茨城県ひたちなか市で2020年7月、生後1カ月の乳児が暴行され死亡した事件で、傷害致死などの罪で起訴された父親で住所不定、無職小沼勝被告(30)の裁判員裁判の初公判が12日、水戸地裁(村山智英裁判長)であった。小沼被告は起訴内容を一部否認した。 起訴状などによると、被告は20年7月中旬ごろから同23日にかけて、ひたちなか市にあった自宅で長女の舞香ちゃんの腹を拳で殴ったり、壁やドアに体をたたきつけたりして、重症腹部外傷や重症頭部外傷により死亡させたとされる。 冒頭陳述で検察側は、被告は舞香ちゃんの泣き声がうるさいなどの理由で日常的に暴行していたと指摘。生後間もない無抵抗な乳児に強い暴行を加え続けたとした。 これに対し弁護側は、被告の暴行によって舞香ちゃんが死亡したことは認めつつ、ドアなどにたたきつけたことはなく、重症頭部外傷は死亡する前日に被告が舞香ちゃんを誤ってベビーベッドに落としてしまったのが原因だと主張した。 舞香ちゃんの母親(25)が… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
在宅なのに家事しない夫、耐えかねて妻は… コロナが広げた男女格差
世界経済フォーラム(WEF)が13日に公表したジェンダーギャップ報告書では、昨年に続き、コロナ禍が男女格差を広げていると指摘された。雇用の「調整弁」にされやすい非正規労働者の女性割合が高く、もともと家事や育児の負担が女性に偏りがちだった日本も、例外ではない。「第7波」への危機感も高まるなか、コロナ禍の直撃を受けた女性たちは苦しい状況からなかなか抜け出せずにいる。 コロナ禍が広げたジェンダーギャップ 2022年版の男女共同参画白書によると、景気の影響を受けやすい非正規労働者の数(21年)は、女性が1413万人で、男性の652万人を大きく上回る。 コロナで1回目の緊急事態宣言が出された20年4月は、男女ともに就業者数が大幅に減ったが、減少数(正規、非正規の合計)は男性の32万人に対し、女性は倍の63万人だった。 埼玉県に住む50代女性はいま、老人福祉施設で契約社員として働く。シングルマザーとして、短大生から小学生の子ども4人を育てている。元夫からの養育費の支払いは途絶えがちだ。勤務先の施設はコロナで利用者が減っており、収入の伸びは期待できない。 子どもがもしコロナに感染したら、仕事をどれだけ休み、収入がいくら減るのか――。不安と背中合わせの日々は、もう3年目に入った。 コロナで最初に職を失ったのは、2年前のことだ。 「コロナで業績が下がっているので、派遣はとれない」。2020年6月。女性は所属先の派遣会社から、勤務先との派遣の契約更新ができなくなったと告げられた。同年2月に採用されたばかりで、もっと長期で働けるはずだった。 一刻も早く安定した仕事に就きたかったが、職探しは難航した。 記事後半では、在宅ワークなのに家事・育児をほとんどしない夫に不満を抱く女性が登場します。コロナ下で女性が家事に費やす時間がどれだけ増えたかも、合わせて紹介します。 一斉休校の時、家にいる子ど… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「軽井沢の鹿鳴館」修復前に一般公開 レアなシンボルマークも間近に
「軽井沢の鹿鳴館」と呼ばれた国の重要文化財、旧三笠ホテル(長野県軽井沢町)で、総事業費約13億円の大規模な保存修理や耐震補強工事が進んでいる。一般向けの現場見学会がこのほど開かれ、普段は高い位置にあって見えづらい三笠ホテルのシンボルマークが間近で公開された。 旧三笠ホテルは、設計から建築まで日本人が手掛けた純西洋式の木造ホテル。1905年に建てられ、英国製のタイルを張った水洗トイレなど、当時の最高級の設備を誇った。外国人客に加えて、近衛文麿や渋沢栄一、大隈重信ら政財界人が数多く滞在したことで知られる。 70年に営業を終え、80年に町が取得し、重文の指定を受けた。83年から内部を一般に公開してきたが、経年劣化や破損が目立つようになり、2020年から修繕のため休館している。雨漏りで腐った小屋組の補修やスレート屋根の全面ふき替え、れんが製煙突の耐震補強などを行っている。 先月18日の見学会では、半… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Shosei Togo’s first pro shutout ends Giants skid
Nishinomiya, Hyogo Pref. – Shosei Togo threw the first shutout of his professional career as the Yomiuri Giants defeated the Hanshin Tigers 4-0 in the Central League on Tuesday to end their four-game winless skid. The 22-year-old Togo (9-3) had some scares but went the distance, allowing eight hits, two […]
「見立て」から考えるフォトポエム 養った表現力「理科の力にも」
どうすれば、伝わる表現になるか。石田年保先生は、写真と、それに合う言葉を掛け合わせた詩「フォトポエム」づくりを通じて、児童に考えさせる国語の授業を続けてきた。 6月下旬。4年1組の教室で、モニターに木のうろの写真が映し出された。 「これは何に見えますか?」 石田先生が問いかけると、児童らは「顔!」「恐竜!」などと口々に答えた。写真は、前回の授業で児童がタブレットを使い、校内で撮影したものだ。 「顔だとしたら、どんなことを言っていると思いますか?」。次の問いにも、元気よく手が挙がる。 「おなかすいた」「食い殺してやる」「二日酔いでうえー」「ガオー」 児童の答えに、石田先生は相づちを打つ。「他のものに例えると、色々想像できるよね」。別のものに見立てるという表現方法を、意識させる。 「見立てる」以外の表現方法は 次にモニターに映し出された… この記事は有料会員記事です。残り1412文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「家族に連絡を」携帯託し夫は濁流にのまれた 九州北部豪雨10年
熊本県阿蘇市で22人が犠牲となった2012年7月の九州北部豪雨。12日に同市であった追悼行事で、参列者の最前列に合志市の西岡富美子さん(67)の姿があった。10年前のこの日、濁流の中で最後まで生きようとした夫を思い、黙禱(もくとう)を捧げた。 「あの日々」の記憶は決して色あせることがない。阿蘇市内のスーパーに勤めていた夫の良之さん(当時55歳)は早朝、寝ていた富美子さんに声をかけることもなく自宅を出た。流木で通行できなくなっていた国道57号から脇道へ。ガードレールが途切れた所で車ごと田んぼに流された。午前6時すぎだった。 ガードレールに救われた大分県宇佐市の男性が見守る中、車から脱出した良之さんは、数十メートル離れた道路に戻ろうとした。しかし、男性のところまでたどり着いて携帯電話を託し、家族への連絡を頼んだところで力尽きた。なかなか携帯を持とうとせず、富美子さんが「何かあった時のために」と持たせたばかり。連絡先に登録されていたのは、自宅と富美子さんの携帯など数件しかなかった。 午前7時半ごろ、警察から富… この記事は有料会員記事です。残り605文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「チマチマしたワクをぶち破れ」 いまこそ響く岡本太郎の言葉と情熱
「ベラボウ」「芸術は爆発だ」――。 絵画や彫刻、「太陽の塔」など幅広い芸術で知られる岡本太郎(1911~96)は、多くの言葉を残した芸術家だった。そして、その言葉は今も生き続けている。 「日本人に今もし欠けているものがあるとすれば、ベラボウさだ。チャッカリや勤勉はもう十分なのだから、ここらで底抜けなおおらかさ、失敗したって面白いじゃないかというくらい、スットン狂にぬけぬけした魅力を発揮してみたい。日本人の精神にも、そういうベラボウなひろがりがあるんだ、ということをまず自分に発見する、今度の大阪万博が新しい日本人像をひらくチャンスになればうれしい」(67年8月5日付朝日新聞) 70年、大阪府吹田市の千里丘陵を会場に、アジアで初めて開かれた大阪万博。テーマ館のプロデューサーに就任した岡本は万博を前に抱負と構想を語っていた。 原色を生かした生命力あふれる絵画や造形で、戦後の美術界に新風を吹き込んだ岡本は当時、超多忙な有名人だった。一方で、不屈の前衛精神を貫く、異端児でもあった。 日本人のモニュメント「太陽の塔」 そんな岡本が生み出した太陽の塔は、万博のテーマ「人類の進歩と調和」を表現するテーマ館として建てられた。 高さ70メートル、腕の長さ25メートル、三つの顔。いったい何を表しているのか分からない。異様な風貌(ふうぼう)は、西洋や日本の芸術の伝統や基準から外れ、世界を見渡しても類例のないものだった。 太陽の塔は、世界的建築家の丹下健三が設計した万博のシンボルゾーンの「大屋根」を突き抜いて立っていた。刺激的なその光景は万博随一(ずいいち)のアイコンとなり、人々の脳裏に刻まれた。 「ベラボウ」だった太陽の塔。いったい何を表しているのかは分かりませんが、大阪万博後も様々な影響を及ぼしていきます。記事後半では、岡本太郎が朝日新聞紙面で語っていた太陽の塔への言葉の数々を紹介します。朝日新聞フォトアーカイブ(https://photoarchives.asahi.com/)収録の写真とともに、人間・岡本太郎に迫ります。 「太陽の塔はあの時代の日本… この記事は有料会員記事です。残り2652文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元2世信者が語る20年、母の影響から17歳で入信 脱会決めた理由
全国霊感商法対策弁護士連絡会が12日に開いた記者会見には、過去に宗教法人「世界平和統一家庭連合」(旧・世界基督教統一神霊協会=統一教会)の信者だった40代の女性が、つい立て越しに同席した。女性は会見前に朝日新聞の取材にも応じ、自身の経験を語った。 女性は母親の影響で、1990年ごろ、17歳で信者となった。 2世信者だった。 母親はその約1年前から教会の集会に通い始めていた。定期的な「献金」に加え、父親や親族の反対を押し切り、数万円の水晶製の数珠や、数百万円の大理石の弥勒菩薩(みろくぼさつ)像を買わされることもあった。 その費用は、父親の退職金の一部や、生命保険を解約して充てていた。 次第に、母親は教義にのっとった生活を娘らにも強制し始めた。教義に反すると、食事を出さないと言われた。 「子どもは母親に刃向かうと… この記事は有料会員記事です。残り1061文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
8児の母が立候補、仕事辞めた父 落ちたら無職…三男は涙こらえた
食卓には、唐揚げやハム入りのサラダ、油揚げのみそ汁など10人分のおかずがいっぱいに並んだ。 きょうだい8人と両親が、いつも通りの夕食を囲んでいた3月30日夜、母(44)が真剣な表情で切り出した。 「今までは県だったけど、今後、国の方の選挙にでるんだよ。参院選に出る」 母は翌日から、あいさつ回りのための東京出張が決まっていた。3日後には、立候補が正式に決まる大事な会議も控えていた。 この日が家族に伝えられる最後のタイミングだった。 仙台市の静かな住宅街に暮らす4男4女と両親の大家族。母の参院選への立候補が決まり、生活は一変しました。一番下の妹は3歳。支え役に回った父は仕事を辞め、母が不在がちになった一家には大きな不安が広がりました。5回の連載で、家族の選挙戦を追います。 「今度の選挙は大がかりで、あなたたちにも家のお手伝いとか協力してもらわないといけないよ」 言葉を重ねる母に、高校2年の長男十嗣(とうし)(16)を始め、子どもたちは「ふーん」と聞き流した。 反応の鈍さを見て、今度は父が強めに言った。 「当選したらお母さんは東京に行って、仙台に戻ってこられない期間も出てくるよ」 家からお母さんがいなくなる… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あの時、何が起きたのか 安倍氏の銃撃現場で検証 奈良県警
2022年7月13日 5時00分 安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃で撃たれて殺害された事件で、奈良県警は13日午前5時ごろ、無職山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=が手製の銃を撃ったとされる近鉄大和西大寺駅(奈良市西大寺東町2丁目)の北側で現場検証を始めた。発射された弾丸などの遺留物を調べるという。 事件は7月8日午前11時32分ごろに発生。安倍氏は交差点のガードレール内に立ち、北側を向いて演説をしていた。山上容疑者は車道に出て、安倍氏の背後から発砲したとされる。 現場で確認された発砲音は2回。山上容疑者は路上で取り押さえられた。県警は、自作したとみられる銃(長さ約40センチ、高さ約20センチ)を押収した。現場付近に止められた選挙カーの上部の看板には、貫通しているような穴が数カ所見つかった。 県警は事件当日の8日も午後5時ごろまで現場一帯を立ち入り禁止にし、捜査員が路面の状況を調べたり、植え込みの中を確認したりしていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル