雪と氷の白い世界にオレンジ色の雪上車は映える。天気がいいと、5キロ以上離れた南極大陸を走る様子も肉眼で見える。車体に南極大陸とペンギンが描かれた大型車SM100は11トン。数週間から数カ月におよぶこともある大陸遠征では「足」となり、「家」となるだけに愛着を感じる。 大氷原を走る姿は美しく格好いい。でも凸凹の雪面でガタゴト激しく揺れ、車内はエンジン音でうるさい。乗り心地より大事なのは耐寒性とパワーなのだ。大陸内陸の零下60度にも耐え、3トンのそりを7台ひっぱって走ることができる。 越冬隊には毎次、メーカーの大原鉄工所(新潟県長岡市)出身の隊員がいる。61次隊は倉本大輝さんだ。2020年8月、大陸内陸への遠征を前に整備が忙しくなる時期、「手伝ってもらえるかな」と声をかけられ、うれしくなった。機械隊員の仕事は技術と力が勝負。どちらも足りない私が普段、役に立てることは少ないからだ。まずは掃除。ゴミ捨て、掃除機かけ、窓ガラスやミラーをみがく。 「できそうなこと」を日に日… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
突然届いた30万円の請求書 「無料で求人広告載せます」勧誘のわな
無料で求人広告をインターネット上のサイトに掲載できると誘われ、契約後に高額な料金を請求される事例が各地の中小企業で相次いでいる。福岡県弁護士会によると、勧誘はコロナ禍で停滞していた経済活動が再開しつつある中、人手不足が深刻な医療や社会福祉の分野で増えている。 当初は無料で、契約更新後は有料化するからくりだが、勧誘時に詳しい説明をせず、契約者に無断で更新した上で、いきなり数十万円の料金の支払いを求めるケースが多い。 昨年2月、福岡市内の訪問看護会社に、求人広告の掲載費として約30万円の請求書が届いた。「契約延長」を求める内容で、応じない場合は民事訴訟による掲載料金の請求や、詐欺での刑事告訴をにおわせる文言が並んでいた。40代の女性経営者は「業者側がサイトに掲載している電話番号にかけてもつながらない」と途方に暮れた。 女性の会社は、約20人の看護師や理学療法士の多くを、ハローワークを通じて採用していた。しかし、新型コロナウイルスの拡大で、ハローワークを利用して職を探す人が激減。その上、感染リスクを恐れて、訪問看護は職場として敬遠されがちになった。 請求書が届く1カ月ほど前… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
MLB returning to London next year as part of long-term partnership
New York – Major League Baseball will play regular-season games in London in 2023, 2024 and 2026 as part of a long-term strategic partnership with the city aimed at boosting the sport’s global appeal. The league agreed to hold “major events” in the English capital over the next five years, […]
火災の旦過市場、アーケード規制一部解除 「お客さん通れるように」
遠山武2022年5月10日 10時00分 北九州市小倉北区の旦過市場周辺で起きた火災で、立ち入りが規制されていたアーケード通路の北側約60メートルのうち約40メートルが9日、安全が確保されたとして規制を解除された。市は今月中旬にも、残る区間の規制を解除したいとしている。 市神嶽(かんたけ)川旦過地区整備室によると、アーケードの構造物自体に火災による損傷は認められず、改修は必要ないとしている。そのうえで、通路の新旦過横丁側に高さ2メートルの鉄製の仮囲いを設置。この日午前、その区間の立ち入り規制を解除した。残る区間にも仮囲いを設け、アーケード全区間を通行できるようにする。 立ち入り規制区域内にあった青果店「江里口」の近藤光孝さん(63)は「一般のお客さんが通れるようになり、ありがたい。早く全面解除になれば」と話していた。(遠山武) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「不幸な野良猫を減らしたい」 避妊や去勢、ふるさと納税で後押し
愛知県一宮市は今年度、ふるさと納税で集めた寄付金をもとに、野良猫の避妊や去勢にかかる手術費用の補助を始めた。車にひかれたり、鳴き声や汚物が迷惑がられて殺処分されたりする猫を減らすのがねらい。 市によると、飼い主が見つからない動物の相談のうち、野良猫関連が特に多いという。殺処分につながる保護を減らすため、以前から飼い猫や野良猫の避妊・去勢手術費を補助してきたが、一般財源をもとにした制度で、1匹あたりの額はメス2千円、オス1千円に抑えられていた。 動物病院では一般に2万円前後~3万円前後かかることから、補助額を上げようと2020年11月、ふるさと納税の対象に「動物愛護事業」を加えた。 返礼品はないが、22年3月までに624万円が寄せられた。市は基金を設け、4月から野良猫に絞ってメス1万円、オス6千円を上限に補助することに。従来制度との併用もできる。 22年度はメス90匹、オス… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
厳しい表情でデモ行進する高校生、探しあてた彼女の意外な答え
沖縄が日本に復帰した1972年5月15日、那覇市中心部に数千人の県民が集まり、復帰に反対するデモ行進をした。機動隊員が警戒する物々しい雰囲気の中、横断幕を手に堂々と歩く女子高校生がいた。手前の高校生は、大きな黒い瞳で真っすぐ前を見つめている。 この高校生が写った写真が朝日新聞社に15枚ほど残されている。どれもみけんにしわを寄せた、厳しい表情に見える。会社の同僚は「うちなーんちゅ(沖縄人)の怒りが伝わる」と評したが、彼女は実際のところ、怒っていたのだろうか。 沖縄1972ー写真でたどる日本復帰50年ー 1972年5月15日、長い米国の統治を経て、沖縄が日本に復帰しました。激しい変化にもまれる人々の姿を朝日新聞のカメラが収めていました。半世紀がたった今、あなたはどこにいて、何を思うのでしょう。 セーラー服を手がかりに、探すことにした。 浮かんだ名前「数年前に…」 高校生は「全沖縄高校生統一… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都、渋谷の旧「こどもの城」改修を見送り 新型コロナ影響
東京都は9日、子ども向けの遊び場や文化活動拠点として使われた旧「こどもの城」(2015年閉館、渋谷区神宮前5丁目)を改修し、「都民の城」として活用する計画の実施を見直すことを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大前に作られた計画のため、新たな視点を取り入れる必要があると判断した。 施設は現在、新型コロナ患者の「酸素・医療提供ステーション」として利用されているが、今回の決定でステーションとしての活用後、取り壊す可能性が強まった。今後は有識者らからなる検討会が周辺都有地4・5ヘクタールの効果的な活用法を議論する。都は「ポストコロナのまちづくりに向けた新たな視点を取り入れ、都民の城が目指す理念を生かしていく」としている。 旧こどもの城は1985年に国立総合児童センターとして開館。地上13階、地下4階建てで、都が19年9月に土地と建物を525億円で国から買い取った。都は建物を改修して活用しようと20年2月に基本計画を公表。「子どもをはじめとした都民が交流・成長できる場」を目指すとしていたが、その後新型コロナの感染が拡大。有識者らが状況変化を受けた見直しなどを議論していた。(釆沢嘉高) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
生後すぐに殺された蓮くん 母の揺れる検索ワードと「父」の言葉
岩手県花巻市の民家の裏で2021年3月、男の赤ちゃんの遺体が見つかった。殺人と死体遺棄の罪で起訴されたのは、この赤ちゃんを出産した女性(32)だった。 望まない妊娠、出産――。盛岡地裁で行われた裁判員裁判では、事件に至るまでの女性の心境がインターネットの検索履歴からも浮かび上がった。たとえば、出産をひと月後に控えた20年9月。 弁護人「『岩手 児童養護施設 新生児』と調べたのは」 被告「そういう施設なら預かってくれるかもと思いました」 弁護人「検索の結果は」 被告「盛岡市の施設が1件出てきてホームページを見たけど、預け方が見つかりませんでした。それで閉じました」 そしてその3日後、女性はこう調べていた。「子供 捨て方」 裁判では、生まれた子の父親が誰なのか「分からなかった」ことも明かされた。警察の捜査によって特定された「父親」は、事件を知って何を語ったのか。 検察の冒頭陳述や弁護側の被告人質問などから、事件の経緯をたどる。 女性は高校を卒業し、県内の… この記事は有料会員記事です。残り3182文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら きょうも傍聴席にいます。 事件は世相を映します。傍聴席から「今」を見つめます。2017年9月~20年11月に配信された30本を収録した単行本「ひとりぼっちが怖かった」(幻冬舎)が刊行されました。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
合格しないと免許失効も 実車試験などの高齢運転対策、13日から
高齢ドライバーによる交通事故の対策を柱に改正された道路交通法が13日に施行される。高齢者の運転免許更新時の運転技能検査(実車試験)や、自動ブレーキなどを備えた安全運転サポート車(サポカー)に限って運転できる限定免許の運用が始まる。 実車試験は、75歳以上で免許更新を迎えた人のうち、誕生日の160日前までの3年間に信号無視や速度超過など一定の違反をした人に義務づけられる。受検期間は、免許の有効期間満了までの6カ月間で、今年の10月12日以降に75歳以上の誕生日を迎える人から対象になる。警察から届く通知はがきの記載で、実車試験の対象者かどうか分かるという。 実車試験は自動車教習所などのコースを走り、一時停止や交差点の右左折などの課題を行う。繰り返し受検できるが、合格点に達しないと免許は更新できず失効する。 また、70歳以上が受ける高齢者講習のなかの実車指導では、運転技能の評価が導入される。点数はつけないが、指導員が技能を評価し、助言などをする。 一方、サポカー限定免許は年齢にかかわらず持てる。運転免許センターや警察署で申請する。限定免許にできるのは普通免許だけで、二種や大型などの免許も有する人はその分を返上しなければならない。 限定免許で運転できるのは、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)や、ペダルを踏み間違えた際に加速を抑える機能を備えた車で、後付けの装置は対象外。警察庁がウェブサイトで対象になる車を公表しており、4月21日現在、国内メーカー8社の126車種、344型式ある。 限定免許でサポカー以外を運… この記事は有料会員記事です。残り537文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
住人は元新聞配達員 東村山4人死亡火災、知人「ショック」
比嘉展玖、遠藤美波、岩田恵実2022年5月9日 18時52分 東京都東村山市の閑静な住宅街で9日未明に発生した火災。火はあっという間に住宅をのみ込み、この家に住む4人が命を落とした。周辺住民は動揺を隠せずにいる。 東村山署などによると、火災があったのは、同市多摩湖町1丁目の酒井巌さん(65)方。2階建て住宅約80平方メートルが全焼し、酒井さんのほか同居の妻(64)と36歳と26歳の息子2人の計4人が死亡した。 署は焼け方が激しい1階洋室を火元とみているが、亡くなった4人はいずれも2階和室で見つかった。「最初は1階から火が出ていたが、消防車が集まりだしたころには1階と2階から赤い炎が吹き出ていた」。近くに住む男性(80)は出火当時をそう振り返り、火の回りの早さに驚いた様子だった。 周辺住民らによると、酒井さんは元新聞配達員。酒井さんと約10年間一緒に仕事をしていた70代男性は、酒井さんについて「同僚らから慕われ、配達先からの評判も良かった」と話す。しかし足が悪くなり、2020年秋に退職。男性は「退職後、どう過ごしているのか心配していた。まさか火災で亡くなるとは。ショックで信じられない」と話した。(比嘉展玖、遠藤美波、岩田恵実) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル