2022年6月4日 14時29分 4日午前9時50分ごろ、東京都台東区根岸1丁目のJR鶯谷駅のホームから転落した女性が京浜東北線の電車(10両編成)にはねられ、間もなく死亡が確認された。女性は直前に体調不良を訴えていたといい、警視庁が事故原因などを調べている。 下谷署によると、亡くなったのは10~20代ぐらいの女性。同署が防犯カメラの映像などを調べたところ、女性はホームのベンチに座っていたが、立ち上がって線路側にふらふらと歩いて向かい、かがむような姿勢になった後、転落していた。その直後、駅に入って停車しようとしていた電車にはねられたという。 当時女性と一緒にいた別の女性は署に対し、「(亡くなった女性は)『具合が悪い』と言っていた。嘔吐(おうと)したいのかなと思った」と話しているという。 JR東日本は線路への転落を防ぐ「ホームドア」の設置を進めているが、鶯谷駅は山手線側に設置されている一方で、京浜東北線側にはまだ設置されていなかった。 この事故の影響で、京浜東北線が最大約1時間20分、山手線の内・外回りが約30分にわたって運転を見合わせ、約1万8千人に影響が出た。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
素朴で古風な面持ちの「あの子」 起源はみちのくにあった
職人がたくみの技でろくろを操る。くずが飛び、工房に木の香りが広がると、先端は球体になっていった。全国に広く知れ渡るその正体は――。足跡をたどると、みちのくに起源があった。 温泉地として知られるまちへ入ると、道路標識に欄干、郵便ポスト、公衆電話と、いたる所でつぶらな瞳がお迎えしてくれる。散策で遭遇する数々の出会いに、思わずほおが緩んだ。 こけし。200年余前、わんや盆などをつくる東北の木地師(きじし)が、余った木材を子どもの遊び道具や人形に仕立てたのが始まりとされる。が、名前が定まったのは80年ほど前に過ぎない。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。12日(日)締め切り。 「こけしはこのまちで生まれ… この記事は有料会員記事です。残り1056文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「右手に輝く北極星…海に出てよかった」 堀江さん、69日間の航海
【動画】堀江謙一さん単独太平洋横断ゴール=朝日放送テレビ撮影 60年前に94日かけて世界で初めて成功したヨットでの太平洋横断に、83歳で挑んだ堀江謙一さん。日本に近づいた終盤は悪天候や黒潮の大蛇行に難航したが、まる69日間で偉業を達成した。約8500キロの航海だった。 83歳での挑戦について出発前に「年齢は経験でカバーできると思う」と話していたが、ゴールした4日、「今回はずいぶん勉強しました」と話した。不眠不休での操舵(そうだ)が続いたが「まあ、平均的に24時間勤務です」と笑い、「人生、そんなこともありますよ」。一方で「最後の2日間は好天に恵まれ、何とかゴールできてラッキーでした」と幸運を強調。「僕の日ごろの行いですかね」と、冗談を言う余裕もみせた。 航海の状況は日々、衛星電話で陸上のスタッフに伝え、航海日記としてウェブサイトで公開してきた。その日記から航海をふり返る(日付は現地時間)。 3月27日 出航早々、嵐の洗礼を受けています その後は天候にも恵まれ、順調に進んだ。 4月5日 風がやみ波が無い夜は、海面一杯に星空が映り、取り囲まれます。息をのむ景色です 予定より早くハワイを通過。 「5月3日 突然GPSの電源が……」 4月15日 海から見るダイ… この記事は有料会員記事です。残り896文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
無関心装えても無関係ではいられないのに SNSでも「遠い」沖縄
メディア空間考 牛尾梓 普段、東京で生活する私にとって、沖縄はどこか遠い存在のように感じる。それはSNSを眺めていても同じだ。 特にそう感じたのは2016年10月、沖縄・高江の米軍ヘリパッド建設現場で、抗議活動をしていた沖縄の人に機動隊員が「ぼけ、土人が」と発言したことが問題になったとき。 「問題は日当をもらって抗議活動をしている人。こういう報道に日本人はだまされない」「反米軍基地運動は、中国の沖縄侵略の露払い」 SNSには真偽不明の情報があふれた。投稿した著名人や匿名アカウントでもプロフィル欄などを見る限り、多くは県外からと見られ、議論には当事者であるはずの沖縄県民は不在のように感じた。 県内と県外の心理的な距離を、SNSを分析することで可視化できないか――。沖縄返還50年の節目に合わせて、ツイッターに投稿された沖縄に関するつぶやきを追跡し、日々うつろう「SNS世論」から、話題の温度差を見た。 投稿の分析には、SNS分析ツール「ブランドウォッチ」を使った。ツールでさかのぼれる最古の2010年7月から22年4月まで約12年間の「沖縄」を含むつぶやき計1億8827万件を抽出。 これを「10年7月~14年6月」「14年7月~18年5月」「18年6月~22年4月」の3期間に分け、一緒につぶやかれた言葉の変化を、発信元が県内か県外かに分けて調べた。 SNSの黎明(れいめい)期… この記事は有料会員記事です。残り491文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2年ぶり、「がぶっ!」 神戸の中華街に帰ってきたのは
神戸市中央区の中華街「南京町」で4日、コロナ禍で中止されていた中国獅子舞の披露が、約2年ぶりに再開された。 この日始まったイベント「端午節 春節祭リターンズ」で、地元の団体が披露。にぎやかな太鼓や鐘の音が響く中、踏み台の上でジャンプする熟練の技や、獅子が観衆の頭にかみつき、無病息災を願うしぐさに歓声が上がった。 南京町では、旧正月を祝う春… この記事は有料会員記事です。残り145文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
まいごのサン、店の名に 知らない元の名前「33番」になる前のこと
京都市中心部の河原町通。路地を入ったところにある町家の軒先に、お座りをした小麦色の雑種犬の写真が飾られている。 「サンの店 SAN Cafe」 佐藤研二さん(70)が11年前、自宅の一角に開いた喫茶店だ。 サンは開店の直前、ここへやってきて、店の人気者になった。 正式な店名は別にあったのに、常連客たちはいつのまにか「サンの店」と呼ぶようになった。 鴨川沿いや京都御苑を通り、サンと散歩するのが佐藤さんの日課だった。サンに愛想はないのに、なぜか人や犬が寄ってくる。マイペースな性格で、他の犬にほえられても動じない。 「出会う前も、かわいがられていたんだろうな」と、佐藤さんは思う。 サンがこの世を去ってから、まもなく3年。 元の飼い主はだれだったのか。 探し出して、伝えたい。「サンは京都で楽しく生きたよ」 夢中で逃げたら、ひとりぼっち 佐藤さんは昨年2月、サンが主人公の絵本をつくり、自費出版した。 物語は次のように始まる。 東北に、春の雪がふったある日、とつぜん、じめんがゴォーという音をたててゆれた。ぼくは、むちゅうでにげて、にげて、気がついたら知らない場所でひとりぼっち。ぼくは「まいご」になっていた――。 2011年3月11日の東日本大震災。 被災地で飼い主とはぐれたペ… この記事は有料会員記事です。残り1340文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
90代女性が線路に転落、男性が間一髪で救助 JR吉祥寺駅
島崎周2022年6月4日 19時54分 4日午後2時ごろ、東京都武蔵野市吉祥寺南町のJR吉祥寺駅で、90代女性がホームから線路に転落した。間もなく電車が入ってきたが、線路に飛び降りた40代男性に助けられ、顔に軽傷を負っただけで命に別条はなかった。男性も無傷だった。 武蔵野署によると、女性は体調不良だったとみられ、ホームの端をふらふら歩いている最中にバランスを崩して線路に転落した。女性とは面識がない男性がその様子を見て線路に降り、緊急避難場所であるホーム下の空間に女性を移したという。女性の転落から電車の到着までの時間は1分以内だったとみられる。 署の担当者は「危ないところだったので、男性の行為はありがたく思う」と話した。(島崎周) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北方領土・貝殻島周辺のコンブ漁ようやく開始へ 日ロ交渉妥結に安堵
ウクライナ情勢を受け…北方領土・貝殻島のコンブ漁 ようやく妥結=HTB提供 北方領土・貝殻島周辺水域でのコンブ漁について、北海道水産会は3日夜、操業条件をめぐる交渉でロシア連邦漁業庁と妥結した、と発表した。ロシアのウクライナ侵攻の影響で交渉が遅れ、例年の漁解禁日の6月1日を過ぎても日本漁船の出漁ができずにいた。地元・根室市の漁業者からは、約60年の歴史を持つ漁の継続に安堵(あんど)の声が聞かれた。 昨年の交渉は4月中に1日で終えていたが、今年はウクライナ侵攻で日本や欧米各国が対ロ経済制裁を発動する中、交渉開始が遅れた。解禁日直前の5月27日にようやく交渉を開始。道水産会の山崎峰男副会長ら日本側とロシア漁業庁のシマコフ船団・港湾・国際協力局長らロシア側がオンラインで協議を続けた。 合意内容は、操業期間は昨年… この記事は有料会員記事です。残り1048文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】天皇陛下、5日は植樹祭に 皇室との関わり振り返る
2022年6月4日 21時55分 天皇陛下は5日、滋賀県で開かれる第72回全国植樹祭にオンラインで出席します。皇后さまも体調に支障がなければ同席します。全国植樹祭は天皇、皇后両陛下の定例地方訪問の一つで、国民と触れ合う機会にもなっています。皇室と植樹祭との関わりを貴重な写真で振り返ります。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
誰も知らない本当の名前、33番札のミミ 「父」がつかんだ手かがり
京都市中心部の河原町通。路地を入ったところにある町家の軒先に、お座りをした小麦色の雑種犬の写真が飾られている。 「サンの店 SAN Cafe」 佐藤研二さん(70)が11年前、自宅の一角に開いた喫茶店だ。 サンは開店の直前、ここへやってきて、店の人気者になった。 正式な店名は別にあったのに、常連客たちはいつのまにか「サンの店」と呼ぶようになった。 鴨川沿いや京都御苑を通り、サンと散歩するのが佐藤さんの日課だった。サンに愛想はないのに、なぜか人や犬が寄ってくる。マイペースな性格で、他の犬にほえられても動じない。 「出会う前も、かわいがられていたんだろうな」と、佐藤さんは思う。 サンがこの世を去ってから、まもなく3年。 元の飼い主はだれだったのか。 探し出して、伝えたい。「サンは京都で楽しく生きたよ」 夢中で逃げたら、ひとりぼっち 佐藤さんは昨年2月、サンが主人公の絵本をつくり、自費出版した。 物語は次のように始まる。 東北に、春の雪がふったある日、とつぜん、じめんがゴォーという音をたててゆれた。ぼくは、むちゅうでにげて、にげて、気がついたら知らない場所でひとりぼっち。ぼくは「まいご」になっていた――。 2011年3月11日の東日本大震災。 被災地で飼い主とはぐれたペ… この記事は有料会員記事です。残り1340文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル