北海道・知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故をめぐり、国土交通省は14日、事業許可の取り消し処分について運航会社「知床遊覧船」(斜里町)から言い分を聞く聴聞を開催した。同社は事前に陳述書を提出しており、桂田精一社長は聴聞を欠席し、そのまま終了した。 国交省は陳述書の内容などを踏まえ、近く同社の事業許可の取り消し処分を行う。事故を受けた許可の取り消しは旅客船で初めて。 聴聞は行政手続法に基づき… この記事は有料会員記事です。残り302文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「AEDで初めて命助けた」 倒れた男性、駆けつけたのは元消防士
甲斐俊作2022年6月14日 11時02分 京都府城陽市消防本部は2日、同市寺田塚本の日本郵便京都郵便局の高石光博・第2普通郵便部長(53)と、警備員の嶋路勤さん(68)に救命活動の功績で感謝状を贈った。 同本部などによると、4月4日午前11時過ぎ、京都郵便局4階で設備のメンテナンス作業をしていた40代の男性が胸を押さえて倒れ、心肺停止状態になった。報告を受けた高石部長は119番通報し、消防の指示を受けて心臓マッサージを実施。1階から駆けつけた嶋路さんが、自動体外式除細動器(AED)も使って救命活動を続けた。 通報から約10分で救急隊が到着。男性は病院到着後に心拍が再開し、会話や歩行もできるまで回復し、5月末に退院したという。 嶋路さんは高校卒業後、京都市消防局で42年間勤務し、城陽市消防本部にも5年間勤めた元消防士。AEDは何度も研修で扱ったが「人の命をAEDで助けたのは初めて。感謝されて感激している」と話す。高石部長も若いころに潜水資格を取得する際に心臓マッサージの実習を受けた経験がいきたという。 城陽市消防本部の南郷孝之消防長は「2人の初動の対応で人命が救えた。嶋路さんの功績には後輩として誇りに思う」と話した。(甲斐俊作) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
列島、梅雨入りラッシュ 中国、近畿、東海、北陸の4地方で
吉沢英将2022年6月14日 11時05分 気象庁は14日、中国、近畿、東海、北陸の計4地方が梅雨入りしたとみられると発表した。向こう1週間は前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多くなると見込まれている。 同庁によると、昨年に比べ、中国で33日、近畿で2日、東海、北陸で1日、いずれも遅い梅雨入り。平年比でも、中国、近畿、東海で8日、北陸で3日、いずれも遅くなった。 昨年は梅雨前線の北上が早かったが、今年は上空の寒気の南下などの影響を受けて北上を阻まれていた。日本の南東の太平洋高気圧がようやく列島に張り出し、梅雨前線も北へ押し出され、11日以降、九州や四国でも梅雨入りの発表が続いていた。 沖縄・奄美や関東甲信ではすでに梅雨入りしたとみられている。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジョン・カビラさんが父朝清さんに聞く沖縄・放送史 配信で語り継ぐ
日本復帰前の沖縄にできた公共放送で初代会長を務めた川平朝清(かびらちょうせい)さん(94)が半生を振り返る3年前のラジオ番組が、インターネット配信で今も聴かれている。戦後の沖縄、米国、東京で放送に携わった歩みや故郷への思いを、長男ジョン・カビラさん(63)との対談の形で語り尽くした。配信で時間や地域を超えて聴けるようになったことで、親子の番組は復帰50年の沖縄の歴史や現在を知る入り口としても貴重な記録になっている。 日本語放送局の初代アナウンサー 番組は、東京のFM局J―WAVEが2019年6月23日、沖縄慰霊の日に放送した「STORIES OF OKINAWA」。50分ほどの番組は「親子の対話で沖縄の戦後史や放送史を描く試みを成功させた」と評価され、第57回ギャラクシー賞ラジオ部門の大賞に輝いた。20年秋には、未放送部分を含む計2時間44分に上る音源を16本に分けて順次配信した。 1927年、朝清さんは日本の植民地だった台湾で生まれた。敗戦翌年の46年冬、19歳のときに家族で沖縄に引き揚げた。船からは、激しい戦いで緑が消え、むき出しの地面が目立つ島が見えた。母が口にした一言がいまも耳に残る。 「戦(いくさ)に敗れて、山河も残らなかったわねぇ」 いとこに案内してもらった首里城周辺も破壊し尽くされていた。琉球王国時代の王の墓「玉陵(たまうどぅん)」では石造りの墓室が開け放たれ、遺骨も目にしたという。 「これが本当に父母たちが話していた緑豊かな首里なのか。戦争は王様の墓も暴く。惨禍は文化や歴史を根こそぎ破壊するんだなぁ。そう思いました」 50年、沖縄に放送が必要だと訴えた兄朝申(ちょうしん)さんの誘いで、米軍が管理する日本語放送局「琉球の声」(AKAR)の初代アナウンサーに。53年には米軍の奨学金でミシガン州に留学し、放送法制や経営を本格的に学んだ。 放送は何のためかを説く基礎講義では「Public(公共)の関心や便益、福祉のため」との話に強い衝撃を受けた。妻ワンダリーさんと出会ったのもそのころだ。 沖縄に戻って琉球放送(RBC)のテレビ開局を経験し、67年には公共放送の沖縄放送協会(OHK)の初代会長に。72年の復帰後は東京に移り、OHKを統合したNHKで国際展開に携わった。 「太平洋の魚に向かって…隔世の感」 J―WAVEコンテンツ事業部の高知尾(たかちお)綾子専任部長(56)は4年ほど前に初めて朝清さんに会った。88年の開局から同局でDJを務めるジョンさんとは長い付き合いだが、親子が何げない会話を穏やかな敬語で交わす姿に「何て美しいんだろう」と心を震わせ、復帰前後の沖縄の情景が目に浮かぶような朝清さんの鮮明な語り口にも耳を奪われた。親子が沖縄を語る番組ができないかと考え、1年ほど後に「STORIES OF OKINAWA」の放送が実現した。 ジョンさんは父の体験を体系的に聴くのは初めてだった。番組を「まさに宝のような時間でした」と振り返る。 「父は植民地時代の台湾、敵… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「こりゃあかん」「社員の命守る」 わがことと考えた社長の判断
■カンサイのカイシャ ここがオモロイ! 津波が街をのみ込んでいく光景をテレビの前でぼうぜんと見ていた。2011年の東日本大震災をきっかけに、一人の社長が、大きな決断をします。理由は「社員の命を守るため」でした。 震災から1週間後、大阪府泉大津市の臨海工業地帯の海岸堤防に2人の男性がいた。廣野幸誠(ゆきせい)さん(65)と川越秀彦さん(66)。廣野さんの手には業務用の巻き尺。堤防から海面までの高さを測ってみると、1・5メートルだった。 「こりゃ、あかんな」 「あきませんな」 堤防から数百メートルのところに、農機具の部品を製造する「廣野鐵工所」がある。廣野さんは社長、川越さんは総務部長を務める。 南海トラフ地震が起きれば会社に津波が押し寄せる。地震から津波の到達まで約90分。業務中に約120人の従業員は無事に避難できるのか。2人はまず標高を調べようと、堤防を訪れていた。 会社の置かれた状況を考え、下した判断は正しかったのか。その後やってきた大型台風で、評価が出ました。 避難に向けた様々なシミュレ… この記事は有料会員記事です。残り836文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 #KANSAI 近畿の魅力を再発見する新企画。社会・経済から文化・スポーツまで、地元愛あふれるコンテンツをお届けします。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昨日のチケット? 公演日を勘違いして泣く親子、近寄ってきた男性は
幼いころ、ウノ君は「おかあさんといっしょ」が大好きだった。 初めて踊った曲が、ちょうど1歳のころに番組で流れた「おめでとうを100回」。 毎日見て、車で音楽を聴いて、DVDも購入して。 母親であるオチョのうつつ(@ochonoutsutsu)さんも一緒に、親子で楽しんでいた。 8年前の2014年10月、「おかあさんといっしょファミリーコンサート」に2人で行けることになった。 発売日にパソコンに張り付いて手に入れたチケットで、2歳だったウノ君も楽しみにしていた。 前日にあった幼稚園の入園面接の時も、こう伝えていた。 「これ頑張ったらおかあさんといっしょのコンサートに行けるからね」 ◇ 当日、自分で歩こうとしない息子を抱っこして、会場である渋谷のNHKホールに到着。 入り口で係員にチケットを見せると、止められてしまった。 「あれ? 昨日のチケットですよ?」 信じられずに何度も確認したが、指摘された通り前日の日付が書かれていた。 仕事や入園面接などでバタバタしていて、日程を勘違いしていたのだ。 目の前が真っ暗になったが、邪魔になってはいけないと思い、入り口から離れた。 抱っこしていた息子を降ろして、泣きながら謝った。 「ごっ、ごめんね……ごめんね。ママ間違えて……」 事態がのみ込めていないのか、突然泣き出した母に驚いたのか、ウノ君は「いいよー」と言ってくれた。 申し訳ない、本当にごめんね。 そんな思いで謝っていたら、やや年配の男性が近づいてきた。 「これは内緒なんですが、1… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
首都圏で小学校受験が増加 共働き世帯が増え、学校の選び方に変化
塩入彩2022年6月13日 17時00分 首都圏で小学校受験の志願者が増えている。共働き家庭の子どもが受験するケースも増えているといい、保護者の学校選びにも変化が出ているという。 小学校受験の情報サイト「お受験じょうほう」を運営するバレクセル(渋谷区)が実施した首都圏(1都3県)の私立小63校への調査では、2022年度入試の合計志願者数は前年度より6%増え、のべ2万4287人。18年度(のべ1万8965人)から3割近く増えた。同社の野倉学代表は「コロナ禍で、公立よりICT化が進んでいた私立小に関心が高まった側面がある」と指摘する。 野倉代表によると、小学校受験の対策をする幼児教室などから「共働き家庭が6~7割を占める」との話を聞くという。最近は学校のブランドより「実」を取る傾向が強まっているといい、給食や放課後の預かり体制が充実している学校などが人気だという。 「〈お受験〉の歴史学」などの著書がある青山学院大学の小針誠教授(教育社会学)は昨年、首都圏の国私立小の受験を予定する保護者(645世帯)に調査を実施。母親が「無職」(専業主婦を含む)の割合は28・8%で、00年の同様の調査での75・8%に比べて大幅に減少したという。(塩入彩) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
別姓の婚姻届、再び受理されず 「ずっと中ぶらりん」想田・柏木夫妻
「がっかりいたしました」。映画プロデューサーの柏木規与子さんと、映画監督の想田和弘さん(52)が13日、それぞれの姓を選んだ婚姻届を千代田区役所に出し、不受理になった後の記者会見。柏木さんは冒頭、まっすぐに前を見つめて話した。 4年前にも同じ千代田区役所に、「妻の氏」「夫の氏」の両方にチェックを入れた婚姻届を提出し、受理されなかった。 姓をどちらかに統一することが民法で定められている以上、区として不受理という判断を下すことは、予想の範囲内だったという。そのうえで、想田さんは、「僕らは結婚している(と判決で認定された)のに、戸籍上は記載されず、独身扱いになっている」と問題点を指摘した。 現在の状態を「ずっと中ぶらりん」と表現し、2人のように国外で別姓のまま結婚した夫婦の関係を、国が戸籍で把握できていなくて本当によいのかと問いかけ、「今後、この矛盾をただしてほしい」と話した。 柏木と名乗っても想田さんと呼ばれ 4年前はニューヨークに住んでいたが、いま2人は岡山県に住む。日本でお互いに「柏木です」「想田です」と自己紹介しても、柏木さんが「想田さん」と呼ばれることをたびたび経験し、驚いたという。 保険や税金など様々な場面で、戸籍上夫婦だということを証明できないために、手続きのたびに問い合わせを繰り返してきたと説明。今後、どちらかが亡くなったときの相続や、重い病気に倒れたり事故に遭ったりした時に夫婦とみなされて同意書にサインできるかを考えると、不安が募るという。 一方、4年前と比べて選択的… この記事は有料会員記事です。残り594文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
AIに管理される働き手をどう守る EUでは画期的法案、米国も模索
有料会員記事 ジュネーブ=和気真也、ニューヨーク=真海喬生2022年6月14日 5時00分 ネット通販のアマゾンや配車アプリのウーバーなどの下、AI(人工知能)に働き方を管理されて働く人が増えている。これまでの法制度が想定していなかった働き手の保護は、どの国でも課題になっている。日本はどうするのか。欧米ではどんな規制が進むのか。 ネットを介して配達などの仕事を請け負う個人事業主をめぐっては、「ウーバーイーツ」と契約する配達員が19年に組合をつくるなど、連帯して待遇改善を求める動きも出ているが、日本での政策議論は進んでいない。 フリーランスや個人事業主でも、企業の指揮命令にもとづく働き方や、一方的に条件を決められている場合には、労働法制の保護が及ぶ可能性がある。政府もガイドラインでこうした考え方を明確にしている。ただ、保護する範囲の見直しは、安全衛生など限定的。現行法の考え方を変える提案はされていない。 EU、アプリ提供のプラットフォーマーは「雇用主」 一方、欧州ではテクノロジー… この記事は有料会員記事です。残り967文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
泥酔して小学校舎に侵入の巡査、訓戒処分に 宮崎県警
酒に酔って小学校の校舎内に侵入したとして、宮崎県警は延岡署の20代男性巡査を所属長訓戒の処分にした。13日、県警への取材でわかった。処分は4月28日付。 県警監察課によると、巡査は3月25日午後6時ごろから署内の送別会に同僚15人前後と出席。26日午前3時ごろまで計3軒の飲食店でビールや焼酎などの酒を飲んだ。26日午前5時15分ごろ、市内の小学校の校舎の廊下を泥酔状態で歩いているのを教職員が見つけて110番通報。署員が駆けつけると、へべれけのまま倒れていたという。 県は当時、新型コロナ対策で… この記事は有料会員記事です。残り202文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル