楢崎貴司 武田啓亮2022年7月11日 21時44分 参院選の街頭演説中に銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相の通夜が11日、東京都港区の増上寺で営まれた。岸田文雄首相や菅義偉前首相、麻生太郎・自民党副総裁ら国会議員のほか、ゆかりのある経済人や文化人約2500人が焼香に訪れた。葬儀は家族葬として12日に執り行われる。 ほかに弔問に訪れたのは、米国のエマニュエル駐日大使、イエレン米財務長官ほか各国大使、フジサンケイグループの日枝久代表、トヨタ自動車の豊田章男社長、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長、セガサミーホールディングスの里見治会長ら。 後日、東京と地元の山口で「お別れの会」を行う予定。自民党本部の敷地内にも11日、記帳台が設けられ、訪れた多くの人が手を合わせた。15日までの午前9時~午後5時で記帳や献花を受け付けている。(楢崎貴司) 一般向け献花台にも長い列 安倍晋三元首相の通夜が11日に営まれた東京都港区の増上寺では、一般向けの献花台が設けられた。多くの人が訪れ、長い列ができた。喪服を着た人や、仕事帰りの会社員らが献花台に掲げられた安倍元首相の遺影に向かって手を合わせた。 東京都町田市の会社経営の男性(62)はツイッターで献花台の存在を知り、渋谷区の職場から駆けつけた。「国防政策などで安倍さんを支持していた。ただただ残念」。安倍元首相が体調問題で辞任してから、アベノミクスなどの経済政策や改憲論議が「中途半端な形で中断してしまった。このまま政策が尻すぼみになってしまわないか危惧している」と話した。 職場が近いという横浜市在住の会社員の女性(40)は、ニュースで通夜があると知って立ち寄った。「お花を用意できなかったので一礼だけでも」と思っていたが、会場には白菊が用意されていたという。安倍元首相を特別に支持していたわけではないが、「アベノマスク」などで批判を浴びながら、コロナ対応にあたっていた姿が記憶に残っている。「あの頃は手探り状態だったから、今思えば仕方ない部分もあったのかも」。配られた2枚の布マスクは今も保管しているという。 世田谷区の会社役員の男性(73)は「早すぎる。惜しい政治家を亡くした」と悼んだ。憲法改正や歴史認識などで安倍元首相に共感する部分が多かったという。「『戦後レジームからの脱却』を掲げた安倍さんは、日本人を目覚めさせてくれた。こんな政治家は当分、現れないだろう」と語った。(武田啓亮) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍氏殺害の前日、旧統一教会施設に銃撃か 県警が弾痕?確認
安倍晋三元首相(67)が奈良市で8日、街頭演説中に銃で撃たれて殺害された事件で、奈良県警は11日、無職の山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=が、事件前日に宗教団体の関連施設に銃弾を撃ち込んだと供述し、現場で弾痕のようなものを確認した、と発表した。県警は11日に現場検証を行い、安倍氏の銃撃に使われた手製の銃との関係などを詳しく調べている。 県警が現場検証をしたのは、宗教法人「世界平和統一家庭連合」(旧・世界基督教統一神霊協会=統一教会)の関連施設が入る、奈良市三条大路1丁目の建物。安倍氏に対する銃撃事件の関係先として、県警は殺人容疑で検証のための令状を取った。 捜査関係者によると、山上容疑者は県警の調べに、旧統一教会の名を挙げ、「母親が入信し、教会への献金で生活が苦しくなった。恨んでいた」と説明。その上で「団体トップを狙おうとしたが難しく、安倍元首相が(その団体と)近いので殺そうと思った」との趣旨の供述をしているという。県警が自宅から押収したノートにも、団体への恨みが書かれていたという。 容疑者の車に似た車両、防犯カメラに映る 関連施設は、安倍氏が銃撃さ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小池知事の「長年の相棒」が参院選で落選、「十分に知名度が…」
東京都の小池百合子知事は11日午後、参院選の結果に関して報道陣の取材に答え、自身が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」代表の荒木千陽氏(40)が落選した要因について、「残念ながら十分に知名度が上がりきらなかった印象だ」という見方を示した。 小池氏は与党が改選過半数を大きく超える計76議席を得た結果について、「今日の株価を見ても安定して、好意的に受け止められている」と評価した。また、改憲論議に積極的な自民、公明、維新、国民民主の4党が改憲発議に必要な3分の2以上の議席を確保したことを念頭に、銃撃事件で死去した安倍晋三元首相の名前を出して「安倍総理が訴えておられたこと、これを議会などで国会の方で(議論する)必要な態勢、環境が整ったというのは極めて感慨深い」とも述べた。 繰り返し応援演説した荒木氏… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
私に投票しなかった人たちへ 東京・杉並、女性区長の就任メッセージ
6月19日の東京都杉並区長選で初当選した岸本聡子氏(47)が11日、区長に就任し、記者会見を開いた。公約とした「対話を大切にする区政」の実現を改めて掲げた。3期務めた前区長の田中良氏を破ったものの、187票という小差だった結果を重く受け止め、「私に投票しなかった人たちの思いをより意識的に聞いていく」と述べた。 記事後半で「就任メッセージ」全文を紹介しています。 区長選の争点となった児童館など区立施設再編について、今年度中の再編対象もあるが、「計画ありきでなく、丁寧に話を聞いていく」。職員や利用者らを中心に、地域の事情と合わせて検討する考えを示した。JR西荻窪駅周辺の道路開発計画も、住民の意見などを探っていくとした。 情報公開を区政運営の要に位置づけ、「関係者が同じレベルで情報共有できないと対話にならない」と説明。区民や報道関係者がわざわざ情報公開請求せずとも済むような、「使い勝手のよい」アクセス方法を検討すると約束した。 環境問題への対応や多様性、ジェンダー平等の先進自治体をめざす取り組みの一つとして、「区職員の潜在能力の発掘」をあげた。現在、23ある部長職で女性はゼロだと指摘。働く環境整備を通じて、「将来的に女性の幹部職員を増やしていきたい」と述べた。 この会見は、YouTubeでライブ配信された。「開かれた記者会見」にしていくため、今後もフリーや海外記者らの参加を積極的に受け付けるという。 岸本氏は区長就任前、所属していた国際的なシンクタンク「トランスナショナル研究所」(オランダ)を退職したと明らかにした。(井上恵一朗) ■就任メッセージ全文… この記事は有料会員記事です。残り2200文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【7/11〆切】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「山は動いております」 コロナで出せなかった追悼の博多祇園山笠
11日早朝に福岡市博多区内で行われた、博多祇園山笠の「朝山」。各流(ながれ)が区域内で山笠を舁(か)く行事で、今年の一番山笠・恵比寿流では、亡くなった功労者宅前に山笠を舁き入れて追悼する「追善(ついぜん)山笠」も同時に行われた。 今年追悼されたのは、博多祇園山笠振興会8代目会長を務め、2020年2月に亡くなった波多江五朗さん。綱場町から山笠に参加し、06年から2年間、振興会会長として、祭りの品格を守るため「博多祇園山笠」「博多山笠」の商標登録に尽力した。亡くなる2年前まで祭りに参加し続け、ハワイやオーストラリアへの海外遠征にも精力的に参加した。 追善山笠では前回の山笠から… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Fighters’ Kotaro Kiyomiya starting to move in right direction
Don’t look now, but Kotaro Kiyomiya is suddenly swinging a hot bat. The 23-year-old was right in the middle of the action as the last-place Hokkaido Nippon Ham Fighters pulled off a road sweep of the Fukuoka SoftBank Hawks over the weekend, with at least a hit and an RBI […]
【祇園祭5話】甲高く響く「コンチキチン」のお囃子、何のため?
日本三大祭りの一つで、毎年7月に開かれる京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行が3年ぶりに実施されます。動く美術館とも言われる絢爛豪華(けんらんごうか)な山鉾は見るだけでも圧倒的な存在感がありますが、より深く知ることで、京都の人々が山鉾に託してきた思いを知ることができます。 甲高く響く「鉦(かね)」の音で知られる「祇園囃子(ばやし)」。商店街でも流れる京都の夏の風物詩である「コンチキチン」のお囃子は何のためにあるのでしょうか? 祇園祭では、すべての山鉾がお囃子を演奏するわけではありません。全部で34ある山鉾のうち、14の山鉾だけです。 祇園祭は平安時代の疫病退散を祈る祭礼を起源としています。疫病の元とされる疫病神をおびき寄せるため、巡行でお囃子を奏でて誘い出し、山鉾町に持ち帰ります。お囃子は、かつて鉾の上で能や狂言を演じた名残という説もあります。 担い手は、「囃子方」と呼ばれるメンバーで、鉦、太鼓、横笛(能管)を使って演奏します。子どもが入会するとまず鉦を担当。その後、太鼓か笛を選んでいきます。 7月に入ると、京都市内の中… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「前日、宗教団体施設に向けて撃った」 容疑者、動作や威力確認か
奈良市で参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相(67)が銃で撃たれて殺害された事件で、奈良県警は11日、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した無職の山上徹也容疑者(41)が県警の調べに、「7日未明、奈良県内で宗教団体の施設に向かって銃を撃った」と供述していることを明らかにした。 7日は事件の前日。県警が押収した容疑者の軽自動車に似た車が同日未明に、この宗教団体施設の付近の防犯カメラに映っていたという。県警は、山上容疑者が自作の銃の動作や威力を確認した上で事件を起こした可能性があるとみている。 捜査関係者によると、山上容疑者は県警の調べに、この宗教団体の名を挙げ、「恨む気持ちがあった」と説明。その上で、「安倍元首相が(その団体と)近いので狙った」という趣旨の供述をしているという。 近隣住民「大きな音を聞いた」 奈良市内にあるこの団体の関… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
せめて晴れ着を…姉の遺体と過ごした3日間 77年前の和歌山大空襲
あの日、和歌山城のセミがうるさかったという人と鳴いていなかったという人がいる。1945年7月9日午後11時58分から10日午前1時48分にかけてあった和歌山大空襲の地をあるく企画が10日あった。50人が77年前の記憶をたどった。 文化団体わかやま楽落会が催し、体験者に聞きとりを重ねている和歌山市立博物館元副館長の高橋克伸さん(68)と、記録映画をつくっている和歌山大学教授の木川剛志さん(45)が道案内をした。 高橋さんによると、45年7月9日午後6時の和歌山市は晴れ、気温26・7度、北北東の風3メートルが吹いていた。あけて10日の空は焼けあとの煙で暗く、雨が降ったという人と降っていないという人がいる。 催しの集合地の汀公園は、あの日、避難していた748人が炎の旋風で亡くなったところだ。出発に際して参加者の細畠美鶴さん(59)が父清一さん(92)の体験を紹介した――。 清一さんは当時15歳。和歌… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小1のちいちゃん、夏休みに1日だけのリサイクルショップ
名古屋の7歳の女の子が、夏休みに1日だけのリサイクルショップを開店する。SDGs(国連が進める持続可能な開発目標)のことを学び、「自分でイベントを開きたい」と、母親や友だちの応援を受けて行動に移した。寄付されたおもちゃ、絵本などを販売し、売り上げを子ども食堂に寄付する計画だ。 南山大学付属小学校1年の佐藤千咲芸(ちさき)さん(7)は、小学校の朝のお祈りの時間に、助け合うことの大切さを教わり、自分も「困っている人を助けたい」と考えた。 これまで、母親で作曲家・ピアニストの竹之内奏(かな)さんが主催する音楽イベントを見たり、SDGsをテーマにしたイベントに参加したりしてきた。 千咲芸さんは「何かイベントをやってみたい。リサイクルショップを開けば、まだつかえるいらないものが、だれかの宝石になるかもしれない」と思った。 商品の寄付を呼びかけるチラ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル