門戸を開いてより優秀な人材に来てもらおうと、大阪府警は今夏、全国で初めて、女性警察官の採用で「共同試験」を実施する。地方の警察本部の試験を受けながら、都市部の警察を併願できる仕組み。広島県警の協力を得て、7月1日に受け付けを始める。 大阪府警によると、今回の女性の共同試験の対象は高卒者(見込み含む)。広島県警の1次試験(筆記)を受けながら、大阪府警を志望したり、広島県警と併願できたりする。2次試験(面接など)も試験官が大阪から向かい、広島で受けられる。受験者は地元を離れる必要がなく、交通費や宿泊費の負担を抑えられる。兵庫県警も同様の仕組みを導入するという。 共同試験は、採用数が多い都市部の警察が地方の協力を得て実施することが多く、警視庁や神奈川県警などが導入している。大阪府警の導入は1970年ごろ。現在は石川や三重、鳥取、宮崎など16の県と協定を結び実施している。21年度は採用した641人のうち、共同試験が42人。ただ対象は半世紀もの間、男性のみだった。 共同試験が女性で行われてこなかったのは、男性に比べ、女性は都市部でも高倍率が続いてきた背景があるという。一方で近年は、女性の採用割合が拡大。大阪府警の21年度採用では女性は25・4%で、12年度の13・5%の2倍になった。 警察官は体力勝負というイメ… この記事は有料会員記事です。残り213文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「帰っていいよ」と言われたあの頃 「女性初」捜査1課班長はいま
門戸を開いてより優秀な人材に来てもらおうと、大阪府警は今夏、全国で初めて、女性警察官の採用で「共同試験」を実施する。地方の警察本部の試験を受けながら、都市部の警察を併願できる仕組み。広島県警の協力を得て、7月1日に受け付けを始める。 大阪府警採用センター長の三谷千秋警視(57)は、捜査1課の班長など、府警内で「女性初」のキャリアを重ねてきた。女性警察官採用での導入を「大きな一歩」と話す。 三谷さんが大阪府警の警察官になったのは1990年。その前に2年間、金融機関に勤めていた。「バブルがはじける直前で花形の職場。ただ今のように女性が働く時代ではなく、結婚や出産を機に先輩がどんどん辞めていくのを見た」 自分は働き続けたいという思いを持ち、育休などの制度が充実している公務員を意識した。学生時代は少林寺拳法に打ち込み、体力に自信があった。「警察官になろうかなと。何かを守りたい、という崇高な思いまではなかったんです」 警察学校で厳しさが身にしみた。分刻みで行動が決められ、追いつくのに精いっぱい。転職しただけに「後戻りはできない」との思いで必死だったという。 最初の配属先は当時、男性は地域課(交番)、女性は交通課。三谷さんも交通だった。拳銃の貸与は男性のみ。大阪府警で女性も交番に配されて拳銃を持つようになるのはこの4年後で、全ての女性警察官への貸与は更に4年後の98年だった。 三谷さんの希望は刑事になることだったが、まずは交通の仕事を覚えることから。署の刑事課に顔を見せたり、刑事の先輩に「どんな勉強をしたらいいか」と尋ねたりし、帰宅後に書類の書き方などを練習した。 2年後、詐欺や汚職事件などを担当する捜査2課に配属され、念願の刑事になった。課に女性警察官は自分だけ。周囲の男性は女性と働いた経験も少なかった。残業があっても「今日は帰っていいよ」と言われる。「よかれと思ってのことでしょうが、『同じ警察官です』と思った。仕事で覚えなければならないこともあるし、同じように扱ってほしいな、というのはあった」 女性の働く場は広がった。9… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
4630万円誤入金、容疑者側「『ホワイトナイト』に借りて完済」
大藤道矢、太田原奈都乃2022年6月28日 21時05分 山口県阿武町が4630万円を誤入金した問題で、町が住民の田口翔容疑者(24)=電子計算機使用詐欺容疑で再逮捕=に返還を求めた訴訟をめぐり、田口容疑者の代理人弁護士は28日、「町に対して、誤入金全額の返済が完了した」と発表した。町が正式に回収していない約340万円について、山口地方法務局萩支局に弁済供託し、27日付で受理されたため、と説明している。 供託した約340万円については「(田口容疑者の)親族や知人ではなく、東京のほうの『ホワイトナイト』から正式に借り入れた」と話している。 この訴訟で町は、4630万円に町側の弁護士費用など約500万円を加えた、約5116万円の支払いを田口容疑者に求めている。代理人弁護士によると、田口容疑者はこのうち誤入金分の請求を受け入れる「認諾」をしており、残る約500万円についても支払うとして、町側に和解の提案をしているという。 一方、こうした田口容疑者側の動きとは別に、町側は20日、法的手続きで回収を完了した約4299万円に加えて残りの約340万円についても「確保した」と会見で明らかにしていた。町は取材に対して28日、「正式に何も聞いておらず、コメントできない」と話した。(大藤道矢、太田原奈都乃) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
富士山、山梨側登山道は7月1日の山開き決定 静岡側は10日を予定
吉沢龍彦2022年6月28日 21時06分 富士山に四つある登山ルートのうち、山梨県側の吉田ルートは例年通り7月1日午前0時に開通することが28日決まった。今年は山頂付近に残雪が多くあり、県などが登山道の安全を確認していた。 県によると、登山道は5合目から山頂まで全ルートの冬季閉鎖を解除する。下山道については、山頂から8合目の山小屋「元祖室」の上までは当面、登山道を使い、そこから下は下山道が使えるようになる。 山頂から8合目までの下山道は静岡県の須走ルートと共通の道になっており、同ルート開通に合わせて開通となる見通しだ。静岡県によると、同ルートはほかの2ルートとともに、7月10日開通の方向で調整が進められているという。 吉田ルートのふもと、山梨県富士吉田市では6月30日に開山の前夜祭がある。市内の金鳥居公園から吉田口登山道の起点である北口本宮冨士浅間神社まで富士講や市民がパレードし、神社では神事が行われる。7月1日には同神社や5合目の冨士山小御嶽神社で開山祭がある。(吉沢龍彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市の循環バスと衝突、自転車の21歳男子大学生が死亡 大阪・松原
2022年6月28日 21時21分 28日午後1時5分ごろ、大阪府松原市天美北8丁目の市道で、市の循環バスと自転車が衝突した。大阪府警によると、自転車に乗っていた大阪市住吉区我孫子西1丁目の大学3年生、連(むらじ)歩さん(21)が搬送先の病院で死亡した。 松原署はバスの男性運転手(59)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕したが、間もなく釈放し、任意で調べている。 署によると、現場は信号のあるT字路交差点近く。市の循環バス「ぐるりん号」が左折しようとした際、自転車と接触したという。バスには乗客3人が乗っていたが、けがはなかった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホッカイシマエビの夏漁始まる 北海道・野付で白帆の船が網引く
白帆の打瀬船(うたせぶね)によるホッカイシマエビの夏漁が28日、北海道東部の野付湾で始まり、別海町の尾岱沼(おだいとう)漁港に1・4トンが初水揚げされた。エビが生息する海草のアマモを傷めないようにエンジンを止め、風を帆で受けて網を引く伝統漁だ。 環境に配慮した漁法で採るエビは美味で知られる。初水揚げの量は昨年と同じだったが、競りの最高値1キロ5850円(税抜き)は1650円も高かった。 エビは港近くの工場で真っ赤… この記事は有料会員記事です。残り146文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪IRの是非問う住民投票、知事に直接請求へ 署名が法定数超える
新谷千布美2022年6月28日 22時00分 大阪府と大阪市が進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致の是非を問う住民投票の実施を求め、市民団体が集めて選挙管理委員会に提出した署名約21万筆のうち、有効数が法定の約14万6千(府内の有権者数の50分の1)を超えたことが、市民団体側への取材でわかった。市民団体は7月中にも、住民投票条例の制定を知事へ直接請求する方針。 市民団体「カジノの是非は府民が決める 住民投票をもとめる会」事務局によると、署名が有効か審査していた府内72市区町村の選管のうち、24日までに53選管から結果の回答があり、計約15万6千筆が有効だと確認されたという。7月上旬までには全ての市町村の結果が出そろう見通し。 地方自治法に基づき、知事は請求を受ければ、20日以内に府議会を招集し、意見を付けた上で、住民投票条例案を提出しなければならない。住民投票を実施するかは府議会が審議する。 府議会で過半数を占める大阪維新の会の代表を務める吉村洋文知事は今月15日の定例会見で、既にIRの整備計画は府議会で可決され、国に認可申請している段階だとして、「住民投票は必要ない」と反対意見を付す意向を示していた。(新谷千布美) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サハリン南部で新たに遺体発見、カズワン乗船者か ロシア側から連絡
2022年6月28日 22時29分 北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故をめぐり、ロシア・サハリン南部の沿岸部で新たに男性1人の遺体が見つかったと28日、ロシア側から連絡があった。海上保安庁などへの取材でわかった。カズワンの乗船者の可能性があり、海保は外交ルートを通じて身元の確認を進めていく。 関係者によると、ロシアから日本政府側に届いた連絡では、サハリンのオジョルスコエ地区で日本人とみられる遺体が見つかった。年齢は不明だが、「KAZU」と書かれた救命胴衣を着用しており、黒色の携帯電話や車の鍵、腕時計といった所持品もあったという。 今回の事故では、乗船者14人が亡くなり、12人の行方が確認できていない。これまで知床半島の周辺や、半島東側にある北方領土の国後島で遺体が見つかっているが、今回の発見場所はカズワンの沈没地点から北西に300キロほど離れていることになる。 国後島で見つかった男女2人の遺体については、ロシア側がDNA型鑑定したところ、行方不明になっている乗船者2人のデータと一致。外交ルートを通じて、遺体の引き渡し方法について調整が進められている。海保は日本でもDNA型鑑定をしたうえで身元を特定する方針。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新たに1万9386人がコロナ感染 島根で過去最多の305人
2022年6月28日 21時27分 新型コロナウイルスの国内感染者は28日午後8時現在、新たに1万9386人が確認された。1週間前の火曜(21日)より4005人多かった。死者は16人が確認された。 大阪市は28日、1~3月に亡くなった入院患者を新たに92人確認したと発表した。第6波での患者の急増で、一部の医療機関から市保健所への報告が滞っていたという。 東京都の新規感染者は2514人。1週間前の同じ曜日(21日)から551人増え、前週を上回るのは11日連続となった。このほか、大阪府で2302人、沖縄県で1744人の感染が確認された。島根県では新たに305人の感染を確認し、1日あたりで過去最多となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北電2度目の「準備情報」 30日も電力不足懸念 猛暑の本州に融通
北海道電力は28日夜、管内で30日に電力不足となる可能性があるとして、「電力需給逼迫(ひっぱく)準備情報」を出した。29日に「電力需給逼迫注意報」が出される可能性がある。本州の猛暑で電力を北海道から融通しているためだ。準備情報は27日に初めて出され、28日に注意報が出る可能性があった。同日の注意報は回避されたが、電力不足の懸念が続いている。 北電は、電力供給の余力を示す予備率が29日に5%を下回りそうだとして、27日に「準備情報」を初めて出した。北電管内は通常、涼しい夏より冬の電力需要が多い。ただ今年は早くも猛暑となった本州に多くの電力を融通している。 3月に関東や東北で「需給逼迫警報」が出た際、より早期の節電周知の必要性が指摘され、警報の前に「準備情報」や「注意報」を出すことになった。東京電力管内では26日に注意報が出され、北電と東北電管内には27日に準備情報が発出、28日に注意報が出る可能性があった。 電力の安定供給に最低必要な… この記事は有料会員記事です。残り426文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル