歴史のなかで、女性たちはどのような状況に置かれてきたのか。日本のジェンダーギャップ(男女格差)の現状は――。来春から主に高校2、3年生が学ぶ教科書では、地歴・公民を中心に、多くの教科でジェンダーに関する話題が登場する。現代のさまざまな課題を、教科をまたいで学ぶことを重視する新学習指導要領もふまえ、教科書各社は日本の課題の一つであるジェンダー問題をさまざまな角度から取り上げた。 東京書籍の「世界史探究」は、学習内容とジェンダーを関連させた説明を随所に盛り込んだ。 「人権」は男性のもの、か 「啓蒙(けいもう)とジェンダー」と題したコラムでは、啓蒙主義の時代に政治の舞台で活躍した女性を紹介する一方で、「女性の役割を限定し、家庭内にとどめようとする考え方が強まった」と説明。別のコラムでは、フランス革命の「人権宣言」について、主に男性の権利だけをうたっていたことに対し、「女権宣言」で男女同権を訴える動きがあったことに言及した。 担当者は「(2022年度か… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「クッションかと…」泥酔して犬をたたきつけて死なせた男に有罪判決
飼い犬を床や壁にたたきつけて死なせ、妻にもけがを負わせたとして、動物愛護法違反と傷害の罪に問われた無職の男(45)に対する判決が29日、名古屋地裁岡崎支部であった。溝田泰之裁判官は「あまりに無思慮かつ粗暴な行動だ」と述べ、求刑通り罰金30万円を言い渡した。男は被告人質問で、「犬をクッションか何かかと思ったのかもしれない」などと話していた。 判決によると、男は1月25日夜、愛知県豊田市の当時の妻の自宅で、妻の顔を複数回殴るなどして軽いけがを負わせた。また、飼っていた犬1匹を床や壁にたたきつけて殺した。 公判での検察側の説明によると、男は事件当日の昼過ぎからスナックで飲酒。午後6時ごろにタクシーで帰宅すると、知人に電話をかけたが、つながらないことに腹を立て、犯行に及んだ。 判決の後、男は取材に応じ、目を潤ませながら「あの子」について語りました。 被告人質問で、男は当時の状… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
オリエンタルランドに賠償命令 TDL着ぐるみ出演を巡る訴訟
藤谷和広2022年3月29日 21時21分 東京ディズニーランド(TDL)のキャラクターショーに着ぐるみに入って出演していた女性契約社員(41)が、「体調を崩したのはパワーハラスメントが原因」などとしてTDLの運営会社オリエンタルランドに330万円の賠償を求めた訴訟の判決が29日、千葉地裁であった。内野俊夫裁判長は、職場環境を調整する義務に違反したとして同社に88万円の支払いを命じた。 判決によると、女性は2013年、業務中に指にけがをし、労災申請をしようとした。その際、上司から心の弱さを指摘され、過呼吸の症状などに陥るようになった。体調面から配役について希望を出すことが多くなった女性に不満を持つ共演者が増え、職場で孤立するようになった。だが、相談した別の上司から「我慢できねえなら、辞めちゃえよ」などと言われた。 原告側はパワハラだったなどと訴えたが、判決は「違法とまでは言えない」と指摘。一方で、「(同社が)職場環境を調整することがないまま放置し、原告は周囲の厳しい目にさらされ、著しい精神的苦痛を被った」とした。 女性は判決後の会見で、「おかしいと声を上げたことを認めてもらい、本当にうれしい」と話した。同社は「主張が一部認められなかったのは誠に遺憾」とするコメントを出した。(藤谷和広) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
徳島市長のリコール署名に偽造の疑い 徳島県警が約7万筆を押収
徳島市の内藤佐和子市長に対するリコール(解職請求)に向けて市民団体が市選挙管理委員会に提出した署名が偽造された疑いがあるとして、徳島県警は29日、地方自治法違反(署名偽造)容疑で市役所の選管事務局を捜索した。県警によると、選管に保管されていた約7万1500筆の署名簿を押収したという。内藤市長が「(署名に)同一の筆跡がある」などとして告訴を検討し、県警に相談していた。 署名を集めたのは市民団体「内藤市長リコール住民投票の会」。内藤市長が2020年4月に初当選した際に掲げた、市長給与削減や子育て施策などに「公約違反の疑いがある」と批判。今月4日、解職の是非を問う住民投票の実施に必要な、有権者の3分の1を超える約7万1500筆が集まったとして、署名簿を選管に提出した。 だが選管は24日、審査の結果、有効署名は有権者の3分の1に満たない6万6398筆だったと発表した。選管によると、5千筆あまりを無効署名と判断。同一筆跡や亡くなった人、有権者でない人などの署名が含まれていたという。 住民投票の会は28日、リコ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
BIGBOSS、ホバーバイクで空中遊泳 チケット完売の札幌ドーム
北海道日本ハムファイターズの本拠開幕戦が29日、札幌ドームであり、BIGBOSSこと新庄剛志監督がホバーバイクで球場内を遊泳するという、前代未聞のパフォーマンスで幕を開けた。札幌ドームの本拠最終年にチームを率いるBIGBOSSや選手たちへは、ファンから温かな声援が降り注いだ。 日本ハムの選手たちが整列した後、新庄監督が左翼スタンド側の出入り口から、ホバーバイクにまたがってグラウンドに登場。スポットライトを浴びながら、機体がレフトフェンスを超える高さまで上昇すると、中堅方向に移動した。場内が静まりかえるなか、バックスクリーンの前でホバリング。二塁ベース方向に進んで着陸に成功した。約1分間の空中遊泳に、大きな拍手がわいた。 「札幌から全国の皆さんを笑… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岩手・宮古市と普代村で震度4 津波の心配なし
2022年3月30日 0時48分 30日午前0時18分ごろ、岩手県沖を震源とする地震があった。気象庁によると、岩手県宮古市と普代村で震度4、田野畑村、野田村、釜石市、盛岡市、遠野市で震度3を観測。震源の深さは約20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4・6と推定される。地震による津波の心配はないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マスクせず退場の町議の訴え却下 釧路地裁判決「司法審査の対象外」
武沢昌英2022年3月29日 22時30分 新型コロナウイルス感染対策のため議場でのマスク着用を義務づける北海道白糠(しらぬか)町議会の申し合わせに反し、議長から退場や発言禁止を命じられた町議が、自らの発言権の確認などを求めた訴訟の判決が29日、釧路地裁であった。新谷祐子裁判長は「議会の運営方法については議会の自律性に委ねられるべき問題」として、町議の請求を却下した。 原告は6期目で無所属の福地裕行町議(71)。福地町議は控訴する方針。 判決によると、町議会は2020年3月の議会運営委員会で、マスク着用を含む新型コロナウイルス感染対策を申し合わせた。 福地町議は21年7月5日の臨時町議会に、マスクを着用しないまま出席し、議長がマスク着用を促したが拒否。議長は退去を命じるとともに、発言を禁じた。福地町議はいったん退席したが、口元をくりぬいた穴あきのマスクをつけて再入場。「穴空いている大きさが違うだけで、マスクはマスク」などと発言し、議場での発言を求めた。しかし、議長は飛沫対策が不十分だとして発言を認めなかった。 判決は、退去命令や発言禁止命令の適否は町議会の自主的、自律的な解決に委ねられるべきものだと指摘。司法審査の対象外として「不適法」と結論づけた。 また、福地町議は20万円の慰謝料の支払いも求めたが、判決は「理由がない」として退けた。(武沢昌英) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
核ごみ議事録の非開示は違法 寿都町議会の決定取り消す 函館地裁
原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査が進む北海道寿都町で、町議会が全員協議会(全協)の議事録などを非開示としたのは違法だとして、町民が町に開示を求めた行政訴訟の判決が29日、函館地裁であった。進藤壮一郎裁判長は「町民の知る権利の保障を十全なものとするという条例の趣旨が没却される」として、町の非開示決定を取り消した。 原告は、文献調査に反対する住民団体「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」メンバーの神貢一さん(68)と槌谷和幸さん(73)。 判決によると、2人はそれぞれ2020年9月と11月、町情報公開条例に基づき、文献調査への応募について話し合った全協の議事録などの開示を求めた。片岡春雄町長が「町民に伺いを立てて勉強会をするといったらかえって面倒な話になる」と発言した同年8月の議事録も含まれていた。町議会はいずれも「非開示」とした。 町側は「全協には地方自治法上の会議公開の原則は適用されない」「傍聴を認めないと採決した全協には、その議事録についても非公開とする(議員間の)『取り決め』がある」などと主張していた。 判決は、全協の取り決めはあくまで、傍聴を認めないと合意形成されたにとどまり、議事録は条例の非開示規定に当たらないと指摘。「非開示決定はいずれも条例に反し、取り消すべきだ」と結論づけた。 一方、原告が議事録の開示を求めていたことに対しては、判決は「開示が認められるかは文書に含まれる個別具体的な情報に即して判断されるべきだ」として、請求を退けた。 判決を受け、町は「判決文を… この記事は有料会員記事です。残り280文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あおり運転→割り込んでバイクと衝突か 殺人容疑で27歳男を逮捕
2022年3月29日 23時00分 バイクの進路に乗用車で割り込んで衝突し、バイクの男性を殺害したとして大阪府警は29日、堺市南区桃山台2丁の自称介護職員、川島陸容疑者(27)を殺人容疑で逮捕し、発表した。「『捕まえないと』と思い追いかけたが、殺意は持っていない」と容疑を否認しているという。府警は目撃証言などから、川島容疑者が約4キロ手前からあおり行為をしていたとみている。 交通捜査課によると、川島容疑者は28日午後6時20分ごろ、同区鴨谷台1丁の府道で会社員の北島明日翔(あすか)さん(28)=同区城山台2丁=が運転するバイクに車を衝突して転倒させ、殺害した疑いがある。割り込んだ川島容疑者の車にバイクが衝突したといい、川島容疑者は「ぶつけられたという認識です」と供述しているという。 現場は片側2車線の直線道路。府警は事故直後、川島容疑者を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本人医師がウクライナ避難民を隣国で治療 故中村哲さんの言葉胸に
ロシアの攻撃が続くウクライナから避難した人を治療するため、福岡市の佐藤拓史医師(57)が隣国ハンガリーの国境付近に設けられた医療施設でボランティアで働いている。ロシア兵の銃撃でけがをした人も運ばれており、「避難民は肉体的にも精神的にも疲弊している」と話している。 佐藤さんが28日、KBC九州朝日放送と共同のオンライン取材に応じた。国内外の被災者や難民を支援する国際医療NGO「AMDA(アムダ)」(本部・岡山市)の理事を務め、2016年の熊本地震や中南米ハイチでの大型ハリケーン、20年7月の熊本豪雨の被災地などで、災害医療の専門家として診療にあたってきた。 今回は20日にハンガリーに入り、国境近くの村にある元小学校の建物と、そこから北西約40キロの駅にそれぞれ設けられた仮設の医療施設で治療を行っている。 元小学校には、国境のハンガリー側にある避難民キャンプで体調不良を訴えた人が昼夜を問わず運ばれてくる。多い時は一日に700人以上が搬送される。 26日には、右のふくらはぎが化膿(かのう)した23歳の女性が運ばれてきた。首都キエフから逃げる途中、ロシア兵に撃たれたと話した。国境まで3週間、杖をついて歩いてきたという。佐藤さんは「持病やけががあり、十分な治療を受けられないまま避難している人も多い。がまん強く顔色を変えない人が多いが、過酷な状況で言葉にできない思いを抱えている」と話す。 元小学校では24時間交代で勤務し、勤務が終われば駅の医療施設に移動する。ボランティアのスタッフにも、睡眠不足やストレスから体調を崩す人も出てきているという。厳しい環境だが、佐藤さんは「医師になったのは、こうした活動のため」と話す。 大学卒業後、予備校などで数学を教えていたが、29歳で一念発起して医学部に進んだ。大学生の時に知った、NGO「ペシャワール会」(福岡市)でアフガニスタンの人道支援に取り組む中村哲医師の姿が心にあった。 研修医時代には、中村さんが… この記事は有料会員記事です。残り430文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル