安井健悟2022年3月24日 20時00分 大阪府立大と大阪市立大が統合して4月に開学する大阪公立大の医学部付属病院の新院長が決まらない問題で、市大の現学長を院長候補に推薦した選考会議が24日、第三者委員会を設置した。選定の手続きを検証するという。 選考会議は1月下旬、市大学長の荒川哲男氏を候補に選んだ。だが公立大学法人大阪は「ガバナンス上ふさわしくない」として認めず、今月22日には西沢良記理事長名で再選考を依頼する文書を送っていた。 第三者委のメンバーは弁護士や医師ら外部の有識者3人。今後、これまでの会議の議事録を確認したり関係者にヒアリングをしたりして、選考に問題がなかったかを検証するという。 選考会議の河田則文議長は24日の会見で、荒川氏と他候補を経歴や見識などの観点から比較した上で選任したと説明。「規程をしっかり守った上で選考をやってきた。現学長が病院長に就任することは何ら問題ない」と語った。また、「理事長が政治的判断で病院長不在の混乱をもたらすことは極めて問題」とも訴えた。 一方、西沢氏は荒川氏が現職の学長であることについて、「市民感覚からすれば、『横滑り』のように映るのではないか」としている。(安井健悟) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察官によるヤジ排除は適法か 問われる表現の自由 25日判決
3年前の参院選で、札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした男女2人が、警備をしていた北海道警の警察官に違法に排除され、憲法で保障された表現の自由を侵害されたとして、北海道に慰謝料などを求めた訴訟の判決が25日、札幌地裁で言い渡される。争点は、表現の自由との兼ね合いで警察の警備がどこまで認められるか。判決がヤジと表現の自由との関連に言及するかも注目される。 原告は、団体職員の男性(34)と、当時大学生だった労働団体職員の女性(26)=いずれも札幌市在住。 訴状によると、2019年7月15日、原告男性はJR札幌駅前で自民党候補の応援演説をしていた安倍氏に「安倍やめろ」とヤジを飛ばし、複数の警察官に後方に排除された。その後、近くにいた原告女性は「増税反対」と叫んだあと、20メートル以上後ろに移動させられた。さらに男性は札幌三越前の演説会場でも安倍氏にヤジを飛ばし、約50メートル移動させられたという。 原告側は「政治批判の声を政府の最高責任者にぶつけるまれな機会を違法に奪われた」と主張。男性は当時、警察官に「選挙の自由を妨害してはいけない」などと説明されたといい、判例などから演説に支障をきたさない程度のヤジは公職選挙法上の自由妨害罪に当たらないと指摘した。 これに対し道警側は、警察官職務執行法に基づき、トラブルや犯罪の予防のため原告を移動させたと主張した。同法4条は、危険な事態があって急を要する場合、警察官は関係者を避難させられると規定。5条では、犯罪が行われようとしている場合、予防のため制止することを認めている。 最大の争点は、原告らがヤジを飛ばした際、警察官による排除が必要なほど危険が迫っていたかどうかだ。 証人尋問で道警警察官3人は… この記事は有料会員記事です。残り759文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京急踏切事故で列車運転士を不起訴に 横浜地検「過失は比較的軽微」
横浜市の京急本線の踏切で2019年にトラックと列車が衝突し、1人が死亡し、31人が負傷した脱線事故で、横浜地検は24日、業務上過失致死傷と業務上過失往来危険の両容疑で書類送検された列車の男性運転士(30)を不起訴処分(起訴猶予)とし、発表した。 事故は19年9月5日午前、横浜市神奈川区の踏切で発生。踏切に入ったトラックと列車が衝突し、トラックの男性運転手(当時67)が死亡し、乗客ら31人が重軽傷を負った。 地検はトラック運転手側にも… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
児相の一時保護延長、面会制限は違法 大阪府に賠償命令 大阪地裁
森下裕介2022年3月24日 20時32分 虐待の疑いで生後1カ月半の長女(3)を児童相談所に一時保護され、面会を制限されたのは不当だとして、母親が大阪府に500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、大阪地裁であった。山地修裁判長は一時保護の必要性がなくなった後も継続し、面会制限を事実上強制したのは違法と認定。「本来得られたはずの母子の愛着形成の機会を失った」として、府に100万円の賠償を命じた。 山地裁判長は、長女の頭に骨折が2カ所あり、1度の落下で骨折したとみなすのは不自然だと通告され、2018年12月に一時保護を始めたのは不合理ではないと指摘。だが、虐待を疑う根拠となった鑑定書の信用性の検討を家庭裁判所に促された際、対応していれば保護は必要ないと認識できたとし、19年4~8月の一時保護を違法とした。 また、行政指導としての面会制限は親の任意の協力が必要なのに、母親が19年1月に弁護士を通じて面会を求めた後も制限を事実上強制したとし、同年2月までの面会制限も違法とした。 判決後の会見で、母親は「制限をたくさん受けたのは娘。娘のため、と言いながら本当に娘のためだったのか。府はきちんと検証してほしい」と話した。府は「判決の内容を精査した上で、控訴するかどうかも含め検討する」とのコメントを出した。(森下裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
強制不妊、政府が被害者への一時金増額検討 賠償命令は不服で上告
旧優生保護法下に不妊手術を強いられたのは憲法違反だとして、東京都の男性(78)が国に損害賠償を求めた訴訟で、国は24日、旧法を違憲とし国に1500万円の賠償を命じた東京高裁判決を不服として最高裁に上告した。一方、政府は、2019年に施行した救済法による一時金の増額を検討する考えを示した。 高裁判決は、原告の請求を棄却した一審・東京地裁判決を変更し、旧法が子を産み育てる自由を保障した憲法13条や法の下の平等を定めた憲法14条に反すると指摘。不法行為から20年が過ぎると賠償を求める権利が消える民法の「除斥期間」の適用を制限し、1957年に手術された原告を含む旧法の被害者が2024年まで賠償を請求できるとの解釈を示した。 松野博一官房長官はこの日の会見で「除斥期間の法解釈について最高裁の判断を仰ぐ」と上告理由を説明した。そのうえで被害者に一律支給される一時金320万円の増額などについて「国会側と相談して今後の対応を検討する」と述べた。 原告側弁護団は、一時金の水… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR札幌駅に「11番ホーム」新設 北海道新幹線延伸で
日浦統2022年3月24日 21時00分 新幹線延伸に向け工事進むJR札幌駅 新たな11番線ホームを公開=HTB提供 JR北海道は24日、北海道新幹線の札幌延伸に伴い、JR札幌駅で新たに建設を進めている11番ホームを、報道陣に初公開した。駅南側に新幹線の高架橋をつくる空間を生み出すため、1番ホームを廃止。代わりに駅北側に長さ140メートル、幅8メートル、高さ6メートルの11番ホームを新設する。 完成は10月の予定。11番ホームができると、同駅の1番ホームはなくなり、2番~11番となる予定。JR北海道によると、駅の建て替えや移転などで生まれる「1番ホームがない駅」は、茶志内駅など同社管内には複数あるという。(日浦統) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道で2048人感染、前週比増 道対策本部で対策徹底呼びかけ
北海道 新型コロナウイルス2048人感染 6人死亡=HTB提供 北海道内では24日、新型コロナウイルスの感染者2048人が新たに確認された。前週の同じ曜日(17日=1824人)から224人増えた。死者は6人だった。新たなクラスター(感染者集団)が函館市の中学校と保育所で発生した。 札幌市では1036人が感染。1千人を超えるのは今月10日以来2週間ぶりになる。市保健所は「3連休で医療機関を受診できなかった人の陽性確認分が上積みされたのではないか」とみている。 道は24日、新型コロナウイ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌の大通公園に拡大案 市道廃止し面積拡大検討
佐野楓2022年3月24日 21時00分 大通公園をつなげる?札幌市が南北に走る市道を一部廃止の方針=HTB提供 札幌市は同市中央区の大通公園について、再整備事業の一環として、公園にまたがって南北に通る市道の一部を廃止し、公園区画の連続化を検討していることを明らかにした。来年度内に計画方針を策定し、最短で2026年度から工事に着手する方針だ。 23日に市内であった有識者会議「緑の審議会」で市が報告した。市道で隔てられている区画をつないで公園の面積を拡大し、快適な歩行空間や日常的な憩いの場の確保を目指すという。 市みどりの推進課によると、対象は大通西1丁目~大通西12丁目の区間。南北に通る9本の市道のうち、交通量が比較的少ない道の廃止を検討している。国道の札幌駅前通と石山通は対象外としている。 市は新年度に公園周辺の交通量調査と、園内にブースを設置しての市民へのアンケートを実施。調査の結果や市民の意向を検討した上で、廃止する市道を選定する。(佐野楓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
作業中に鉄塔から転落死、九州電力子会社に4600万円賠償命令
2022年3月24日 22時09分 九州電力の子会社で送電線や変電所の保守点検を担う「九電ハイテック」(福岡市)勤務の男性(当時20)が高所作業中に鉄塔から転落して死亡したのは、同社に安全配慮義務違反があったためだとして、男性の遺族が会社に約8200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、福岡地裁であり、立川毅裁判長(上田洋幸裁判長代読)は同社に対して約4600万円の支払いを命じた。 判決などによると、男性は2018年11月26日、福岡県筑前町の九州電力中央変電所近くの鉄塔でアースを取り外す作業中、約30メートル下に転落して死亡した。 判決は、男性は入社2年目で経験が浅いのに、転落時は鉄塔上で別の作業員と上下を入れ替わる動きをしており、会社には「実技研修をするなどして安全ロープの使用方法を指導する義務があった」と指摘。「現場の状況に応じた具体的な指導や監督ができる体制を整えないまま高所作業に従事させた」とした。一方、男性が「漫然とロープを外したことは不注意だった」とも指摘した。 九電ハイテックは「まだ判決文を受け取っていないので、内容を確認してから対応を判断したい」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「クイーンの世界に没頭して」 結成50周年記念展、大阪で5月まで
2022年3月24日 19時00分 昨年結成50年を迎えた英国のロックバンド「クイーン」の軌跡をたどる展覧会「QUEEN50周年展―DON’T STOP ME NOW―」が大阪市北区の大丸梅田店で開かれている。 クイーンは1971年に結成。会場は50年前のロンドンの街並みを再現し、クイーンのヒット曲が鳴り響く。メンバーの幼少期の写真に始まり、直筆アンケートやライブ衣装のレプリカ、関係者らへのインタビュー映像などで結成から現在までの歩みを振り返る。 このほか大画面でライブ映像を映し出すコーナーやオフィシャルグッズの販売もある。映像以外は撮影でき、メンバーに加わったような写真が撮れるコーナーもある。担当者は「タイムスリップした気分でクイーンの世界に没頭してほしい」と話す。 展覧会は5月9日まで。一般1800円、中高生1200円、小学生800円。一部の日程は日時指定制。詳細は大丸ホームページ(https://dmdepart.jp/museum/umeda/queen50th/)へ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル