2022年5月8日 14時10分 8日午前2時45分ごろ、大阪府豊中市緑丘4丁目の民家に、乗用車が突っ込んだ。運転していた人物は逃走しており、府警は建造物損壊容疑で捜査している。捜査関係者によると、民家は、山口組から分裂した神戸山口組の傘下組織「宅見組」の組長宅という。 豊中署によると、同時刻ごろ、乗用車がバックで玄関の門扉に突っ込む様子が近くの防犯カメラに映っていたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
10mのマリア像が完成へ ローマ教皇祝福から40年、彫刻家の決意
1人の彫刻家が、生涯をかけてひたむきにノミを振るった木彫りのマリア像が、完成しようとしている。神奈川県藤沢市にアトリエを構える親松(おやまつ)英治さん、88歳。島原の乱の犠牲者を慰霊しようと決意し、40年間、私財を投じて彫り続けた約10メートルの像はいよいよ、長崎へと向かう。 親松さんの長年の思いに心打たれた地元・南島原市の有志が専用施設を建設し、6月に迎え入れることを決めた。「誰の依頼を受けたわけでもなく始めたこの仕事が、最もふさわしい場所に迎えられることが決まり、運命を感じる」と親松さんは語る。 親松さんは新潟県佐渡市出身。高校卒業後、同郷の人間国宝のろう型鋳金作家・佐々木象堂氏に師事し、その後、木彫家の橋本朝秀氏の内弟子として腕を磨いた。1970年代に藤沢市に拠点を移し、2011年には日展の最高賞、内閣総理大臣賞を受賞している。 資金や助手も断り、寝る間を惜しんでノミを振るった そんな親松さんが、巨大なマリア像の制作を決意したのは1981年。当時のローマ教皇、ヨハネ・パウロ2世が初来日し、長崎を訪れたときのことだ。 親松さんはカトリック信者で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
突然不登校になった男子 亡くなった担任の言葉と目標が背中を押した
この春、中学3年になった中国地方の男子生徒は、不登校を経験し、今は少しずつ学校に通えるようになった。 コロナ禍になった2年ほど前から腹痛を感じるようになった。 学校のことを考えると具合が悪くなり、一時は自宅にこもった。 それでも、週に1日だけ登校する、出席するのはホームルームだけ。そんな風に、ちょっとずつ学校で過ごす時間を増やしながら、徐々に学校に行けるようになってきた。 きっかけは、自分で見つけた目標と、亡くなった担任の先生の言葉かもしれない。 2020年12月、男子生徒はクリスマスを前に腹痛に襲われた。 母親は、感染性胃腸炎を疑ったが、受診しても一向に良くならない。 学校のことを考えると、おなかに痛みを感じた。 腹痛を訴える直前までは楽しそうに学校生活の様子を母親に報告していた。 どうして体調が悪くなるのか。母親に尋ねられても、「学校が嫌だから」としか答えられなかった。 朝、起き上がれない男子生徒の背中に母親は腕をまわして起き上がらせ、背負って階段を下りた。男子生徒は食欲がない中、食べられるものを口に運んだ。 男子生徒の急変 母親がかけた言葉 そのころから、朝晩問わず布団の中で泣き続けるようになった。 「自分はだめだ、死にたい。いなくなりたい」 顔を真っ赤にして訴え、イライラする思いを布団や枕を殴って解消しようとした。 21年2月。期末テストを受け終わると、どうやっても学校には行けなくなった。まるで燃え尽きたようだった。 男子生徒は泣き叫びながら母親に質問をぶつけた。 「お母さんは学校に行ってほ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
競歩の給水でアルコール消毒液、選手は嘔吐し棄権 山梨の高校総体
2022年5月8日 11時45分 甲府市のJITリサイクルインクスタジアムで7日に開催された山梨県高校総合体育大会春季大会の陸上競技で、選手に提供された給水用のコップにアルコール消毒液が入っていたことがわかった。飲んだ選手1人が気分が悪くなり、途中棄権し、口に含んだ2人とともに医師の診察を受けたが、いずれも回復に向かっているという。 山梨県高校体育連盟陸上競技専門部によると、消毒液が入ったコップが提供されたのは女子5000メートル競歩の競技中で、トラック脇の給水エリアに置かれていた。口にした選手1人が直後に嘔吐(おうと)し、途中棄権。ほかに2人が口に含んだが吐き出し、競技終了後、病院で診察を受けた。いずれもその日のうちに帰宅し、回復に向かっているという。 同専門部によると、給水エリアで提供した水は、競技場内の備品置き場に保管してあったという。競技前、用務係が2リットル入りのペットボトル3本を給水エリアに運び、プラスチック製のカップに注いで提供した。消毒液が入った1本は、ラベルが付いていなかったが、飲料水のペットボトルと同じ箱に入れて保管されていたという。同専門部は「消毒液と気づかず、誤って提供してしまった可能性が高い」と説明している。 県高体連は7日、アルコール消毒液の管理を徹底するよう各専門部に通知した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京ミッドタウンでピクニック「子ども楽しそう」 3年ぶり緑地開放
滝沢貴大2022年5月8日 8時30分 東京・六本木の東京ミッドタウンで、敷地内の約4ヘクタールの緑地でピクニックなどを楽しめるイベント「オープン・ザ・パーク2022」が開かれている。29日まで。 2009年から毎年続けてきたが、コロナ禍の20、21年は中止となったため、3年ぶりの開催。期間内は、敷地内の芝生広場が開放され、都心でピクニックを楽しめる。館内の飲食店20店舗では多種多様なパンをテイクアウトできるイベントが開かれたり、間伐材や廃材を使ったオリジナルのイス約30個が置かれたりしている。 7日、家族でピクニックを楽しんだ台東区の30代女性は「コロナで家にこもりがちだったので、開放感があります。子供たちも楽しそう」。イベントの担当者は「コロナ以降、外でのんびり過ごす時間を取りづらくなった。新緑がきれいなこの時期に、本を読んだりパンを食べたり、のんびりした時間を過ごして欲しい」と話した。(滝沢貴大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
亡くなったあなたへ、言えなかった思い手紙に 母の日に100通供養
亡くなった大切な人への気持ちを手紙につづり、その人のもとに届けられたら……。そんな願いを受け止め、寄せられた手紙を供養する法要が、「母の日」の8日、秋田県鹿角市花輪の曹洞宗恩徳寺で営まれる。 この寺院では、この世を去った大事な人に、生前言い出せなかったことや伝えたかった感謝の思いがつづられた「亡きあなたへの手紙」を年中受け付け、母の日まで本堂で保管している。 手紙の供養は2007年から続けており、法要は誰でも参加できる。参列者は当日、父や母から受けている大きな恩を説いたお経を、岩舘(いわだて)裕章住職(56)とともに読み上げ、手紙を供養。個人の思いが込められた手紙は、開封することなく、地下の写経塚に納める。 この1年間に届いた手紙は1… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
共通テストの新科目「情報Ⅰ」、入試センターが抱える難題とは
大学入試センターの理事長を退任した山本広基氏に聞く3回シリーズの最終回は、2025年の大学入学共通テストから追加される科目「情報Ⅰ」や、共通テストの今後、センターの将来の経営について語ってもらいます。まずは、プログラミングなどを学習内容の柱とする情報Ⅰから。 新学習指導要領の導入に伴って情報Ⅰという新科目ができ、いまの高1以降は全員が履修することになりました。 これを踏まえて国立大学協会(国大協)は今年1月、全国立大が一般選抜の受験生に対し、共通テストで情報Ⅰを含む6教科8科目を課すのを原則とする、との方針を決めました。 情報教育はこれからの社会にとって重要な柱になります。ICT(情報通信技術)やインターネットが発達し、フェイクニュースの見分け方や個人情報の扱い方などリテラシーに関わる部分は、きちんと高校で教えるべきだと思います。 大学入試センターが作成した「情報」の共通テストサンプル問題=同センター提供 また、プログラミングは論理式で成り立っている。論理的なものの考え方を養うために情報Ⅰを学習する意義はあると思います。 情報Ⅰ、「本質とらまえた出題を」 ただ、論理的思考を試験で測… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クラファン、会員制…みんなでつくる病児保育 「法の枠とらわれず」
行政からの補助に頼らず、柔軟な運営をめざす病児保育施設「つむぎのおうち」が、埼玉県越谷市に誕生した。開設資金の一部はネット上の寄付であるクラウドファンディングで募った。「みんなでつくる病児保育」を掲げ、利用者のニーズをくみ取った保育に取り組んでいる。 「おはよう! アンパンマンのおもちゃであそぼ!」。つむぎのおうちの入り口で会社員の母親(44)と別れて泣いていた男児(2)に保育士が声をかける。男児はおもちゃを見つけると、すぐに泣きやみ、保育士と楽しそうに遊び始めた。 母親によると、男児は数日前から胃腸炎の症状があった。回復傾向にあるものの、保育園の集団生活にはまだ不安があったため、病児保育を利用することにしたという。母親は「仕事もあるので病児保育は助かる。1カ月に何日も仕事を休んでいたら、有休を使い果たしてしまうし、仕事も進まない。ここは専門のスタッフもいるので安心できる」と話す。 病児保育は、子どもが急に体調を崩したときに、看護師や保育士らが一時的に保育をする事業。仕事の都合などで自宅で看病するのが難しい保護者にとって、心強い存在だ。児童福祉法や子ども・子育て支援法に位置づけられ、自治体からの委託事業として運営する施設が多い。 おもちゃやミルク、オムツ…ほとんどが寄贈 しかし、つむぎのおうちは行… この記事は有料会員記事です。残り659文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「苦しむ人に手を」 娘奪われた父、中学生へ伝える助け合う大切さ
11年前に3歳の娘を殺害された父親が、佐賀県みやき町の北茂安中学校で6日、自身の体験を生徒らに語った。「周りに苦しんでいる人がいたら手をさしのべて」とお互いに助け合うことの大切さを訴えた。 講演したのは、清水誠一郎さん(51)。長女心(ここ)ちゃん(当時3歳)は2011年3月3日、熊本市でスーパー内のトイレに一人で向かったあと行方が分からなくなり、翌日に遺体で発見された。犯人は男子大学生だった。 清水さんは当初、無事に戻ってくると信じていたという。だが、対面したのはまな娘の遺体。「(その時から)思い出すことができず、気が付けば自宅に帰っていた」と、当時を振り返りながら語った。 事件後、インターネット上で「がんばって。生きて」と支えてくれる言葉をたくさんもらった一方で、「トイレに一人で行かせたのが悪い」などの中傷を受けた。家族を守れなかったという自責の念で思い悩み、一時は夫婦と残されたきょうだい3人で一家心中も考えたという。 「生まれついての悪人はいない」 そんな状況の中で、自分たち… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「しれとこで夢を買いませんか」 世界遺産へ誰より動いた男性の憂い
26人乗り観光船の沈没事故は、世界自然遺産を抱える知床の海で起こった。かつて世界遺産登録に向けて誰よりも汗をかいた男性に事故について聞くと、語る言葉が止まってしまった。 ◇ その日、異国の地に設けられた会場は歓喜の輪に包まれた。 2005年7月14日、南アフリカ・ダーバン。第29回世界遺産委員会で、「知床」の世界自然遺産登録が決まった。 会場の片隅には、静かに涙をこぼす男性がいた。 当時の北海道斜里町長・午来(ごらい)昌(さかえ)さん(85)。 「知床の自然がようやく認められた。町民みんなの顔が浮かんで、万感の思いがこみ上げてきた」 鮮明に覚えているという当時の心境を語り、こう続けた。 「この地に生まれて良かったと思えた。夢がかなった瞬間だった」 「知床」の世界自然遺産への登録決定を見届けた午来さん。記事後半では、世界遺産登録に向け、腰の重い道庁や中央省庁を飛び回った奮闘ぶりを紹介します。そして、今回の沈没事故をどう思うのか。知床の自然を大事に思う午来さんらしい言葉でした。 ◇ その思いには、原点がある。 無上の喜びに酔いしれた登録決定の日から、さかのぼること約30年。知床では、「列島改造ブーム」による開拓跡地の乱開発の危機から土地を守るため、町主導でナショナルトラスト「知床100平方メートル運動」が展開されていた。 「しれとこで夢を買いませんか」。そんなキャッチフレーズを掲げ、1口8千円で寄付金を募った。土地は町が管理・植樹し、原生林の復元を目指した。町は本格的に「自然保護」へとかじを切った。 10代のころから山歩きが好きだった午来さんは、この運動の中心を担った。しかし、転機が訪れた。 1987年4月、林野庁は「森林再生」を名目に、知床国有林を伐採する方針に動いた。だが、午来さんは「赤字を抱えていた林野庁は知床の高値で売れる巨木を売りたかった」と振り返る。 全国から伐採反対の声が上がるなか、当時の町長も伐採を容認。これに反発した午来さんが、同月の町長選に立候補した。 「長く生きて学んだことがある。我々の先祖は8千年前から原生的な知床の自然を守り続けてきたんだ」 マイクを手に、涙ながらに訴えた。 720票差。現職を破り、初… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル