北海道斜里町の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が行方不明となった事故で、海上保安庁は25日、ロシアが実効支配する北方領土の周辺でも行方不明者の捜索にあたる可能性があることを、ロシア側に伝えた。海保によると、潮の流れから北方領土方面に漂流する可能性があるためで、ロシア側も了承しているという。 今回の事故では、これまでに11人が見つかり、いずれも死亡が確認されている。このうち、24日午前に救助された10人は、知床岬周辺で発見。24日夜には子どもが1人見つかったが、場所は知床岬から東へ約14・5キロ離れた海上で、東方にある国後島に近づいていた。 海保によると、ロシア側とは国際条約に基づき、海難救助をめぐる協定を締結。「両国の海難救助機関は、できる限り必要な援助を与える」と定めている。 この協定に基づき、海保はす… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
住宅街にシカ出現、1頭捕獲も別にも? 警察が注意呼びかけ 埼玉
森下友貴2022年4月26日 5時30分 埼玉県深谷市の街中で20日以降、シカの目撃情報が相次ぎ、市や警察に通報が寄せられた。警戒と検索を続けた深谷署は24日夜、体長170センチほどのシカを上柴中央公園(同市上柴町西4丁目)で発見し、約20人がかりで捕獲した。市民や警察官にけが人は出ていないという。署は別のシカが街中に現れる可能性が否定できないとして、注意と情報提供を呼びかけている。 目撃情報が多かったのは同市幡羅町1丁目周辺。住宅街で近くに商業施設や病院があるため、市は防災無線で注意を呼びかけた。 一方、捕獲されたシカは雄で、衰弱していた。捕獲時に1本の角が折れたという。角のないシカの目撃情報もあり、署は捕獲したシカとは別の個体がいるとみて警戒を続けている。(森下友貴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安いファッションが抱える搾取の構造 日本も「他人事ではない」理由
アパレル産業のあり方が問われる出来事が9年前、バングラデシュで起きた。先進国向けの衣料品を作る工場が集まったビル「ラナプラザ」が崩壊し、千人以上が亡くなった。誰かの犠牲の上に成り立つ安いファッション。事故後に渦巻いた疑問の声は、その構造を変えたのか。この国の人々を見つめてきた南出和余さんに聞いた。 ――縫製工場で働く女性たちの闘いを描いた映画「メイド・イン・バングラデシュ」が公開中です。字幕は、南出さんが教える学生たちが手がけたそうですね。 「2年余り前に神戸女学院大の学生から希望者を募り、2人1組で8~10分間ずつ英語の字幕を翻訳しました。現地へのスタディーツアーも実施し、女性たちが普段着ているサリーなども見てもらいました。現地の工場で作っているのは自分たちのためでなく、私たち先進国向けの商品だと体感してもらうためです」 「日本では衣料品はほぼ輸入に頼っており、バングラデシュは中国、ベトナムに次ぐ輸入先です。でも生産地と消費地は遠く離れ、自分たちの服を、誰が、どんな風に作っているか、消費者が意識する機会はほとんどない。生産者側も同じ。現地の工場で働く若者と話しても、どこでどう消費されるかにはあまり関心がありません。それを変えるきっかけになればという思いからでした。工場で働く人たちとも対等な人間同士として交流したことで、学生たちのイメージはいい方向に変わったようです」 ――身近に感じられるようになったんですね。日本もかつては国内で生産していたのに、なぜ輸入に頼るようになったのでしょう。 「アパレルは完全な機械化が難しく、人の手が必要とされる産業なのです。このため古くから、その時々の『安い労働力』に頼ることで成り立ってきた面がありました。例えば、明治時代に日本の繊維産業を支えたのは、地方から出てきた女性たちでした。現代ではグローバル経済の発展で、縫製工場がより人件費の安い国へと移動していきました」 「バングラデシュでは、1990年代に縫製業が国家の一大産業になり、2000年代に大量生産・大量消費型のファストファッションが世界的に流行すると、安い労働力を求めてグローバル企業が押し寄せました。今や中国に次ぐ規模の衣料品の輸出国です」 縫製工場では、貧困層の女性が働いています。ラナプラザの事故後、縫製工場の労働環境は改善が進んでいますが、女性たちの職場を「奪う」状況も生み出した、といいます。 ――映画にも、縫製工場で働く女性たちが描かれていますね。 「バングラデシュでも、縫製工場は、長時間労働の割には賃金が低く、できれば『働きたくない場所』です。働くのは、他に選択肢のない貧困層の女性たちです」 「Tシャツ2~3枚分の額の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【速報中】3歳女児含む3人の身元を公表 死因は溺死 第1管区海保
【動画】捜索が続く知床半島沖=熊倉隆広撮影 北海道・知床半島西部沖を航行中の観光遊覧船から23日午後、「浸水している」との118番通報があった。これまでの経緯をまとめた。 (最新の情報が一番上に表示されます) ■■■4月25日の動き■■■ 21:00 3人の身元を公表 北海道斜里町の知床半島沖で乗客・乗員計26人の観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が行方不明になった事故で、第1管区海上保安本部(小樽市)は25日、死亡した11人のうち身元を確認できた3人の氏名などを発表した。 同保安本部によると、3人は、香川県丸亀市の河口洋介さん(40)、千葉県松戸市の橳島(ぬでしま)優さん(34)、東京都葛飾区の加藤七菜子さん(3)。いずれも死因は溺死(できし)という。 17:00 国交省、運航会社や地元漁協訪れ聞き取り調査 北海道・知床半島沖で観光船が行方不明となった事故をめぐり、国土交通省の運輸安全委員会は25日、事故原因を解明するため、船の運航会社「知床遊覧船」や地元漁協を訪れ、聞き取り調査を実施した。 調査後に記者団の取材に応じた大熊寛章・船舶事故調査官は、同社の社長にはまだ聞き取りをしていないことを明らかにした上で「救助や遺族対応が優先。状況をみて連絡をとる」と話した。26日以降、事故当時の気象や海の状態などの情報を集めるため、地元関係者にあたるという。 11:20 官房副長官が会見 「捜索、救助活動に全力尽くす」 磯崎仁彦官房副長官が記者会見で、これまでに発見された11人全員の死亡が確認されたと発表。残る15人の行方不明者について「捜索、救助活動に全力を尽くしていきたい」と述べた。 遊覧船を運航していた「知床遊覧船」に国土交通省が特別監査に入っているとして、当日の運航の判断などを確認中だと説明した。磯崎氏は「監査結果を踏まえて早急に再発防止策を取りまとめていきたい」と話した。 観光船「KAZUⅠ(カズワン)」は23日午後1時13分に救助を要請。磯崎氏は救助に向かった海上保安庁の航空機が現場海域に到着したのが午後4時半、巡視船は午後5時55分だったと説明した。「船艇については海上が非常に荒天であり、通常よりも時間がかかった」と述べた。 09:30 運輸安全委の事故調査官、現地で情報収集 国の運輸安全委員会の事故調査官が斜里町の現地対策本部で情報収集を始めた。午後には漁協関係者からヒアリングをする予定。 08:30 発見された子ども1人の死亡確認 26人の乗客乗員が乗った観客船「KAZUⅠ(カズワン)」が行方不明になっている事故で、24日深夜に知床沖で発見された子どもの死亡が確認された。海上保安庁関係者が明らかにした。 24日までにほかに10人が見つかり、いずれも死亡が確認されている。海保や地元の漁協などが25日も捜索を続けている。 【動画】観光船からの連絡が途絶えた知床半島沖では、捜索と救助が続いた 05:45 捜索2日目、12隻が出港 「昨日より波がない」 知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船の行方が分からなくなってから3日目となった25日、北海道斜里町のウトロ漁港では午前5時45分ごろ、漁師ら約100人が漁船10隻と観光船2隻に乗り込み行方不明者の捜索に出港した。 事故当日や前日に比べて波が低くなっているとして、ウトロ漁業協同組合の深山和彦組合長(66)は「昨日より波がなくなって捜しやすい。早くみんなを捜してあげたいという思いで協力している」と話した。捜索範囲を前日より沖合に広げるという。 【動画】観光船の捜索に向かう漁船団=藤原伸雄、日吉健吾撮影 ■■■4月24日の動き■■■ 23:10 子ども1人を発見、意識ない状態 北海道の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が行方不明になった事故で、第1管区海上保安本部は24日午後11時10分、子ども1人を発見した。意識がない状態という。事故後に見つかったのは計11人となり、子どもは初めて。 同本部が25日未明に発表した。発見したのは海上保安庁の巡視船で、知床半島先端部の知床岬灯台の東方向14・5キロの海域で発見したという。 カズワンには子ども2人を含む乗客24人、乗員2人の計26人が乗っていた。これまでに発見されていた10人(男性7人、女性3人)はいずれも死亡が確認されている。 カズワンは23日午後1時13分ごろ、知床半島西部沖を航行中に「浸水した」と通報があり、その後行方がわからなくなった。海上保安庁や航空自衛隊などが周辺海域を捜索し、24日早朝以降に知床岬周辺で計10人を発見。その後も捜索を続けていた。 19:10 乗客の家族が遺体安置の体育館へ 死亡が確認された乗客の遺体が安置されている斜里町の体育館には、ブルーシートで覆われた通路を経て、家族とみられる人たちが続々と入った。むせび泣き、同行者に背中をさすられながら入っていく人も見られた。 報道陣に対応した斜里町の北雅裕・副町長によると、この日は乗客の家族計32人が体育館を訪れた。家族側には、消息を絶った観光船の運航会社から連絡をとったという。着衣などの遺留物を番号順に並べ、心当たりがあれば遺体を確認してもらっているという。 北副町長は「全員が早く見つかることを願っている。ご家族の心を思うと1時間でも早く会わせてあげたいという気持ちでいっぱいだ」と話した。 17:00 10人の死亡を確認 第1管区海上保安本部によると、北海道斜里町の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」と連絡がとれなくなった事故で、海上や岩場で発見された10人の死亡が確認された。 男性7人、女性3人で、24日朝以降、知床岬周辺などで見つかっていた。 15:15 新たに1人発見、計10人に […]
白杖持つ女性、特急と接触して死亡 奈良・大和郡山の踏切
2022年4月25日 22時26分 25日午後6時15分ごろ、奈良県大和郡山市西岡町の近鉄橿原線の踏切(警報機、遮断機付き)で、同市内に住む女性(50)が橿原神宮前発京都行き特急(4両編成、乗客約50人)に接触する事故があった。女性は搬送された奈良市内の病院で死亡が確認された。 奈良県警郡山署によると、女性は白杖(はくじょう)を持っており、全盲であることを示す身体障害者手帳が現場で見つかった。付近の防犯カメラの映像では、女性が踏切内に歩いて入った後に手前の遮断機が下がり始め、奥にある遮断機の直前で手前に戻ろうとする様子が映っていた。署は、女性が奥の遮断機を手前の遮断機と勘違いし、引き返そうとして電車と接触したとみている。 列車の運転士は「人が踏切から軌道に入りかけているのが見え、ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話しているという。乗客にけがはなかった。 署によると、女性は今月21日、現場近くに引っ越してきたばかり。遮断機の手前両端には点字ブロックがあるが、防犯カメラの映像では踏んでいる様子は見られなかったという。現場の線路は複線で、両側の遮断機の間は約8メートル。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
遺体安置所、涙の連鎖 知床沖の観光船事故で7人の身元判明
子ども1人が見つかったのは、知床岬灯台から東へ約14・5キロ離れた海域だった。第1管区海上保安本部(小樽市)によると、24日午後9時前、同夜から捜索に加わっていた北海道の漁業監視取締船「海王丸」が発見し、海上保安庁に通報した。 当時、現場海域は曇りで、南の風12メートルと荒れていた。近くの巡視船が救助に向かったが対応できず、より大型の巡視船が発見から約2時間後に救助した。意識はなく、ライフジャケットも着けていなかったという。同本部は25日午前、死亡を確認したと発表した。 遺体が安置されている斜里町の体育館には25日朝、入り口前に献花台が設けられた。午前6時ごろには24日夜に見つかった子どもの遺体も運び込まれた。 斜里町の北雅裕・副町長によ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
知床ツアー、キャンセルや運航自粛 大型連休前に旅行会社が対応
高橋豪2022年4月25日 22時31分 北海道・知床半島沖での観光船の事故を受け、知床のツアーを企画する旅行会社にも影響が出ている。 HISでは、ツアーに観光船を組み込む際は、過去3年間に事故を起こしていないかなどを確認しているという。観光船を含むツアーは夏場が中心で、いまの時期はオプション扱いだが、地元の観光船事業者が大型連休期間の運航を自粛したため中止となった。 JTBも、大型連休中の運航自粛に伴いオプショナルツアーが一部中止に。同社では、契約する全国の観光船業者に対し、安全対策が十分かどうかを改めて確認するという。 クラブツーリズムによると、知床行きツアーのほとんどに観光船が組み込まれていて、船の運航事業者とは別に独自の安全規定を定めている。同社によると、事故後に知床行きツアーのキャンセルも出ているという。 観光船などの旅客事業者は、船の点検整備や運航判断などを定めた「安全管理規程」をつくり、国土交通省に届け出ることが義務付けられている。ある旅行会社の担当者は、「安全管理規程が適切かどうかより厳密に確認して、リスクをつぶすことが今後必要になってくる」と話す。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交通違反取り締まり中に職質 車内から出てきたのは覚醒剤30袋
福岡県警博多署は25日、福岡市博多区の40代の女を覚醒剤取締法違反(営利目的所持)の疑いで逮捕していたと発表した。交通違反取り締まり中の交番員の職務質問が、事件の発覚につながった。女は容疑を否認しているという。 署によると、女は販売目的で、3月7日午後10時50分ごろ、乗用車内に、ポリ袋入りの覚醒剤計30袋など(計約13・167グラム、末端価格計約77万円)を持っていた疑いがある。女は「自分で使うため」と営利目的の所持は否認している。 女はこの日午後2時40分ご… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「目の前で自然破壊つらい」 沖縄・辺野古、海上で抗議
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設予定先となっている沖縄県名護市辺野古で25日、市民団体の抗議活動があった。 この日は、辺野古沿岸部を埋め立てる護岸工事が始まって5年。市民団体「ヘリ基地反対協議会」が主催した海上での抗議活動には、カヌー36隻と小型の抗議船6隻が集まった。参加者は「海の生き物を守れ」「基地をつくるな」などと訴えた。抗議船の船長、金井創さん(67)は「目の前で自然が破壊されるのはつらい。工事が止まるまで声を上げ続ける」と語った。 沖縄防衛局によると、移設計… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発事故12年目、賠償指針見直し議論も 地元に迫られ急きょ開催
東京電力福島第一原発事故の賠償指針を話し合う原子力損害賠償紛争審査会(会長・内田貴東大名誉教授)が27日に開かれる。避難者らが慰謝料の増額を求めた裁判で、国の中間指針を上回る判決が3月に相次ぎ確定。地元も指針の見直しを要望しており、見直しを含めて検討する「臨時開催」を迫られた。 原発避難者らの集団訴訟は全国で約30件、原告は1万人を超える。これまでの一審、二審の判決は、ほとんどが中間指針に基づく慰謝料(1人月10万円)を超える支払いを東電に命じた。 東電と国を相手にした「生業訴訟」では仙台高裁が2020年9月、中間指針で帰還困難区域だけに認めた「ふるさと喪失」の慰謝料を他の区域にも拡大。自主避難者の慰謝料も対象地域を福島県外に広げた。 最高裁は今年3月、生業訴訟など7件の集団訴訟について、東電の上告を退けた。これにより原告への支払い増額が確定。長期避難による住民のストレスや故郷が変容した被害実態を、国の指針が反映しきれていないことが明確になった。 判決の確定を受けて、福島県… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル