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「はい、高齢社です」 高齢者だけの派遣会社がかなえたい生き方とは
高齢者だけが登録できることを売りにした派遣会社が東京都内にある。その名も「高齢社」。フルタイムに近い形で働くことに二の足を踏む高齢者もいる中、一つの求人を複数人でシェアしているのも特徴だ。ほどよい働き方は、充実感にもつながっている。 港区の東京ガス本社内にあるコンビニ。平日の午前9時すぎ、社員らが長い列をつくる中、高齢社から派遣された仲田加代子さん(72)が素早くレジを操作していた。「前職でパソコンも接客も得意だったから、この仕事にも自信があるんです」と胸を張る。 週4回、朝7時から休憩を挟んで約8時間働く。時給は都の最低賃金より2割ほど高く、10万~15万円ほどの月収は、趣味の社交ダンスのレッスン代や、孫のおもちゃ代などに充てる。「体を壊さない範囲で働き、生活を少し豊かにしたい」。そんな仲田さんの希望に合った仕事だという。 高齢社は東ガスに勤めていた計15人が集まり、2000年に設立された。 ユニークな会社名なのは、創業… この記事は会員記事です。残り1165文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「汚い・臭い…そんなイメージ覆す」トイレ清掃員の決意は歌になった
窓辺に置かれたCDプレーヤーから、ポップで楽しげなメロディーが流れてくる。 奥多摩トイレット、ナンバーワン イン・ジャパ~ン イン・ジャパ~ン JR青梅線の終点・奥多摩駅前の観光用公衆トイレ。大井朋幸さん(47)の1日はここから、このテーマソングとともに始まる。 曲名は「OPT(オピト)」。「オクタマ・ピカピカ・トイレ」の頭文字で、「日本一観光用公衆トイレがきれいな町」を掲げる東京都奥多摩町で、その使命を担うプロ集団の名称でもある。メンバー4人のリーダーが大井さんだ。 磨くのに機械やブラシは使わない。床にはいつくばり、スポンジでタイルの溝に入った汚れまで丁寧に落とす。便器も手鏡で内側まで確認しながら念入りに。薄いグローブをはめた手で直接磨くと、キュッキュという摩擦音が心地いい。尿石などの汚れが少しでもあると、この音は出ない。 清掃員になったのは2017年春。長年調理の仕事に携わり、前年までは入浴施設の支配人だったが、体調を崩して退職した。新たな職を探す中で、町の第三セクター「奥多摩総合開発」が職員を募集していると知った。 仕事がトイレ掃除だと知ったのは入社後だ。町内のトイレは当時どこも汚かった。 防塵(ぼうじん)マスクにゴーグルをつけ、鼻の穴に塗り薬を詰めて作業に臨む日々。それでも襲いかかるアンモニア臭に吐き気がし、涙が出た。食欲もわかず、半年足らずで5キロやせた。 転機は同年の夏。小学2年生… この記事は有料会員記事です。残り1365文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ノスタルジーへの投資か」悩んだ先に 酒蔵の覚悟、酒米もわら縄も
酒を詰めた大だるは100キロ近い。指3本分はある太縄で抱きかかえるように、きりりと結び上げる。 2021年師走、剣菱酒造(神戸市東灘区)の蔵の一角で、迎春の菰(こも)だる作りが進む。若手に教えながら作業する品質管理室の中野勝さん(48)は額の汗をぬぐって「太い縄は、つかんでたるを動かす手綱。伸びてゆるむようではいけません」。わらの縄はしっかり締まるのだという。送り出す先にどんな祝いや喜びの場が待っているか。詰めて10日ほどすると、たるの木と酒の香りがなじんで飲みごろになる。 いま剣菱で使うわら縄は、中野さんたち社員が4台の機械を操作して作っている。メーカーが太い縄の製造終了を決めたことから機械を手に入れ、引退した技術者を訪ねて指導を頼み、足りない部品は補って4年がかりで復活させた。その経緯を社長の白樫政孝さん(44)は、「お酒の味に直接は関係しないことです。ノスタルジーへの投資ではないかと悩みました」と打ち明ける。 同じころ、正月飾りに樹脂製… この記事は有料会員記事です。残り890文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 #KANSAI 近畿の魅力を再発見する新企画。社会・経済から文化・スポーツまで、地元愛あふれるコンテンツをお届けします。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「洗濯機の中にタヌキ」不要不急の110番、在宅勤務のせいで増加?
荻原千明2022年1月11日 9時13分 「酔っ払ったからパトカーで家まで送って」「洗濯機の中にタヌキがいる」――。1月10日の「110番の日」にあわせ、大阪府警が昨年1年間の受理状況をまとめた。新型コロナウイルスの影響が続く中、総件数は2年連続で100万件を下回った一方、緊急とはいえない通報も少なくないという。 「事件ですか。事故ですか」「何分くらい前のことですか」。10日の府警通信指令室。次々に呼び出し音が鳴り、問いかける警察官の声が重なっていく。一日通信指令室長のタレント、有沢伶菜さん(25)が模擬通報を通じ、適切な通報を呼びかけた。 府警によると、昨年の総受理件数は96万6314件。32・6秒ごとに1件の通報が入るペースだった。26年ぶりに100万件を下回った前年からは3万7446件増えたが、引き続き大台は割った。担当者は「コロナで人の活動が制限された影響が続いているのではないか」と話す。 内容からもコロナ禍がうかがえる。「要望・苦情・相談」は15万611件で、コロナ禍前の2019年から2万4818件増加。特に「隣がうるさい」といった騒音に関する苦情が目立つという。日中の通報も多いといい、「在宅ワークのためではないか」とみる。 コロナはいたずらなど「非有効」とされる通報の対策に影を落とす。従来、繰り返される場合には訪問もしていたが、接触を控えるべき事態に。コロナ禍前の19年より総件数は減った一方、非有効な通報は21万9526件で4303件増加した。 府警は昨年、20年に9千件超の暴言などの通報を繰り返したとして、府内の20代男性を偽計業務妨害容疑で逮捕し、有罪判決が出ているという。 有効な通報にも、「クーラーのリモコンが見当たらない。寒いから探してほしい」「自動販売機に千円札が吸い込まれて出てこない」といった内容が含まれる。担当者は「命の危険を感じたり、物を盗まれたりした場合は遠慮なく110番通報してほしい」と話す。一方、回線や警察官の人数には限りがあり、急ぎではない相談は、「♯9110」番や最寄りの警察署に連絡するよう呼びかけている。(荻原千明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Au Japon, Niyo Katsura soustrait aux hommes le monopole de l’art du rire
La conteuse japonaise Niyo Katsura. FACEBOOK LETTRE DE TOKYO En novembre 2021, une jeune Japonaise de 35 ans, Niyo Katsura, a été la première à recevoir le prestigieux Prix annuel des jeunes conteurs de la chaîne de télévision nationale NHK. Une percée inédite dans une société encore marquée par le sexisme. […]
早大初のベンチャーキャピタルを設立へ 田中総長「土壌を広げたい」
上野創2022年1月11日 6時00分 早稲田大の田中愛治総長は10日、新分野に投資するベンチャーキャピタル(VC)を今春に設立すると発表した。同大の研究を活用するスタートアップ企業を育成、支援し、日本と世界の将来に貢献するという。 創設者の大隈重信没後100年を記念した式典の記念講演で明らかにした。VCの名称は「早稲田大学ベンチャーズ」。東京大のVCで取締役パートナーも務めた山本哲也氏と、科学者で産業用ドローン事業の経営者の太田裕朗氏という実績のある学外の人材2人が共同代表に就任し、1号ファンドは80億~100億円を予定しているという。 大学が作ったVCは東大や慶応大が先行する。田中総長は講演後の記者会見で後発となった背景を「学内に知識を持つ者がいなかった」としたうえで、「(設立するVCが)東大の若手の特許に投資することもありえるし、東大のVCが早稲田のスタートアップに投資することもある。日本のスタートアップ全体の土壌を広げて強くしたい」と意気込みを語った。 この日は「WASEDA VISION 150 AND BEYOND 2050年に向かう早稲田」と題した中長期ビジョンを発表。VC以外では、卒業生の寄付を募る基金の設立や、カーボンニュートラル分野の研究に注力する戦略なども示した。 田中総長は、ビジョン策定の背景として、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の遅れを中心とした国際競争力の低下と、18歳人口が減り続け、2050年に現在の3分の2になるとみられる点をあげた。(上野創) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名工大発の簡易住宅 被災地で「仮設住宅、来週つくってよ」から奮起
台風や地震など多くの自然災害に見舞われる日本。災害時に被災者に少しでも快適な避難生活を送ってほしい――。名古屋工業大の北川啓介教授(47・建築設計)がそうした思いから開発した「インスタントハウス」(簡易住宅)が国内外で注目を集めている。 円錐(えんすい)形の屋根の形をしたテントシートを送風機で膨らませ、内側から断熱材を吹き付けて固め、厚さ10センチほどの壁をつくる。広さ20平方メートルサイズのものなら、3人がかりで数時間で完成。値段は1平方メートル10万円ほどだ。 素材が軽いため、耐震性に優れ、断熱性も高いことから夏は涼しく冬は暖かい。使い終わった後も、カッターなどの刃物で内側の発泡ウレタンを削れば、10分ほどで解体できる。 開発のきっかけは2011年の東日本大震災だった。同年4月に宮城県石巻市の避難所へ環境調査に訪れた際、現地の子どもたちからこう言われた。 「なんで仮設住宅ができるのに半年もかかるの。大学の先生なら来週にでもつくってよ」 胸を打たれた。 「4月の被災地はまだまだ寒… この記事は会員記事です。残り860文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
果樹園からウイルス…危機救ったバナナ 新商品を生み出した「物語」
知多半島の南部、愛知県美浜町の丘陵にある果樹農園「萬秀フルーツ」。温室2棟、合計25アールに約450本のバナナの木が並ぶ。 冬でも15℃の温度に保たれた温室で、バナナの巨大な葉の間から、収穫間近の青い実がびっしりとついた1メートルほどもある房がぶら下がる。 「知多ばなな」は、輸入バナナに比べて小ぶりで皮が薄く、実がみっちりと詰まっていて甘みも強い。名古屋市内の高級スーパーに1本300円ほどで並ぶ。 希少な国産としてブランドが育った「知多ばなな」だが、農園主の大崎秀樹さん、佳子さん夫妻がバナナ栽培を始めたそもそものきっかけは、果樹農園が直面した存続の危機だった。 「もう、ダメかも」救ったバナナ もともと萬秀フルーツは、敷地にある8棟の温室でハウスミカンのブランド「みはまっこ」の栽培をしてきた。 危機に見舞われたのは10年ほど前。 植え替えた苗木から土壌伝染性のウイルスに感染、すべてのミカンの木を伐採しなければならない事態に追い込まれた。 「ミカンがダメなら」と始めたグレープフルーツも、軌道に乗り始めた矢先に再びウイルスに感染し、一部の温室が使えなくなった。 佳子さんは「もうダメかも知れないと思った。農業の厳しさを痛感した」と振り返る。 この危機を救ったのが、バナ… この記事は有料会員記事です。残り904文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府で新たに499人の感染確認 新型コロナ
大阪府は10日、府内で新たに499人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。府内の感染者は延べ20万7872人、死者は計3066人になった。 府が確保している重症病床(612床)の使用率は0・3%、軽症中等症病床(3110床)は19・5%、宿泊療養施設(9604室)は11・4%。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル