新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置が関西3府県などで21日まで延長される。コロナ禍で迎える送別会シーズンは3度目。学生街で、卒業生を送り出す在校生や飲食店主からは、落胆の声が出た。 「まん延防止等重点措置につき休業させていただきます」。近畿大学東大阪キャンパス(大阪府東大阪市)前の飲食店街には、こんな貼り紙が目立つ。コロナ禍前は学生であふれかえっていたという通りも、人がまばらだ。 「本当なら自分の店でパーッと騒いでほしいんですよ」 ダイニングバー「WOOD … この記事は有料会員記事です。残り862文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
データセンターの熱×雪解け水→ウナギ養殖 北海道で実験始まる
【動画】データセンターの熱と雪解け水でウナギ養殖=戸田拓撮影 サーバーなどの冷却に雪を利用する北海道中部の豪雪地帯・美唄(びばい)市のホワイトデータセンター(WDC)が、施設内でウナギの養殖実験を始めた。「初の北海道産ウナギ」として商品化をめざす。商品名には「雪うなぎ」を検討中だ。 2月25日に現地で行われた発表会。この日神戸市から空輸されたウナギの幼魚「クロコ」など約1700匹が、雪解け水の水槽へ次々に投入された。 WDCの目標は、毎冬道民を悩ませる大量の雪をエネルギー源として活用することだ。ネット時代のビジネスに欠かせないデータセンターでは、24時間稼働するサーバーやネットワーク機器などがラックに詰め込まれた状態で膨大な熱を出す。その空調コストや二酸化炭素排出量を、道路の除排雪などで集まった雪を利用することで減らす。昨年4月に事業を開始し、2022年度に本格運用に向けた大規模施設の建設を始める。 機器冷却の副産物として得られる常温水を、ウナギ養殖に活用する。WDCはデータセンターの本格運用までの間を支える収入源として、農水産物の屋内生産を模索し、アワビやウニ、コマツナやミニトマトなどを試してきた。生産サイクルの早いキクラゲとウナギから実用化することにした。「神戸うなぎ淡水株式会社」(神戸市)から幼魚の供給と飼育技術の支援を受ける。 昨年11月には美唄市の補助… この記事は有料会員記事です。残り410文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子育ての悩み「無駄だ」と流さない 木村草太さんが得た妻からの信頼
憲法学者で2児の父の木村草太さんは、第1子が生後数カ月のころ、妻の一言にはっとしたといいます。自身の経験を振り返りながら、子育て世代へのメッセージを語ってもらいました。 第1子が生まれて3カ月になるかならないかの頃のことです。近所を散歩中に、妻に「女の人が初めて離婚を考えるのって、第1子が生まれてすぐなんだって」と言われました。 子育ての大変さを初めて自覚した私は、「できることは全部やる」を基本に、保育園の送り迎えや食事の準備もするようになりました。 ただ、育児に時間を割いているとはいえ、「妻の深さには及ばない」と思う場面は少なくありません。 例えば、子どもが転んでけがをすることが続いた時。私は「またやった」としか考えていないのに、妻は難病の可能性まで心配していました。 第2子が生まれた時から小さめだったことにも、妻は母子手帳の成長曲線を眺めては悩んでいました。そんなとき妻は、非科学的であることは重々承知しつつ、妊娠中の食生活までさかのぼって自分を責めていたのです。 それを無駄な悩みだと流さずに、悩んでしまうという事実に向き合ったことで、育児のパートナーとしての信頼関係を育めたと思います。 悩みって、まず自分が具体的に何に悩んでいるか、知ることが難しい。人に相談できた段階で、悩みは半分ぐらいにはなっているのではないでしょうか。 親たちからだけでなく、子どもからの相談も受ける機会があればと思います。いま、いわゆる「ブラック校則」の研究をしていますが、日本では子どもの意見を聞くことが日常的にないがしろにされていると感じます。 大人も子どもも、悩みを発信してくださること自体がひとつの表現で、社会への贈与だと思います。 自分と同じ悩み方をしている人がいるとわかるだけでも、救われる子どもや親がたくさんいる。もちろん、法や制度で解決できるかもしれない悩みについては、広く社会につなげて訴えていきたいです。 ◇ きむら・そうた 1980年、神奈川県生まれ。東京都立大教授(憲法学)。2児の父。著書に「自衛隊と憲法」「子どもの人権をまもるために」(編著)など 「ウチのお悩み相談室」始めます 木村さんらが回答 子育て中の夫婦や、親子の悩みは尽きません。朝日新聞「ハグスタ」は4月から、子育て世代の親子や夫婦の悩みを、ともに考える新企画を始めます。読者から寄せられた悩みに、内田也哉子さん、木村草太さん、北斗晶さんに毎月交代で答えていただきます。 ぜひ、あなたの悩みをお寄せ下さい。子どもからの相談も歓迎します。採用者には、図書カード2千円分をお送りします。 匿名で掲載いたしますが、投稿には住所・氏名・年齢・電話番号を書いて下さい。メール(dkh@asahi.com)か、ツイッター(朝日新聞ハグスタ@子育てニュース)のダイレクトメッセージで。郵送の場合は、〒104・8011 朝日新聞デジタル機動報道部「ウチのお悩み相談室」まで。 投稿は返却できません。他人の権利に触れる投稿、二重投稿はお断りします。採用分の著作権は、映像化など翻案の権利も含め、すべて当社に属します。表現を変えたり、一部を削除したりすることもあります。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電子図書館、いいことずくめ? コロナ禍で倍増、陰に休止の動きも
電子書籍を貸し出す「電子図書館」を始める自治体が、コロナ禍で急増している。一般社団法人「電子出版制作・流通協議会」(電流協)によると、昨年は全国の272自治体がサービスを実施。全国に約3300ある公共図書館(分館も含む)の約28%にあたり、前年の143自治体からほぼ倍増したという。公共図書館を持たない自治体での開始も相次いでいるが、課題もある。 電子図書館とは、来館せずにPCやスマートフォンなどで電子書籍を借りられて、24時間365日利用できる図書館だ。在住・在勤・在学している自治体の電子図書館のサイトにIDやパスワードを入力してログインする。借りた本は期限がきたら自動で返却され、職員による貸し出しや予約の作業は必要ない。 電流協のまとめによると、電子書籍を貸し出す公共図書館がある自治体は、コロナ禍以前は100に満たなかったが、2020年秋ごろから導入が進んだ。新型コロナの感染拡大で多くの図書館が休館したことや、国のコロナ対応の地方創生臨時交付金を活用できたことなどが理由という。 1月1日時点で、普及率が高いのは山口県(40.0%)、大阪府(38.6%)、兵庫県(35.7%)、東京都(34.9%)、広島県(33.3%)。電子図書館サービスの導入がないのは秋田県、福井県、鳥取県など6県にとどまる。 公共図書館を持たずに電子図書館を導入する自治体も、北海道天塩町、神奈川県山北町、埼玉県神川町など相次いでいる。こうした自治体では、公民館などに併設された施設で紙の本の貸し出しをしているところもあるが、町内に1カ所だけだったり、蔵書が少なかったりする。 専修大学の植村八潮教授(出版学)は、「今の時代に新しい図書館を建物から建設するのは大変。特に島が多い地域や山が連なる地域では地域ごとに分館を設けることも難しく、電子図書館を導入するメリットは大きい」と話す。 電流協が全国の公共図書館を対象に実施したアンケートでは、「電子書籍貸し出しサービスを導入する予定がない」と答えた割合は19年が63%、20年が43%、21年は28%と減少。コロナ禍で一気にニーズが高まっていることがわかる。 ただ、課題も多い。 電子書籍の貸し出しには、クラウドシステムを維持するための利用料が毎月かかる場合がほとんど。事業者が図書館向けに設定する電子書籍の値段は、紙の本と比べて平均で約2~3倍。1度購入すればずっと貸し出しできる本もあるが、2年間もしくは52回の貸し出しで契約が切れるなど、貸し出しに上限があり買い直さなければならない本もある。 21年から電子書籍の貸し出しを始めた関東地方の町立図書館の館長は、「国の交付金を利用して導入したが、1度買ったら契約が切れない本しか購入できなかった」と打ち明ける。購入できた電子書籍は500点未満。サービス開始から3カ月間で電子図書館のサイトを訪れた人は延べ239人で、貸し出し点数は計約150点だったという。 「コンテンツ数を増やさないと貸し出しも増えないと思うが、予算が……。今後、サービスを維持していけるか、正直心配している」と話す。 別の中部地方の町立図書館の館長は、「購入した電子書籍の利用者がいなくても、契約が切れれば自動的にその本は消えてしまう。お金をかけても『無』になるということで、需要がありそうな本しか買えなくなりそう」と、導入に踏み切れていないという。 実際に、電子書籍の貸し出しを休止した自治体もある。 秋田県立図書館では12年1… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ベストセラー頼みに「喝」! 急増する電子図書館、専門家の懸念は
ネット上で電子書籍が借りられる「電子図書館」を導入する自治体が、コロナ禍で相次いでいる。人と接触せずにいつでも本が借りられる半面、蔵書の少なさやジャンルの偏りなど、課題もある。電子図書館は定着するのか。専修大の植村八潮教授(出版学)に話を聞いた。 ――電子図書館を導入している自治体は、一般社団法人「電子出版制作・流通協議会(電流協)」によると、今年1月1日時点で272。前年のほぼ倍に増えました。 一昨年はコロナ禍で多くの図書館が一時的に休館したこともあり、図書館に「電子図書館サービスをやっていますか」という問い合わせが急増しました。住民の認知度やニーズが高まったことと、導入にコロナ対応の地方創生臨時交付金を活用できたことが大きいですね。交付金を利用した図書館は全国で少なくとも105館以上あると推計されています。すでに導入していた自治体では、新たな電子書籍の購入にあてたところもありました。 ――全国の公共図書館が本を購入するための「資料費」はおよそ20年前から20%ほど減少。電子図書館導入の動きは鈍い状態が続きました。 図書館用の電子書籍の値段は、紙の本と比べて平均で約2~3倍。1度購入すればずっと使える本もありますが、2年間もしくは52回の貸し出しで契約が切れ、買い直さなければならない本もあります。電子書籍を100点買うより紙の本を300点買った方がいい、と判断されて、多くの館が導入に前向きではありませんでした。ただ、内容が古くなったり利用されなくなったりした本は紙の図書館でも除架・除籍されていますから、2年もしくは52回の貸し出しで契約が切れるというのは「蔵書の見直し」と肯定的に捉える必要があります。 そして何よりも、図書館利用者の中心が高齢者で電子書籍にあまり関心がなかったことや、図書館がアクセシビリティー(利用しやすさ)や若い利用者の掘り起こしに積極的でなかったことが大きいですね。 コロナが転換点でした。やむなく休館が続く中で、高齢者も含め利用者が電子図書館に注目したわけです。 電子図書館は運営側にとってのメリットもある。蔵書スペースはいらず、職員による貸し出しや予約は不要。期限がきたら自動で返却されるため催促の手間もかからず、感染リスクもありません。 利用者にとっては、絵が動いたり効果音が出たりと、デジタルならではの楽しみ方ができる本もある。文字の拡大もできて、英語やフランス語、中国語など多言語で読み上げられる機能がついた本や、他の人が借りていても試し読みができる機能がついている本もあります。 ――電子図書館には文芸の本が少ないという声をよく聞きます。 電子図書館は実用書、経済、ビジネス書などが多いですね。宅地建物取引士や税理士といった資格試験の問題集も電子に向いています。問題集は利用者がどうしても書き込んでしまうから、紙の図書館ではクレームがきやすくて購入しづらかった。電子だったらその心配はいりません。 一方で、電子図書館では文芸書の新刊やベストセラー本は少ないです。 私はそもそも、図書館にベス… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男児の遺体を床下に遺棄容疑 母親ら3人逮捕 埼玉県警
山田暢史2022年3月6日 2時23分 男児の遺体を住宅の床下に遺棄したとして、埼玉県警は5日、母親の派遣社員、柿本知香容疑者(30)=同県本庄市本庄3丁目=ら3人を死体遺棄容疑で逮捕し、発表した。いずれも容疑を認めているという。 捜査1課によると、ほかに逮捕されたのは、柿本容疑者と同居していた無職の丹羽洋樹(34)と、内縁関係にある無職の石井陽子(54)の両容疑者。3人は共謀し、1月中旬ごろ、本庄市内の住宅の床下に柿本容疑者の息子とみられる男児の遺体を遺棄した疑いがある。現場となった住宅は丹羽容疑者の名義で、昨年1月ごろから柿本容疑者と男児が同居するようになったとみられる。 本庄市役所から今月2日、「母子家庭の子どもの安否確認ができない」と連絡があり、県警が捜査していた。3人を事情聴取したところ、男児を埋めたと説明。この住宅を調べたところ、1階和室床下の土の中から仰向けの状態で遺体が見つかった。県警は司法解剖を実施し、詳しい死因や死亡の経緯を調べる。(山田暢史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
振り子特急と「北の国から」に登場のキハ40系、十勝・釧路から引退
JR北海道の3月12日のダイヤ改定で、十勝・釧路地方の根室線沿線で長らく親しまれた名物車両が姿を消す。 20年以上にわたって、札幌と釧路を結ぶ特急車両として活躍したキハ283系が引退するほか、国鉄時代から走り続け、「北の国から」にも登場した普通列車用キハ40系が、定期運用を離れる。沿線には道外からも鉄道ファンが訪れ、最後の雄姿をカメラに収めている。 キハ283系は「スーパーおおぞら」用として、1997年デビュー。「振り子機構」と呼ばれるカーブで車体を傾ける装置などを備え、曲線通過時の最高速度を高めることで、札幌―釧路間の所要時間を45分も短縮した。 しかし、2011年に起きた石勝線脱線事故を機に、JR北が特急の高速化路線から転換したことや、車体の傷みが進んでいることもあり、速度より費用対効果に優れた新型のキハ261系に交代が進んでいた。 3月1日午前9時ごろ、芽室… この記事は有料会員記事です。残り1316文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「これ、船?」漂着した巨大な黒い物体、廃タイヤでくるまれた正体は
大しけが続いた北海道内の日本海沿岸に、人の背丈をはるかに超える真っ黒な巨大漂流物が相次いで漂着した。鎖でネット状につながれた数十本の廃タイヤでくるまれた不気味な物体。その正体は――。 漂着したのは北海道留萌市三泊と石狩市浜益区の海岸で、留萌では2月2日、石狩では同25日に打ち上げられた。重さ3~5トン、長さ6メートル、高さ4・5メートルの俵型。分厚いゴム製で空気で膨らませてあった。漂着後、道が海に流れ出さないように重機で高い場所へ移動し、固定している。 道によると、この物体は大型船が接岸したり、洋上で別の船と接したりする際、船体を傷めないよう間に挟む「防舷材(ぼうげんざい)」だという。刻印などからインド製とみられ、道内では使われていない。船から外れて流されたとみられるという。 留萌では国道232号のすぐ… この記事は有料会員記事です。残り151文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「宵越しの金持たず」の労働者を支えた「銀行」 預金の解約期限迫る
大阪市西成区で日雇い労働者の生活を支えた「あいりん貯蓄組合」(通称・あいりん銀行)の事業廃止から10年。組合を運営してきた市が設定した預金解約期限が、3月末に迫っている。市によると、2月末時点で約3億2600万円の預金が残っているという。 市自立支援課によると、貼り紙や市のホームページで周知したり、残高が1千円以上の利用者に通知を送り続けてきたりしたが、2月末時点で約6万1千口座が未解約だという。1千円未満の少額の口座が9割を占めるが、中には1千万円近い残高の口座もあるという。 組合が事業を廃止した2012年3月時点の口座数は約6万6千。それ以降の10年間で解約は約5千件にとどまり、9割以上が解約されていない。市は、民法に債権の消滅時効の定めがあるとして、3月いっぱいで解約手続きを終えるという。残金は市の一般会計に繰り入れられる予定で、市の担当者は「今後、あいりん地区で何らかの形で活用していくことを検討している」としている。 解約の手続きは… 西成区保健福祉センター分館(大阪市西成区太子1丁目)で。通帳と印鑑が必要だが、通帳がない場合も再発行して対応する。本人が亡くなっていても、相続関係を証明する書類があれば可能だという。問い合わせは市自立支援課分室(06・6644・5119)へ。 組合は1962年、住所不定… この記事は有料会員記事です。残り573文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SMBC日興社長、管理体制の不備認め謝罪 引責辞任は否定
東京地検特捜部の強制捜査を受けたSMBC日興証券では、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で執行役員ら4人が逮捕され、同社の近藤雄一郎社長が5日、都内で記者会見を開いて謝罪した。一部の取引に問題があったことを認め、管理体制が不十分だったことも明らかにした。ただ、組織的な関与の可能性については口をにごし、自らの引責辞任についても否定した。 近藤氏は会見で「市場の信頼を揺るがしかねない事態を引き起こしたことを重く受け止め、深く反省している。深くおわび申し上げます」と謝罪。弁護士による調査委員会で事実確認を進め、改善策をまとめるとした。だが、進退を含む経営責任の取り方については「改善策の実施を行うとともに、信頼回復に全力で努めることが私の責任」と述べるにとどめた。 問題となったのは「ブロック… この記事は有料会員記事です。残り457文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル