沖縄県は1日、在沖米軍で新たに235人の新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。米軍から報告を受けている県によると、1日あたりの発表数としては過去最多という。235人の所属や変異株「オミクロン株」なのかどうかは不明という。 県内では、米海兵隊基地「キャンプ・ハンセン」(金武町など)で、昨年12月17日に大規模なクラスター(感染者集団)が判明。年末も感染者は増加しており、12月30日は45人、31日は98人で、12月だけで感染者数は計522人にのぼっていた。 増加の要因について、米軍は「全体の情報が完全に分析できていない。調査中」と県に伝えているという。 県の担当者は、玉城デニー知事が米軍に申し入れをしている軍関係者の基地外への外出禁止について、「外出が散見されるという情報がある」として、対策が徹底されているのか確認する考えを示した。 一方、県内では1日、新型コロナの新規感染者数は52人確認された。また、オミクロン株の新たな感染は24人だった。1日あたりの県内でのオミクロン株の感染確認数としては過去最多で、計65人となった。 県は「会食を4人以下、2時間以内」などと求める「感染拡大注意報」の対象を、これまでの沖縄本島北部から全県に拡大するとした。沖縄は人口10万人あたりの新規感染者数が全国最悪の状態が続いている。(国吉美香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
餅詰まらせ都内で6人搬送、2人死亡 「小さく切って食べて」
2022年1月1日 17時49分 東京消防庁は1日、この日午後3時までに東京都内(稲城市と島部を除く)で80歳以上の男女6人が餅をのどに詰まらせ、医療機関に救急搬送されたと発表した。このうち2人は搬送直後に死亡が確認されたという。同庁は、餅は小さく切って食べ、ゆっくりかんでのみ込むよう注意を呼びかけている。 搬送されたのは80代が4人、90歳以上が2人。町田市では午前8時半ごろ、自宅で雑煮を食べた女性(88)が餅をのどに詰まらせて心肺停止状態になり、搬送先で死亡が確認された。 餅などによる窒息事故を防ぐために ・餅は小さく切り、食べやすい大きさにする ・餅を食べる際は、事前にお茶や汁物でのどを潤す ・餅は時間をかけてかんでからのみ込む ・乳幼児やお年寄りが食事をする際は、注意を払う ・有事に備え、応急手当ての方法を理解する ※東京消防庁などによる Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍は自然のしっぺ返しか 「密」なイノシシから考えるリスク
港町・神戸には、賑やかな都会とは別の顔もある。野生動物との「距離」を模索する先進地としての顔だ。 クリスマス前に、市街地に隣接する六甲山系の一角に立った。山の斜面から見下ろすと、中心部の三宮や人工島ポートアイランドのまばゆい明かりが目に飛び込んでくる。 その輝きが映えるほどに山の中は暗い。家路につく子どもの声、踏切の警報、風の音が聞こえてきた。背後の暗闇にふと意識が向く。冬の澄んだ空気が運ぶ街の音に葉っぱがすれたような音が混じり始めた。周囲はハイキングコースでもある。散歩の人だろうか。 「誰かいますか」 答えはなかった。問いかけながら、少しだけ音がする方向に近づいてみた。暗闇に慣れた目をこらすと何かが動いている。 地面に生えたササの上で土を掘り返すイノシシだった。私たちに気づいても、逃げようともしなかった。 暗闇の中でイノシシがこちらを見つめていた=2021年12月21日午後5時55分、神戸市東灘区、関田航撮影 山から夜景を見下ろそうと思ったのは、野生動物たちがすむ森から、街はどう見えるだろう、と考えたからだ。住宅街まで山道を歩いて15分。互いの生息域は暗闇の中で接している。 野生動物の数が増えて「密」になり、山から下りる数が増える――。世界各地でそんな問題が起きている。人間による都市化ではなく、野生動物が、人間の生息域に入り込む、「動物の都市化」だ。 例えば、イノシシ。緑豊かなドイツ・ベルリンの公園や、スペイン・バルセロナでは住宅地のプールに出没している。イタリアのローマでは、市街地のゴミ箱をあさる「大群」が目撃されている。 イタリアの生態学者の発表によると、イノシシだけでもヨーロッパの18カ国100都市以上でその姿が確認されているという。 新型コロナウイルスは、コウモリ由来とされる。人間と動物の両方に感染する「人獣共通感染症」の脅威。人間が野生動物に近づきすぎたのか。だとしたら離れる方法はあるのか。世界の動きを止めた感染症を、野生動物との「距離」という視点から考える。 兵庫県は、コロナ禍の前から… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪で70人の感染確認 5日連続50人以上 オミクロン株は4人
大阪府は1日、府内で新たに70人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。50人を上回るのは5日連続で、78人だった前日に続く70人台となった。また、府内で新たに海外渡航歴のない20~70代の女性4人が変異株「オミクロン株」に感染していることも判明した。 新たな死者は確認されなかった。府内の感染者は延べ20万3926人、死者は計3064人となった。 オミクロン株への感染が確認された4人はいずれも、これまでにオミクロン株への感染が判明している人の家族で、全員が軽症だという。府内でオミクロン株への感染が確認された人は計65人となった。 大阪府庁=大阪市中央区 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あの日、夜中のロイホで聞こえた音を 「街の音はドキュメンタリー」
VIDEOTAPEMUSICさん=2021年12月14日午後4時38分、東京都世田谷区下北沢、御船紗子撮影 コツコツ、ガタゴト、ザワザワ――。普段は聞き流すような音が、誰かにとって特別な意味を持つことがある。街中や自然の音を集め、楽曲をつくるアーティストVIDEOTAPEMUSICさんに、街が発する音の魅力や、東京らしい音について聞いた。 街に流れるノイズをどう知覚するか ――街の音や自然の音、環境音を採り入れた楽曲制作をしているそうですね。 フィールドレコーディングという手法です。 音楽を始めたのは2000年ぐらいのころ。ちょうど世間がVHSテープからDVDへ移り変わる時期だったんです。レンタルビデオ屋ではVHSの在庫が安くたたき売られていて。それを集め、VHSから抜き出した音をパソコンを使ってコラージュして音楽をつくり始めました。 最近はもう少し制作方法の幅も広がって、生楽器やフィールドレコーディング素材を採り入れています。日本各地に滞在してフィールドワークをしながら、土地の文化を題材にした曲をつくったりしています。 美大で現代音楽の授業も出ていて、今のフィールドレコーディングに興味を持つきっかけになるような音楽の知識を身につけたと思います。 ――街の音、環境音の魅力は。 街の音に耳を傾けるのは、街に流れるノイズをどう知覚するかということです。街にはどんな音があって、どんな人が住んでいて、どんな自然があるのか。普通に生活していたら見落としていた部分に、フォーカスするきっかけになります。 今はイヤホンでノイズキャンセリング機能があります。外部のノイズをついつい排除してしまう。他人の生活音は不快ではあります。ですが、ちょっと目を向けることで、ノイズとして排除してしまう要素にも、「いろんな人が生活しているんだな」という気づきがある。自分の中で他者の存在に目を向けるためのレッスンなんです。 ――あえて他者を意識するんですね。 今の世の中は、音を聴くにし… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR松江駅で80代女性が刺される 銃刀法違反容疑で男を逮捕
榊原織和2022年1月1日 19時16分 1日午後0時40分ごろ、松江市朝日町のJR松江駅で「男が女性を刺した」と110番通報があった。80代の女性が体の複数箇所を刺され、駆けつけた警察官が近くにいた男を銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。女性は病院に運ばれたが命に別条はないという。 島根県警松江署によると、逮捕されたのは同市雑賀町の無職筆谷征一容疑者(38)。長さ30センチの包丁2本を、正当な理由なく所持していた疑いがある。調べに対し、容疑を認めているという。2人に面識はなかったとみられる。 現場は、駅の建物内にある土産物売り場周辺とみられる。筆谷容疑者は現場から立ち去ったが、追ってきた警察官に駅のすぐ外で取り押さえられた。(榊原織和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
寅年の徳川家康は虎が好きだった? ゆかりの古刹に残る出生時の伝説
2022年は寅(とら)年。そこで考えた。「日本で最も有名な寅年生まれの人は誰だろう」。乱世を生き抜き、天下泰平を成し遂げたあの人なのではないか。寅年であるだけでなく、寅の日、寅の刻に生まれたという伝説も残る。東海地方にゆかりがあったあの人――そう、徳川家康。家康と「とら」との関わりを訪ね歩いてみた。 日の光に照らされて、一面に貼られた金箔(きんぱく)がキラリと輝く。「なんと豪華な…」。見物客からはそんな声が漏れた。 名古屋城の本丸御殿(名古屋市)。一之間と二之間には、「竹林豹虎図(ちくりんひょうこず)」と呼ばれる障壁画がはめ込まれている。 竹林で虎の親子がたわむれる様子が、金箔と岩絵の具で描かれている。江戸前期に狩野派の絵師が手がけたといわれる。何頭かはどう見ても豹だが、制作当時、日本では虎と豹は区別されておらず、豹は虎の雌と思われていたとされる。 本丸御殿は家康の命で1615年に建てられた。やはり自らが寅年だから、虎を描かせたのだろうか。 名古屋城調査研究センター学芸員の朝日美砂子さん(61)は「干支(えと)は関係なくて、御殿の玄関に虎を描くのは当時の武家の主流でした」という。 日本に生息しない虎は、中国から渡ってきた絵などを通じて知られた。中世以降、画題として好まれてきたようだ。「虎は強いだけではなく高貴で、御殿と藩主を守る象徴でした」。たしかに描かれている虎の表情は穏やかにみえる。 公開されている竹林豹虎図は、約30年前に復元模写されたものだ。1945年の空襲で、本丸御殿は焼失した。ただ、竹林豹虎図を含む1049面の障壁画は、城内にある旧陸軍の火薬庫「乃木倉庫」に移されていた。つまり、実物も現存している。傷みを防ぐため、展示されるのは数年に一度だけだ。 名古屋城の竹林豹虎図について、家康が制作を指示した史料は見つかっていない。それでも、家康が築いた二条城(京都)にも虎が描かれている。「想像をたくましくすれば、家康は虎好きだったのかもしれない」と朝日さんは話す。 鳳来寺山(愛知県新城市)に向かった。鳳来寺は、家康の父・松平広忠と母・於大(おだい)の方が子どもを授かるように祈願したといわれる古刹(こさつ)だ。本尊の薬師如来を囲むように、十二神将像が並んでいる。そこに家康出生にまつわる「虎伝説」がある。 伝説はこんな内容だ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島のアパートに女性と乳児の遺体 住人の男性から事情聴く方針
2022年1月1日 22時57分 1日午後6時15分ごろ、鹿児島市吉野町のアパートの一室で女性と1歳ほどの女児が血を流して倒れているのを警察官が発見した。2人は現場で死亡が確認された。この部屋に住む男性(33)が浴槽内で血を流しているのが見つかった。県警は殺人事件として調べており、男性が何らかの事情を知っているとみている。 1日午後5時ごろ、男性の母親が交番に「実家に帰ってくるはずの息子のアパートに行ったところ、中からチェーン錠がかかっている」と相談に訪れた。警察官がアパートに駆け付けたところ、部屋で2人が仰向けに倒れているのを見つけた。男性は浴槽内で見つかり、首と胸に傷があった。 男性は妻(28)と生後約11カ月の娘と3人暮らし。亡くなった2人が男性の妻子とみて調べている。県警は外からの侵入の可能性はないとみており、病院で治療中の男性の回復を待って事情を聴くことにしている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Eテレに熱湯風呂、あの人がドボン 「植物に学ぶ生存戦略」新作放送
年明け早々、熱すぎる。Eテレの番組に1日、熱湯風呂が登場した。ダチョウ倶楽部の隣には、俳優の山田孝之がいて――。一体どんな番組なんだ。 1月1日夜に放送された「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」。2018年からEテレで不定期放送中の30分番組で、毎回三つの植物を取り上げる。山田が解説役、林田理沙アナウンサーが聞き役を務める。 植物という地味な題材ながら、放送のたびにネットがざわつく。解説がいちいち妙でぶっとんでいると。今回も、期待を外さなかった。 なぜこんな番組を作っているのか。記事後半では、売れっ子放送作家の竹村武司さんが語ります。 ダチョウ倶楽部は植物をパクっている この日のゲストは、ダチョウ倶楽部の3人。昭和の時代から活躍するレジェンド芸人たちは、ある植物と共通点があるらしい。山田が言う。「ダチョウ倶楽部の皆さんは、今回取り上げる植物の生存戦略をパクることで芸能界を生き残ってきたのです」 それはピーナツ。紀元前から… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
核兵器廃絶など願い「正月座り込み」 被爆77年、国内外に正念場
佐々木亮、安斎耕一2022年1月1日 19時49分 核兵器の廃絶と平和な世界の実現を求める「正月座り込み」が1日、長崎市の平和公園であった。元旦恒例の催しで今回で21回目。被爆者や、核廃絶を訴えて署名活動をする「高校生平和大使」ら約60人が参加し、青空の下、反核・平和への思いを新たにした。 今年は被爆77年。核不拡散条約(NPT)の再検討会議はコロナ禍で4度目の延期が決まったが、日程が再調整される。3月には核兵器禁止条約の第1回締約国会議がある。国内に目を向ければ、「黒い雨」に遭った人を被爆者と認める審査指針案を巡る国との協議や、被爆2世の集団訴訟が山場を迎えるなどの動きがある。 長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長の川野浩一さん(81)は3月の締約国会議へのオブザーバー参加に消極的な日本政府の姿勢を指摘した上で、「政治を動かすにはこれまでの活動の倍くらいの力が必要だ。多くの若い人が育っている。不幸な歴史を繰り返さぬよう、核兵器廃絶を訴え続けていこう」と連帯を呼びかけた。 また、毎月9日に平和祈念像前で核廃絶を訴える「反核9の日座り込み」の提唱者で、県原水禁副会長の矢嶋良一さん(80)が昨年末に亡くなり、参加者から悼む声が相次いだ。 座り込みのきっかけは、1978年10月の原子力船「むつ」の佐世保入港への抗議。県労評(現・県平和運動センター)組織局長だった矢嶋さんの呼びかけで翌年3月に開始。82年のむつ出港後は、長崎原爆の日の8月9日にちなんで毎月9日の座り込みに変わった。 川野さんは「彼を追うように私も活動し、座り込みではいつも隣同士だった。一緒に頑張っていこうと思いながら座り込んできた。かけがえのない人を失い、本当に残念だ」と話した。(佐々木亮、安斎耕一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル