2022年4月1日 19時38分 石川県加賀市篠原町の大聖寺署篠原駐在所で1日午前9時45分ごろ、同駐在所勤務の男性巡査長(24)が頭から血を流して倒れているのを同署の署員が発見した。病院に運ばれたが、約1時間半後に死亡が確認された。県警によると、巡査長は拳銃で自殺したとみられるという。 県警警務課によると、巡査長はこの日、署で勤務予定だったが出勤せず、署員が駐在所に向かったところ、居住スペースで倒れていたという。近くに拳銃があり、1発発砲された形跡があったという。遺書とみられるものも近くに残されていた。 県警は、第三者が介在した形跡はないとして、自殺とみて捜査している。警務課の谷本憲正次席は「誠に遺憾である。事実関係を明らかにして再発防止に努める」とコメントした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「独善的なガバナンス排す」 混乱の旭川医大、新学長が立て直しへ
ようやく 旭川医科大学に新学長が就任=HTB提供 国立の旭川医科大(北海道旭川市)の新学長に、副学長だった西川祐司氏(62)が1日就任した。旭川医大は2020年末以降、吉田晃敏・前学長の不適切発言問題をきっかけに様々な問題が噴出。約15年間学長を務めた吉田氏は3月に辞任した。西川氏は会見で「独善的なガバナンス(組織統治)を排し、教職員や学生、市民の声を吸い上げていきたい」と大学立て直しへ抱負を語った。 西川氏はこの日、4人の理事を全て入れ替え、非常勤理事の1人に辻泰弘・元北海道副知事を任命する人事を公表。9人いた副学長は5人に減らした。 また、新型コロナウイルス患者受け入れで吉田氏と対立し、付属病院長職を解任された古川博之氏の復職も正式に決まった。西川氏は「古川氏の解任は理不尽だと思っていた。働き方改革を進めてもらいたい」と語った。 今後の大学運営については、様々な人材を育成する大学を卵を孵化(ふか)させる「孵卵器(ふらんき)」に例え、「小規模な大学だからこそ、みんなが協調した時に最高の孵卵器になる」と、教職員に協力を求めた。 旭川医大では、20年12月… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
暴対法30年、ヤクザ排除だけでいいのか 異色学者が問う社会の根源
暴力団を「反社会的集団」と法的に位置づけた暴力団対策法が施行されて、今年で30年。かつて20万人近くいたとされる暴力団員は、この30年で3万人以下(準構成員らを含む)にまで減りました。「暴力排除」は順調に進んでいるように見えますが、新たな問題も浮上しているといいます。本当に必要な暴力団対策とは何か。暴力団員から直接話を聞き取るなど異色の調査を続ける犯罪社会学者・広末登さん(52)に、暴対法30年の成果と課題を聞きました。 ――暴力団についての異色の研究が注目されています。どのような研究をしているのですか。 20年近く、現役の組員や元組員たちに直接インタビューし、暴力団という社会がなぜ存在するのかについて社会学的に調べています。 具体的には、暴力団事務所に電話や手紙で取材を申し込んだり、元ヤクザが運営する教会に住み込んだり。事務所を訪ね歩き、店でお酒を酌み交わしながら組員や元組員たち、延べ200人近くから半生を聞き取ってきました。 ――なぜ暴力団の研究をしようと。 自分の経験を生かせると考えたからです。 私自身、経済的に苦しい家庭に育ちました。父親にいつも殴られ、学校にろくに通わせてもらえず、中学時代は他校の生徒とけんかしたり、プールの陰でたばこを吸ったり。不良の世界にどっぷりつかった非行少年でした。 中学3年の夏、バイクで暴走して補導されたとき、警察署で手錠をかけられ、泣きじゃくるリーゼントの不良の姿を見ました。それを見て、自分は潮時だと思ったんです。 一線を越えてヤクザになってしまう人たち でも、やり直そうと思っても世の中は簡単ではありませんでした。 自ら「グレた少年だった」と振り返る広末さん。一度ドロップアウトすると、立ち直りたくても難しい社会の現実を体験し、「ヤクザ」を生んでしまう社会構造について研究を始めたそうです。なぜ「ヤクザ」が減っても、新たな問題が生まれるのか。後半では、30年にわたる暴力団対策の「成果」と、それによってもたらされた新たな「危険」について解説しています。 高校を中退し、ファッション… この記事は有料会員記事です。残り2630文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
卒業以来初の同級生集合 桜満開の上野公園で
上野恩賜(おんし)公園の桜並木を歩きながら花見を楽しむ人たち=2022年4月1日午後2時7分、東京都台東区、松田果穂撮影 コロナ禍で3度目の新年度を迎えた1日、桜の名所として知られる東京都立上野恩賜(おんし)公園(台東区)では、園内の桜並木を歩いたり、花を写真に収めたりする人の姿が見られた。まん延防止等重点措置が解除された春を、どんな気持ちで迎えたのか。 都内の大学に通う佐々木唯人さん(19)は、高校の同級生の本間翔(かける)さん(19)と有田優さん(19)と、3人で花見に訪れた。それぞれ別の大学に通っており、3人全員が顔を合わせるのは地元の高校を卒業してから約1年ぶり。3人は「コロナ禍で集まりづらかったが、まん延防止等重点措置も明けて、そろそろいいかなと集まった」と話す。 大学の授業は「第6波」で多くがオンラインになったが、春休み明けから対面授業に戻るという。佐々木さんは「集まりも全然なく、サークルも禁止の大学もある。新年度から日常が戻ってくれたら」と願う。 上野恩賜(おんし)公園の桜並木で写真を撮る人たち=2022年4月1日午後2時7分、東京都台東区、松田果穂撮影 埼玉県所沢市から来ていた新… この記事は有料会員記事です。残り385文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「5年選挙出られず」に不満も 河井事件で現金受領25人に略式命令
2019年参院選をめぐる買収事件で河井克行元法相=実刑確定=と妻の案里氏=有罪確定=側から現金を受け取ったとして、公職選挙法違反(被買収)の罪で略式起訴された元地方議員ら計25人に対し、広島県内の簡裁が罰金10万~100万円と追徴金10万~300万円の略式命令を出し、1日までに送達した。広島地裁が発表した。 命令が確定すれば公選法に基づいて公民権が5年停止される。一部の元議員らは「立候補できなくなる期間が長い」と反発し、正式裁判で争うことも検討している。 東京第六検察審査会は1月、河井氏側から現金を受け、不起訴となった100人のうち35人を起訴相当とする議決を公表した。再捜査した検察側は3月、略式手続きに応じる意向を示した25人を略式起訴し、応じなかった9人(広島県議2人、市町村議7人)は広島地裁に正式起訴(公判請求)した。体調不良の1人は不起訴とした。 広島地裁によると、広島県内の七つの簡裁が3月25日までに25人に略式命令を出した。内訳は元市長1人、元広島県議9人、元市議10人、元国会議員秘書1人、元選挙スタッフ4人。200万円を受け取った奥原信也元県議は罰金100万円と追徴金200万円を命じられた。 命令書を受け取った日から1… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「知事は見解示して」 道の控訴受け原告 道警ヤジ排除訴訟
安倍元総理にヤジ訴訟 道が判決不服 控訴=HTB提供 3年前の参院選で、札幌市で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした男女2人を、北海道警の警察官らが排除したことの是非を問う訴訟。道が1日、排除は違法な行為だったと認めた一審・札幌地裁判決を不服として札幌高裁に控訴した。道に控訴断念を要請していた原告らは会見を開き、「判決に真摯(しんし)に向き合って断念すべきだった」と批判。控訴の取り下げを求める声明を出した。 原告の男性(34)は会見で「想定内だが、まだこの問題から離れられないと宣告された気持ちだ」と語った。 3月25日の一審判決は、表現の自由について「民主主義社会を基礎づけるもので、公共的・政治的表現の自由は、特に重要な憲法上の権利」と指摘。2人の発言は、内容などから公共的・政治的な表現行為だと認めた。 その上で、原告らのヤジが安倍氏の演説の場にそぐわないものと判断した警察官らが「表現行為そのものを制限した」と指摘した。 道の控訴について、原告代理… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国旗の色の餅でウクライナ支援 北九州市で販売 売り上げを寄付
北九州市門司区の「高石餅店」が2日、ウクライナ国旗をイメージした青と黄の餅を販売する。売り上げは全額、在日ウクライナ大使館に寄付するという。 日本の国旗をイメージした紅白色の餅と4個セット(税込み・あん入り500円、あんなし300円)。遠く離れた日本から寄り添う思いを込めたという。 明治創業の老舗である同店は、これまでも東日本大震災や熊本地震などの時に寄付をしたり、現地のもち米を使ったりして支援活動をしてきた。 ウクライナが侵攻されて以降、同店の5代目店主、清藤貴博さん(33)は「何かできないか」と考えていたという。 「プラカードを持って反戦を… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「生きとって良かった」 黒い雨77年、待ちわびた被爆者手帳
広島への原爆投下後に降った「黒い雨」に遭った人へ被爆者健康手帳を交付する新たな審査基準の運用が1日始まった。広島県内では同日時点で基準を満たした44人が被爆者と認められた。一方、新基準は司法が否定した病気の要件を残しており、被爆者団体などから「新たな線引き」との批判も出ている。 「ここまで生きとって本当に良かった」。広島市安佐北区の自宅に1日届いた手帳を手に取った角舛五男(かどますいつお)さん(84)は喜びを語った。7歳の頃、爆心地から北西に約20キロ離れた旧水内村(現・広島市佐伯区湯来町)の自宅近くの川で、同級生ら数人と遊んでいた時に黒い雨を浴びた。 30代で糖尿病を患い、その後、心不全も起こした。40年以上通院を続け、「風邪を引いたら命が危ない」と医者から言われたこともあるという。「体が弱いのは黒い雨のせいじゃないかなと不安じゃった」 角舛さんが雨を浴びた地域は… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
100歳の指名手配容疑者→死亡と推定 「100歳送致」の理由
山口県警が昨年10月、全国で初めてとなる「100歳送致」をしていたことが、同県警への取材でわかった。殺人事件で、死体損壊・遺棄の疑いで全国指名手配していた容疑者が100歳になったことから「死亡している蓋然(がいぜん)性が高い」と判断し、書類送検したというものだ。 2010年4月、刑事訴訟法の改正で、殺人罪などの公訴時効が廃止された。この動きを受けて、警察庁がその後、長期化した未解決事件の捜査について示した方針の一つが、100歳送致だった。書類送検を節目として、事実上捜査は終結する。 姫路独協大の道谷卓教授(刑事訴訟法)は「公訴時効が廃止された以上、適正な裁判を行うために平均的な寿命を考えて適切な時期に捜査を終えることは望ましい」と話す。 100歳送致後に生存が判明… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新入生「不完全燃焼だったことやりきりたい」 対面授業再開の大学も
田中紳顕2022年4月1日 17時30分 新年度を迎えた1日、各地の大学で入学式が開かれた。新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置が解除された春をどんな気持ちで迎えたのか。新入生らに聞いた。 東京都新宿区の早稲田大学は「密」を避けるため、昨年度と同じように、2日間に分け、学部ごとの6部制で入学式を開催。出席は新入生に限り、インターネットでの生中継もした。 式を終えると、新入生が笑顔で会場から出てきた。政治経済学部に入学した中田英彦さん(18)は「校歌を耳にして、大学の一体感を感じた」。国際交流に関わるサークルに入りたいといい、「コロナが落ち着いてきたことで、留学生もこれからまた増えてくると聞いた。交流の場が増えたらうれしい」と語った。 高校で始めた競技かるたを大学でも続けたいと話した新入生の女性(18)は、高校ではコロナの影響で団体戦が取りやめになるなど多くの大会が縮小していたという。「コロナが落ち着いてきたので大会も元に戻り始めた。高校で不完全燃焼だったことを大学でやりきりたい」。兵庫県から上京したという高原千皓さん(18)は「勉強にサークルに充実した学生生活を送り、友人も大勢作りたい」と話した。 在校生らもサークル勧誘のビラを配るなどして新入生を出迎えていた。これまではコロナ禍でサークルの活動も制限されていた。ダイビングサークルに所属する2年生の小林京華さん(19)は、「昨年以上に大勢の新入生に集まってもらい、一緒に活動できたらうれしい」と語った。 新学期を迎え、コロナ対策を緩和する大学も出てきた。 明治大学(東京都千代田区)では3月までオンライン授業を原則とし、対面形式の授業は全体の約3割としていたが、新学期からはほぼ全ての授業を対面形式で行うことにした。 慶応義塾大学(東京都港区)も新学期から、対面形式の授業を昨年度の約5割から9割に引き上げる方針。中央大学(東京都八王子市)や青山学院大学(東京都港区)なども原則、対面形式で授業を実施するという。 一方、サークルなどの課外活動は引き続き、いずれの大学も懇親会などの自粛を求めており、宿泊をともなう活動なども制限を設けているという。(田中紳顕) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル