高校1年の時、鈴木真美さんはダイエットにはまった。 太っていたわけではなく、むしろ「痩せてるね」と言われる方だったのに。 高校に入り、スタイルの良い子を見かけて「自分も頑張ろう」と思ったのがきっかけだった。 試したのは、何を食べて何キロカロリー摂取したかを記録するレコーディングダイエット。 日に日に体重が落ちていくのが楽しかったし、キツさも感じなかった。 3カ月で10キロほど落ちて体重は35キロに。 生理は止まっていたが、不調を感じなかったこともあって、気にとめていなかった。 2年ほどが経ったころ、ふと生理が止まっている期間が長すぎることに気づいて、怖くなった。 このままだと赤ちゃんを産めない体になるかもしれない、と。 体重が減ったことの喜びよりも、将来への不安の方が大きくなった瞬間だった。 怒られるのが怖くて、なかなか親には言えなかった。 何週間も悩んだ末に打ち明けると、「すぐ病院に行こう」と言ってくれた。 その時は、叱られなかったことにホッとした。 晩年になって、父がポツリと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パラ中国勢メダル快進撃、秘密は「虎の穴」? 関係者が見た謎の施設
近年のパラリンピックで圧倒的な成績を誇るのが中国勢だ。昨夏の東京大会では国別1位の計207個のメダルを獲得。冬のパラでは前回まで金メダル一つだったが、北京パラでは8日までに国別で最多の27個のメダルを量産している。その強さを支えるのが、中国にあるパラ選手専用の強化施設。謎に包まれた実態に目撃者の証言で迫った。 「こんなに恵まれた施設があるのか。日本の練習環境とはまるで違う」 2011年8月。現在は日本パラ・パワーリフティング連盟理事長を務める石田直章(なおたか)さん(65)は、中国・北京の「中国障害者体育運動管理センター」を訪れた。 本来は施設内は非公開だったが、パワーリフティングを通じて知り合った中国の関係者の特別な計らいで、視察が実現した。 練習施設に釣り堀、カラオケ… 東京ドーム五つ分にあたる2… この記事は有料会員記事です。残り1523文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特攻服でたむろは補導します 10、11日の博多駅は「警戒態勢」へ
「10日・11日、博多警察署は、博多駅で警戒します!」。こんな貼り紙がJR博多駅に貼り出された。JR九州も「10日はポスターの掲示や係員の配置などにより、安全な誘導に努める」と予告。駅前広場やコンコースを警戒する構えだ。いったい何が? 警戒の対象となっているのは中学生。10日は福岡市内や周辺の中学校の多くで卒業式があり、式後に派手な刺繡(ししゅう)をした「特攻服」姿で駅に集まって騒ぎ、利用客に威圧感を与える恐れがあるのだという。2015年には特攻服姿の女子中学生が駅員をなぐって暴行容疑で逮捕され、翌年から警戒が強化された。 卒業式後に特攻服姿で集まる行為は10年ごろから目立っていた。 昨年や一昨年は、新型コロナ… この記事は有料会員記事です。残り141文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アイリスオーヤマとBRUNO 本物そっくりの通販偽サイトにご用心
ネット通販で生活用品を購入したのに商品が届かない被害が多発しているとして、消費者庁は9日、「アイリスオーヤマ」と「BRUNO(ブルーノ)」の公式通販サイトに酷似した偽サイトについて、消費者安全法に基づき消費者に注意喚起した。 同庁によると、偽サイトは「全品50%OFF」など大幅な割引の表示が特徴で、いずれも本物そっくりのロゴや商品の画像を使い、クレジットカード限定で支払わせる手口。商品が届かないことを不審に思った顧客がサイトに表示されたアドレスにメールで問い合わせても、連絡が取れず、サイトの運営実態は不明だという。 公式?偽物?見抜くには… 同庁によると、ネットの検索… この記事は有料会員記事です。残り281文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「合憲」と「違憲状態」が拮抗 一票の格差訴訟、16判決出そろう
「一票の格差」が2・08倍だった昨年10月の衆院選は投票価値の平等を求める憲法に反するとして、二つの弁護士グループが選挙無効を求めて起こした全国16件の訴訟で、すべての判決が9日出そろった。憲法に違反しない「合憲」が9件、違憲の一歩手前と警告する「違憲状態」が7件と拮抗(きっこう)する形だった。最高裁が早ければ年内にも示す統一判断が注目される。 一連の訴訟では2月1日に高松高裁が「違憲状態」とする最初の判断を示し、最後となった9日の広島高裁は、横溝邦彦裁判長が「格差が2倍をわずかに超える状態で投票価値の平等に反するとはいえない」と述べ、合憲とした。 一票の格差は、議員1人あたりの有権者数が日々増減するのに、国会の区割りや定数調整が追いつかないことで生じる。今回の有権者数は、最も少ない鳥取1区が約23万で、最多の東京13区は約48万。鳥取1区の人の1票は東京13区の人の2票より価値が高いことになり、同様に鳥取1区と比べた価値が半分以下になる選挙区は全国289のうち都市部を中心に29あった。 この状態を各判決はどうみたか。共通するのは、国会には投票価値の平等以外のことも考慮して制度を決める一定の裁量があり、格差の大きさだけですぐに違憲とするわけではない、という考え方だ。結論の分かれ目は、「近く是正する」という国会の姿勢をどう評価したかだった。 違憲状態とした高松高裁は… この記事は有料会員記事です。残り446文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
震災の死者1万5900人、2523人が不明 身元判明は1年で3人
2022年3月9日 19時54分 警察庁は9日、東日本大震災から11年になるのを前に、1日時点での被害状況を発表した。死者は12都道県で1万5900人、行方不明者は6県で2523人。この1年で死者は1人増え、行方不明者は3人減った。 都道県別の死者は、岩手4675人、宮城9544人、福島1614人、茨城24人、千葉21人、東京7人など。DNA型の鑑定などから新たに身元を特定したのは宮城県東松島市の女性(当時61)、同県石巻市の女性(同92)、岩手県山田町の男性(同78)。いまも身元がわからない遺体は岩手47人、宮城6人の計53人。 新たに身元が確認されたうち、東松島市の女性は市内の工場敷地内で昨年2月に遺体が見つかり、翌月に身元が特定された。 行方不明者は岩手1110人、宮城1213人、福島196人、青森1人、茨城1人、千葉2人。警察は毎月11日を中心に捜索を続けている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「反論満載のうそ本」町長の発言きっかけ、町図書館で閲覧不可に
編集委員・伊藤智章、戸村登2022年3月9日 21時17分 産廃処分場建設をめぐり全国初の住民投票を行った岐阜県御嵩町の町図書館で、町政について書かれた1冊の本が閲覧できない状態になっている。閲覧不可の対応は、「反論満載のうそ本」とする渡辺公夫町長の発言がきっかけ。9日の町議会で「町長による検閲に当たる」との質問を受けた渡辺町長は、「つくり話やうそが多すぎる」と答弁した。 この本は元朝日新聞記者のライター杉本裕明さん執筆の「テロと産廃 御嵩町騒動の顚末(てんまつ)とその波紋」(花伝社、2021年2月発行)。1996年の町長(当時)襲撃事件の後、翌年の住民投票で処分場計画は頓挫させたものの、大半の住民が離れた元予定地が荒れ地となっているとし、2007年の渡辺町長就任後も、職員2人が自殺するなどの問題が起きていると書かれている。 渡辺町長は出版直後の昨年3月、町議会で「反論満載のうそ本」「あんなでたらめを(図書館に)置くわけにはいかん」と発言。町図書館は著者贈呈本を倉庫に入れ、これまで4件あった閲覧リクエストにも応じなかった。 9日の町議会の質問に対して、検閲だとの指摘には答えず、自身が町議時代から町長の座を狙っていたとされた点や、職員自殺の経緯についての記述などが違っていると答弁した。 同町図書館には「図書館はすべての検閲に反対する」などとする「図書館の自由に関する宣言」が掲示されている。 日本図書館協会の西河内靖泰・図書館の自由委員会委員長は、「地域についての本は、一級資料として一番に入れるべきだ。事実誤認があるなら、反論の小冊子を付ければいい。賛否があっても情報を提供するのが図書館の使命だ。貸し出ししても内容に同調していることにはならない。民主主義を守ったはずの町がどうしたのか」と話している。(編集委員・伊藤智章、戸村登) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男児死亡、母親は園に住まい明かさず 昨年初めから保育園休みがちに
埼玉県本庄市で男児の遺体を遺棄した疑いで母親など3人が逮捕された事件で、男児が、母親とともに容疑者の男女2人と同居を始めたとみられる昨年1月以降、保育園を休みがちになっていたことがわかった。男児が通っていた保育園の関係者が9日、明らかにした。 関係者によると、柿本知香容疑者(30)の息子の歩夢ちゃん(5)は2017年4月から園に通っていた。柿本容疑者と歩夢ちゃんは20年夏に家庭の事情で友人の家へ移り住んだ。 昨年1月に柿本容疑者は園に「また(別の)知人の家に引っ越した」と説明。その際「知人に迷惑がかかる」などの理由で居住地を明らかにせず、「住所変更の手続きを待ってほしい」と頼んでいたという。 この時に同居を始めたのが、死体遺棄容疑で逮捕された無職丹羽洋樹(34)と、内縁関係にある無職石井陽子(54)の両容疑者とみられる。 このころから歩夢ちゃんが園… この記事は有料会員記事です。残り372文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
6年前に殺された母とミカンの木 「あの味はつくれん」
誰からも好かれていた母がなぜ命を奪われたのか――。愛知県蒲郡市神ノ郷町でミカン農家の杉浦加津代さん(当時73)が殺害された事件は、10日で発覚から6年を迎える。残された長男夫婦は、時の経過にもどかしさを感じながら犯人検挙を待ち望んでいる。 ミカン産地として知られる蒲郡市中央部の山あいに、加津代さんが育てていた畑が広がる。三河湾を望む畑までの山道は、加津代さんの散歩コースだった。事件後、知人に貸していた畑が返ってきたため、昨年からは長男の司さん(57)と妻の多香子さん(57)が手入れをしている。 ミカンの収穫が終わり、デコポンが実る。「おふくろのミカンは味が濃厚で、本当においしかった。あんな風にはつくれん」。背丈ほどの高さに伸びた木を前に、司さんは言った。 2人は今、事件が風化することに不安を募らせる。捜査に大きな進展がないまま時間だけが過ぎる。 親族は年を重ね、加津代さん… この記事は有料会員記事です。残り593文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名張毒ブドウ酒事件、奥西元死刑囚の妹が特別抗告
2022年3月9日 20時06分 三重県名張市で1961年、女性5人が死亡した名張毒ブドウ酒事件で、奥西勝・元死刑囚=2015年に病死=の妹で第10次再審請求中の岡美代子さん(92)は、名古屋高裁が異議審で再審開始を認めない決定をしたことを不服として、最高裁に特別抗告した。8日付。 弁護団は申立書で、弁護団が提出した新証拠に対し、高裁が十分に釈明を求めたり、証人尋問をしたりせずに判断したと批判。証拠を個別に判断し、全証拠の総合的評価を求めた最高裁の「白鳥・財田川決定」に反すると主張している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル