2022年7月26日 13時34分(2022年7月27日 0時17分更新) 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之元理事(78)が代表を務めるコンサルタント会社が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」(横浜市)から計約4500万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は26日、受託収賄の疑いで高橋元理事の会社兼自宅などを捜索した。関係先として広告大手「電通」の本社(東京都港区)も捜索した。 関係者によると、高橋元理事が代表の「コモンズ」(東京都世田谷区)は2017年秋にAOKIとコンサル契約を締結。月100万円を基本とし、21年夏の大会閉幕までに計約4500万円を受領したという。 特捜部は、高橋元理事が理事の職務に関してAOKI側から依頼を受け、コンサル料の名目で賄賂を受け取った疑いがあるとみて、強制捜査に踏み切った。 高橋元理事は電通の専務や顧問を歴任。スポーツビジネスに長く携わり、幅広い人脈があった。電通を退職後の14年から22年まで組織委理事を務めた。 電通は14年、組織委からスポンサー選定を取りまとめる専任代理店に指名された。組織委には、公式ライセンス商品の販売などを担当するマーケティング局長をはじめ、電通から多くの社員も出向していた。 AOKIは18年にスポンサーの一つ「オフィシャルサポーター」に選ばれ、五輪エンブレムを使った一般向けスーツなどの公式ライセンス商品を販売した。 高橋元理事は朝日新聞の取材に、受領した資金は「五輪とは関係ない。働きかけはしていない」と強調した。AOKIの青木拡憲(ひろのり)前会長(83)は特捜部の任意聴取に、電通で培った元理事の人脈に「期待」して資金提供したと説明し、賄賂性は否定したという。 電通は「捜査に全面的に協力する」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡・中間市の園バス5歳児熱中症死から1年 遺族の癒えぬ胸の内
安斎耕一、板倉大地2022年7月26日 21時07分 福岡県中間市の双葉保育園で昨年7月、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5)が送迎バス内に取り残され、熱中症で死亡した事故から29日で1年となる。命日を前に26日、冬生ちゃんの遺族が報道陣の取材に応じ、いまも癒えぬ苦しい胸の内を明かした。 「1年経ったけど、冬生ちゃんに会いたくて仕方がないです」。好きだった果物やゼリー、ぬいぐるみなどが供えられた仏壇に手を合わせた母親(38)は、涙をにじませながらこう語りかけた。祖父(69)は「同じくらいの子を見ると『生きていたら、このくらいかわいかっただろうな』と思う。なぜこんなことが起きたのか。1年経っても考えている」と話した。 この事故で福岡地検は、当時の園長だった浦上陽子前園長(45)と、園児を降車させる係だった女性保育士(59)の両被告を、3月31日付で福岡地裁に業務上過失致死罪で在宅起訴している。 起訴状などによると、2人は昨年7月29日朝、園児7人が乗った送迎バスが保育園に到着した際、泣いていた園児をあやすのに気をとられ、冬生ちゃんを残して施錠。炎天下のバスの中に同日午後5時すぎまで放置し、熱中症で死亡させたとされる。 刑事裁判は今秋に始まる見込み。祖父は、当時何が起き、孫はなぜ命を落とすことになったのか、前園長らから改めて詳しく聞きたいと願っている。「罪を重くしてもらいたい。事故は絶対繰り返して欲しくない。冬生が最後の犠牲者に、と思っている」と語った。行政に対しては、再発防止のために「点呼など(保育施設向けの)ルールをつくって、それを常に守っているか確認してほしい」と求めた。(安斎耕一、板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐賀空港へのオスプレイ配備計画 防衛省の条件提示に漁協納得せず
佐賀空港への陸上自衛隊のオスプレイ配備計画をめぐり、防衛省は26日、駐屯地建設予定地の地権者が所属する佐賀県有明海漁協(佐賀市)に対し、漁協が求める3条件について回答した。漁協は排水対策に納得せず、再検討を求めた。 佐賀空港へのオスプレイ配備をめぐっては、県が漁協と交わした、自衛隊との空港共用を否定する県公害防止協定の関連文書を見直す必要がある。漁協は見直す条件として、①駐屯地建設に伴う排水対策②土地買収の概算額③駐屯地西側の土地取得の考え方――について防衛省に情報提供を要求。漁協は回答に漁協内での了解が得られれば、見直しを受け入れる方針を昨年11月に決めた。 防衛省は26日、漁協内で行われた非公開の会合で、3条件について回答した。 会合後、記者団の取材に応じ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元組織委理事・電通を捜索 東京地検、五輪めぐる受託収賄容疑
2022年7月26日 13時34分(2022年7月27日 0時17分更新) 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之元理事(78)が代表を務めるコンサルタント会社が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」(横浜市)から計約4500万円を受け取った問題で、東京地検特捜部は26日、受託収賄の疑いで高橋元理事の会社兼自宅などを捜索した。関係先として広告大手「電通」の本社(東京都港区)も捜索した。 関係者によると、高橋元理事が代表の「コモンズ」(東京都世田谷区)は2017年秋にAOKIとコンサル契約を締結。月100万円を基本とし、21年夏の大会閉幕までに計約4500万円を受領したという。 特捜部は、高橋元理事が理事の職務に関してAOKI側から依頼を受け、コンサル料の名目で賄賂を受け取った疑いがあるとみて、強制捜査に踏み切った。 高橋元理事は電通の専務や顧問を歴任。スポーツビジネスに長く携わり、幅広い人脈があった。電通を退職後の14年から22年まで組織委理事を務めた。 電通は14年、組織委からスポンサー選定を取りまとめる専任代理店に指名された。組織委には、公式ライセンス商品の販売などを担当するマーケティング局長をはじめ、電通から多くの社員も出向していた。 AOKIは18年にスポンサーの一つ「オフィシャルサポーター」に選ばれ、五輪エンブレムを使った一般向けスーツなどの公式ライセンス商品を販売した。 高橋元理事は朝日新聞の取材に、受領した資金は「五輪とは関係ない。働きかけはしていない」と強調した。AOKIの青木拡憲(ひろのり)前会長(83)は特捜部の任意聴取に、電通で培った元理事の人脈に「期待」して資金提供したと説明し、賄賂性は否定したという。 電通は「捜査に全面的に協力する」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
加藤死刑囚が後悔する社会になれたか 中島岳志・東工大教授の問い
秋葉原事件が社会に問いかけたものは何だったのか。中島岳志・東京工業大教授(政治学)は、一審公判のほとんどを傍聴し、加藤智大死刑囚の友人や職場の同僚などにも取材して「秋葉原事件―加藤智大の軌跡」を著した。死刑執行を受けて、話を聞いた。 安倍晋三元首相の殺害事件があったばかりのタイミングでの執行に驚いた。僕は二つの事件はつながっていると考えているからだ。 彼の歩みをたどり、彼の友人もよく知っている。その彼が命を落としたのだと思うと、やりきれない気持ちもある。 何度か面会を申し込んだが、会えないままこの日を迎えてしまった。 どの事件もそうだが、ひとつの原因に還元するのは難しい。 今回の事件では、母親の育児が厳しすぎて、加藤君は「嫌だ」という意思を、態度や行動で伝えるようになった。 居場所だったネット掲示板でなりすましが現れ、管理人が適切に対応してくれず、それが嫌だと示すのに事件を起こした。これが彼のストーリーだった。 秋葉原事件からつながっている だが親の教育に行き過ぎがあ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ソーシャルレンディングのマネオに6億円賠償判決 別訴訟と違う判断
ネット上で事業資金を集めるソーシャルレンディング大手「maneoマーケット」(マネオ、東京)に対し、うその説明で出資を募られて損害が出たとして、投資した109の個人や法人が損害賠償を求めた集団訴訟の判決が22日、東京地裁であった。伊藤正晴裁判長は「出資金の使途の虚偽表示があった」と認め、全員に計約6億円を支払うようマネオに命じた。 別の投資家らが起こした訴訟では同地裁の別の裁判体が4月、「虚偽とは言えない」として請求を棄却しており、結論が分かれた。 マネオは2016年以降、自然エネルギー開発の名目で出資を募ったが、一部が募集時とは別の目的に使われ、金融庁から行政処分を受けた。 今回の判決は、出資先で資金の分別管理がされておらず、虚偽表示になっていたと認定。マネオには「管理状況を確認すべき注意義務があった」とした。ただ、故意ではなく、賠償すべき額は投資家らに生じた損害の半分と判断した。(田中恭太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡・中間市の園バス5歳児熱中症死から1年 遺族の癒えぬ胸の内
安斎耕一、板倉大地2022年7月26日 21時07分 福岡県中間市の双葉保育園で昨年7月、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5)が送迎バス内に取り残され、熱中症で死亡した事故から29日で1年となる。命日を前に26日、冬生ちゃんの遺族が報道陣の取材に応じ、いまも癒えぬ苦しい胸の内を明かした。 「1年経ったけど、冬生ちゃんに会いたくて仕方がないです」。好きだった果物やゼリー、ぬいぐるみなどが供えられた仏壇に手を合わせた母親(38)は、涙をにじませながらこう語りかけた。祖父(69)は「同じくらいの子を見ると『生きていたら、このくらいかわいかっただろうな』と思う。なぜこんなことが起きたのか。1年経っても考えている」と話した。 この事故で福岡地検は、当時の園長だった浦上陽子前園長(45)と、園児を降車させる係だった女性保育士(59)の両被告を、3月31日付で福岡地裁に業務上過失致死罪で在宅起訴している。 起訴状などによると、2人は昨年7月29日朝、園児7人が乗った送迎バスが保育園に到着した際、泣いていた園児をあやすのに気をとられ、冬生ちゃんを残して施錠。炎天下のバスの中に同日午後5時すぎまで放置し、熱中症で死亡させたとされる。 刑事裁判は今秋に始まる見込み。祖父は、当時何が起き、孫はなぜ命を落とすことになったのか、前園長らから改めて詳しく聞きたいと願っている。「罪を重くしてもらいたい。事故は絶対繰り返して欲しくない。冬生が最後の犠牲者に、と思っている」と語った。行政に対しては、再発防止のために「点呼など(保育施設向けの)ルールをつくって、それを常に守っているか確認してほしい」と求めた。(安斎耕一、板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
機動隊員の男性巡査が飲酒運転の疑い 「1人で飲んだ」 福岡県警
古畑航希2022年7月26日 17時57分 福岡県警第1機動隊の20代の男性巡査が酒を飲んで車を運転したとして、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで県警から任意で取り調べを受けていることが26日、捜査関係者への取材でわかった。容疑を認めているという。 捜査関係者によると、25日未明、福岡市東区の交差点で、「道路に止まったままの車がある」と、通行人から110番通報があった。その後、車は交差点から移動し、東区に隣接する同県粕屋町の飲食店の駐車場で発見された。 この車の運転席で寝ていた男性巡査の呼気から、基準値の2倍を超えるアルコールが検出された。男性巡査は、1人で酒を飲んでいたと説明。その後、車を運転したとみられるという。 県警監察官室は「現在調査中であり、調査結果を踏まえて厳正に対処する」としている。 第1機動隊では、別の20代の男性巡査についても今月、飲食店で女性客の顔を平手打ちしたとして、県警が暴行容疑で任意で捜査している。(古畑航希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自分探しの旅、ぼくはあの月に誓った 「有機農業を広げるんだ」と
■カンサイのカイシャ ここがオモロイ! 自分探しの旅。それは、未来あふれる若者の特権です。京都市に「坂ノ途中」という会社があります。13年前に起業した社長の小野邦彦さん(38)は大学生時代、リュックひとつでその旅に出ました。そして、自分は何をしたいのかを見つけました。彼の旅を目撃しましたよね、お月さま? わたくしは夜空に輝く月。小野さんのことは覚えています。あれは17年前。小野さんはリュックひとつ。スタートは中国の上海。バスや鉄道、時にはヒッチハイクで西へ、の旅が始まったのです。 「僕は奈良県の斑鳩、法隆寺の近くで生まれた。4人きょうだいの末っ子。山村出身の母は自然が好きで、畑で野菜をつくり、家計の足しにした。僕はその姿を見ていた」 「高校生になった僕は、遊ぶ金ほしさにバイトざんまい。一緒に働く大人たちが楽しくなさそうに見えた。大人になったら大変だ、社会に出るタイミングを遅らせようと大学へ。大学生活もバイトばかり。自分は何をしたいんや? 僕は休学して旅に出た」 旅に出た小野さんの姿を、月からの目線で追います。 カネはないけど、時間はある 旅の小野さん。カネはないけ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍氏銃撃現場、花壇にする案も 奈良市長「歴史的事件として記録」
富岡万葉、伊藤誠2022年7月26日 18時16分 安倍晋三元首相が奈良市で銃で撃たれて殺害された事件で、仲川げん市長は26日、記者会見で、現場付近で事件をどう記録していくかについて検討しているとし「8、9月中にはある程度答えを出す」と述べた。 事件は、近鉄・大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅北口前で起きた。元首相は、交差点内のガードレールで囲まれたエリア内で街頭演説中に銃撃された。 市は、このエリアを道路の一部とするなど駅前一帯の整備工事を今年度末に完成させる予定。仲川市長はこれまでの取材に対し、現場付近について「歴史的な事件が起きた場所として記録することは必要」とし、現場の地面を保存したり、花壇にしたりする方法などを例示し「基本的には道路工事の範囲でやれるものはやる」としていた。 仲川市長は「何も残さないでほしいという意見もある。いろんな人の意見を聴きながら進めたい」とし、有識者らを交えた組織で議論を進める意向だ。(富岡万葉、伊藤誠) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル