「死にたい」「心から笑えていない」――。子どもたちの悩みを電話で受け止めてきた「チャイルドライン」が、子どもたちに身近なオンラインチャットも活用している。チャットは新型コロナ禍でも効果を発揮しており、担い手を募っている。 5月のある日、北九州市内の施設の1室にボランティア数人が集まった。NPO法人「チャイルドライン北九州」(北九州市)が全国から寄せられるチャットに対応する日だ。 午後4時に受け付けを始めるとすぐ、小学生の女子から「こんにちは」「話をしてもいいですか」とチャットが届いた。 ボランティアの女性(72)がすばやくキーを打ち、「もちろんです。きかせてください」と返事をすると、「心の中に抱えているのがつらくて、誰かにきいてほしかった」と、過去の傷を打ち明けた。 学校の先生に理不尽に怒られたこと、仲良しグループから無視されたこと……。やりとりは40分間に及び、女子は「とてもすっきりしました」と退室した。 1998年に開設されたチャ… この記事は有料会員記事です。残り1357文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真・動画】陸自最大の実弾演習 弾薬10・6億円、戦車も次々
【動画】陸上自衛隊の東富士演習場で行われた実弾演習「富士総合火力演習」=代表撮影 陸上自衛隊による最大の実弾演習「富士総合火力演習」が28日、静岡県の東富士演習場であった。離島防衛を想定し、戦車や戦闘機動車などの約36台が参加。この日だけで約10億6千万円分の弾薬が使われたという。 この日の演習のシナリオは次のような内容だ。 相手の侵攻に備え、離島に事前に上陸していた隊員が沿岸部で配置につき、艦艇で近づく相手に対艦ミサイルなどで攻撃。相手が上陸後は戦車に匹敵する大砲を持つ8輪の機動戦闘車などで応戦しつつ、空挺(くうてい)部隊や水陸両用部隊が拠点を設け、相手の陣地に迫撃砲や大砲を放つ。迫ってきた相手の戦車には、対戦車ミサイルで攻撃する。 シナリオの終盤に登場したのが戦車だ。最重量の90式戦車のほか、相手の情報を仲間と共有して効率的に射撃できるシステムが入った最新式の10式戦車、車高を下げて相手から見えにくくできる74式戦車が現れ、相手に見立てた標的を次々と射撃して存在感をアピールした。 陸自の戦車をめぐっては、先… この記事は有料会員記事です。残り301文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元日本兵の横井庄一氏の妻美保子さん死去 庄一氏の記念館を開設
敗戦後もグアム島の密林に1972年まで潜んだ元日本兵の故横井庄一さんの妻の横井美保子(よこい・みほこ)さんが27日、京都市内の病院で死去した。94歳だった。葬儀は近親者で行い、後日、「しのぶ会」を検討する。喪主はおい幡新大実(はたしん・おおみ)さん。 名古屋市中川区で暮らしていた当時の自宅を、横井庄一記念館として2006年から公開していた。庄一氏の帰国直後、全国から寄せられた見舞金で建て、長年二人で住んだ家だ。1997年に死去した庄一氏の「皆様にお返ししたい」という遺志を継いだ。 展示品は、潜んだ洞窟を再現… この記事は有料会員記事です。残り249文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】レンズがとらえた2022年5月
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カムチャツカ半島の火山で大規模噴火 日本には津波の影響なし
吉沢英将2022年5月28日 23時49分 日本時間28日午後5時10分ごろ、ロシア・カムチャツカ半島の「ベズィミアニィ火山」で、噴煙の高さが約1万5千メートルの大規模な噴火が発生した。気象庁は噴火に伴う津波が日本へ到達した場合、到達予想時刻は北海道の太平洋沿岸で午後6時半ごろとしたが、国内外の検潮所で目立った潮位の上昇は観測されず、午後11時半、日本への津波の影響はないと発表した。 北海道庁危機対策課によると、28日午後8時現在、津波などによる被害の情報は確認されていない。 トンガ諸島の海底火山で1月にあった噴火で空振(気圧の波)による潮位の上昇が国内でも観測されたことを受け、気象庁では海外で大規模な噴火が発生した場合、空振による津波の日本への到達予想時刻を示すなど、注意を呼びかける対応を始めた。 今回は、この運用になって津波の到達予想時刻を発表した初めてのケースとなった。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪市保健所、感染者86人の処理適切にされず 連絡遅れる
浪間新太2022年5月29日 0時28分 大阪市保健所は28日、新型コロナウイルスに感染した市民計86人のデータ処理が適切にされておらず、健康観察や療養期間を知らせる連絡が1週間程度遅れたと発表した。 市保健所では、医療機関から発生届が提出された新規感染者のデータを、エクセルファイルに移行して管理している。だが、今月19日に提出された137人分のデータがエクセルの不具合で移行できず、健康観察の対象となる65歳以上の高齢者や基礎疾患がある人の計7人と、療養期間を知らせる必要がある79人への対応ができなかった。 市保健所は28日に連絡をとったといい、健康観察の対象者はいずれも重症化せずに回復していたという。残りの51人は、対応の必要がない市外在住者などだという。市保健所は再発防止策として、エクセルの不具合を調整し、今後は移行作業後に複数の職員で点検をすることにしたという。(浪間新太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人骨?新たに一つ見つかる 捜索続く山梨・道志村 DNA型鑑定へ
米沢信義2022年5月28日 19時02分 山梨県警は28日、捜索を続けている山梨県道志村の山中で新たに人骨のようなものが一つ見つかったと発表した。長さや形状については明らかにしていない。今月26日にも人骨のようなものが二つ発見されており、県警は司法解剖で人骨と確認された場合はDNA型鑑定で個人の特定を進める方針。捜索は29日も続けるという。 人骨のようなものが見つかった沢沿いでは、人の頭の骨、右の肩甲骨、子ども用の運動靴なども発見されている。このうち肩甲骨と左すね、右前腕部の骨の一部については、県警がDNA型鑑定の結果、2019年9月に沢の近くのキャンプ場で行方不明になった小倉美咲さん(不明当時7)=千葉県成田市=の骨と特定。「美咲さんは亡くなっていると判断した」とし、死亡の経緯などを慎重に調べている。(米沢信義) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カムチャッカ半島で大規模噴火 日本国内外で目立った潮位の上昇なし
吉沢英将2022年5月28日 21時49分 日本時間28日午後5時10分ごろ、ロシア・カムチャツカ半島の「ベズィミアニィ火山」で、噴煙の高さが約1万5千メートルの大規模な噴火が発生した。気象庁は噴火に伴う津波が日本へ到達した場合、到達予想時刻は北海道の太平洋沿岸で午後6時半ごろとしたが、午後9時半、国内外の検潮所で目立った潮位の上昇は観測されていないと発表した。 北海道庁危機対策課によると、28日午後8時現在、津波などによる被害の情報は確認されていない。 トンガ諸島の海底火山で1月にあった噴火で空振(気圧の波)による潮位の上昇が国内でも観測されたことを受け、気象庁では海外で大規模な噴火が発生した場合、空振による津波の日本への到達予想時刻を示すなど、注意を呼びかける対応を始めた。 今回は、この運用になって津波の到達予想時刻を発表した初めてのケースとなった。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「豊かな社会の革命戦士」はなぜ暴発した 宮台真司さんのみた赤軍派
半世紀前、中東イスラエルの空港で日本の若者3人が銃を乱射して多くの人を殺傷した襲撃事件を起こしました。過激派グループ「日本赤軍」のメンバーによる犯行でした。反帝国主義、イスラエルに占領されているパレスチナの人たちへの連帯などを理念として掲げました。今よりも海外がずっと遠くだった時代に、遠く離れたイスラエルで、若者たちが凶行に走ったのはなぜなのか。そしてこの事件は当時の日本社会の意識にどんな影響を与えたのでしょうか。社会学者の宮台真司さんが「ここではないどこか」というキーワードで読み解きます。まずは、この質問から。日本赤軍は学生運動を出発点にした、新左翼運動の組織の一つですが、なぜ当時「新」左翼だったのでしょうか? ――1972年にイスラエルでテルアビブ空港襲撃事件が起きました。覚えていますか。 よく覚えています。僕は中学2年でした。当時僕が通っていた(首都圏の進学校)麻布では紛争が続いていました。大学から始まった学園紛争の最終段階です。中学生が政治運動に参加するなど今では想像できませんが、当時は一部ではあれ日常だったのです。中学生の僕は、住み家からむりやり追い出される、成田の農民やパレスチナ人のための戦いを、「帝国主義の圧制に苦しむ他者への連帯」としてリスペクトしました。でもこの事件と、同年に日本赤軍とルーツが重なる連合赤軍が起こしたあさま山荘事件で、感情がなえました。革命を実存の問題とする新左翼的感覚に、時代遅れ感を抱いていたのもあります。僕は当時「彼らは追い詰められたのだな」と感じました。 ――この二つの事件は、新左翼運動の組織によって引き起こされました。若者たちの間で運動は盛り上がっていたのですか。 これらの事件が起きたのは… この記事は有料会員記事です。残り3206文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
3年前の凶行、あそこにいれば防げたのか 元警察官が繰り返す自問
有料会員記事 原晟也、中村英一郎、大宮慎次朗2022年5月28日 20時00分 どうすれば、尊い命を守れたのか――。川崎市多摩区の路上で登校中の私立カリタス小学校の児童ら20人が殺傷された事件から3年となった。28日朝、現場に訪れた人たちは犠牲者を悼み、二度と悲惨な事件が起こらないよう祈った。 事件は2019年5月28日朝、JR登戸駅近くで起きた。スクールバスを待つ児童らが刃物を持った男(当時51)に襲われ、同小6年の栗林華子さん(同11)と、外務省職員の小山(おやま)智史さん(同39)が死亡。男は直後に自殺した。 「事件のことを忘れたくはない」。路上に花を供え、そう語った同市宮前区の会社員男性(39)は同小系列のカリタス幼稚園の卒園生だ。3年前のこの日は夜のニュースで事件を知り、家を飛び出して献花に向かった。たどりついた現場は大勢の人たちで騒然とし、言葉を失った。 「悲しいね」と返す娘 娘は今、亡くなった栗林さん… この記事は有料会員記事です。残り1412文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル