杉浦達朗2022年8月14日 9時13分 群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」をあしらった車の「図柄入りナンバープレート」が導入される見通しになった。県が7月、導入の意向を国土交通省に伝えた。デザインは県民アンケートなどを通じて検討し、決める。国交省の審査を経て、来年10月の交付を目指す考えだ。 図柄入りのナンバープレートは、地域やイベントの魅力発信などのために2017年に始まった。全国各地の名物や名所をあしらった地域限定のほか、ラグビーワールドカップや東京五輪・パラリンピックにちなんだ全国で申請可能なものもあった。 現行の県内ナンバーは「前橋」「高崎」「群馬」の3通り。このうち前橋市と吉岡町の住民が使う「前橋」ナンバーだけは、すでに赤城山があしらわれた図柄入りのナンバーが交付されている。県は、三つのナンバーで共通して使える図柄入りのナンバーをつくろうと、検討を進めていた。 県地域創生課によると、図柄はぐんまちゃんを使うことが決まっており、これから複数の案をつくる。今年10月ごろに県民向けのアンケートを実施し、決定した図柄で11月に国交省へ申請する予定だという。 担当者は「群馬全体で県の魅力を発信するチャンス。アンケートが始まったら、多くの意見をいただきたい」と話している。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「日本語」が笑い誘った、米兵を救った あの夜、B29が墜ちた村で
光が弾のように飛び散った後、大きな火の玉が回転しながら落ちていった。 「真っ赤ではなく、虹色のようにいろんな色で、すごくきれいに見えた」。松丸正二さん(84)の脳裏に、77年前の夜の光景が鮮明に残っている。 太平洋戦争末期の1945年5月25日夜~26日未明ごろ。千葉県船穂(ふなほ)村(現印西市)の上空で、日本軍に迎撃された米軍のB29爆撃機が空中分解した。船穂村の武西(むざい)地区に住む松丸さんは、機体の一部が火を噴きながら回転するのを見た。当時6歳だった。 近くの六合(ろくごう)村(現印西市)では「米兵が近くにいるらしい」といううわさが飛び交った。撃墜されたB29から落下傘で脱出して生き残った乗組員が捕まり、村役場に連行された。 一高(現在の東京大学教養学部)の学生だった岡田裕之さん(93)=法政大名誉教授=は、村内の実家に帰省中だった。岡田さんは26日夜のことと記憶している。英会話ができたため、いとこに「通訳をしてほしい」と頼まれ、役場に行った。 狭い部屋に、鎌や包丁などを持った村人が集まり、「殴れ」「殺せ」「たたけ」と殺気立っていた。米兵が体を震わせていた。 77年前、千葉県内のある村に米軍のB29爆撃機が墜落しました。米軍による空襲が激化した戦争末期だった当時、B29は日本人にとって憎悪と恐怖の対象でした。B29が落ちた村でその時、何があったのか。関係者の証言と資料からたどりました。 落下の風圧で吹き飛ばされた父は B29が撃墜された夜。船穂… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
侵攻の現実と突然の逆風 「平和が大切」だけで終わらせないために
会場は気まずい雰囲気に包まれた。 7月、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)であった戦争の講話。空襲で友人を失った体験を語る二瓶治代(86)に質疑応答で、男子大学生が「日本も軍備を広げないといけないのではないか」と問いかけたからだ。ウクライナ侵攻を踏まえ、平和を保つためという理由だった。 約20年間、証言をしてきた二瓶にとって、講話の場で直接、軍拡の必要性を自分に投げかけられたことはなかった。衝撃だった。 質疑前、二瓶は東京大空襲で火の海を逃げ惑い、焼け焦げた遺体を踏まないよう歩いた体験を話していた。ウクライナでも子どもが犠牲になっていることを重ねて「戦争が始まる前に止める努力をしてほしい」と呼びかけていた。 二瓶は男子学生の質問に対し… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
めくれば恐竜の生態わかる? 化石の宝庫・北海道がカレンダー制作
恐竜の化石の宝庫として知られる北海道。その魅力を知ってもらうための「ほっかいどう恐竜・化石カレンダー」を企画している道が、制作費を寄付でまかなうためのクラウドファンディング(CF)を始めた。時代を追いながら、北海道の成り立ちや、すんでいた生物がひと目でわかるカレンダーを目指している。 カレンダーは、北海道が誕生した草創期(白亜紀)から現代までの1億4千万年の歴史を1年に見立てた。白亜紀を1月1日、現代を12月31日とし、各地質時代が1年のどの期間にあたるかを明示。恐竜やアンモナイト、大型哺乳類といった各時代の特徴的な生物を、当時の北海道の状況と併せて紹介する。特定の年の月日や曜日を示す一般的なカレンダーとは異なる。 制作費を、CFによる寄付でまかなうための目標額は50万円。募集期間は10月31日までで、5千部の作成を目指している。道は2020年にも、CFを活用して「ほっかいどう恐竜・化石マップ」を制作しており、この時は目標額203万円を超える約280万円が集まった。 プレートの移動などによって… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
セミの命、1週間よりずっと長いんだ 地道な自由研究で突き止めた
都会暮らしの猿・モンジロー君が、くらしの中の「なぜ?」を深掘りする「疑問解決モンジロー」シリーズ。せみしぐれの季節がやって来たけど、俗に言われる「セミの命は1週間」は本当なのかな? ウキキッ、調べてみよう。(2019年8月26日付の記事を再掲します) 印つけ調査、寿命32日のアブラゼミも! 地道な方法でセミの寿命を確かめた高校生がいると聞いて岡山県立笠岡高校を訪ねたよ。サイエンス部の3年、植松蒼(そう)さん(18)は小学1年の夏から毎年、自由研究でセミを調べているんだって。 調査は2016年、中学3年の夏休み。夏の間にセミの死骸をあまり見ないことに気付き、こんな仮説を立てたんだ。「一般的にセミの成虫は10日前後の命といわれるけれど、もっと長いのでは」 調べた方法はかなり大変そう。網でセミを捕まえて羽に油性ペンで番号を書いてすぐに放し、また捕まえて生きているのを確認できた日数を確認する。個体識別法(マーキング調査)というんだ。 自宅近くの住宅地や公園など4カ所で、アブラゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミなど計863匹を捕まえ、そのうち15匹をまた捕まえ、さらに4匹は3度も捕まえたよ。一人で約2カ月もかけたんだって。キキー、すごいね。 その結果、生存を確認できた日数は、アブラゼミ32日、ツクツクボウシ26日、クマゼミ15日。捕まえた前と後も生きているから、実際はもっと長いかもしれないね。 今年5月、植松さんはこの内容を、広島大学で開かれた「中四国地区生物系三学会合同大会」で発表した。地道な研究が専門家たちに評価され、高校生の部(動物分野)で最優秀賞に選ばれたんだって! 植松さんは「疑問に思ったことを次の年に調べる。続けていくうちに知識が増え、点と点がつながって線になる。興味を持って楽しむことが大事」と教えてくれたよ。 どうして「1週間」という通説があるんだろう。 セミの生態に詳しい広島大学… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「急にドアから男が出てきて刺された」 母親と高校1年の娘が重傷
北九州市小倉北区で13日夜、女性2人が刺された事件で、刺されたのは母親(37)と娘の高校1年生(15)で、自宅玄関付近で刺されていたことが、福岡県警への取材でわかった。 2人は市内の病院に搬送され、重傷。意識はあるという。刺した人物は男とみられ、殺人未遂事件として捜査している。 小倉北署によると、13日午後9時50分ごろ、付近の人から「女性が助けてと叫んでいる」と110番通報があった。母親は「帰宅したら、ドアが開放状態で、急に男が出てきて刺された」と話しているという。 男は身長170センチほどで… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空襲の火、教員6人が守った伝説のピアノ 100年の時が奏でる音色
10年ほど前、山口県宇部市にある小学校で、市教育委員会の男性が気づいた。音楽室の片隅に1台のグランドピアノがある。 譜面台にいたずらの文字が彫られ、傷だらけ。象牙の鍵盤は黄ばみ、ひび割れていた。 「スタインウェイ・アンド・サンズ」。英字の刻印は世界最高峰とされるメーカーのものだ。 備品の記録にはない。その後、学校から「処分したい」と連絡があった。 「貴重なピアノがある。どうしたらいいけえ」 男性から相談を受けた音楽仲間の真部尚志さん(49)は響板の製造番号を調べた。 「212387」。1922… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ペットとの「同行避難」どうする 胆振東部地震の被災地で初の訓練
2018年9月の胆振東部地震で被災した北海道厚真(あつま)町の総合防災訓練に、住民がペットと一緒に避難所に滞在する「同行避難」を想定して、「ペット救護所」を設営する訓練が初めて採り入れられた。災害のたびに課題になるペットの避難について考える。 記事後半では、ペットの防災に詳しい千葉科学大学の小沼守教授(災害動物看護学)に、事前の備えについて聞きました。 太平洋岸の厚真町で7日に行われた総合防災訓練は、日本海溝・千島海溝沿いで起きた巨大地震に伴う津波を想定したもの。参加者たちは、高台にある唯一の公共施設、町立上厚真小学校の一時避難所を目指した。 ペットのケージを置ける救護所が設けられたのは、避難所そばの屋外。ペットを連れて一時避難所に来ることをためらって逃げ遅れたり、車中泊を続けて体調を崩したりする事態を防ぐのが狙いだ。飼い主が頻繁に面倒を見ることができ、犬や猫のストレスも軽減できるという。 ペット救護所を運営したのは、町内でペットショップを経営する早川律子さん(51)。胆振東部地震の時は、ペットがいるため避難所を利用できずにいた被災者の力になろうと、無償で犬や猫を預かった経験がある。 ただ、この日の訓練で救護所… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
台風8号、静岡県の伊豆半島に上陸 コミケ会場では例年と異なる景色
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台風8号、静岡市などで避難指示 強風にあおられ転倒、けがした人も
中村純2022年8月13日 20時34分 台風8号の接近により、静岡県内は13日早朝から断続的に強い雨に見舞われた。強風によるけが人が出たほか、ビニールハウスが壊れるなどの被害が出た。また、鉄道や高速道路などの交通機関も乱れ、お盆休みの人々らを直撃した。 浜松市消防局によると、同日午後0時40分ごろ、同市浜北区の路上で男性(72)が強風にあおられ転倒し、額から出血するなどの軽傷を負った。静岡市駿河区では突風でビニールハウス1軒が破損。小山町で400戸、吉田町では290戸が停電した。 静岡市は午前、5段階の警戒レベルで2番目に高い避難指示を市南部の2万9841世帯、7万2447人に発令。7世帯14人が小学校などに避難した。東伊豆町も夕方、6253世帯1万1524人の全町民に避難指示を出した。 東海道新幹線は午前6時50分ごろ、静岡―掛川間にある雨量計が規制値を超えたため、上下線とも運転を見合わせた。約30分後に運転を再開したが、ダイヤの乱れが続いた。在来線はJR身延線西富士宮―身延間で不通が続き、静岡と甲府を結ぶ特急「ふじかわ」計10本が運休した。大井川鉄道は終日運休した。 富士山静岡空港は、全日空とフジドリームエアラインズの計6便が欠航。駿河湾フェリーは全便が欠航した。高速道路は東名富士―清水間や新東名新富士―藤枝岡部間などで通行止めが続いた。(中村純) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル