関口佳代子2022年5月13日 18時55分 東京都は13日、新宿区内の新型コロナの宿泊療養施設で、29人が下痢や腹痛などを訴える集団食中毒があったと発表した。施設で提供された弁当を食べた入所者や看護師・スタッフから病原性大腸菌O166が検出された。20代の女性1人が入院したが、全員快復しているという。都によると、都内の宿泊療養施設での食中毒は初めて。 都福祉保健局によると、下痢などを発症したのは17~67歳の入所者25人と看護師などのスタッフ4人で、4月23日に施設内で提供されたガパオライスの弁当を食べた。同日の午後3時半から翌朝にかけて体調不良を訴えたという。 弁当を調べたところ、ガパオライスの具、湯葉とキクラゲのあえ物などからO166が検出された。製造過程で付着したり、保存している間に菌が増えたりした可能性があるという。 弁当は港区内のレストランが提供していた。午前中に段ボールに入れて納入され、入所者らが午後1時15分までに受け取りに来る運用になっていたという。レストランに対し、港区が7日間の営業停止処分とした。 都の担当者は「保健所から、納入後の保管方法に問題はなかったと言われている。(療養施設での食事を確かめる)検食のあり方などを検討している」と話す。(関口佳代子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「乗船された皆さんは知床が大好き」 斜里町長が吐露した思い
北海道斜里町の知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故を受け、13日に開会した町議会で馬場隆町長や議員らが約1分間黙禱(もくとう)し、犠牲者を悼んだ。金盛典夫議長は「事故にあわれました皆様に対し、心よりお見舞い申し上げる」と述べた。 馬場町長は議会の冒頭、乗船者の家族から聞いた話として「乗船された皆さんは知床が大好きで、何度も来られている。家族の楽しみの地やプロポーズの地として知床を選んで頂いた」と説明。「このような事態にいたったことは断腸の思い」と話した。 町は事故発生後、町役場ウト… この記事は有料会員記事です。残り423文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
冬の風呂は週1、友人つくれない 生活保護費減額で窮する原告男性
国が2013~15年に生活保護基準額を引き下げたのは生存権を保障した憲法25条に違反するなどとして、佐賀県内の受給者19人(提訴時は24人)が県や佐賀市などに生活保護費を減額した決定の取り消しを求めた訴訟。 13日の佐賀地裁判決(三井教匡裁判長)は、「厚生労働相の判断の過程に過誤、欠落があるとはいえない」などとして、原告の請求を棄却した。 判決を代理人弁護士に聞いた原告の男性(73)は首をかしげ、「やるせない。はがゆい」と肩を落とした。 男性が生活保護費の受給を始めたのは10年の春。それまでは会社勤めのトラック運転手として働き、手取りで約18万円の収入があった。しかし、子どものころから悪かった右目の視力がほとんどなくなり、運転ができなくなった。別の仕事を探したが見つからず、貯金もなかった。ほかに暮らしを支えるすべはなく、生活保護の受給申請をした。 市営住宅で一人暮らし。乗っ… この記事は有料会員記事です。残り783文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
NPT再検討会議、広島市長が渡米断念 8月6日の平和式典と重なる
国際NGO・平和首長会議会長の松井一実・広島市長が、8月に米ニューヨークで開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議に合わせた渡米を断念したことがわかった。8月6日の広島原爆の日の平和記念式典と日程が重なるためという。 国連の発表資料によると、松井市長が演説する可能性があったNGOセッションは現地時間の5日午後(日本時間6日)で、市は渡米は困難と判断した。松井市長は4月の会見で「8月6日の式典は欠かせないので、国内にいなければいけない」と語っていた。広島市は代わりに、小泉崇・広島平和文化センター理事長を代表として派遣する。 核軍縮や核不拡散の現状を点… この記事は有料会員記事です。残り131文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄の基地「本土で引きとろう」、全国に陳情へ 「捨て石」やめて
米軍基地を沖縄に押しつけるのをやめて、本土で引き取ろう――。そんな運動をしている市民団体の全国ネットワークが、本土各地の地方議会への陳情活動に乗り出す。メンバーが13日記者会見し、沖縄の復帰50年を迎えるにあたって「基地問題を日本全体の問題として考える。その一歩を踏み出したい」と語った。 ネットワークを構成しているのは、北海道・秋田・山形・新潟・埼玉・東京・神奈川・大阪・兵庫・福岡・長崎の11都道府県で運動している団体。 沖縄県をのぞいた全国の都道府県議会や1700の市町村議会に陳情書を送り、①沖縄を「捨て石」にした差別的な安全保障政策をやめること②辺野古新基地建設を断念すること③普天間飛行場を本土に引き取り、日本全体で問題解決すること――を柱とした意見書を採択するよう求める。 同様の運動は沖縄発で先例が… この記事は有料会員記事です。残り232文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
横浜・川崎などで大規模停電、小田急線が運転見合わせ 東京電力
東京電力によると、13日午後11時半現在、神奈川県を中心に山梨県や千葉県の一部で停電が発生している。停電は一時、計約6万8千軒にのぼり、横浜市青葉区が約5万2千軒と最も多い。この停電の影響で、小田急電鉄は、小田原線の向ケ丘遊園―町田の上下線で運転を見合わせている。再開のめどはたっていないという。多摩線も新百合ケ丘―唐木田で一時、運転を見合わせていたが、午前0時20分ごろ運転を再開した。 停電が起きている地域は次の通り。川崎市麻生区約2150軒▽横浜市緑区約1200軒▽同市都筑区約510軒▽山梨県甲州市約310軒▽千葉県富津市約210軒。 停電で信号機が消灯し、横浜… この記事は有料会員記事です。残り341文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ランタンなど万引き容疑「キャンプを始めようと」 でもメルカリに…
鈴木優香2022年5月13日 21時30分 ランタンなどを万引きしたとして、福岡県警糸島署は13日、福岡市西区石丸2丁目、会社員江上顕一郎容疑者(53)を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「キャンプを始めようと思い、キャンプ用品がほしかった。お金がなかったから盗んだ」と容疑を認めているという。 署によると、江上容疑者は4月6日午後0時50分ごろ、糸島市内の商業施設でガスバーナー3点、ランタン2点(計約2万9千円相当)を万引きした疑いがある。 防犯カメラに犯人らしき人物が映っていたほか、5点と同じ商品がフリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されていたことが判明。捜査で江上容疑者が浮上したという。江上容疑者とみられる出品者は他にもキャンプ用品を300点ほど出品しているといい、署は転売目的による窃盗の余罪が多数あるとみて調べている。(鈴木優香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国後島で女性遺体、ロシアに身元確認へ 今後のやり取りどうなる?
北海道・知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故。海上保安庁に、北方領土・国後島の西岸で女性の遺体が見つかったという連絡が入った。国籍や身元は不明で、事故との関連はわかっていない。外交ルートを含めロシア当局との情報のやり取りが続く見込みだ。 カズワンに乗っていた26人のうち、13日午後9時現在で行方不明となっているのは12人。このうち女性は乗客3人となっている。事故を受けて斜里町に設置された現地対策本部の説明では、該当する可能性がある家族に対して12日、不明者の身体的な特徴についての聞き取りが行われた。 日本政府の働きかけは 海保は不明者の身体的特徴な… この記事は有料会員記事です。残り486文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「赤ちゃんポスト開設」と北海道の女性 「行政からは自粛要請」
親が育てられない子を匿名で預かる「赤ちゃんポスト」を開設したと、北海道当別町の獣医師で公認心理師の坂本志麻氏(47)が13日、明らかにした。赤ちゃんポストは慈恵病院(熊本市)が2007年、全国で初めて開設しており、坂本氏は「国内2例目」としている。 当別町内で報道陣の取材に応じた坂本氏によると、10日に運営を始めた。玄関先にベビー布団を置いた小部屋があり、匿名で赤ちゃんを預けることができるという。坂本氏は「子どもの命を救いたい」と開設の理由を語った。 近隣の医療機関とは連携していないといい、医師が24時間対応する体制はない。北海道などの担当者からは、安全性や悪用されるリスクを指摘され、行政側との協議が終わるまで運営を自粛するよう求められた、と説明した。 慈恵病院の蓮田健院長は取材に「安全なシステムであれば歓迎」としたうえで「産科や小児科との連携が前提だ」と指摘した。(松尾一郎、堀越理菜) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
基地の弊害と中国への警戒感、沖縄の思いは揺れている 沖縄県民調査
沖縄の日本復帰から50年。中国の軍備増強やウクライナ有事などで安全保障への不安が高まる中、沖縄への偏在が続く米軍基地をどう考えるか。今回の朝日新聞社と沖縄タイムス、琉球朝日放送合同の世論調査結果が持つ意味を、この分野に詳しい我部政明・琉球大名誉教授(国際政治学)に聞いた。 沖縄では在沖米軍の縮小または全面撤退を求める回答が7割を超えたが、全国では現状維持が4割。基地の負担感の違いがくっきりと表れた。一方、米軍による事件事故の日本側の捜査を制約する日米地位協定の改定を求める声は沖縄、全国ともに9割を超えた。具体的にどう改定するかは判然とせず、抽象的だからこそ「けしからん」とナショナリズムをかきたて、賛成しやすいのだろう。 米軍普天間飛行場の辺野古移転への賛否で全国は「その他・答えない」が34%もあり、本土の無関心がうかがえる。同じ1人分の回答でも、沖縄とは思いの強さが全く違うはずだ。 その辺野古移転で沖縄の反対が54%にとどまり、在沖米軍が日本の安全保障に「大いに」「ある程度」必要との回答が7割近かったのが目を引く。ウクライナ有事の影響もあるが、底流にあるのは中国に対する意識の変化だ。沖縄は歴史的なつながりから中国への親近感が強かったが、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件(2010年)前後が潮目となった。本土で広がる反中国の世論の影響も受け、経済成長とともに軍備増強を進める中国への警戒感が高まっている。 また沖縄では旧日本軍が横暴だったという記憶があり、自衛隊への抵抗感もあった。それが今回、沖縄での部隊強化に好意的な回答が目立った。復帰50年を経て、世代交代とともに、県民が日常的に触れる情報と認識の「日本化」が進んだ結果ともいえる。自衛隊も含め、「基地ノー」と言いづらい空気もあるだろう。 それでも米軍基地縮小を求める声は大きく、日米安保条約への賛成も58%と、全国の82%より低い。すぐそばの基地による事件や事故という弊害への実感と、頭でイメージする危機意識。基地は減らしたいが、反対とも言い難い。論理的に矛盾するが、それが沖縄の現実。揺れる思いが表れた数字だ。 それは、本土の人が沖縄を理… この記事は有料会員記事です。残り709文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル