日本軍の飛行場をつくるため、田んぼを土で埋める作業をしている時だった。 担任の先生から突然声がかかった。 「君、ノアの方舟(はこぶね)に乗らんか」 太平洋戦争末期の1945年4月末、奈良県の農村。勤労動員中だった中学3年の片岡宏さん(91)は校長室に連れて行かれた。 「明日から勤労はしなくていい。代わりに特別科学学級の選抜試験に専念せよ」 何のことか分からなかったが、働かなくていいことがうれしかった。 その8カ月前、帝国議会(現在の国会)。衆院議員らが「戦時英才教育機関」の設置を政府に求めていた。 アメリカに勝つため、天才児を選抜して英才教育をほどこし、新兵器の発明をしよう――。 議員が訴えた。答弁に立った文部省高官は「至極同感であります」「戦時におきましては適当な一方途と考えます」などと応じた。 そして政府は45年1月、成績優秀な子どもを選抜して教育を受けさせる「特別科学教育」を始めた。 戦災から逃れられる―― 担任の言葉の意味 当時の文部省の広報誌「文部… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岸田首相、被害状況の把握を指示 官邸対策室を設置 桜島の噴火受け
2022年7月24日 22時01分 24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生したことを受けて、岸田文雄首相は同日夜、▽早急に被害状況を把握する▽地方自治体とも緊密に連携し、人命第一の方針の下、政府一体となって登山者や住民の避難など被害防止の措置を徹底する▽火山活動の状況について観測を強化し、登山者や住民に対する適時的確な情報提供を行う――の3点を指示した。桜島の火山活動に関する官邸対策室も設置した。 気象庁によると、大きな噴石が火口から約2・5キロに飛散。同庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げた。火口から約3キロの範囲で、避難を含む厳重な警戒を呼びかけている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「被害報告受けてない」官房副長官 火口2キロ以内は火砕流に警戒を
2022年7月24日 22時39分 24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生したことを受けて、磯崎仁彦官房副長官は同日夜に記者会見を開き、「現時点で特段の被害の報告は受けていない」と述べた。 気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げた。会見で磯崎氏は「南岳山頂火口および昭和火口からおおむね3キロ以内、鹿児島市有村町および古里町にお住まいの皆様は、噴火に伴う大きな噴石に厳重な警戒をお願いする。おおむね2キロ以内の範囲では火砕流に警戒をしてほしい」と呼びかけた。 噴火を受けて、政府は官邸危機管理センターに官邸対策室を設置。関係省庁の局長級による緊急参集チームを招集して被害状況の把握などを進めている。磯崎氏は「引き続き被害状況の把握を進め、自治体と緊密に連携を図りながら災害応急対応に全力で取り組んでいく」と語った。 会見に先立ち、岸田文雄首相は▽早急に被害状況を把握する▽地方自治体とも緊密に連携し、人命第一の方針の下、政府一体となって登山者や住民の避難など被害防止の措置を徹底する▽火山活動の状況について観測を強化し、登山者や住民に対する適時的確な情報提供を行う――の3点を指示した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Alerte au Japon après l’éruption du volcan Sakurajima, dans le sud du pays
Capture vidéo prise par Jiji Press le 24 juillet 2022, à partir des images en direct de la caméra de surveillance de l’Agence météorologique japonaise, qui montre l’éruption du Sakurajima. – / AFP Ordre a été donné d’évacuer certaines zones d’habitation très peu peuplées de la ville de Kagoshima, dans le […]
火山物理学研究の京大名誉教授「ここ20年ではトップ3の噴火」
佐々木凌2022年7月24日 23時07分 24日夜の桜島(鹿児島県)の噴火について、石原和弘・京都大名誉教授=火山物理学=は「噴石が同程度、飛散するのは、活発だった1970~80年代ごろにはたびたびあったが、ここ20年間ではトップ3に入るくらいの大きな噴火だ」と指摘する。 ただ、1914年に桜島が大隅半島とつながった「大正噴火」のような大規模な噴火については「これまでのところ兆候は見られていない」。桜島では、18日から山体膨張を示す地殻変動が観測され、解消されていないものの、桜島全体の隆起や島全体での火山性地震の多発といった活動は見られていないという。 「危険な場所には立ち入らないのはもちろん、当面は気象庁や気象台の情報に気をつけてほしい」と話している。(佐々木凌) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【速報中】桜島で噴火、警戒レベル5 鹿児島市の33世帯に避難指示
【ライブ】桜島をとらえた朝日新聞の定点カメラからの映像 24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2・5キロに飛散しました。気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げました。現地の状況をタイムラインでお伝えします。 23:10 鹿児島市は午後10時ごろから災害対策本部会議を開き、同20分、火口から3キロ圏内にかかる同市有村町全域と古里町の一部に避難指示を発令した。対象世帯は計33世帯51人で、すでに3世帯5人が避難所の「高齢者福祉センター東桜島」に避難した。 市消防局によると、午後10時現在で被害に関する通報などは入っていない。異状がないか確認を継続するとともに、対象地区の住民に避難を呼びかけている。また、市が用意した避難用バス2台が現地に向かっており、住民らを乗せて避難所に向かう。災害対策本部会議後に取材に応じた下鶴隆央市長は「避難所も開設し、防災無線と消防団などの呼びかけもしているので、(対象地区の住民は)ぜひ避難をしてほしい。落ち着いて避難してください」と呼びかけた。 23:10 桜島のコンビニ「普段と変わらず」 桜島のフェリー乗り場に近い「ファミリーマート桜島店」(鹿児島市桜島横山町)のアルバイト二宮春樹さん(45)は、本社からの連絡で噴火警戒レベルの引き上げを知った。爆発的噴火があった24日午後8時過ぎは自宅のある鹿児島県垂水市から車で出勤する途中で、爆発の音や振動は感じなかったという。 出勤後も普段と変わった様子はなく、住民が避難や買い出しに訪れる動きも見られないが、店の前を通る国道224号は通行止めとなり、数台の車が店の駐車場に止まっていた。「桜島の噴火で避難指示が出たのは聞いたことがない。何も起きないといいですが」と話していた。 22:55 桜島の11世帯17人が避難 鹿児島市によると24日午後10時55分現在、避難所の「高齢者福祉センター東桜島」に11世帯17人が避難した。 22:50 気象庁会見「噴石に厳重な警戒を」 気象庁が記者会見し、桜島で火山活動が活発化しているとしたうえで、島南部の一部の居住地域について「大きな噴石に厳重な警戒をしてください」と呼びかけた。また、今後の降灰次第で「降雨時に土石流が発生する可能性がある」と説明した。 22:30 鹿児島市の避難指示対象は33世帯51人 鹿児島市によると、避難指示の対象は33世帯51人。高齢者福祉センター東桜島に3世帯5人がすでに避難している。 22:25 桜島内を走る国道224号、全線通行止めに 国土交通省大隅河川国道事務所は、桜島内を走る国道224号を24日午後9時半ごろから全線通行止めにした。桜島港から垂水市の桜島口までの13・5キロの区間。 22:20 避難呼びかけられた女性は様子見て自宅に戻る 桜島南側の鹿児島市古里町に住む女性は、福岡県内に住む妹から「テレビつけて」と電話を受け、桜島の爆発的噴火と噴火警戒レベルの引き上げを知ったという。 町内放送では、有村町と古里町の住民に避難するよう呼びかけられているという。女性はいったん避難のために自宅から出たが、噴石が飛んできている様子がないことから自宅に戻ったという。 22:20 高齢女性「足が悪いので迎え待つ」 鹿児島市有村町の高齢女性は、朝日新聞の電話取材に「自分は足が悪い。市の職員が迎えに来る」と話し、避難できるのを自宅で待っているという。 22:20 鹿児島市、噴火口から3キロ以内の地区に避難指示発令 鹿児島市は24日午後10時20分、桜島の南岳山頂火口から3キロ以内の有村町、古里町の一部に避難指示を発令した。 22:12 避難用のバス2台の準備 鹿児島市 鹿児島市の危機管理課によると、住民の避難用のバスを2台出す準備をしている。 22:10 避難所の関係者「住民受け入れに混乱」 桜島(鹿児島県)で爆発的な噴火が発生したことを受け、島内での避難所となっている高齢者福祉センター東桜島には、住民が避難を始めている。朝日新聞の取材に応じたセンターの関係者は「現在、情報収集や住民の受け入れに混乱している」と話した。 22:05 昭和火口から2キロの男性「特に被害は無い」 桜島の昭和火口から約2キロに住む男性(91)は朝日新聞の取材に対し、「特に被害も無いし、大きな音もない。桜島に一番近い地元で何もないのに、なぜ噴火警戒レベル5が出る状況になっているのか。まだ何も状況が分からない」と話した。 22:00 官房副長官が会見「現時点で被害報告なし」 磯崎仁彦官房副長官は記者会見を開き、「現時点で特段の被害の報告は受けていない」と述べた。 会見で磯崎氏は「南岳山頂火口および昭和火口からおおむね3キロ以内、鹿児島市有村町および古里町にお住まいの皆様は、噴火に伴う大きな噴石に厳重な警戒をお願いする。おおむね2キロ以内の範囲では火砕流に警戒をしてほしい」と呼びかけた。 磯崎氏は「引き続き被害状況の把握を進め、自治体と緊密に連携を図りながら災害応急対応に全力で取り組んでいく」とも語った。 21:30 鹿児島地方気象台、噴石の飛距離でレベル5に 鹿児島地方気象台によると、24日午後8時5分に桜島で爆発的噴火があり、噴石が火口の東2・5キロに飛んだのが監視カメラで観測された。この付近に民家はないものの、火口の南2・4キロの有村地区(鹿児島市)には民家がある。噴石が2・4キロを超えて飛んだ場合は噴火警戒レベルを5に引き上げる基準になっており、今回の判断となった。 桜島では7月18日から、じわじわと山体の膨張が観測されており、22日に1回、23日に4回の噴火が観測された。いずれも爆発的噴火ではなく通常の規模の噴火だった。この5回の噴火や今回の爆発的噴火でも山体膨張は解消しておらず、今後も爆発的噴火が起きる恐れがある。 噴石が2・5キロ以上飛んだのは、2020年6月4日の爆発的噴火以来。この時は爆発の後に噴石が確認され、その時点で爆発的噴火の恐れが低くなっていたことから、警戒レベルの引き上げはなかった。仮に爆発的噴火と同時に噴石が確認されていたら、レベル5に引き上げられる規模だったという。 […]
気象庁「同じような噴火ありえる」 大きな噴石が2.5キロ先に
吉沢英将2022年7月25日 0時37分 鹿児島県の桜島の噴火警戒レベルを3(入山規制)から5(避難)に引き上げたことを受け、気象庁は24日深夜、緊急の記者会見を開いた。5への引き上げは、大きな噴石が火口から約2・5キロに達したためだという。火山監視課の中辻剛課長は、島内で火口からおおむね3キロ以内の居住地域内では「大きな噴石に厳重な警戒を」と呼びかけた。 2007年に運用が始まった噴火警戒レベルは、火山活動の状況に応じて警戒が必要な範囲やとるべき行動を5段階で示す。危険度が最も高いレベル5が発表されたのは、2015年5月に全島民が島外に避難した鹿児島県の口永良部島での噴火以来、2度目。桜島では初めてだ。 今回の噴火は南岳山頂火口で起きた。中辻課長の説明では、桜島では、住民の避難が必要なレベル5に引き上げる判定基準の一つに「大きな噴石が火口からおおむね2・4キロを超えた場合」が挙げられる。島南部にはこの範囲に集落がある。気象庁が監視カメラの画像を解析したところ、大きな噴石が火口から東側の方向に約2・5キロ飛んだとみられ、5に引き上げた。 桜島では18日午前9時ごろから、山体の膨張を示すわずかな地殻変動が観測され、同庁では19日から「解説情報」を連日発表して周知していた。中辻課長によると、今回観測された地殻変動だけをみると、レベル5に引き上げる基準には達していなかった。 ただ、地殻変動は20日以降停滞しているが、今回の噴火でも解消されていないといい、「また同じような噴火はあるかもしれない。注意深く監視していきたい」と述べた。1914年の「大正噴火」のような大きな噴火が発生する可能性は想定していないという。 同庁は24日午後8時22分に、噴火をいち早く伝える「噴火速報」を発表したが、噴火から17分経っていた。 桜島のようにすでに噴火警報が発表されて入山が規制されている火山では、レベルの引き上げや警戒が必要な範囲の拡大を検討する規模の噴火が発生した場合に噴火速報を発表する。中辻課長は、速報まで17分かかったことについて、今回の噴火が速報の発表基準にあたるかどうか、分析や精査に時間を要したと説明した。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島・桜島で噴火、警戒レベル5「避難」 被害の情報はなし
2022年7月24日 22時12分 24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2・5キロに飛散した。気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げた。噴火警戒レベル5が出るのは、2015年5月の鹿児島県・口永良部島の噴火以来、2度目。桜島が5に引き上げられるのは初めて。 鹿児島地方気象台によると、火口の南2・4キロの鹿児島市有村町に民家があり、噴石が2・4キロを超えた場合は噴火警戒レベル5に引き上げる基準となっている。今回、2・5キロに達したことから引き上げを判断した。大きな噴石が2・5キロに達したのは、20年6月4日以来。 福岡管区気象台などによると、桜島では18日から山体膨張を示す地殻変動が起き、22日に1回、23日に4回の噴火を観測。今回の噴火で直前の山体膨張は解消されたものの、18日からの膨張は解消されておらず、今後も同規模の爆発的噴火が起きるおそれがあるという。 気象台は火口から約3キロの範囲に噴火に伴う大きな噴石が飛散する恐れがあるとして、避難を含む厳重な警戒を呼びかけている。また今回の噴火で火砕流は観測されていないが、火口から約2キロの範囲で火砕流が起きる恐れがあるとして警戒を呼びかけている。 噴火を受け、鹿児島市は桜島の高齢者福祉センター「東桜島」に避難所を設置。対岸の市街地側に設ける予定はないという。 また島内の同市有村、古里両町の一部に避難指示を検討。午後8時半時点で、被害の情報は入っていないという。 ホテル関係者「まだ灰は降ってない」 桜島の南側にあるホテルの関係者は24日午後9時10分ごろ、朝日新聞の電話取材に対し、「噴火の音は聞こえなかった。いま現在は灰は降っていない。風向きを見たら、北の霧島の方に向いていたので、うちのホテルはまだ大丈夫かなと思った。ただ噴火警戒レベルが上がったので、避難の準備をしている」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
噴火の異変、桜島の住民も気付かず「テレビで知った」「警報に驚き」
2022年7月24日 22時17分 桜島(鹿児島県)で爆発的な噴火が発生したことを受け、島内の地元住民らには不安ととまどいの声が広がった。 桜島に住む男性(59)は朝日新聞の取材に対し、「午後9時過ぎにテレビの速報で状況を知った。急に警戒レベルが上がり、驚いている。今後、どんな対策をすべきかを知りたい」。 島の南側に位置する鹿児島市東桜島町の会社員川添和善さん(63)は噴火時、島の南を走る国道224号を車で走っていたが「特に異変は感じなかった」。自宅に着いてからも特に降灰や噴石も確認できていないという。消防無線で「噴火警報が発令されたという案内はあったが、(午後9時15分時点で)避難の話はない。今のところは通常と変わりなく、警報に驚いている状態。情報を集めるしかない」。地元の消防団員だが、特に出動の要請や連絡もないという。 島内の桜島シーサイドホテルによると、噴火時には「2組計6人の宿泊者がいたが、すぐに対岸の市中心部に避難した。こんなことは初めて」と驚いた様子で話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【速報中】桜島で噴火、警戒レベル5 避難所に住民が集まり始める
24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2・5キロに飛散しました。気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げました。現地の状況をタイムラインでお伝えします。 22:25 桜島内を走る国道224号、全線通行止めに 国土交通省大隅河川国道事務所は、桜島内を走る国道224号を24日午後9時半ごろから全線通行止めにした。桜島港から垂水市の桜島口までの13・5キロの区間。 22:20 鹿児島市、噴火口から3キロ以内の地区に避難指示発令 鹿児島市は24日午後10時20分、桜島の南岳山頂火口から3キロ以内の有村町、古里町の一部に避難指示を発令した。 22:12 避難用のバス2台の準備 鹿児島市 鹿児島市の危機管理課によると、住民の避難用のバスを2台出す準備をしている。 22:10 避難所の関係者「住民受け入れに混乱」 桜島(鹿児島県)で爆発的な噴火が発生したことを受け、島内での避難所となっている高齢者福祉センター東桜島には、住民が避難を始めている。朝日新聞の取材に応じたセンターの関係者は「現在、情報収集や住民の受け入れに混乱している」と話した。 22:05 昭和火口から2キロの男性「特に被害は無い」 桜島の昭和火口から約2キロに住む男性(91)は朝日新聞の取材に対し、「特に被害も無いし、大きな音もない。桜島に一番近い地元で何もないのに、なぜ噴火警戒レベル5が出る状況になっているのか。まだ何も状況が分からない」と話した。 21:30 鹿児島地方気象台、噴石の飛距離でレベル5に 鹿児島地方気象台によると、24日午後8時5分に桜島で爆発的噴火があり、噴石が火口の東2・5キロに飛んだのが監視カメラで観測された。この付近に民家はないものの、火口の南2・4キロの有村地区(鹿児島市)には民家がある。噴石が2・4キロを超えて飛んだ場合は噴火警戒レベルを5に引き上げる基準になっており、今回の判断となった。 桜島では7月18日から、じわじわと山体の膨張が観測されており、22日に1回、23日に4回の噴火が観測された。いずれも爆発的噴火ではなく通常の規模の噴火だった。この5回の噴火や今回の爆発的噴火でも山体膨張は解消しておらず、今後も爆発的噴火が起きる恐れがある。 噴石が2・5キロ以上飛んだのは、2020年6月4日の爆発的噴火以来。この時は爆発の後に噴石が確認され、その時点で爆発的噴火の恐れが低くなっていたことから、警戒レベルの引き上げはなかった。仮に爆発的噴火と同時に噴石が確認されていたら、レベル5に引き上げられる規模だったという。(野崎健太) 20:50 鹿児島県は24日午後8時50分、災害対策本部を設置した。午後9時20分現在、人的・物的被害は確認されていないという。 20:25 鹿児島市が避難所設置 鹿児島市は24日、桜島の高齢者福祉センター東桜島(鹿児島市東桜島町)に避難所を設置する。桜島の対岸の市街地側に設置する予定はないという。 また、市役所に災害対策本部を設置し、市内の有村町と古里町の一部に避難指示を出すことを検討している。午後8時25分現在、市に被害の情報は入っていないという。 鹿児島市桜島支所(鹿児島市桜島藤野町)の夜間当直の男性は午後9時半ごろ、「噴火時は窓ガラスが少し揺れる程度で、通常の噴火だと思った。警戒レベルが上がったと聞いてびっくりした。被害情報は今のところ入っていない」と話した。(町田正聡) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル