深津弘2022年3月12日 15時06分 12日午前3時40分ごろ、岐阜県養老町大巻の廃業したホテル「フルー」から、白い煙が上がっていると通行人から119番通報があった。県警養老署によると、鉄骨3階建ての2階の客室1室36平方メートルが焼け、約2時間後に鎮火した。けが人はいない。同署は放火の可能性があるとみて調べている。 署などによると、ホテルは2013年に廃業。インターネットで「自分以外の足音が聞こえる」などのうわさが広がり、「心霊スポット」として有名になった。その後、無断で出入りする若者が相次ぐようになったという。昨年12月4日未明にも2階の別の客室で不審火があった。 電気は通っておらず、火の気はない。蛇腹式の門扉は閉まっていて立ち入り禁止の貼り紙がしてあるが、窓ガラスが割れている部屋が複数あるという。昨年の不審火以降、署は管理者に防犯対策を求めていた。(深津弘) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
父を奪った三陸の海 絞り出した3行 慰霊碑にこめた教訓、誰に託す
3月11日、午後2時46分。宮城県・気仙沼湾の入り口にある高台に、津波で身内を失った遺族ら約150人が集まり、海に向かって手を合わせた。 一角にある慰霊碑には、こう刻まれている。 この悲劇を繰り返すな 大地が揺れたらすぐ逃げろ より遠くへ より高台へ 建立から10年、東日本大震災から11年。自らが書いたこの3行を、誰にどう受け継いでいくのか。遺族で語り部の一人、小野寺敬子さん(60)は海を見つめ、思いを巡らせていた。 慰霊碑にほど近い「震災遺構・伝承館」で働く。コロナ禍のなか、1時間おきに館内を消毒して歩く。屋上への扉から高台と慰霊碑が見える。そこで必ず一礼する。視界の向こうに、父を奪った三陸の海がきらめく。 指定避難場所だから 碑がある気仙沼市の波路上杉ノ下(はじかみすぎのした)地区は、過去に何度も津波に襲われた。震災前、市は小野寺さんの父ら住民とワークショップを重ね、1896年の明治三陸大津波でも浸水しなかった標高約12メートルの高台を避難場所に指定していた。だが、津波はそこに避難していた約60人をものみこんだ。 小野寺さんは間一髪で逃げのびた。「指定避難場所だからと言って安心してはいけなかった」。流された自宅跡を歩きながら痛感した。 父を含め、地区の犠牲者は住民312人のうち93人。遺族会ができ、広報や事務を引き受けた。妻と母を亡くした佐藤信行会長(71)から「碑に刻む教訓がほしい」と頼まれ、絞り出したのがこの3行だ。 碑が建ったのは震災1年後の3月11日。遺族ら数百人が参列した。それ以来、月命日には献花が絶えない。毎年3月11日には記者やカメラマンも集まる。積極的に取材を受けた。 七回忌 連絡とれぬ遺族 集まらぬ会費 七回忌を迎えるころ、会費の集まりの悪さに気づいた。復興公営住宅に入ったり、各地で自宅を再建したりして、連絡の取れない遺族が増えた。小野寺さんも仮設住宅を出て新居を再建するため新たなローンを抱える一方、医師からがんを告知されてもいた。 それでも3月11日の集まりはおろそかにできない。あいさつを考え、会場を準備し、僧侶を手配する。資金不足の中、ときに自腹を切って続けた。昨年3月の震災10年。コロナ禍にもかかわらず、慰霊碑には100人以上が集い、こうべを垂れた。 「やはり特別な場所なんだ」。改めて遺族会の意義を感じたが、担い手不足は否めない。十数人いた役員のうち数人はすでに他界した。碑の掃除は、管理は。「指定避難場所でも安心してはいけない」という警告を、誰が伝えていくのか。 震災前、三陸には津波への警戒を呼びかける石碑が各地にあったが、年月が経って風景に溶け込み、誰も注意を払わなくなっていた。震災後、あちこちに慰霊碑やモニュメントができたが、みんなどう継承していくのだろう。 娘に言われた「私たちはもう被災者じゃない」 「こたつに入ってアイスを食… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
会社と争議、残業代は得られたが…戦わない同僚にも支払われ空しい
社会人3年目の20代女性です。会社と争っていることに疲れ果てました。 私の会社ではセクハラやパワハラ、法を無視した労働がまかり通っており、うつ病になりました。家族と相談し、労働組合に加入して会社と交渉することにしました。会社はしらを切り、交渉のたびに個人攻撃され、うつ病はよりひどくなりました。復帰できても、周りからは白い目で見られるだろうし、出世は諦めないといけないよなと思わざるをえませんでした。 交渉の結果、社員全員に未払い残業代が払われることになりましたが、何も戦っていない人も同額をもらっている姿を見て、空しくなりました。会社は変わらないし、会社の言いなりに働いている人が出世していくし、何も意味がなかったんじゃないか……と。 今までも労働環境で精神病になった社員はいましたが、全員が退職して新天地で働いています。それを見て、自分はなんて馬鹿なことをしてしまったんだと後悔します。社内にも「応援してるよ」と言ってくれる人はいますが、組合に加入したり、交渉に加わったりするのは難しいと断られ続けています。 そういうことが何度もあったので、自分が善意で、正義感を振りかざしてやった行為は自分を苦しめるだけだったと結論づけるしかありません。やり切れない思いです。 回答者 政治学者・姜尚中さん あなたの怒り、やるせなさで頭を過(よぎ)るのは、「公憤」という言葉です。純粋に私的な利益や思惑が害されて湧き起こる怒りが「私憤」だとすれば、あなたの場合は社会的な正義や公正について共有されていなければならない基準が侵害された時に感じる怒りです。それは、大袈裟(おおげさ)に言えば、「神の怒り」に近いものであり、「公憤」に突き動かされたあなたの言動には一点の瑕疵(かし)もないはずです。 にもかかわらず、惨めな気持… この記事は有料会員記事です。残り1068文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都9164人の感染確認、9日連続で前週比は減 14人が死亡
東京都は12日、新型コロナウイルスの感染者を新たに9164人確認したと発表した。前週の土曜日(5日)と比べて1642人減った。前週の同じ曜日を下回るのは9日連続。12日までの1週間平均の感染者数は8874・1人で、前週(11147・6人)の79・6%だった。60代~90代の男女14人の死亡も発表された。 年代別で最多は10歳未満の1742人で、40代の1578人、30代の1572人、20代の1448人、10代の1303人と続いた。12日の新規感染者数のうち、医師の判断による臨床診断でみなし陽性とされたのは391人だった。 病床使用率は41・7%で、都が30~40%で緊急事態宣言の要請を判断する指標としている重症者用病床使用率は22・6%(11日時点)。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO〈エクモ〉)を使用」とする都基準の重症者数は62人となっている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府で5579人感染、前週より26%減 死者13人 新型コロナ
大阪府は12日、新たに5579人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。また、2月5日から3月11日にかけて、50~90代の男女計13人の死亡も新たに確認された。府内の感染者は延べ72万4879人、死者は計4284人になった。 直近1週間の感染者は合計3万7917人で、前週(5万1099人)と比べて26%減少した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛知で3574人が感染確認、前週比は減 死者13人 新型コロナ
愛知県は12日、3574人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち名古屋市は1018人。前週土曜(4230人)から656人減った。死者は13人だった。 11日夕時点の入院患者は、前日より45人減の1439人(稼働病床の使用率53・9%)で、重症者は8人減の32人(病床使用率17・5%)。ホテル療養は4人減の630人、自宅療養者は1104人減の2万6223人だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岸田首相「私の手で何としても拉致問題解決を」 飯塚さんお別れ会で
北朝鮮に拉致された田口八重子さん(拉致当時22)の兄で、昨年12月に83歳で亡くなった拉致被害者家族会の前代表、飯塚繁雄さんの「お別れ会」が12日、東京都千代田区で開かれた。家族会関係者や岸田文雄首相らが参列して飯塚さんを悼んだ。 岸田首相はあいさつに立ち「ご存命の間に八重子さんと再会を果たせなかったことは痛恨の極みであり、政府として誠に申し訳ない。繁雄さんのご遺志を心に刻み、私の手で何としても拉致問題を解決したい」と改めて強調した。 田口さんの長男で、繁雄さん… この記事は有料会員記事です。残り343文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岐阜県が529人の感染を発表 4件のクラスターも発生
岐阜県と岐阜市は12日、529人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染者は延べ5万9421人になった。 また、4件のクラスター(感染者集団)が公表された。大垣市の小学校で児童18人、家族12人の計30人が感染。関市の大学では、寮で生活する同じ運動部の学生15人の感染が確認された。この運動部でのクラスター発生は、今回で4回目という。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
住宅など10棟超が焼ける火災、性別不明の遺体見つかる 山梨・北杜
吉沢龍彦2022年3月12日 20時18分 12日午後1時ごろ、山梨県北杜市須玉町小尾(すたまちょうおび)の住宅から煙が出ている、と通行人から110番通報があった。県警北杜署と峡北消防本部によると、住宅など十数棟の建物に延焼。午後8時前の時点で鎮火していない。延焼した家屋から性別不明の遺体が見つかった。この家屋に住む80代男性と連絡が取れていないという。現場は中央自動車道須玉ICの北東約20キロで、木造家屋が立ち並んでいる地域。近くに日本百名山の瑞牆(みずがき)山がある。(吉沢龍彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三重県が433人の感染を発表 前週比で減少 2人死亡
三重県では12日、10歳未満~90代の433人が新型コロナウイルスに感染し、2人が死亡したと発表された。前週の同じ土曜日(5日=506人)より73人減少した。 亡くなった2人は、医療機関に入院していた80代男性と、死亡後の検査で感染が判明した20代(性別非公表)。ともに新型コロナが直接の死因ではないという。死者は計259人となった。 県内の感染者数は延べ4万7476人。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は201・61人で前週の0・9倍だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル