沖縄県うるま市は17日、市内の医療機関で、新型コロナウイルスワクチンを誤った方法で保管し、市民に接種していたと発表した。冷蔵で保存しておくべきところを再冷凍して保管し、2千人以上に延べ4500回以上接種したという。これまでのところ健康被害は確認されていないという。 市によると、市内の医療機関1カ所で昨年4月24日から今年6月2日まで、再冷凍したファイザー社製ワクチンを市民2149人と市外の122人に延べ4500回以上接種していた。厚生労働省の手引で、再冷凍は「厳禁」とされている。 記者会見した中村正人市長は… この記事は有料会員記事です。残り274文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5歳児餓死事件判決 「伝えたいことがある」裁判長から母親への言葉
有料会員記事 中山直樹、城真弓、鈴木優香 板倉大地2022年6月17日 21時28分 福岡県篠栗町で2020年4月、三男の翔士郎ちゃん(当時5)を餓死させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の碇(いかり)利恵被告(40)の裁判員裁判で、福岡地裁(冨田敦史裁判長)は17日、碇被告に懲役5年(求刑懲役10年)の判決を言い渡した。 判決で冨田裁判長は「本来頼るべき母親から、十分な保護を与えられなかった被害者のつらく悲しい気持ちは計り知れず、客観面では相当悪質だ」と断じた。 一方で、碇被告が「ママ友」の赤堀恵美子被告(49)=同罪などで起訴=から「生活全般を実質的に支配された被害者としての側面もある」と指摘。支配により碇被告自身の睡眠や食事も不足し、判断能力が低下していたことなどが事件の主な要因だとした。 赤堀被告の指示に従わざるを得ないと判断した心情は「相応に理解できる」としたが、「親族に助けを求めるなど命を助ける行動はできた。その責任を果たさなかったことに一定の非難は免れない」として、実刑が相当だと結論づけた。 判決を読み上げた後、冨田裁判長は碇被告に対して「裁判員と話し合って、伝えたいことがある」と前置きし「碇さんが子どもの母親であることに変わりありません。社会に戻った時、(翔士郎ちゃんのきょうだいである)子どもの成長に寄り添えることを願っています。そしてその日を目標に強く生きてほしいと思います」と説諭した。碇被告は「ありがとうございました」と答えた。 裁判員の思いは 判決後、裁判員6人と補充裁… この記事は有料会員記事です。残り1433文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発の「安全神話には頼れない」小熊英二さん、判決に見たあいまいさ
原発をめぐる日本社会の動きを追ってきた歴史社会学者の小熊英二・慶応大教授に、判決が問いかけるものを聞いた。 今回の判決で、電力会社の責任が重くなったともいえます。国の監督責任を狭く解釈した判決と考えられますから、電力会社にしてみれば、国に言われなくても災害を予測して安全対策を施す責任は事業者にあると宣告されたようなものです。電力会社が原発を運転するハードルが上がったとも言えるでしょう。 そもそも原発とは、核を扱うものです。過酷事故がおきたら民間企業が負担しきれない可能性がある。そのため米国では事業者の賠償責任額に上限があり、それを超えたら大統領が議会に補償計画を提出することになっています。つまり最後は国が補償する。最終責任は国にあるわけです。 ところが日本では、国の責任が明確でなかった。 最終責任追う制度、反対したのは 1961年制定の原子力損害… この記事は有料会員記事です。残り1127文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「それでも原発を…」判決に憤る原告ら 東電旧経営陣の公判に影響は
11年越しの被災者らの願いは、届かなかった。想定外の津波なら原発事故への国の責任はない、とした最高裁。仕事や人との絆を奪われ、「わずかでも国は責任を」と求めてきた原告たちは憤った。 今回の判決の対象になった4訴訟の原告らは、判決後に合同で会見し、戸惑いや落胆の表情をみせた。 「思いもしなかった判決。混乱している」。愛媛訴訟の原告の渡部寛志さん(43)は声を震わせ、「原発事故を起こした社会の誤りを正せないままに終わってしまう」と訴えた。 2人の娘とともに裁判に参加… この記事は有料会員記事です。残り982文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
介助してきた母殺害、懲役6年 「ヤングケアラー」の男、深めた孤立
同居する母親の首を絞めて殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職青谷良樹被告(29)=愛知県豊川市古宿町=の裁判員裁判で、名古屋地裁岡崎支部(三芳純平裁判長)は17日、被告に懲役6年(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。 被告は起訴内容を認めており、量刑が争点だった。弁護側は被告が母親を一人で介助してきた「ヤングケアラー」で、「介護疲れを理由とする事件」として情状酌量を訴えていた。 判決は母親が精神障害を患い、自殺未遂や暴言を長年繰り返してきたと指摘。被告が犯行までの約2週間、暴言で睡眠を妨害され、過度の睡眠不足だったとして「我慢の限界に達したことは理解でき、酌むべき点がある」と述べた。 一方、被告が市の担当者による就労の助言などを拒み、医師にも積極的に相談していなかったと指摘。「周囲の助けを借りて現状を改善する努力をせず、短絡的な面がある」と判断した。専門学校に通学できていた点にも触れて、「人生を犠牲にしていたとはいえず、社会から完全に孤立断絶した境遇にあったとはいえない」と結論づけた。 判決によると、被告は2018年6月28日~7月2日ごろ、自宅で母親の首を絞めて殺害し、遺体を自宅内の衣装ケースに入れて約3年間放置した。 「ヤングケアラー」だった青谷被告。公判では周囲から十分な支援を受けられず、孤立を深めていった状況が浮き彫りになった。 中高生の頃は母親の介助のた… この記事は有料会員記事です。残り730文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名古屋入管元局長ら不起訴 ウィシュマさん遺族は検審申し立てへ
名古屋出入国在留管理局で収容中だったスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が死亡した問題で、名古屋地検は17日、当時の局長ら職員13人について不起訴処分(嫌疑なし)とし、発表した。遺族はこれを不服として検察審査会に申し立てる意向だ。 13人は殺人や保護責任者遺棄致死の疑いで告訴・告発されるなどしていた。地検は業務上過失致死など他の容疑でも捜査したが、いずれも刑事責任は問えないと判断した。ウィシュマさんの死亡を巡る捜査はこれで終結した。 地検は不起訴の理由について、「捜査を尽くしたが、死因や死亡に至る具体的な経緯を特定できなかった」などと説明した。 この日はウィシュマさんの妹… この記事は有料会員記事です。残り222文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元マグロ漁船員ら「汚染水で体洗った」 高齢のため、あらかじめ尋問
米国が1954年、太平洋のビキニ環礁周辺で実施した水爆実験で被曝(ひばく)した高知県内の元マグロ漁船員や遺族ら19人が国に計約1200万円の損失補償を求めた裁判で、高知地裁(藤倉徹也裁判長)は17日、高齢で持病があり、あらかじめ証拠を保全しておく必要があるなどとして、元マグロ漁船員4人の証人尋問(非公開)を同県土佐清水市の公民館で行った。 4人は、いずれも同市在住で92~87歳の男性。原告側が民事訴訟法に基づき、証拠保全のための証人尋問を求めていた。 原告側によると、4人は、放射能に汚染されたとみられる雨水や海水で体を洗ったり、魚を食べたりした船上での暮らしぶり、その後の健康状態、同僚の傷病の発症状況などを裁判官の前で証言した。 尋問後、第11冨佐丸の元機… この記事は有料会員記事です。残り285文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山口組主要幹部を逮捕 組員の名札を隠した疑い
愛知県警は17日、指定暴力団山口組の直系組織「平井一家」(同県豊橋市)総裁の薄葉暢洋容疑者(65)=豊橋市仁連木町=と、同幹部の原幸夫容疑者(55)=同市西口町=を証拠隠滅の疑いで逮捕し、発表した。薄葉容疑者は「若頭補佐」と呼ばれる山口組執行部メンバーの1人。県警は2人の認否を明らかにしていない。 捜査4課によると、2人は共謀し、5月17日ごろ~20日、同市内の組事務所に掲げていた組員2人の名札を外して、刑事事件の証拠品を隠した疑いがある。 この組員2人について県警は5月17日、暴力団員であることを隠して持続化給付金を不正受給したとして逮捕。別件でこの5日前に事務所を家宅捜索した際には2人の名札が掲示されていたが、不正受給事件での20日の捜索時には外されていたという。 県警は、薄葉容疑者らは、2… この記事は有料会員記事です。残り99文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「事故以前の常識」重視の最高裁判決 反対の裁判官「問題見失うな」
有料会員記事 根岸拓朗 山野拓郎、佐々木凌、今泉奏2022年6月17日 22時36分 国には原発事故を起こした責任はあるのか。地裁、高裁で真っ二つに割れてきた司法判断に、最高裁が出したのは「責任なし」という結論だった。反対意見も付いた判断の決め手は何だったのか。責任を免れた政府・与党は再稼働に勢いづいている。 「端的に言えばあまりに大きな津波だったため、長期評価を前提に行動しても回避できたとの判断には無理が大きすぎる」 最高裁第二小法廷の菅野博之裁判長は補足意見で、国の責任を否定した理由をこう説明した。 未曽有の事故に対する国の責任をめぐる司法判断は、地裁と高裁の計23件の判決で「認める」が12件、「認めない」が11件と二分されてきた。最高裁で立ちはだかったのは、「想定外」という高い壁だった。 電気事業法では、国は原発事… この記事は有料会員記事です。残り2428文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
西九州新幹線、3日前までなら博多―長崎3600円 ネット予約割引
榎本瑞希2022年6月17日 19時30分 JR九州は、9月23日開業の西九州新幹線(武雄温泉―長崎)に関するインターネット予約割引について発表した。1カ月前から予約できる。 17日の発表によると、博多―長崎の指定席は、通常料金を片道6050円と設定。出発日の3日前までの予約となる「かもめネット早特3」は3600円で、2450円安い。3日前を過ぎた場合の「かもめネットきっぷ」も4200円とし、1850円安くなる。 さらに年内は「おためし!かもめネット早特7」として7日前までのネット予約を設定し、3200円で販売する。予約はいずれもJR九州のサイトで。 博多―長崎は、武雄温泉駅(佐賀県武雄市)で、在来線特急と西九州新幹線を乗り換える「リレー方式」で運行する。最速は現行より30分短い1時間20分。 現在の在来線特急でのネット割引は、7日前までの予約だと2340円。(榎本瑞希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル