コロナ禍でテレワークが普及する中、茨城県が移住先の一つとして注目を集めている。マンガ「だっぺ帝国の逆襲」(小学館)を監修し、茨城のPRを担ってきたライターの青木智也さんは「ついに茨城の時代が来たか」と語る。 茨城県出身の青木さんは、同県常総市在住。著書「いばらぎじゃなくていばらき」(茨城新聞社)やWEBサイト「茨城王(イバラキング)」で故郷の魅力を発信してきた。 「だっぺ帝国の逆襲」は、ブランド総合研究所が毎年、発表する47都道府県魅力度ランキングで2013年から7年連続最下位の茨城県が、最下位を脱出するために奮闘するという物語だ。 「茨城は住みやすいので、ランキングは真ん中ぐらいかと思っていたが、最下位と聞いてびっくりした」と青木さん。 魅力度ランキングで7年連続最下位を逆手に その茨城県がいま、移住先として人気を呼んでいることを総務省のデータが示す。 21年の住民基本台帳人口移動報告によると、47都道府県で転入者が転出者を上回る転入超過となったのは、わずか10都府県だった。 トップは神奈川県(3万1844人)、2位は埼玉県、3位は千葉県と首都圏勢が占めた。ただ、特筆は茨城県が7位(2029人)、山梨が9位、群馬が10位と周辺県が初のトップ10入りを果たしたことだ。 中でも茨城県は前年と比べて転入者数が最も増えた県で、全国トップの3501人だった。2位は埼玉県、3位は神奈川県と続く。 また、総務省は各都道府県の転入超過者数をその年の10月1日時点の人口で割って100倍した「転入超過率」を翌年4月末に算出している。これは「移住の重要な目安」(総務省)とされ、いわば、「リアル移住ランキング」と言える。 この転入超過率でも茨城県は6位に躍進し、8位の大阪府、9位の東京都より上位となった。 昨年11月、横浜市のマンションから茨城県笠間市にある夫の実家へ移住した48歳の女性は、「夫の会社がリモート勤務できるようになり、移住できた。家も広くなり、車で動く生活にも慣れた」と語る。 青木さんは「テレビで魅力度ランキング7年連続最下位というネタがいじられるようになり、逆に知名度が全国区になった」と分析している。(森下香枝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2カ月の子どもを冷蔵庫閉じ込め、父親に罰金刑「暴行の故意あった」
森下裕介2022年7月26日 7時19分 生後2カ月の次男を冷蔵庫や冷凍庫に入れたとして、暴行の罪に問われた大阪市東住吉区の会社員西岡竜司被告(43)の判決が25日、大阪地裁であった。大久保優子裁判官は「被害者を守るべき立場にありながら、一人の人間であることを無視した身勝手な犯行だ」として、求刑通り罰金30万円を言い渡した。 判決によると、西岡被告は昨年4月、旅行先の福岡市早良区内のホテルの部屋で、次男を冷蔵庫や冷凍庫に入れて扉を閉めた。 弁護側は、次男の体の小ささを写真に収める目的だったとして無罪を主張していた。しかし、大久保裁判官は、乳児は体温調節の機能が未発達で、「低体温症や風邪になる危険性がある」と指摘。また、乳児は冷たい飲み物でも体調を崩す恐れがあることを西岡被告が知っていたとして、「暴行の故意があった」と認定した。(森下裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保育、継続のためにどうするか…悩み抱える現場、第7波への対応は
子どもたちが過ごす保育園などにも「第7波」の感染拡大の影響が及んでいる。社会経済活動などに配慮し、濃厚接触者を特定しないとする自治体があるなか、園の関係者は運営の継続と感染防止対策とのはざまで頭を悩ませている。 「園児が1人でお昼寝している部屋もある。今月初めは普通の保育園だったのに……」 東京都葛飾区にある「キャンディパーク保育園」では新型コロナの感染者が続出し、園内の風景が一変。武藤大助園長は、あまりの変わりようを嘆いた。 区内の4園で計195人の園児を預かっている。今月11日から22日までの2週間足らずで園児26人、保育士14人の感染が判明した。特に感染者が多かった2園は19日、休園に追い込まれた。 同園では保育士の感染が判明した場合、濃厚接触者となる園児を特定し、登園を控えてもらっている。11~22日に濃厚接触者となった園児は約60人だ。ただ、「濃厚接触者の特定をやめれば、さらに園の運営は苦しくなるだろう」と武藤さんは話す。 保育園の維持に欠かせないのは、保育士だ。園児の人数に応じ、国や自治体が求める保育士の人数を配置しなければならない。保育士が感染したうえ、濃厚接触者が特定されずに登園を控える園児が少なくなれば、保育士不足に陥って休園せざるを得なくなる――というのが武藤さんが抱く不安だ。 「もともと園児と保育士が近距離で触れ合う保育園では、感染が広がりやすい。感染が拡大しているときに、濃厚接触者の特定をやめるべきではない」と訴える。 自治体によっては、保育園などでの濃厚接触者を特定しない方針を打ち出している。千葉県は21日、感染者が確認された際の保健所による濃厚接触者の特定について、保育所(保育園)や幼稚園などでは実施しないと発表。感染者との接触を理由に園児が登園できないと医療従事者を含む保護者の就労が制約されることがあるため、「社会経済活動への影響を小さくできる」(熊谷俊人知事)などとした。 「きょうだいが陽性だが無症状、預かってほしい」 一方、こうした動きに対し… この記事は有料会員記事です。残り1512文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
精神状態「量刑判断に響く」 襲撃容疑者の鑑定留置、検察の狙いとは
安倍晋三元首相(67)が街頭演説中に銃で撃たれて殺害された事件で、殺人容疑で送検された無職の山上徹也容疑者(41)の鑑定留置が25日、始まった。容疑者はこれまでの調べに対し、母親の献金で家族が生活苦に陥ったとして、宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」への恨みを語った。その恨みの矛先がどうして安倍氏に向かったのか。なぜ銃を使うことを思いついたのか。今後想定される裁判員裁判では、事件に至る山上容疑者の精神状態が争点の一つになるとみられる。 安倍晋三元首相(67)が奈良市で銃で撃たれて殺害された事件で、奈良地検は25日、無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の鑑定留置を始める。期間は11月29日までの約4カ月間。鑑定留置とは何か、刑事責任能力はどう判断されるのか、専門家に聞いた。 精神科医が担当、面接重ね判断 刑事訴訟法に基づく手続きで… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SNSで知り合った高校生にわいせつ容疑 群馬県警の巡査長逮捕
村上潤治、杉浦達朗2022年7月25日 19時11分 SNSで知り合った少女にわいせつな行為をしたとして、神奈川県警は25日、群馬県警前橋東署地域課の巡査長、藤間大介容疑者(29)=前橋市南町1丁目=を埼玉県青少年健全育成条例違反(淫行)の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認め、「17歳と知っていた。性的欲求を満たすためだった」と話しているという。 逮捕容疑は6月18日午後、岩手県奥州市の高校生(17)が18歳未満と知りながら、埼玉県熊谷市の2カ所のラブホテルでみだらな行為をしたというもの。少年捜査課によると、昨年11月にSNSで知り合い、警察官と名乗った上で、少女が埼玉県に来た際、ホテルに誘ったという。この日は休みで、金銭のやりとりはないという。 神奈川県警は6月、同容疑者が神奈川県内で別の少女にわいせつ行為をした疑いがあるとして、同容疑者宅を家宅捜索。押収したスマートフォンなどから、岩手の少女へのわいせつ容疑が発覚したという。 群馬県警の瀧川和典首席監察官は「現職の警察官が逮捕されたことは極めて遺憾。当該職員に対しては捜査及び調査結果を踏まえ、厳正に対処して参る所存です」とコメントした。(村上潤治、杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
やまゆり園事件6年目の朝、戻らぬ娘へ送る花火「私にできることは」
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら45人が殺傷された事件から、26日で6年になる。今春、園に設置された石碑には、遺族有志の願いが刻まれている。誰にでも優しく、誰もが安心して心穏やかに過ごせる社会に――。犠牲になった美帆さん(当時19)の母親は、碑文の原案の一つを作った。思い出すのはつらくても、忘れてほしくないから。 津久井やまゆり園の入所者ら殺傷事件 2016年7月26日未明、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の入所者19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負った。殺人罪などに問われた元職員の植松聖(さとし)死刑囚(32)が死刑判決を受け確定したが、今年4月に植松死刑囚側が再審請求した。確定判決は「重度障害者を殺害すれば不幸が減る」などと考えたことが動機と認定した。 「やっと肩の荷が下りたかな」。68回目の月命日となった3月26日。事件後に建て替えられた園の広場に石碑が設置され、美帆さんの母親は取材に声を震わせた。2020年3月に元職員の植松聖死刑囚(32)の死刑判決が確定した後、遺族有志が10回ほど集まり、母親や他の遺族、代理人弁護士らが持ち寄った原案を1年以上かけて推敲(すいこう)してきた。 石碑に刻む言葉は重い。あまりに凄惨(せいさん)な事件の中身と、差別的な犯行動機をどこまで具体的に書くか。どうすれば事件を知らない人の心にも響くのか。家族を失った悲しみは同じでも、遺族の考え方はそれぞれ。事件を忘れたい人もいる。母親は裁判が終わってもなお事件と向き合い、原稿用紙に向かった。 「人生のすべて」 突然、帰らぬ存在に 〈幸せな日常や何気ない日常… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪に戻ってきた「打ちま~しょ」 3年ぶり天神祭「陸渡御」
日本三大祭りの一つ、天神祭が25日、本宮を迎え、大阪市内中心部をみこしなどの行列が練り歩く「陸渡御(りくとぎょ)」が3年ぶりに行われた。 「陸渡御」は例年3千人が参列するが、新型コロナウイルスの感染防止で、約1100人に縮小された。みこしや催太鼓(もよおしだいこ)、170年ぶりに新調されただんじりなどが次々と大阪天満宮(大阪市北区)を出発し、街中に「打ちま~しょ」で始まる大阪締めの声が響いた。 天神祭は大阪天満宮の祭りで… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「LGBT差別冊子」の内容否定して 自民に5万筆の抗議署名
杉原里美2022年7月25日 21時13分 自民党の衆参議員が参加した「神道政治連盟国会議員懇談会」の会合で、「(同性愛は)後天的な精神の障害、または依存症」などと書かれた冊子が配布された問題で、性的少数者や支援者らの有志が、冊子の内容を否定して差別をなくす姿勢を示すことなどを求める約5万1500筆の署名を、自民党と同懇談会に郵送した。 この署名は、性的少数者や支援者らでつくる「LGBT差別冊子の対応を求める有志の会」が今月2日からインターネットで集めた。同会は25日に東京都内で記者会見を開き、性的少数者を支援する団体「fair」代表理事の松岡宗嗣(そうし)さん(27)が「明確に差別的な言説で、言語道断」と冊子の内容を批判した。 冊子は6月13日に東京都内のホテルであった会合で配られた。大学教授の講演の内容が掲載され、「(同性愛は)回復治療や宗教的信仰によって変化する」「LGBTの自殺率が高いのは社会の差別が原因ではなく、LGBTの人自身の悩みが自殺につながる」という趣旨の記述があった。 冊子をめぐっては今月4日、性的少数者ら約1千人が自民党本部前で抗議デモを行っている。(杉原里美) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
解散のあきる野市議選、立候補した前職全員が当選 再び不信任決議へ
介護老人福祉施設の誘致の進め方など政治姿勢をめぐって、東京都あきる野市議会が村木英幸市長(65)に対し不信任議決し、村木市長が市議会を解散したことに伴う市議選(定数21)が24日投開票された。立候補した24人のうち、前職19人全員と新顔2人が当選した。当日有権者数は6万6586人。 新議員は28日の議会で改めて村木市長の不信任決議を出し、審議する。決議は可決される見通し。村木市長は失職となり、50日以内に市長選が行われることになりそうだ。 選挙戦で候補者は支持者に解散に至った理由を説明したうえで、実績や政策を訴えてきた。今回の市議選の投票率は46・07%だった。昨年6月に続く市議選だけに前回の50・01%より3・94ポイント下がった。複数の候補者によると、「なぜ解散なのか理解していない市民も多かった」という。 市議会は解散前、不信任決議… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
噴火警戒レベル5の桜島 急な知らせに住民動揺「情報分からず避難」
全国有数の活火山である桜島(鹿児島市)で、噴火警戒レベルが最も高い5(避難)に初めて引き上げられた。24日夜の爆発で大きな噴石が火口から約2・5キロまで飛散。気象庁は、民家がある鹿児島市有村町と古里町の一部を含む3キロ圏に厳重な警戒を呼びかけている。避難した住民らは戸惑いと不安を口にした。 気象庁によると、桜島では18日午前から山体膨張を示すわずかな地殻変動が観測されていた。今回の爆発で、約1時間前からみられた膨張は収縮したが、18日から続く膨張は解消されていない。膨張はほぼ停滞し、より規模の大きな噴火の兆候は今のところないという。 噴石が2・5キロ飛んだのは火口の東側で、民家がある南側に直接危険は及んでいないが、桜島では2・4キロを超えると方向にかかわらずレベル5に上げるルールになっている。噴石が2・4キロを超えたのは2020年6月4日以来。この時は判明したのが数日後で、噴火のおそれが低くなっていたためレベルを上げなかった。 避難指示が出たのは、桜島の全約1750世帯3400人のうち、火口から3キロ圏にかかる33世帯51人。市が島内に開設した避難所には、25日朝の時点で23世帯33人が身を寄せた。桜島と鹿児島市街地を結ぶフェリーは通常運航している。 島内で観測を続ける京都大火山活動研究センター(鹿児島市)の井口正人センター長は「桜島としてはよくある噴火。地殻変動はごく小さく、1914年の『大正噴火』級の大規模噴火にはつながらない。噴石が2・5キロを超えた噴火の記録は過去67年間で20回ほどあり、70~80年代に多かった。2007年の警戒レベル導入以降は比較的活動が落ちていたが、桜島は本来こうした噴火を起こす非常に活発な火山だと認識することが必要だ」と話す。(安田朋起) ◇ 鹿児島市が避難所を設けた高齢者福祉センター東桜島(同市東桜島町)には、避難指示が出た同市古里町と有村町から住民らが避難した。25日午後6時時点で17世帯24人が身を寄せている。 古里町で一人暮らしをする西村妙子さん(90)の自宅には24日夜、市内や県外に住む家族や親戚から立て続けに「大丈夫?」と安否を気遣う電話があった。避難所での夜は眠れず、急な知らせに着替えも持たずに来た。「せめて3日間ほどで避難指示が解除されてほしい。短時間でも一度家に帰りたい。それだけです」 古里町の町内会長を務める岩森正さん(70)は噴火を知り、近所の高齢者らに電話で避難するよう伝えた。警戒レベル5への引き上げは「以前とは警戒レベルの出し方が変わってきていると思うが、命にかかわることだから仕方がない」と理解を示す。 ただ、「いきなりレベル3(入山規制)から5(避難)に上がった。情報が分からないまま避難した人も多かっただろう。噴火の前に、もう少し気象庁は住民に情報を伝えてほしかった」と話した。 下鶴隆央市長は25日午後に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル