静かな海辺の集落に消防車のサイレンが鳴り響く。 今年1月16日未明、岩手県沿岸の田野畑村。トンガの海底火山の噴火に伴って、県内には津波警報が出された。東日本大震災以来、初めてだった。 警報を受け、消防団員の佐々木升(のぼる)さん(51)は住民に避難を訴えて回っていた。真っ暗な海を見ると、どうしても11年前の記憶がよみがえってくる。 あの日、職場の農協のロッカ… この記事は有料会員記事です。残り2089文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陶磁器の里の宮殿は、コスプレイヤーの聖地だった 佐賀・有田
有料会員記事 文・伊藤隆太郎、写真・藤脇正真2022年3月12日 17時00分 大空へと突き出した荘厳な威容の宮殿の屋根に、天使の彫像。その視線の先からは、楽しげな歓声が聞こえてきた。 まるで300年前の欧州へ舞い降りたような錯覚へ導かれる荘厳なバロック様式の建築だ。でも、ここは佐賀県有田町。世界の陶磁器文化を伝えるテーマパーク「有田ポーセリンパーク」の一角だ。 再現されているのは、ドイツ・ドレスデンの「ツヴィンガー宮殿」。東洋陶磁器のコレクターだったアウグスト王によって18世紀前半に建てられた。建物内は陶磁器ギャラリーになっているほか、婚礼披露宴などに使えるサロンも備える。 後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や、会員登録すると応募できるプレゼントもあります。今回は有田焼のグッズです。 宮殿の前には庭園が広がり… この記事は有料会員記事です。残り1031文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
凍結防止剤に火 女性2人が目撃、協力して追う 器物損壊容疑で逮捕
市道に置かれた凍結防止剤に火をつけて壊したとして、福岡県警は12日、福岡県筑紫野市原、介護施設職員稲永慎一容疑者(50)を器物損壊の疑いで逮捕し、発表した。「仕事でむしゃくしゃしていた」と容疑を認めている。 発表によると、稲永容疑者は3月11日午後10時15分ごろ、同市原の市道で市が置いた凍結防止剤の袋に火をつけ、焦がした疑いがある。 筑紫野署によると、燃えている凍結防止剤のそばに立つ男を女性2人が目撃。消火すると思いきや、立ち去ったため不審に思い、2人で協力して追いかけたという。 付近は住宅地で細い道もあり… この記事は有料会員記事です。残り140文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
内村航平さんに「ありがとう」ゆかりの北九州市と諫早市が感謝の動画
12日に現役を引退した体操の内村航平さんに感謝の気持ちを伝えようと、生まれ故郷の北九州市と幼少期以降を過ごした長崎県諫早市が動画をつくった。内村さんのために何かできないか、両市で考えたという。 「内村航平選手へ」で始まる約90秒の動画には両市長のほか、諫早市の母校の児童・生徒、北九州市で昨年行われた世界選手権にボランティアなどでかかわったり、オンラインで内村選手と交流したりした北九州市民ら総勢100人超が出演している。 動画には「ありがとう」「誇り」「お疲れ様」といった言葉が並ぶ。12日の東京体育館での引退試合や両市内の各所で流すほか、北九州市国際スポーツ公式YouTubeなどで配信する。 昨年の世界選手権の鉄棒決勝… この記事は有料会員記事です。残り189文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
夢中になったロボット、原発で知った現実 廃炉に挑むと決めた自分
家庭用ゲーム機のコントローラーでスティック状のレバーを前に倒すと、長方形の小型ロボットが音を立てて前に進む。15センチの段差を乗り越えると、周りから「おお」と声があがった。 今年1月、福島工業高等専門学校(福島県いわき市)の多目的演習室。固唾をのんで見守っていた武田匠さん(20)は「無事に動いてくれた。よかった」と胸をなで下ろした。 武田さんら学生3人が開発した「廃炉ロボ」だ。東京電力福島第一原発の廃炉作業では、溶け落ちた燃料をどう取り出すかが課題だが、放射線量が高すぎて人は近づけない。代わりにロボットを向かわせ、カメラで撮影して調べる。 その原発が津波に見舞われて水素爆発を起こした11年前、武田さんは県の内陸に住む小学3年生だった。 公園の砂場にブルーシートがかけられ、配られた線量計を首からさげて登校した。原発近くの地域から避難した子が転校してきた。中学の理科の教師だった父は難しそうな本を読み込み、家の外壁の放射線量を測って「大丈夫だ」とつぶやいた。 時間がたつと震災を意識することは少なくなったという武田さん。廃炉も「遠い世界」でしたが、東電福島第一原発を視察し、ある自分に気づきました。 「大変なことが起きた」と思… この記事は有料会員記事です。残り1266文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「女子はかわいく」ネットで意識すり込み モバイルプリンスさん
お笑い芸人と携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマートフォンアドバイザーとしてネットの使い方について発信しています。 子どもたちに伝えていると、大量のネット情報に日々接するうち、無意識にネット上の価値観をすり込まれていると感じることがあります。 ジェンダーに関することも、そのひとつです。 「かわいく」SNSで圧力 例えばルッキズム(外見至上主義)。SNSではかわいい人が発信力を持ちやすい。しかもフォロワー数やコメントで、人気の差は可視化されます。 女性が意見を表明すれば、内容と関係なく「ブス」などと容姿をあげつらう反応が来ることもある。 女子はかわいくあれ、という「性差への偏見」が、ネットではむき出しでやりとりされる。10代の女性は、特にこうした影響を受けやすい。自分に対してではなくても、日々それを目にすれば圧力を感じ、リアルな価値観としてとりこんでしまいます。 私が教えたいのはネットの「… この記事は有料会員記事です。残り1262文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岡山・笠岡で住宅全焼 3人と連絡取れず
2022年3月12日 10時22分 12日午前2時15分ごろ、岡山県笠岡市笠岡の田林稔さん(79)方付近から出火していると近所の住民から119番通報があった。約4時間半後に消し止められたが、木造2階建て住宅1棟が全焼した。 県警によると、この住宅には田林さん夫婦と長男、長女の4人が暮らしていたとみられる。長男がやけどを負って病院に搬送されたが、ほかの3人と連絡がとれておらず、県警が安否確認を進めている。 現場はJR笠岡駅から南東約700メートルで、国道2号に面した住宅街の一角。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
用水路に転落…連係プレーで救助 社長が触れた看護師の優しさ
前田智2022年3月12日 10時55分 用水路に転落して動けなくなっていた高齢女性を救助した兵庫県丹波市柏原町の会社社長・前田太陽さん(54)と同市の看護師・西脇美樹さん(49)に、丹波署が署長感謝状を贈った。 同署などによると、前田さんは2月25日午後7時25分ごろ、同市柏原町の用水路(深さ約1・2メートル、水深約0・1メートル)に同市内の女性(72)が転落して上がれなくなっているのを発見。近隣の人と協力して引き上げた。女性は服がぬれて体力を消耗し、低体温症になっている恐れがあり、西脇さんが服を着替えさせて暖房で体を温めるなどの応急処置をした。女性は無事だった。 感謝状の贈呈式が10日に丹波署であり、出席した前田さんは「当たり前のことをしただけですが、女性の服を着替えさせて温める西脇さんの優しさに触れ、感動し、貴重な経験でした」などと振り返っていた。(前田智) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
さよならキハ283系 札幌と釧路結び20年余、高速化の役目終え
JR北海道で約四半世紀にわたり札幌―釧路間を結ぶ特急車両として活躍した気動車「キハ283系」が11日、定期運行を終了した。北海道内の都市間輸送の高速化の代名詞的存在だったが、同系車両による2011年の石勝線脱線事故などを機にJR北は高速化路線から転換。老朽化もあり、費用対効果に優れた新型車両に道を譲る。 キハ283系は「スーパーおおぞら(現・おおぞら)」用として1997年デビュー。カーブで車体を傾ける「振り子機構」を備え、登場時は最高速度は時速130キロを誇り、札幌―釧路間の所要時間を45分も短縮した。しかし石勝線脱線事故などを受け、最高速度は110キロに抑えられた。老朽化も進み、新型のキハ261系に交代が進んでいた。経営難のJR北は、特急車両の統一によるメンテナンスの効率化もめざす。 北海道芽室町の根室線芽室―… この記事は有料会員記事です。残り192文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スキー・スノボレンタル店はいま ブーム知らない若手経営者の思い
スキーシーズンは最終盤。ゲレンデが集まる岐阜県郡上市高鷲地区では、かつてのブームを経験していない世代がレンタル店を新たに構えたり、新装したりして奮闘中だ。コロナ禍に見舞われても、「スキー・スノーボードの愛好者を増やしたい」とサービスにも力がこもっている。 郡上市高鷲町西洞の国道156号(158号と重複)沿いに、昨年12月上旬、真新しいレンタル店「Light(ライト)」が登場した。 黒い外壁の店内に入るとカウンター内が広く、スノーボードやスキー用具がずらっと並ぶ。 昨季までの5年間、郡上市明宝地区のめいほうスキー場近くで営業していたが、今季から移転。スノーボーダーが多い高鷲スノーパークやダイナランドに向かう客を取り込もうと、約2倍の広さの店を新築した。 「チューンナップのマシンを… この記事は有料会員記事です。残り1090文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル