24日午後8時5分ごろ、桜島(鹿児島県)の南岳で爆発的な噴火が発生し、大きな噴石が火口から約2・5キロに飛散しました。気象庁は噴火警戒レベルを3(入山規制)から最も高い5(避難)に引き上げました。現地の状況をタイムラインでお伝えします。 22:25 桜島内を走る国道224号、全線通行止めに 国土交通省大隅河川国道事務所は、桜島内を走る国道224号を24日午後9時半ごろから全線通行止めにした。桜島港から垂水市の桜島口までの13・5キロの区間。 22:20 鹿児島市、噴火口から3キロ以内の地区に避難指示発令 鹿児島市は24日午後10時20分、桜島の南岳山頂火口から3キロ以内の有村町、古里町の一部に避難指示を発令した。 22:12 避難用のバス2台の準備 鹿児島市 鹿児島市の危機管理課によると、住民の避難用のバスを2台出す準備をしている。 22:10 避難所の関係者「住民受け入れに混乱」 桜島(鹿児島県)で爆発的な噴火が発生したことを受け、島内での避難所となっている高齢者福祉センター東桜島には、住民が避難を始めている。朝日新聞の取材に応じたセンターの関係者は「現在、情報収集や住民の受け入れに混乱している」と話した。 22:05 昭和火口から2キロの男性「特に被害は無い」 桜島の昭和火口から約2キロに住む男性(91)は朝日新聞の取材に対し、「特に被害も無いし、大きな音もない。桜島に一番近い地元で何もないのに、なぜ噴火警戒レベル5が出る状況になっているのか。まだ何も状況が分からない」と話した。 21:30 鹿児島地方気象台、噴石の飛距離でレベル5に 鹿児島地方気象台によると、24日午後8時5分に桜島で爆発的噴火があり、噴石が火口の東2・5キロに飛んだのが監視カメラで観測された。この付近に民家はないものの、火口の南2・4キロの有村地区(鹿児島市)には民家がある。噴石が2・4キロを超えて飛んだ場合は噴火警戒レベルを5に引き上げる基準になっており、今回の判断となった。 桜島では7月18日から、じわじわと山体の膨張が観測されており、22日に1回、23日に4回の噴火が観測された。いずれも爆発的噴火ではなく通常の規模の噴火だった。この5回の噴火や今回の爆発的噴火でも山体膨張は解消しておらず、今後も爆発的噴火が起きる恐れがある。 噴石が2・5キロ以上飛んだのは、2020年6月4日の爆発的噴火以来。この時は爆発の後に噴石が確認され、その時点で爆発的噴火の恐れが低くなっていたことから、警戒レベルの引き上げはなかった。仮に爆発的噴火と同時に噴石が確認されていたら、レベル5に引き上げられる規模だったという。(野崎健太) 20:50 鹿児島県は24日午後8時50分、災害対策本部を設置した。午後9時20分現在、人的・物的被害は確認されていないという。 20:25 鹿児島市が避難所設置 鹿児島市は24日、桜島の高齢者福祉センター東桜島(鹿児島市東桜島町)に避難所を設置する。桜島の対岸の市街地側に設置する予定はないという。 また、市役所に災害対策本部を設置し、市内の有村町と古里町の一部に避難指示を出すことを検討している。午後8時25分現在、市に被害の情報は入っていないという。 鹿児島市桜島支所(鹿児島市桜島藤野町)の夜間当直の男性は午後9時半ごろ、「噴火時は窓ガラスが少し揺れる程度で、通常の噴火だと思った。警戒レベルが上がったと聞いてびっくりした。被害情報は今のところ入っていない」と話した。(町田正聡) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不発弾処理が完了、市が安全宣言 JR運転再開、住民避難も解除に
瀬戸口和秀2022年7月24日 13時42分 太平洋戦争中に投下されたとみられる米国製の1トン爆弾が、大阪府吹田市の工事現場で見つかり、陸上自衛隊が24日正午すぎから現地で進めていた不発弾の処理作業について、吹田市は同日午後1時33分、起爆装置にあたる信管を不発弾から取り除く作業が無事に完了した、と発表した。 不発弾処理対策本部長を務める吹田市の後藤圭二市長が「安全宣言」を出し、現場の半径約300メートルに設定した警戒区域への立ち入り規制を解除した。区域内を通るJR京都線やおおさか東線の運行は午後3時に再開された。避難していた住民約2千人も自宅に順次戻っている。 不発弾は長さ180センチ、直径60センチ。陸上自衛隊桂駐屯地(京都市)に拠点を置く中部方面後方支援隊の第103不発弾処理隊が処理にあたった。現場には高さ約6メートルの防護壁が作られ、住民の避難後、隊員4人が作業を進めた。 不発弾は弾頭と弾底に信管がある。市によると、午後0時6分に弾底側から作業に着手し、同36分に除去した。残る弾頭側は同53分に着手し、午後1時20分に除去したという。 不発弾が見つかったのは吹田市南吹田3丁目のマンションの新築現場で、4月27日に工事関係者が掘削中に見つけた。陸上自衛隊が信管に保護キャップを付けるなどの安全措置を講じていたが、動かすと爆発の恐れがあるとして、市などが処理方法や日程を協議してきた。(瀬戸口和秀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
食品値上げは「豊かな日本」の終焉なのか 募る不安への向き合い方は
耕論 食品値上げという不安 食品価格が軒並み値上がりしている。目の前の生活への不安と、将来の見通しへの不安。食べ物が十分に買えないという不安にのみ込まれてしまわないために、どう向き合えばいいのか。 食品が値上がりする不安について、様々な角度から考えるインタビュー企画「耕論」です。日本総研の小方尚子さんは、実は以前から始まっていた「ある傾向」を挙げ、今回の物価上昇は節目になるかもしれないと指摘。子ども食堂代表の近藤博子さんは「人のつながり」に着目し、農業史研究者の藤原辰史さんは「不安の利用」に注意を促します。それぞれの見方とは。 かつてのインフレと違うのは 日本総研・小方尚子さん これまでも日本で、食品を含めて物価が大きく上昇した時代はありました。オイルショックがあった1970年代の「狂乱物価」では、前年比10%超や20%超の上昇率を記録しました。バブル経済の90年ごろも、上昇率は3%を超えていました。 今回の上昇率は前年比2%台です。今後も年内は2%台ですが、来年には1%台になる見通しです。食料などの供給が需要に追いつき、欧米での金融引き締めでインフレが落ち着いてくるとみています。一見すると、過去の物価上昇局面に比べて大したことがないようにみえます。 ただ、バブル崩壊後の90年… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
動機が釈然としない事件、向き合い方は 映画監督・森達也さんに聞く
安倍晋三元首相への銃撃事件で、容疑者は「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)への恨みを供述しているとされる。その動機と衝撃的な結果の落差をどう受け止めればいいのか。オウム真理教の信者の日常を描いたドキュメンタリー映画で知られる映画監督の森達也さん(66)に聞いた。 ――事件をどう受け止めていますか。 「選挙中に起きたこともあり、多くのメディアが事件を『民主主義への挑戦』と報じましたが、厳密に言えばテロではないです。ただ、容疑者にその意図はなくてもメディアが『疑似のテロ』にしてしまったと思います」 ――どういうことですか。 オウム真理教による地下鉄サリン事件や相模原市の障害者施設殺傷事件など、加害者側の取材をしてきた森達也さん。今回はテロなのか否か、供述したとされる動機に対する受け止め方などについて、じっくり聞きました。 「テロの目的は、暴力によっ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
やんちゃだった僕を認めてくれた先生 居酒屋で一緒に泣いてくれた
「どうも、吉本興業の、かまいたち・濱家です」 5月、元小学校教師の久保敬さん(60)の退職祝いの会で、こんなあいさつで始まる動画が前ぶれなくスクリーンに映し出された。 お笑いコンビ「かまいたち」の濱家(はまいえ)隆一さん(38)によるメッセージ動画だ。思いがけない「来賓」の登場に、大阪市内の会場はどよめいた。 「すごい生徒のことを細かく見てる」「僕たち生徒はそこをみんな喜んでましたね」。恩師の久保さんとの思い出を語る濱家さんの自撮り動画は5分近くも続いた。 この「久保先生」が昨春、一躍有名になった出来事があった。大阪市立木川南小学校の校長として松井一郎市長らに対し、緊急事態宣言中の市立小中学校の学習方針を批判する「提言書」を書き送ったのだ。 現職校長としては異例の行動。市教育委員会から文書訓告を受けたが、その後も児童や保護者、同僚からの信頼は変わらず、今年3月に惜しまれながら定年退職した。 その久保さんが1994~95年度に担任を受けもった小学生の一人が、濱家さんだった。 6月中旬、そろって朝日新聞の取材に応じた2人に当時を振り返ってもらった。 《僕は、宿題もせえへんし、教科書も持っていかへんし、ほんま手ぶらで学校行くようなやつやったから》 大阪市東淀川区の市立豊里小学校に通っていた濱家さん。幼い頃に両親が離婚し、4年生まで母、姉との3人暮らしだった。 オカンの前で「片親やから、ぐれるのしゃあないですわ」 《家での出来事は僕、うっす… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
後祭の山鉾巡行、鷹山が196年ぶりに本格復帰 京都・祇園祭
北村有樹子2022年7月24日 15時00分 京都・祇園祭で、後祭(あとまつり)の山鉾(やまほこ)巡行が24日に行われ、祇園囃子(ばやし)が響くなか、11の山鉾が都大路を進んだ。10番目には、196年ぶりに鷹山が本格復帰。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりとなった巡行には、17日の前祭と合わせて34基が参加し、江戸時代の姿を取り戻した。 巡行は午前9時半、慣例で順番が決まっている「くじ取らず」の橋弁慶山を先頭に烏丸御池を出発。最後尾の大船(おおふね)鉾まで、前祭(さきまつり)とは逆の時計回りに進んだ。河原町御池などの交差点では山鉾の向きを90度変える「辻回し」が披露され、沿道の見物客らからは大きな歓声が上がった。 鷹山は江戸後期の1826年、暴風雨で壊れ、翌年から巡行に参加しない「休み山」となっていた。(北村有樹子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
金婚式目前の妻を奪った豪雨 11人犠牲の熊本県芦北町で追悼式
2020年7月の熊本豪雨で11人が亡くなった熊本県芦北町で24日、追悼式が営まれた。遺族代表の矢野解光(ときみつ)さん(76)は、来年に金婚式を迎えるはずだった妻まさ子さん(当時67)を失った。「なにもしてやれなかった」と悔やむ気持ちを祭壇に語りかけた。 追悼式では冒頭、出席者全員で黙禱(もくとう)を捧げた。金子恭之総務相、竹崎一成町長、木村敬副知事が式辞を述べた後、遺族代表として、自宅で土砂崩れに巻き込まれ、まさ子さんを亡くした解光さんが追悼の言葉を述べた。 解光さんは2年前の7月4日朝を振り返った。 「6時30分ごろ、ドーンと爆弾が落ちたような音と強い揺れがあり、自宅前の山が崩れ、一瞬の間に家が押しつぶされました」 地区の区長から避難の呼びか… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Shohei Ohtani hits 20th homer as Angels rebuff calls to trade star
Atlanta – Shohei Ohtani blasted a solo home run in the Los Angeles Angels’ 7-2 loss to the Atlanta Braves on Saturday, but the reigning American League MVP’s 20th bomb of the year was overshadowed by headlines about his trade status. Clubs have been calling the Angels to express interest […]
自衛隊、不発弾から信管取り除く作業に着手 JR京都線など運休に
瀬戸口和秀2022年7月24日 12時16分 大阪府吹田市の工事現場で見つかった不発弾を陸上自衛隊が処理するのにともない、市は24日朝、現場の半径約300メートル(警戒区域)に暮らす住民約2千人の避難誘導を始めた。 陸上自衛隊の不発弾処理隊は正午から、起爆装置にあたる信管を取り除く作業に着手した。これにあわせ、JR西日本は区域内を走るJR京都線の大阪―高槻間とおおさか東線の新大阪―放出(はなてん)間ですべての電車の運転を取りやめた。 米原―姫路間(琵琶湖線、京都線、神戸線)の新快速も運休し、特急のサンダーバードやこうのとり、スーパーはくと、はるかも一部区間で運転を取りやめた。 運休はおおむね3時間を見込み、約4万8千人に影響する見通し。ただ、作業の状況によっては再開が遅れる可能性がある。 陸上自衛隊による信管除去の作業が終わり次第、不発弾処理対策本部長を務める吹田市の後藤圭二市長が安全宣言を出し、避難や交通規制が解除される見通しだ。 見つかった不発弾は、太平洋戦争中に投下されたとみられる米国製の1トン爆弾(長さ180センチ、直径60センチ)。4月27日に吹田市南吹田3丁目のマンションの新築現場で工事関係者が掘削中に見つけた。陸自が信管に保護キャップを付けるなどの安全措置を講じ、市が対策本部を設置して、処理の方法や時期を協議してきた。(瀬戸口和秀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄戦「集団自決」の語り部、金城重明さん死去 93歳
77年前の沖縄戦で、沖縄本島の西に位置する渡嘉敷島で起きた「集団自決」を生き残り、戦後はその体験を証言してきた金城重明さん=那覇市=が19日午前、急性心不全のため那覇市内の病院で死去した。93歳だった。葬儀は23日、近親者らで営まれた。喪主は妻の恵美子さん。 1945年3月、米軍が渡嘉敷島に上陸した際、追いつめられた住民は、手投げ弾や石などで家族を殺害した。16歳だった金城さんも、9歳の妹と6歳の弟、母親を手にかけた。 自身は沖縄戦を生き延びたが、家族の命を奪ったことに苦しんだ。キリスト教に出会い、沖縄キリスト教短期大学の学長を75~79年に務めた。95年には著書「『集団自決』を心に刻んで」で自らの体験を告白し、語り部としても活動してきた。 国の教科書検定の違法性が問われた「家永教科書訴訟」では、自身の体験を法廷で伝えた。集団自決を旧日本軍が命じたと記述した大江健三郎さんの著作「沖縄ノート」をめぐる訴訟では、「軍の命令なしに起こりえなかった」と証言し、「軍の関与」を認定した判決に影響を与えた。(山中由睦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル