「安倍晋三元内閣総理大臣来る!」「街頭演説会のお知らせ」。自民党系の地元議員に一斉にファクスが届いたのは、事件前日の7日午後5時過ぎだった。もともと奈良入りの予定はなく、急な日程だった。多くの聴衆が集まることが予想されるため、急きょ演説の場所も変えた。候補者の陣営から奈良県警への連絡も夕方になってから。県警本部長が警備計画を承認したのは当日の朝だった。ドタバタの背景に何があったのか。 「安倍さん、来たばかりやんか。しかもまた同じ駅か」。7日午後3時過ぎ、あるベテラン県議は思わず声を上げた。 10日に投開票を迎える参院選で再選を目指す自民の佐藤啓氏の事務所にたまたま立ち寄り、議員に送る前のファクスを見た。 安倍氏は事件10日前の6月… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東大推薦入試に続々合格 都立日比谷が始めた新たな探究
大学入試の学校推薦型選抜と総合型選抜の出願が、秋から始まります。知識偏重ではない授業や入試への転換が叫ばれる中、高校時代の学びや活動の履歴で評価する入試の募集枠は年々広がってきています。こうしたなか、東京大学の推薦入試と京都大学の特色入試で合格者を続々と出している学校はどんな教育をしているのでしょうか。校長に聞く5回シリーズの2回目は、東京都立日比谷高校です。 東京都立日比谷高校・梅原章司校長 2016年度入試から始まった東大の学校推薦型選抜で、毎年合格者を出しています。今年合格した2人の女子生徒は、どちらも理系でした。 本校は、先進的な理数教育を文部科学省が支援する「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されています。2人のうち1人は、そのSSHの授業でおこなった生物系の研究の実績を携えて出願し、理学部に合格しました。 記事後半では、データサイエンスの要素を盛り込んだ日比谷高校の新たな取り組みを紹介します。 もう1人は高1の時に英語の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
一審判決の懲役12年は「重すぎる」 吹田の交番襲撃、弁護側が主張
松浦祥子2022年7月27日 20時30分 大阪府吹田市の交番で2019年、警察官が刃物で刺されて拳銃を奪われた事件で、強盗殺人未遂などの罪に問われた無職飯森裕次郎被告(36)の控訴審第1回公判が27日、大阪高裁であった。弁護側は、被告の責任能力を限定的に認めた一審判決は誤りで、懲役12年とした量刑も重すぎて不当だと訴えた。検察側は控訴の棄却を求めた。 一審・大阪地裁判決によると、被告は19年6月、大阪府警吹田署の千里山交番に虚偽の通報をし、交番から現場に向かおうとした警察官の胸などを出刃包丁で複数回突き刺して殺害しようとしたほか、実弾5発入りの拳銃を奪った。 一審判決は、被告には当時、幻聴などの症状があったが「善悪を判断し、行動を制御する能力が全くない状態ではなかった」と認定した。(松浦祥子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
1歳4カ月の三男死亡の保護責任者遺棄致死事件 母親の控訴を棄却
中山直樹2022年7月27日 20時47分 福岡県田川市で2018年、重度の低栄養状態だった1歳4カ月の三男に必要な治療を受けさせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の常慶(じょうけい)藍被告(27)の控訴審で、福岡高裁(松田俊哉裁判長)は27日、懲役8年とした一審・福岡地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。 高裁判決によると、常慶被告は父親の雅則被告(27)=同罪などで起訴=と共謀し、三男唯雅(ゆいが)ちゃんが18年10月下旬以降、低栄養状態に陥った上で腕や足を骨折し、父親にエアソフトガンで撃たれた傷で肺感染症も発症したのに病院に連れて行かず、同年12月1日に自宅で急性呼吸不全で死亡させた。 弁護側は、常慶被告に軽度の知的障害がある影響で、唯雅ちゃんに保護が必要だと気づかなかったと改めて主張したが、松田裁判長は、他の子どもの発熱時には病院に連れて行った点などから「認知能力が日常生活に支障を来すほど低下していたわけではない」とし、「一審には審理不尽や不合理な点はない」と結論づけた。(中山直樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市役所を足早に去った匿名の女性 手渡した箱を明けるとそこには…
郷土愛にあふれる、マスク姿の女性は一体誰なのか――。鹿児島県阿久根市が27日、匿名で1千万円の寄付があったと発表した。 「ご用件をうかがいましょうか」。26日午前9時ごろ、市役所を訪れた女性に、市民環境課職員がこう声をかけた。 女性は、「この箱を市長様にお渡しいただき、阿久根市のためにお使い下さい」と言い残し、早足で去っていった。マスク姿で、名前などは確認できなかった。 職員が手渡されたのは、ピン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トシくんは「2度殺された」 赤木雅子さんの本人尋問、主なやり取り
学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(51)が財務省元理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に損害賠償を求めた訴訟が27日、大阪地裁で結審した。この日は雅子さんへの本人尋問があり、原告側代理人からの質問に答えた。被告側と裁判官は質問しなかった。主なやり取りは次の通り。 ――あなたが俊夫さんと付き合うようになった決め手は 誠実な人で、明るくて活発な人だったことです。笑い声が印象的でした。 ――俊夫さんが仕事を嫌がったことは ほぼなくて、仕事を楽しんでいる感じがしました。 ――俊夫さんの性格は 仕事が大好きな人。近所の人に「僕の雇用主は国民なんだ」と言っていて、国民のために仕事ができることに誇りを持っていたと思います。 ――結婚生活はどうでしたか 普通の生活だったけど、毎日充実していて、こんなことになるなんて思っていなかったです。 ――改ざんの指示があった2017年2月26日のことを教えてください 岡山の母が遊びに来ていたので、梅を見に行っていました。(近畿財務局の)上司から電話があり、「困っているので助けにいく」と言っていたので送り出しました。 (俊夫さんは、上司に対し)涙を流して「(改ざんを)してはいけない」と訴えたそうです。 ――改ざんは、俊夫さんにと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
桜島の噴火警戒レベルを引き下げ 鹿児島市が避難指示を解除
伊藤隆太郎、加治隼人2022年7月27日 23時34分 福岡管区気象台は27日午後8時、鹿児島県・桜島の噴火警戒レベルを5(避難)から3(入山規制)に引き下げた。24日夜に南岳の山頂火口から大きな噴石が約2・5キロ近く飛散する爆発的噴火が発生し、最も高いレベルの警戒態勢が取られたが、その後は2キロを超える範囲に影響する噴火の可能性は低くなったと判断した。 気象台によると、26日から27日にかけても爆発や噴火が時々発生し、噴煙が最高2・2キロまで上がった。だが噴石の飛散は最大1・1キロにとどまり、噴火の兆候となる山体の膨張もおおむね止まったという。 ただし南岳山頂火口や昭和火口から2キロ以内では引きつづき大きな噴石や火砕流への警戒が必要なほか、風下側では小さな噴石が風に流される恐れもあり、注意を呼びかけている。 引き下げを受けて鹿児島市は27日午後8時25分、火口から3キロ圏内の有村町と古里町の一部(計33世帯51人)に出していた避難指示を解除した。(伊藤隆太郎、加治隼人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駐輪場に軽乗用車突っ込み小学生2人死傷、運転手も死亡 徳之島
加治隼人2022年7月27日 23時45分 27日午後1時過ぎ、鹿児島県徳之島町亀徳の町営住宅で「自転車置き場に車が突っ込んでいる」と、近くの住人から110番通報があった。 県警徳之島署によると、同町母間の職業不詳、兼田秀夫さん(82)運転の軽乗用車が住宅の敷地内に入り、駐輪場のコンクリートの壁にぶつかった状態で止まっていたという。兼田さんは胸などを強く打ち間もなく死亡した。 小学生2人が巻き込まれ、この住宅に住む加納碧士(あおし)さん(7)がはねられて病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。もう1人の男児も打撲などのけがを負った。2人は現場付近で遊んでいたとみられるという。(加治隼人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
担任に「日本手話」が通じない ろう学校の小3男児が北海道を提訴
幼いころから使い慣れた「日本手話」による授業を受けられず、憲法で保障された「ひとしく教育を受ける権利」を侵害されたとして、北海道札幌聾(ろう)学校(札幌市)の小学部3年の男子児童が27日、道に慰謝料など550万円の支払いを求める訴訟を札幌地裁に起こした。 訴状などによると、日本手話は文法体系が日本語とは異なり、主にろう者同士が使っている。これとは別に、日本語の文法に合わせて単語ごとに手の動きを当てはめた「日本語対応手話」があり、一般的な手話通訳に使われている。単語の手の動きは基本的に同じだが、ろう者の中には日本語対応手話を理解できない人もいるという。 原告の男児は先天性の聴覚障害があり、日本手話を第一言語として育った。同校では日本手話を主なコミュニケーションの手段とする学級で学ぶ。2年時までは日本手話ができる担任がいたが、今年度の担任は日本手話がほとんどできず、日本語対応手話や身ぶりによって指導しているという。男児は教員の問いかけの意味が理解できず、授業を欠席している。 原告側は5月、学校側に改善を求めたが、一部の授業で日本手話のできる補助教員を担任の通訳として配置しただけで、担任と直接会話できない状態が続いているという。 同校によると、小学部の児童は計38人。うち日本手話で学ぶ児童は15人で、うち3年生は原告の男児1人。道は「訴状が届いていないので、コメントを差し控える」としている。 男児の母親がオンラインで会見 提訴後、男児の30代の母親… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤木雅子さん「真実を知りたい」 森友文書改ざん訴訟、11月判決へ
学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(51)が財務省元理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に損害賠償を求めた訴訟が27日、大阪地裁で結審した。雅子さんはこの日の本人尋問で、自死の原因や改ざんの経過について改めて「私は真実を知りたい」と訴えた。判決は11月25日に言い渡される。 本人尋問は、雅子さんが自身の代理人弁護士の質問に答える形で、約45分間にわたって行われた。 雅子さんは、改ざん以前の俊夫さんについて「よく笑う人だった」「『僕の雇用主は国民』と話し、仕事に誇りを持っていた」と振り返った。改ざんを指示された翌月ごろから笑わなくなり、「内閣が吹っ飛ぶようなことをさせられた」と泣き崩れることもあったとし「(改ざんは)恥ずかしいことだったんだと思います」と指摘。夫妻のケンカも増え、「地獄のような日々で、私も生きているのがつらくなった」と述べた。 国有地売却では値引きが行われ、安倍晋三元首相は当時、妻昭恵氏と森友学園の関係を踏まえ、国会で野党から追及された。 雅子さんは本人尋問で、「安倍さんが国会で発言されたことが原因で改ざんがされた」との見方を示し、昭恵氏や佐川氏が改ざんの経緯などを明らかにすべきだと訴えた。訴訟で佐川氏の尋問を求めたが、退けられており「佐川さんに一度くらい法廷に来て、話してほしかった」とも述べた。 被告側と裁判官からの質問は… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル