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マンション相続課税、「伝家の宝刀」抜いた国の勝訴確定 最高裁
根岸拓朗2022年4月19日 15時03分 父が購入したマンションを相続した遺族が相続税を「ゼロ」と申告したところ、税務署が「伝家の宝刀」とも呼ばれる手法で、3億円余りの追徴課税をした。この課税が妥当かが争われた訴訟で、最高裁第三小法廷(長嶺安政裁判長)は19日、取り消しを求めた遺族の請求を棄却する判決を言い渡した。遺族側の敗訴が確定した。 問題とされたのは東京都杉並区と川崎市のマンション計2棟。不動産会社の代表だった男性(故人)が銀行から借金をして2009年に計13億8700万円で購入し、子どもたちが12年に遺産相続した。 国税庁の通達では、不動産の相続税を計算する際、土地の評価に「路線価」、建物に「固定資産税評価額」を使うとしている。遺族はこれをもとに土地と建物の価値を計約3億3300万円と評価した上で、銀行からの借金を差し引き、相続税はゼロと申告した。 「行きすぎた節税」vs「適用基準あいまい」 しかし、評価額が購入額より大幅に低いことなどから、税務署は、マンションの購入自体が相続税を回避しながら資産を引き継ぐ目的だったとみなし、「行きすぎた節税策で、ほかの納税者と著しく不公平になる」と考えた。 通達には、税務署が「著しく不適当」と考えた場合、独自に評価をやり直せるという例外規定がある。税務の世界で「伝家の宝刀」とも呼ばれるこの手法を使い、税務署は土地と建物の鑑定をやり直した。その結果、マンションが将来生み出す収益も見込めば評価額は約12億7300万円だと算定し、約3億3千万円を追徴課税した。 遺族は「マンション購入は父親の不動産業の経営効率を良くするためだった」「例外規定の適用基準があいまいだ」と反論し、追徴課税の取り消しを求めて裁判を起こした。一審・東京地裁と二審・東京高裁はいずれも、遺族の申告は「租税負担の実質的な公平を著しく害する」などと指摘し、追徴課税は妥当と判断していた。(根岸拓朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長さ55メートルの浮きドック浸水、「沈没しそうだ」と118番通報
新屋絵理2022年4月19日 16時00分 19日午前8時5分ごろ、広島県坂町横浜西2丁目の海上で「浮きドックが浸水している。沈没しそうだ」と船舶工事会社の役員から118番通報があった。 広島海上保安部によると、浮きドックは船の修理などをするための大型設備で長さ55メートル、幅34メートル。大きく傾いて半分以上が浸水しているが、状態は安定しているという。けが人はいなかった。広島海保が浸水の原因を調べている。(新屋絵理) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Cubs’ Seiya Suzuki ties Japanese rookie hit-streak record
Chicago – Chicago Cubs rookie Seiya Suzuki on Monday hit safely in his ninth straight game in which he had an at-bat, tying Akinori Iwamura’s record for the longest hitting streak to start an MLB career for a Japanese player. Suzuki, who was named National League Player of the Week […]
凍って破れるシャボン玉、南極で極寒楽しむ スキー&スノボも
1年余りに及ぶ南極生活、観測隊にも週末は来る。ただ会社や店の営業日も関係ないし、テレビも見られないので曜日感覚は薄れる。観測船「しらせ」と同じように金曜日の食卓にカレーが登場し、「もう週末か」と気づく。 【動画】南極連載ホワイトメール「凍るシャボン玉」=中山由美撮影 週末でも、気象観測や調理の当番などで休めない人もいる。平日や当番時は忙しいので、非番の時に自分の仕事に集中する人や係の仕事をする人もいる。じっとしていられない人が多いのが越冬隊員だ。 「今日こそ、本気で休もう」と迎えた2020年8月16日の日曜日。天気もいいので部屋に閉じこもっているのはもったいない。 「滑れそうかな?」「行って… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
291回もの任意聴取、協力した果ての逮捕 勾留よりつらかったこと
家宅捜索から1年半が経った2020年3月11日、横浜市の機械メーカー「大川原化工機」社長の大川原正明さん(72)と役員の島田順司さん(68)、顧問の相嶋静夫さん(当時71)は外為法違反容疑で警視庁公安部に逮捕された。 「逮捕です。家宅捜索するので立ち会ってください」。この日、大川原さんの自宅に現れた捜査員が言った。 「やっぱりそうか」 大川原さんがそう思ったのには理由があった。 この半年ほど前、1冊の本を手に入れていた。タイトルは「実録『国策捜査』―無許可輸出事件の闇」(文芸社)。精密機器メーカー「セイシン企業」(東京)が外為法違反(無許可輸出)の疑いで摘発された事件を当事者の目線で描いている。 セイシン企業と同社の幹部は、ミサイルの飛距離を伸ばすための研究開発に使われる機械をイランに不正に輸出したとして警視庁公安部に摘発され、04年に有罪判決を受けた。 強引な捜査、頭に浮かんだ「人質司法」 「強引な捜査。似ている……… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ダイコク」に立ち入り検査 独禁法違反容疑で 公取委
米田優人2022年4月19日 12時29分 関西を中心にドラッグストアを展開する「ダイコク」(本社・大阪市)が、医薬品などの納入業者に対し閉鎖する店舗の在庫の返品に応じるよう不当に求めていた疑いがあるとして、公正取引委員会は19日午前、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで同社に立ち入り検査を始めた。関係者への取材でわかった。 関係者によると、同社は2020年春ごろから、店舗を閉鎖する際、優越的な立場を利用して余った在庫商品を納入業者に引き取るよう求めていた疑いが持たれている。 同社のホームページによると、1957年創業で、20年8月期の売上高は726億円。同社は朝日新聞の取材に「担当者が不在のためお答えできない」としている。(米田優人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Seiya Suzuki named National League Player of the Week
New York – Chicago Cubs outfielder Seiya Suzuki’s impressive start to his rookie MLB season on Monday earned him a National League Player of the Week award. The 27-year-old hit .412 last week on seven hits in 17 at bats with three homers, five RBIs and five walks in six […]
富岡町の「桜のトンネル」に食害危機 原発避難中に伝染病拡大
福島県富岡町のシンボルとして長く親しまれ、今春も多くの人の目を楽しませた夜の森地区の「桜のトンネル」が、この先、枯れてしまうかもしれないピンチに陥っている。原発事故後に避難指示が出ていた間、手入れが行き届かなかったためだ。「桜を生かしたまちづくり」に取り組む町が対策に乗り出した。 JR夜ノ森駅の東側にL字形にのびる「桜のトンネル」は、120年ほど前に入植者らによって植えられたのが始まりだ。その後、地元の小中学生たちが植樹を続けるなどして、2・2キロの道路両脇に約420本のソメイヨシノが立ち並ぶようになった。 春になると「桜まつり」が開かれ、県内外から多くの人が花見に訪れる町の名所になった。住民有志も桜染め教室や桜をテーマにした手紙のコンテストを開くなど盛り上げていた。 しかし、11年前に原発事故… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「イチョウ保存が最優先」と言ったのに 真逆の伐採案に区が意見反映
東京都千代田区道「神田警察通り」の整備に伴う街路樹伐採問題で、区に意見を求められた有識者の一人が、「聞き取りを元に区が作成した書面を事前に確認できず、自分の意見が正確に伝わらなかった」と訴えている。街路樹の保存を訴えたが十分に反映されたなかったといい、区も「事前に確認を求めるべきだった」としている。 問題になっているのは、区道約1・4キロを整備する2期工事分(約250メートル)。4車線のうち1車線を減らして歩道を拡張し、歩行者と自転車の通行スペースを設ける計画で、沿道のイチョウ32本中30本を伐採するもの。区は近く着手する予定で、住民らが反対している。 区によると、区議会から「学識経験者の意見を聞き、保存案も検討するように」と申し入れがあり、2020年7~8月、保存案と更新(伐採)案の2案を街路樹の専門家4人に示し、個別に約2時間ずつ意見を聞いたという。 区は意見をまとめた文書を作成。住民アンケートの結果とともに、町会長らでつくる協議会に配布した。文書に沿って説明し、伐採方針を決めた。区はその後、区議会に4人の意見の骨子と、整備計画に反映した意見を文書で提出した。文書には4人の肩書のみを記し、実名は伏せられた。 これらの文書をめぐり、区の聞き取りに協力した藤井英二郎・千葉大名誉教授(環境植栽学)は、「区が協議会や区議会に提示する前に、一度も確認する機会がなかった」と述べた。 藤井さんは日本庭園学会会長も務めた街路樹研究の第一人者。区の聞き取りに対し、「保存が最優先」と述べたという。区の担当者には「数十年かけて成長した街路樹の枝や葉の茂りなどは数年では得られない。既存の街路樹を現在の場所でいかしながら整備する必要がある」と改めて伝えた。 しかし、区が作成した文書には、保存案、伐採案のいずれにも藤井さんの提言などが記されていた。藤井さんは「自分の発言が、どの問いかけに対するものかが記載されてないため、保存、伐採を同等に評価しているように受け取られかねない」と指摘。「事前に確認できたら『保存案』を主張し、『伐採案』を否定する見解となるように修正を求めた」と話した。実際、藤井さんの意見をまとめた文書には、低木と草の種類を誤って記した箇所もあった。 これに対し、区は、「文書作成後、専門家に確認を求めた方が丁寧だった」と説明。ただ、一連の手続きについては、「専門家4人に同じ資料を示して聴取し、特定の専門家を特別扱いするような意図はまったくない。公平公正だったと認識している」と説明した。藤井さんの「保存すべきだ」との意見を整備計画に採用しなかった点については、「(道路整備という)目的を達成させるためには反映できなかった」とする。 山下祐介・東京都立大教授(社会学)は「行政の考えに合った意見を恣意(しい)的に選び、施策の根拠付けに利用することはあってはならない。聴取した専門家から疑念を抱かれるのでは、手続きが不適切だったと疑わざるを得ない」と指摘する。また、今回の事例で専門家が匿名とされた点も問題視する。「政策決定に関わるようなケースでは、どの専門家がどのような発言をしたのか、行政は公表する責任がある。万が一、行政によって意見が捏造(ねつぞう)されても、区民には確認できないからだ」と話す。(武部真明) 藤井英二郎・千葉大名誉教授 「保存が最優先と答えた」 ◇… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル