楽しい海水浴。ただ、海は一つ間違えば危険がいっぱいです。救助を「浮いて待て」ともいわれますが、これは、流されたり、急に深みにはまったりした時の対処方法。慌ててしまうと難しい面もあります。 海には何を持っていけば? 情報収集はどうやって? 子どもに必要なものは? 事故を予防するために、海に入る前に知っておいた方がいいポイントを、日本ライフセービング協会の松本貴行・ライフセービング教育本部長の話を元にまとめました。 風の強さと向きに注意 遊びに出かける前の準備は欠かせません。 まず、海水浴場として開設されているかどうかを、その自治体のホームページで確認します。中には、週末だけ海水浴場としている場合もあります。 ライフセーバーが海水浴場にいるのかどうかも大事です。自治体のほか、日本ライフセービング協会のHP(https://jla-lifesaving.or.jp/watersafety/lifesaver/)で情報を公表しています。 天気で気にして欲しいのは、風の強さと向き。特に、陸から海へ吹く風は要注意です。事前に天気予報を調べるほか、現地でも砂浜にある旗などを見て随時気にしておきます。 風で飛ばされたり流されたりした浮き具などを追いかけ、ふと気づくと足のつかない水深の場所まで来ていると、パニックや疲労で溺れる原因になります。遊具に追いついたとしても両手がふさがってしまい、泳いで戻るのは難しいです。 流されたビーチボール あきらめると約束を 風が強い時は、浮き具やビーチボールで遊ばない判断も大事です。特に子どもは、持ち物をなくさないように焦ってしまいがちです。保護者はもし持ち物が流されても追いかけずにあきらめることを子どもと約束しておきましょう。 身につける物も注意して欲しいポイントがあります。 水辺で遊ぶ時には、脱げにくくかかとが固定できるアクアシューズを。滑りやすく脱げやすいビーチサンダルは、思わぬ転倒や落水につながる危険性があります。 川で必須のライフジャケットは、海でも浮くことを助けてくれます。着用するかどうかは泳ぎのレベルや遊び方などで判断の個人差もありますが、泳ぐのが苦手な人にとっては気持ちの面で安心につながります。 流されてしまった時、浮輪では体がすり抜けてしまいますが、ライフジャケットなら呼吸を確保し、着ていない時よりも体温が奪われにくくなります。 ただ、波によって体の向きが仰向けからうつぶせにひっくり返ることもあります。そうしたとき、ライフジャケットを着ている状態でも、身体をコントロールして、しっかり仰向けに体勢を戻せるかどうか、波打ち際の浅いところで練習してみるのが良いです。 溺れるときは静か 海に入る時、子どもと訪れている場合は、手の届く範囲で一緒に遊んでください。 溺れる時は、「バシャバシャ」という音や「助けて!」という声を出さずに静かに沈んでいくと言われます。溺れる瞬間の目撃情報は、実は多くありません。 ましてや大人が子どもから離れていると、溺れたことに気づけません。小さい子どもの場合、水の抵抗をあまり理解できておらず、浅いところでも体に足がついていかないために、前のめりに転んで溺れてしまうことがあります。 離岸流の見分けかたは? 海水浴場で溺れる事故の約半分は、離岸流が原因とされています。 打ち寄せた波が沖へ戻る時、水の流れが集まると強い流れになります。流れに逆らって泳ぐのはとても難しく、浜から遠ざかっていくことで冷静さを失い、パニックや疲れで溺れにつながってしまいます。 ライフセーバーがいる海水浴場では、離岸流の発生しやすい場所は遊泳できるエリアから外すようにしている場合がありますが、海に入る前に波の様子を観察してみると、離岸流に気づけることがあります。 離岸流は、沖へ行く流れと浜へ打ち寄せる流れが打ち消しあっているため、波が崩れにくくなっています。また、砂が巻き上げられているため他の部分とは水の色が違っていたり、浮いているゴミや海藻などが集まりやすくなっていたりします。 もし離岸流に流れされてしまったら、逆らって泳ごうとせずに、海岸と平行に移動して離岸流から離れてから、岸に向かって泳ぎます。 溺れている人を見かけたら、まずは浮き具になるものを差し出したり投げ入れたりして、つかまるように指示し、さらに落ち着くように言葉をかけます。ペットボトルやクーラーボックス、バケツも浮力になります。近くにいるライフセーバーを呼んだり、119番通報したりして救助を求めます。 自分の身一つで救助に向かうのは危険です。ライフセーバーであっても、何も持たずに飛び込むことは原則しません。溺れている人は必死なので、助けようとした人にしがみついて沈めてしまうほどの力を持っています。 日本ライフセービング協会では、小中学生やその教員、保護者向けに海などでの事故を予防するためのオンライン教材「e-Lifesaving」(https://elearning.jla-lifesaving.or.jp/)を無料公開しています。動画やイラストで一般の人にもわかりやすい構成です。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ患者、救急搬送まで35時間 東京消防庁、過去最長を更新
岩田恵実2022年8月10日 10時13分 東京消防庁は10日、新型コロナウイルス感染者の救急搬送で、救急要請を受けてから病院に搬送するまでの時間が過去最長となる約35時間47分かかった例があったと明らかにした。感染拡大の「第7波」による病床の逼迫(ひっぱく)で、搬送先が見つからない深刻な状況が続いている。 同庁によると、過去最長になったのは今年夏に要請があった70代男性の搬送。足を負傷して入院する際にコロナ陽性が判明し、転院するために搬送の要請があったが、コロナの診察と整形外科の両方を担当できる医療機関が見つからなかったという。これまでの最長は「第5波」中だった昨夏の搬送で約23時間35分だった。 東京都内では、第7波に入ったとされる7月上旬を境にコロナ患者の救急搬送件数が激増。6月27日~7月3日は131件だったが、8月1~7日は780件と約6倍になった。 このうち、搬送にかかった時間が5時間以上だったのは88件、3時間以上5時間未満が100件、1時間以上3時間未満が494件、1時間未満が98件だった。(岩田恵実) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
民家に3人の遺体、住民の夫婦と小学生の長女か 重傷の少年も発見
2022年8月10日 10時17分 埼玉県川島町上伊草の民家から9日午後11時50分ごろ、「友人と連絡が取れないので家を訪ねた。電気がついているのに人の気配がない」と110番通報があった。現場に駆けつけた警察官が調べたところ、室内で成人の男女2人と女児の遺体が見つかった。重傷を負った少年も発見された。住民の40代夫婦と高校生の長男、小学生の長女とみられ、県警は事件の可能性があるとみて調べている。 東松山署などによると、現場は戸建て住宅。4人はいずれも出血しており、室内で倒れていた。少年は病院で治療を受けているが、意識はあるという。 家族と連絡が取れないことを不審に思った知人が現場を訪ね、室内灯がついているのに呼び鈴に反応がないため、警察に通報した。当時、玄関や窓は施錠されており、雨戸も閉まっていた。これまでに、何者かが忍び込んだような痕跡は確認されていないという。 現場は圏央道の川島ICから南西に約1キロの住宅街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
顧客の保険解約金をだまし取った疑い 第一生命の元外交員を逮捕
高田純一2022年8月9日 19時44分 顧客の生命保険の解約請求書を偽造して解約金計約205万円をだまし取ったとして、和歌山県警は9日、第一生命保険の元社員で警備員の小野厚子容疑者(52)=和歌山市田尻=を詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 和歌山東署によると、小野容疑者は同社和歌山支社の外交員だった2018年10月25日ごろ、自身の顧客1人の解約請求書を2件偽造して社に提出。同月30日、同社から約205万円を顧客の銀行口座に振り込ませ、だまし取った疑いがある。顧客には「間違って送金された」と告げ、顧客の口座から現金を引き出させて受け取ったという。署は同じ手口で顧客5人から26件約1973万円を詐取したとみて調べている。 第一生命は20年7月ごろから内部調査。同年9月に懲戒解雇し、昨年5月に署に刑事告訴していた。同社は、顧客に無断で貸し付けたことにして現金を不正に得てもいたなどとして、被害総額は約5992万円にのぼるとしている。(高田純一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小中学生ダンスコンクール東海大会、7団体が全国大会へ
2022年8月9日 20時00分 リズムダンスの祭典「第10回全日本小中学生ダンスコンクール」(朝日新聞社主催、キユーピー協賛)の東海大会が9日、名古屋市中区の日本特殊陶業市民会館で開かれた。小、中学生の2部門に愛知、岐阜、三重、静岡4県の計24団体、304人が出場。金賞に輝いた7団体が、10月に東京都である全国大会の出場権を得た。 小学生部門では、ダンススクールなどで編成されるオープン参加の部に8団体が出場。中学生部門では、オープン参加と学校参加の部に各8団体が出場した。 全国大会への切符を手にしたのは、小学生部門・オープン参加の部「Fairy’s」(三重県桑名市)、「CHEERLYS」(名古屋市)、「vincula」(愛知県知立市)。中学生部門・学校参加の部「FLAP SHIGA A」(名古屋市)、「SERIOUS FLAVOR Jr」(三重県松阪市)と、同部門・オープン参加の部「Legame」(愛知県知立市)、「Pop Boys」(浜松市)。 ◇ 大会の様子は、朝日新聞デジタル特設ページ(https://www.asahi.com/edu/dance/)でも、ご覧いただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
進化するネコに「イヌ化」の兆し 「気まま・ツンデレ」から変身中?
「ネコの時代」といわれる。だが人間はネコの「心」について多くを知らない。身近すぎて研究の対象にはなりにくく、科学的にまだまだ不明な点が多いのだそうだ。そもそもネコって本当に「気まま」なのか? それは人間の思い込み? 麻布大学特別研究員の高木佐保さんに、最新のネコ研究の成果を聞いた。 たかぎ・さほ 1991年生まれ。専門は比較認知学。ネコの認知を心理学的手法で調べる。「ネコが思い出を持つこと」「音で物の位置を確認すること」の研究で2017年京都大学総長賞受賞。著書に「知りたい!ネコごころ」など。 ――「飼い主の存在も意に介さず、気まま」というのがネコのイメージですが。 「ネコを調査していて、最近そうとも言えないネコが増えている実感はありますが、研究結果でも、その基本的な像が変わることはありません。ただ、飼い主を気にかけておらず求めるときだけいてくれればいい、というほど勝手な感じではなく、実際にはネコなりに飼い主の存在を意識していることがわかってきました」 ――どんな実験をすれば「飼い主を気にかけている」と言えるのでしょうか。 「心理学用語でいう『期待違反法』を使った実験をするのです」 ――「期待違反法」とは? 「マジシャンの手品を想像してください。絶対に右手の中にあるはずの千円札が、いざ手を開いたら左手から、しかも1万円が出てきたらびっくりしますよね。期待(推理)と違う事態が起きると、人間は普通より長くじっとそれを見る習性があります」 「この心理学の方法を使うと、例えば言葉を話さない乳児が『1+1=2』を理解できているか調べられます。これは動物でも同じなのです。1、2秒でも見る時間が長ければ、その理由は『期待(推理)』と違うからだとなり、何を推理していたかわかります」 ――具体的にはどういう実験から? 「ごく簡単に言いますと、室内にいるネコに、室外から飼い主の声をスピーカーで5回流し、間髪を入れず、同じ飼い主の声をそこから4メートル離れた室内に設置したスピーカーから流します。すると、多くのネコがびっくりした様子を見せたのです」 ――なぜびっくりするのですか。 研究対象になりにくかったネコは、その認知能力が低く見積もられていた、と高木さんは話します。そして記事の後半では、人間と暮らす中でネコが進化し、あの動物にどんどん似てくる可能性がある、というのです。 「飼い主がいるはずがない場… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
普遍的な衣服追い求め 三宅一生さん、革新的なデザインで世界を魅了
機能性と汎用(はんよう)性を備えた服作りで1970年代から活躍した、「イッセイミヤケ」の創始者でデザイナーの三宅一生(みやけ・いっせい、本名・一生=かずなる)さんが5日、肝細胞がんで死去した。84歳だった。葬儀は既に営み、告別式やお別れの会は行わない予定。世界的に著名な日本人の一人で、大きな影響力があった。 広島県出身。7歳の夏に被爆した。1963年に多摩美術大学を卒業後、パリで服作りを学んだ。修業中に一般市民が自由を求め声をあげる「パリ五月革命」に遭遇。多くの人が心地よく、自分らしくいられる服を作ろうと決意した。移りゆく「ファッション」とは一線を画した普遍的な衣服を追い求め、「ファッションデザイナー」と呼ばれることを嫌った。 布を切って服を作るのではな… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三宅一生さん 「1枚の布」が生んだデザインの革新、原点に被爆体験
5日に亡くなった三宅一生さんは「ジーンズやTシャツのように多くの人が着られる服を作りたい」とよく口にしていた。しかし服作りは決して平凡でなく、素材作りや造形に革新的な技術を用い、稀有(けう)な美的感覚を発揮した。 服飾デザイナーを目指す多摩美大の学生だった1960年、東京で開かれた世界デザイン会議でファッションが除外されていたことに反発。事務局に抗議の手紙を投稿し、会報に掲載された。 「服とは、着た人がその人らしい生活をするためのもの」を持論に、デザインに服は欠かせない分野だと考えていたからだ。美と楽しさ、快適さを兼ね備えた「用の美」の追求であるべきだとの信念もあった。 パリの有名ブランドで修業中… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
外国産アサリを熊本産と偽装 福岡の2業者で6千トン 山口でも発覚
中国・韓国産のアサリを「熊本産」と偽り販売したとして、福岡市は9日、市内の2業者に対し、食品表示法に基づく表示の是正などを指示したと発表した。偽った量は昨年末までの1年8カ月の間、2業者で計6429トンに及ぶという。 市食品安全推進課によると、業者は西区の「ウエスギ」(上杉哲也代表)と、中央区の「魚聖」(田原一成代表)。ウエスギは2020年4月~21年8月に5204トン、魚聖は21年8月~同年12月に1225トン、輸入業者から仕入れた中国産または韓国産のアサリを、「熊本産」または「熊本県産」と偽り、中間流通業者に販売していた。2業者は知り合いで、ウエスギの後に魚聖が引き継いで続けていたという。 市の調査に、業者側は「知り… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大江戸線で変電所トラブル、10日は休日ダイヤに 朝は最大4割減便
2022年8月9日 20時32分 東京都交通局は9日、都営大江戸線の変電所1カ所でトラブルがあり、10日は終日土曜・休日ダイヤで運行すると発表した。朝のラッシュ時(午前7~9時ごろ)は平日に比べて3~4割ほど減便するという。 同局によると、トラブルは9日午前11時18分ごろに発生。何らかの原因で変電所から出力される電力量が減り、17分間運休した。 同局は9日の終電後に原因を調査するが、「平日の運行に必要な電力を確保できるかわからない」(担当者)として、土曜・休日ダイヤで運行することにしたという。午後5時半~7時半ごろの帰宅ラッシュ時には2割ほど減便する。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル