古都の初夏の風物詩「京都薪能」が1日夜、京都市左京区の平安神宮で3年ぶりに始まった。朱塗りの社殿の前に舞台が設けられ、かがり火の揺らめく光に照らされて能や狂言が上演されると、観客は幽玄の世界へといざなわれた。 1950年に京都能楽会と京都市の共催で始まり、これで71回目。観世・金剛・大蔵という京都を代表する流派による能や狂言を見ることができ、長年愛されてきたが、新型コロナウイルスの影響で、一昨年から2年連続で開催が延期されていた。 京都能楽会の井上裕久理事長は4月の会見で「これだけ長く続いてきても、一番怖いのは忘れられること。よっぽどのことがない限りは開催したい」と話していた。例年2千人を収容する特設会場の定員を、1500人に減らして感染対策をとったという。 今年のテーマは「安寧を祈り… この記事は有料会員記事です。残り190文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「子どもに過剰なコロナ対策を強いるべきでない」 専門家組織が提言
新型コロナウイルス対策を厚生労働省に助言する専門家組織は1日、子どもに過度な感染対策を強いることで、遊びと学びの機会を奪うことがないように求める提言をまとめた。政府による対策をおおむね支持しながら、「第6波」では子どもの感染者のほとんどが軽症だったことから、現実的な対応を訴えた。 提言では、マスクによって学校での感染を減らす効果は23%だったとする米国の調査を引用。表情がわからないデメリットも考慮して着用を場面で判断するべきだとした。また、休園や休校は子どもの発育や発達を阻害するとし、学習能力の低下が社会的な損失につながるおそれも指摘した。「失われた時間や経験は後から取り返すことはできない」と強調した。 ワクチンには重症化予防を期待できるものの、流行を抑えるだけの感染予防効果はないと指摘。接種の体制は維持しながら知見を集めて判断の材料とすべきだと主張した。 また医療現場への負担を減らすため、学校や保育所が子どもに検査を求めるのは症状がある場合に限るべきだとした。陽性だとしても入院がストレスを与える場合があることから、「元気なら自宅で経過をみるだけでよい」とした。(市野塊、枝松佑樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
DV被害者に待っていたもう一つのドン底 腫れた顔を見た不動産屋は
酒に酔った夫は、家庭内暴力(DV)を繰り返した。神奈川県の50代の女性は、痛みと恐怖に耐えかねて離婚を決断する。 でもその先に、別の苦しみが待っていた。 ◇ 3年前、自宅近くで夫に殴られ気を失い、気づけば病院のベッドの上だった。 あごを複雑骨折し、内出血による大きなあざが顔をおおった。夫は傷害罪で実刑判決を受けた。 「夫が刑務所を出る前に離婚と引っ越しを済ませなきゃ」。そう考えて法テラスに行き、離婚の手続きをサポートしてもらった。 ただこれから生活をどう立て直すか。突如降りかかった問題をどう解決すればよいのか、途方に暮れた。 一番困ったのはお金の問題だ。治療費だけで100万円以上。加えて離婚の弁護士費用、引っ越し費用――。「被害者ってこんなにお金がかかるんだ」 生活費を切り詰めたが借金せざるを得ず、「加害者は暮らす場所も保証され、ご飯の心配もないのに」と恨めしく思うことも。 新居探しでは、予想だにしないことがあった。 腫れた顔で、ある不動産屋に… この記事は有料会員記事です。残り1656文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「アラブの王族が株の所有者です」 脱税指南容疑のコンサル会社PR
顧客の脱税を指南したとして東京地検特捜部は1日、ドバイに本店を置く貿易会社「KPT General Trading LLC」代表の多和田真一(71)と同社日本代理店の吉田毅(48)、白木努(43)の3容疑者を法人税法違反などの疑いで逮捕し、発表した。 関係者によると、KPT社は節税コンサルとして2015年以降は160超の法人・個人に節税対策を行い、手数料として約3億円を得ていた。国税当局は約40の顧客に対し計数十億円の所得隠しを指摘し、顧客らは修正申告したという。 発表などによると、多和田容疑者らは15~19年、顧客の2社について、KPT社に対する架空のコンサル費計約2億5千万円を経費計上させて所得を圧縮し、2社の法人税など計約6300万円を脱税させた疑いがある。 関係者によると、KPT社はコンサル名目の契約を結んだ顧客にKPT関連株を譲渡し、これを担保に、コンサル費とほぼ同額を貸し付けていた。特捜部は、KPT関連株に価値はなく、コンサル費を顧客に戻すための偽装工作だったとみて調べている。 いつも満員だった「節税セミナー」の魅力とは 「51%の株をアラブの王族… この記事は有料会員記事です。残り414文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
免税品販売を装って消費税還付の疑い、5人を逮捕 大阪地検特捜部
免税品を販売したように装って消費税の還付を受けた疑いがあるとして、大阪地検特捜部は1日、大阪市北区の不動産賃貸業「桜花商事」社長で中国籍の劉暁琳容疑者(40)や、取引先の社長の新木才栄(さいえい)容疑者(38)ら5人を消費税法違反などの容疑で逮捕し、発表した。関係者によると否認しているという。 発表によると、他に逮捕され… この記事は有料会員記事です。残り215文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大新理事長に作家の林真理子氏が浮上
2022年6月2日 1時42分 前理事長が脱税事件で有罪判決を受けた日本大学で、次期理事長の候補として同大芸術学部出身で作家の林真理子氏(68)が検討されていることが1日、同大関係者への取材でわかった。同大は外部有識者を中心とする選考委員会を設けて検討を続けており、近く正式決定するとみられる。 林氏は1954年、山梨県山梨市生まれ。86年に「最終便に間に合えば」「京都まで」の2作で直木賞を受賞。作家として幅広く活動している。 同大の田中英寿・前理事長は、所得税法違反の罪で3月、東京地裁から有罪判決を受け、確定している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大学1年の冬からずっとコロナ下 就活生は何に悩む
政府が要請する就職活動ルールでの選考活動が1日、「解禁」された。2023年春に卒業予定の大学生らの多くは大学1年の冬ごろから新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインでの授業や課外活動の制限が余儀なくされた。慣れない対面の面接、数少ない情報交換の場、「ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)」とよばれる質問にどう答えたらいいのか――。この日、大阪市内の就活イベントに参加した学生に、「悩み」を聞いた。 「距離をとっているので、マスクをはずしてもらえませんか」。大阪府内の大学4年生の女性(21)は初めて受けた対面の面接で、面接担当者からそう求められ、どきっとした。 マスクなしで人前に出たことがなく、はずすのがなんだか恥ずかしい。その後のやりとりに集中できなかった。「対面の面接は難しい」 大学で友達と就活の進み具合… この記事は有料会員記事です。残り1285文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
94歳女性「私は無実」 43年前の事件、近く再審判断 大崎事件
鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった大崎事件で、殺人罪などで服役後も一貫して無罪を訴えている義姉の原口アヤ子さん(94)の4回目の再審(裁判のやり直し)請求に対し、鹿児島地裁は1日、判断を22日に出すと原口さんの弁護団に伝えた。 弁護団によると、再審を始めるかどうかの地裁の決定は22日午前10時に伝えられる。2020年3月に第4次再審請求をし、今年1月に弁護側、検察側双方が地裁に最終意見書を提出し、審理を終えていた。 弁護団は、男性の死因は「絞殺ではなく直前の自転車事故に起因するもの」とする救急救命医の鑑定などを新証拠として、無罪を主張してきた。 再審開始は、02年の地裁(第1次)、17年の地裁と18年の福岡高裁宮崎支部(いずれも第3次)で計3回認められた。19年、最高裁は「無罪を言い渡す明らかな証拠には当たらない」として再審開始決定を取り消した。(仙崎信一) 逮捕から42年余り 「やっていないことを認めてほしい」 「無実の罪を晴らしてから死にたい」。それが原口アヤ子さん(94)の口癖だった。「あたいはやっちょらん。やっていないことをやっていないと認めてほしいだけだ」とも繰り返していた。 逮捕から42年余り。捜査段… この記事は有料会員記事です。残り1015文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山梨・道志、肋骨や腕の人骨6本と判明 シャツから肩などの人骨片も
池田拓哉2022年6月1日 22時05分 山梨県警は1日、山梨県道志村で5月26日以降に発見された骨のようなもの7本のうち、6本が人骨だったと発表した。また、付近で見つかっていたハイネックのシャツに付着していた土から、人の骨のようなかけらが七つ見つかっていたことも明らかにし、三つは人骨片だったと県警は説明している。 いずれも司法解剖で人骨と判明した。今後、DNA型鑑定で身元の特定を進める。人骨6本の内訳は、肋骨(ろっこつ)3本のほか、右前腕部の骨、右すねの骨、腰椎(ようつい)が1本ずつ。シャツから見つかった人骨片三つはそれぞれ腰骨、肩、手指の一部。 発見現場付近では肩甲骨が見つかり、県警はDNA型鑑定の結果、2019年に近くで行方不明になった千葉県成田市の小学生、小倉美咲さん(不明当時7)のものと断定している。(池田拓哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原子力規制委員長「審査中断、不許可ありうる」 再稼働審査めぐり
2022年6月1日 20時00分 北海道電力泊(とまり)原発(北海道泊村)の再稼働審査に関連し、原子力規制委員会の更田豊志委員長は1日の定例会見で、特定の発電所は念頭にないとした上で、「のらりくらり右往左往して、一向に真面目に立証する姿勢が見られないのであれば、審査の中断やいったん不許可という判断だってありうる」と述べた。 運転停止から10年以上が経つ泊原発1~3号機をめぐっては、札幌地裁が5月31日、津波対策の不備を理由に運転差し止めを命じる判決を言い渡した。受け止めを問われた更田氏は「審査は審査で、責任をしっかりと果たすべく進める。今回の判決の影響を受けるものではない」と話した。 再稼働申請からも9年近く経つが、規制委は北電の対応のずさんさや専門人材の不足が審査の長期化の一因だと指摘してきた。更田氏は1日の会見で、「立証に時間がかかるのもやむを得ないケースであれば待つ」とも述べたが、改めて北電に改善を求めた形だ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル