ロシアのウクライナ侵攻を受け、広島市中区の世界平和記念聖堂で2日、平和を願う集会があった。カトリック信徒ら約70人が鐘に合わせ、黙禱(もくとう)を捧げた。 ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が「2日を平和のための祈りと断食の日に」と世界に呼びかけたのに伴って開かれた。 カトリック広島司教区の白浜満司教は「戦争で亡くなられた方々や、いまだ不安や苦しみにおかれている方々をなぐさめ、一日も早い戦争の終結を求める声を届ける。広島と長崎に投下された核兵器による悲劇が繰り返されることがないよう、願いと祈りを捧げましょう」と話した。音楽家の上垣内(かみがいち)寿光さん(43)らは「G線上のアリア」など4曲を演奏した。 ウクライナの首都キエフ出身… この記事は有料会員記事です。残り263文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「罪の意識みじんもない」 起訴相当の広島市議5人が反論会見
2019年参院選をめぐる買収事件で、河井克行元法相=実刑確定=から現金を受けながら公職選挙法違反(被買収)の罪について不起訴となり、検察審査会が「起訴相当」と議決した広島市議のうち5人が2日記者会見し、「微塵(みじん)の罪悪感もなかった」とする連名の談話を発表した。 5人は藤田博之、伊藤昭善、谷口修、三宅正明、木山徳和の各氏。全員が自民所属で、河井氏から70万~30万円を受け取った。談話で5人は「市民県民から奇異に映るかもしれないが、長年少なくとも広島県広島市においては儀礼的な(金銭の)贈呈が行われていた」「現金を受領したのは何故か?との問いには『それは普通のことだから』という答えになる」などとし、お歳暮などに近い金で買収にあたるとの認識はなかったと主張した。 東京地検の捜査に対し、「買収の趣旨だと感じていた」とする調書に署名したことについて5人は「検察官の作文で調書ができあがり、根負けして署名してしまった」と弁明した。 この事件で東京第六検察審査… この記事は有料会員記事です。残り208文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
リニア工事現場でまた事故 コンクリ片が落下、作業員が胸を骨折
2022年3月2日 20時55分 JR東海は2日、愛知県春日井市のリニア中央新幹線の第一中京圏トンネル(西尾工区)の新設工事中に、40代男性作業員が胸の骨が折れるなどのけがを負ったと発表した。掘削面に吹き付けたコンクリートがはがれ落ちて当たったという。公表されたリニアのトンネル工事事故は3件目。 JR東海によると、事故は1日午後4時40分ごろ、作業員7人でトンネルの補強作業中に発生した。けがをしたのは1次下請け「成豊建設」(東京都)の作業員で、幅2メートル、高さ1メートル、厚み10センチにわたってはがれ落ちたコンクリートの一部が当たった。 事故を受け、工事は中断し再発防止策を講じるが、リニア全体の工期に「影響はない」(担当者)としている。工事は大成建設などによる共同企業体が担い、国のガイドラインに沿って作業していたという。 リニアのトンネル工事をめぐっては、昨年10月に岐阜県中津川市の瀬戸トンネルで岩盤が崩落し、作業員2人が死傷。同11月には長野県豊丘村の伊那山地トンネルで崩落が起き、作業員1人が負傷した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌冬季五輪招致の賛否問う 市による意向調査開始 賛否は月内公表
札幌市は2日から、2030年冬季五輪・パラリンピックの招致に向けた市民や道民への意向調査を始めた。対象は計1万7500人で、郵送、インターネット、街頭の3種類で行う。調査結果のうち、札幌での五輪開催の賛否に関しては3月中に公表する予定だ。 調査では、開催への賛否やその理由を尋ねるほか、大会概要案に掲げた開催意義や施設整備費、大会運営費などについてどの程度知っているかも聞く。 郵送調査は、住民基本台帳か… この記事は有料会員記事です。残り335文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
入国する外国人の名前やパスポート番号、一時閲覧可能に 厚労省
市野塊2022年3月2日 22時38分 厚生労働省は2日、外国人が新規入国する際に使うオンライン申請システムに不具合があり、名前やパスポート番号、メールアドレスなどの個人情報が一時的にシステム利用者内で閲覧できる状態になっていたと発表した。厚労省は正確な被害はわからないとしているが、不具合が判明するまでに約6万人分の情報が登録されていたという。 システムは、水際対策の緩和に向け、2月25日から使われ始めた。国内の法人や個人事業主といった、外国人を受け入れる責任者がシステムに情報を入れて申請することで、海外でのビザ発給を円滑にできる。 厚労省によると、28日にシステムの利用者からの連絡があり、特定の操作をすることで他の利用者の入力情報を閲覧できる不具合が見つかった。同日中にプログラムを修正したという。同省の担当者は「不具合によって好ましくない事態が発生した。再発防止に努める」と話している。(市野塊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
いまも差別や偏見 水平社宣言100年、人間の尊厳尊重する精神
部落差別の根絶をめざし、当事者たちが立ち上がった全国水平社の創立から3月3日で100年を迎えた。「人の世に熱あれ、人間に光あれ」と結ばれる「水平社宣言」は日本初の人権宣言と言われ、社会のあらゆる人権問題の克服に向けた原点となってきた。しかし、今なお差別や偏見に苦しみ、憎悪や分断に心を痛める人々がいる。差別のない新しい時代への一歩を刻むために、人間の尊厳を尊重する水平社宣言の精神を改めて見つめたい。 水平社宣言の原文と現代語訳 宣言 全国に散在する吾(わ)が特殊部落民よ団結せよ。 長い間虐(いじ)められて来た兄弟よ、過去半世紀間に種々なる方法と、多くの人々とによつてなされた吾等(われら)の為(た)めの運動が、何等(なんら)の有難(ありがた)い効果を齎(もた)らさなかつた事実は、夫等(それら)のすべてが吾々(われわれ)によつて、又(また)他の人々によつて毎(つね)に人間を冒涜(ぼうとく)されてゐた罰であつたのだ。そしてこれ等の人間を勦(いたわ)るかの如(ごと)き運動は、かえつて多くの兄弟を堕落させた事を想(おも)へば、此際(このさい)吾等の中より人間を尊敬する事によつて自ら解放せんとする者の集団運動を起(おこ)せるは、寧(むし)ろ必然である。 兄弟よ、吾々の祖先は自由、平等の渇仰者であり、実行者であつた。陋劣(ろうれつ)なる階級政策の犠牲者であり男らしき産業的殉教者であつたのだ。ケモノの皮剥(は)ぐ報酬として、生々しき人間の皮を剥(はぎ)取られ、ケモノの心臓を裂く代価として、暖(あたたか)い人間の心臓を引(ひき)裂かれ、そこへ下らない嘲笑の唾(つば)まで吐きかけられた呪はれの夜の悪夢のうちにも、なほ誇り得る人間の血は、涸(か)れずにあつた。そうだ、そして吾々は、この血を享(う)けて人間が神にかわらうとする時代にあうたのだ。犠牲者がその烙印(らくいん)を投げ返す時が来たのだ。殉教者が、その荊冠(けいかん)を祝福される時が来たのだ。 吾々がエタであることを誇り得る時が来たのだ。 吾々は、かならず卑屈なる言葉と怯懦(きょうだ)なる行為によつて、祖先を辱(はずか)しめ、人間を冒涜してはならぬ。そうして人の世の冷たさが、何(ど)んなに冷たいか、人間を勦(いた)はる事が何(な)んであるかをよく知つてゐる吾々は、心から人生の熱と光を願求礼讃(がんぐらいさん)するものである。 水平社は、かくして生(うま)れた。 人の世に熱あれ、人間に光あれ。 大正十一年三月 水平社 ◇ 全国各地で、歯を食いしばって生きている被差別部落のみなさん、今こそ手を取り合って進みましょう。 長い間いじめられ差別を受けてきた被差別部落のみなさん。1871年の解放令から約50年、私たちのためといって、多くの人々によって差別をなくすための運動が行われてきました。しかし、それらの運動はあまり役に立ちませんでした。人間は平等であり、尊敬すべきものなのです。しかし、人をあわれんだり、同情したりする考え方しかもたない人々は、私たちを気の毒な人たちだと思って運動してきたのです。 私たちを救ってあげようという運動は、かえって多くの私たちの仲間をだめにしてしまいました。だから、今、差別を受けている私たち自らが立ち上がったのです。人間だれをも尊敬し、大切にすることによって差別のない社会をつくろうという運動を自主的にはじめたのです。私たちは、私たちの手で部落差別をなくしていくのです。 被差別部落のみなさん、私たちの祖先は差別を受けながらも、自由で平等な社会を願い、闘ってきました。私たちは政府の身勝手な政治によってつくられた身分制度の犠牲者であったが、世の中に欠かすことのできない仕事に携わり、社会を支える存在でもあったのです。その中でさまざまな差別を受けてきたのです。しかし、そのような悪夢のような差別の中でも、私たちの祖先の体の中には、誇り高く生き抜こうとする人間のあたたかい血が残っていました。そして、その血を受けついだ私たちは「民衆が世の中の主人公になる時代」にたどりついたのです。私たちのしてきた人に嫌われる仕事を誇れる、そして人に嫌われる仕事をしてきた私たち自身を誇れる時がきたのです。 私たちが被差別部落の人間であることを誇りうる時代がやってきたのです。 私たちは、この世の中が、私たちを差別することのみにくさに気づかない人々や、差別されることのつらさに気づかない人々が多くいる冷たい世の中だということを知っています。だから私たちは、心から人間の尊さやあたたかさが大切にされる、差別のない世の中を心から願うのです。 水平社はこうして生まれました。 人の世に熱あれ、人間に光あれ。 現代語訳の出典「部落問題学習の授業ネタ2 社会科日本史でやってみよう」(部落問題学習ネタつくろう会編、解放出版社) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
万博開催に向け、大阪市内全域で路上禁煙へ 違反の場合、罰則も検討
2025年大阪・関西万博に向け、大阪市は市内全域で路上禁煙を実施する方針を固めた。違反した場合に過料を科すなど罰則を設けることも検討する。市議会や有識者による対策委員会での議論を踏まえ、詳細を詰めるという。 松井一郎市長は2日、記者団の取材に、「受動喫煙を止めるのが世界の潮流だ」と指摘。「いのち輝く未来社会のデザイン」が万博のメインテーマだとして、「万博の開催地として世界から認められる都市を目指したい」と語った。「愛煙家もいる」とし、受動喫煙を防ぐ形で喫煙所を設置する考えも示した。 市は07年、市内の一部地区… この記事は有料会員記事です。残り109文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
放置自転車を保管所から奪って逃走 直前の電話、男の声で「返せ」
2日午前、大阪市港区市岡にある市の放置自転車保管所で、「男が職員2人を殴り、自転車を盗んで逃走した」と大阪府警港署に通報があった。署が強盗致傷事件として調べている。この日、保管所には「撤去した自転車を返せ」などと電話がかかってきていた。 港署によると、男は2日午前11時ごろ、タクシーで乗り付けて1人で保管所に入った。並んでいた自転車の中にあった黒色のマウンテンバイクのワイヤ―ロックを勝手に解錠。そのまま自転車に乗って逃げようとした。男性作業員(70)や副所長の男性(67)が止めようとしたが、男は2人の顔面や頭部を殴り、逃げたという。2人はいずれも軽傷。男は20代くらいで身長180センチほどのがっちり型、短髪だった。 奪われた自転車は2日午前… この記事は有料会員記事です。残り97文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あまおうVSとちおとめ イチゴ産出額で統計ミス 1位だったのは?
農林水産省が昨年12月に公表した2020年の農業産出額の統計に誤りがあり、イチゴの産出額の1位と2位が入れ替わることが、同省への取材でわかった。栃木県のイチゴの産出額が212億円、福岡県が231億円で、1位が福岡県、2位が栃木県となっていたが、栃木県分に入力ミスがあり、栃木県の産出額を238億円に上方修正し、順位が入れ替わることになったという。 栃木県は「とちおとめ」、福岡県は「あまおう」のブランドで知られる。栃木県はイチゴの産出額が1995~2019年まで25年連続日本一で「イチゴ王国・栃木」を誇ってきた。集計の過程で誤って別の作物の数値を入力していたことが原因という。 入力のミスは栃木県を含む関… この記事は有料会員記事です。残り86文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
万博へのロシアの参加「ふさわしくない」 大阪府の吉村知事
大阪府の吉村洋文知事は2日、ロシアが2025年の大阪・関西万博へ参加することについて、ウクライナに軍事侵攻している現状では「ふさわしくない」と述べ、否定的な考えを示した。一方で「情勢は日々変わっている」として、現時点で結論を出す必要はないとの認識も示した。 吉村知事は大阪府庁で記者団に、ロシアの万博参加について「ウクライナに軍事侵攻するプーチン政権におけるロシアは適切ではない」と指摘。「『いのち輝く未来社会のデザイン』というテーマの(万博の)参加国としてはふさわしくない」と述べた。一方で、参加の可否は日本政府が決定するとしたうえで、「情勢は日々刻々と変わっており、今の段階で結論を出す必要はない」とも語った。 吉村知事は2月28日にも… この記事は有料会員記事です。残り270文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル