2022年10月20日 20時14分 警察官になりすまして高齢女性からキャッシュカードをだまし取ったとして、大阪府警は、横浜市保土ケ谷区岩井町の無職、大屋孝夫容疑者(24)を詐欺容疑で現行犯逮捕し、20日に発表した。容疑を認めているという。 特殊詐欺捜査課によると、大屋容疑者は他の人物らと共謀し、19日午前、「大淀警察署の警察官」をかたり、大阪市北区の80代女性宅に「詐欺の犯人を2人捕まえた」「あなた名義のキャッシュカードで40万円を出金している」「警察官にカードを渡して下さい」などと電話。その後に女性宅を訪問し、キャッシュカード2枚をだまし取った疑いがある。 同課によると、大屋容疑者はカードを受け取る「受け子」役だったという。特殊詐欺グループが訪問前にかけてくる「アポ電」が付近で相次いでおり、警戒していた捜査員が大屋容疑者を現行犯逮捕した。 府警によると、大屋容疑者は女性から警察手帳の提示を求められると、「今は手帳がなくなり、こういう画像になっている」と話し、スマートフォンに警察手帳らしき画像を映して見せたという。捜査幹部は「警察にはスマホの手帳は存在しない」と注意を呼びかけている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
遺族「罪認めた先に償い」 大阪のパブ経営女性殺害、懲役20年判決
大阪市北区のカラオケパブで昨年6月、経営者の女性を刺殺したとして、殺人罪に問われた兵庫県西宮市の無職宮本浩志被告(57)の裁判員裁判の判決が20日、大阪地裁であった。大寄淳裁判長は「被害者に落ち度はなく、無慈悲で残酷な犯行だ」と述べ、懲役20年(求刑無期懲役)を言い渡した。 判決によると、宮本被告は昨年6月11日夜、同区天神橋4丁目のビル5階にあるカラオケパブの店内で、経営者の稲田真優子さん(当時25)の首や胸を刃物で多数回刺すなどして殺害した。 宮本被告は公判で「死刑判決でお願いします」と述べたが、裁判員や検察官の質問には黙秘。弁護側は無罪を主張し、宮本被告が犯人かどうかが争点となった。 判決は、犯行時間帯に他に不審な人物の出入りがなかったことや、宮本被告の靴に付着した血痕から稲田さんと同じDNA型が検出されたことなどを挙げ「常識に照らし、犯人であると認められる」と判断した。 宮本被告が昨年1月から毎日、稲田さんにラインのメッセージを送っていたとし、動機については「好意や強い執着が受け入れられなかったことが関係しているとみられる」と述べた。 その上で、量刑について検討。計画的な犯行で、宮本被告の言動から反省は見られないが、殺人罪のほかに問われた罪がなく、前科がない点を考慮し、求刑の無期懲役ではなく、有期刑が相当だと結論づけた。 判決後、裁判員2人が記者会… この記事は有料記事です。残り399文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教団会見に突如並んだスーツの男性17人…正体は 改革案に疑問の声
20日にあった「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の記者会見で、多数の男性が会見場に並ぶ場面があった。彼らは誰だったのか。 記者会見は東京都渋谷区の教団施設で開かれた。 冒頭、勅使河原秀行・教会改革推進本部長が、教団の改革案などについて語り始めた。 当面は海外への支援を自粛する、月収の10分の3を超える献金を受け取る際は確認証を作成する――。 そうした改革案を語ること約10分。会見会場の側面の壁側に、スーツを着た17人の男性が並び始めた。 勅使河原氏は彼らに視線を向… この記事は有料記事です。残り597文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島県沖地震で脱線の新幹線廃車へ 関連不明の傷も複数見つかる
小川崇2022年10月20日 21時50分 今年3月に起きた福島県沖を震源とする最大震度6強の地震で脱線した東北新幹線について、JR東日本は20日、全17両編成のうち7両の廃車手続きを進めると発表した。外見上大きな損傷はないが、「車体内部や配線への影響について確認できない」などとして、営業での使用を見送った。残りの10両を所有するJR北海道も、既に廃車にする方針を明らかにしている。 また、JR東によると、調査のなかで、車体と台車をつなぐ部品に地震との関連がないとみられる線状の傷が19カ所見つかったという。同じE6系車両を調べたところ、全24編成のうち22編成で同様の傷が340カ所確認された。腐食などが原因とみられる。 JR東は、安全上の問題はないとして営業運転を続け、定期検査で順次修繕していくという。(小川崇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
遺族「あきれた」 神戸連続児童殺傷の記録廃棄、家裁「調査しない」
1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件で、逮捕された当時14歳の少年をめぐる事件記録を神戸家裁が全て廃棄していたことがわかった。家裁が20日に明らかにし、「適切ではなかった」と認めた。廃棄の時期や経緯は不明だが、調査はしないという。 社会を揺るがした少年事件の記録一切が失われたことで、事件を検証したり、同種の事件が起きた際の参考にしたりすることができなくなった。事件に関わった人たちからは怒りや落胆の声が上がる。 事件では97年2~5月に児童5人が相次いで襲われ、小学4年の山下彩花さん(当時10)と小学6年の土師(はせ)淳君(同11)が殺害された。当時14歳の少年が殺人などの容疑で逮捕され、神戸家裁は医療少年院に送致する保護処分を決定した。 家裁によると、廃棄したのは少年が受けた少年審判の記録。医療少年院送致とした家裁の処分決定書や、兵庫県警と神戸地検による供述調書、専門家の精神鑑定の結果などが含まれるとみられる。どのような記録があるかを管理する「事件簿」も廃棄されており、詳細はわからないという。 最高裁は少年事件の記録の保存期間を「少年が26歳に達するまでの期間」と定めている。この事件でいえば2008年までだ。一方、1992年の通達では、保存期間が過ぎても廃棄せず「特別保存」する対象として、「世相を反映した事件で史料的価値の高いもの」や「全国的に社会の耳目を集めた事件」などを挙げる。 事件は刑事罰の対象年齢を16歳以上から14歳以上に引き下げる少年法改正につながるなど社会的な影響があった。 家裁の横山経成総務課長は廃棄について、「運用は適切ではなかったと思われる」と認めた。少年事件の記録は家裁の少年首席書記官の指示で廃棄すると説明したが、聞き取りなどの調査は「当時の担当者に聴取しても個人の見解にすぎない。今後もする予定はない」などと繰り返した。 加害少年の付添人を務めた工… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東急田園都市線、送電トラブルで3時間半運転見合わせ 13万人影響
2022年10月20日 23時55分 20日午後5時55分ごろ、東急電鉄田園都市線の三軒茶屋変電所(東京都世田谷区)で送電トラブルが起き、全線で運転を見合わせた。午後6時25分ごろから鷺沼―中央林間駅間で折り返し運転が始まり、発生から約3時間半後に全線で運転を再開した。144本が運休し、約13万人に影響が出た。 東急電鉄によると、三軒茶屋変電所内の機器が故障し、送電できなくなった。用賀―二子玉川などの駅間で停車した電車があったため、車両から線路上に乗客を降ろし、近くの駅まで誘導したという。渋谷―鷺沼駅間は午後9時20分ごろまで運転見合わせが続き、多くの乗客が駅などに滞留した。別の変電所から送電を始め、全線再開した。 大井町線でも一時運転を見合わせていたが、午後8時15分ごろに再開した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋のホッカイシマエビ漁始まる「大きさも量も最高」 北海道の野付湾
山本智之2022年10月20日 21時00分 北海道東部・別海町の野付湾で20日、秋のホッカイシマエビ漁が始まった。波は穏やかで、朝の日差しの中、白い帆を張った打瀬船(うたせぶね)が水平線に並んだ。 正式にはホッカイエビといい、大きなものは体長12センチほどになる。体にしま模様があることから、市場では「ホッカイシマエビ」「シマエビ」と呼ばれる。 海草のアマモが密生する水深1~6メートルほどの沿岸域に多く生息し、体は褐色や緑色だ。 野付湾で明治から続く伝統漁は、網を引く際にエンジンで船を動かさず、帆で風を受けて移動する。漁によってアマモの茂みを傷めずにすむ。 エビがぎっしり詰まった網を船に引き揚げた山口光明さん(65)は「春に比べて倍以上の水揚げ。大きさも量も最高です」と語った。 漁期は夏と秋の年2回で、今季は11月7日まで。23隻が操業し、体長9センチ未満の小さな個体は海に返すなど、資源保護のためのルールを設けている。(山本智之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ハロウィーンの渋谷、路上飲み今年も禁止 「ルール守り楽しんで」
今月31日のハロウィーンを前に、東京都渋谷区の長谷部健区長は20日、渋谷駅周辺での路上飲酒について、当日までの数日間は制限すると発表した。付近の店舗には酒類の販売自粛を要請。周辺には警備員を配置する。過去2年間のように街に出ないことまでは求めないが、ルールに沿った楽しみ方を呼びかけている。 路上飲酒を禁ずるのは、区が2019年に制定した条例に基づく。今年は28~31日の毎日午後6時~翌日午前5時に実施。ハチ公前広場や渋谷センター街、道玄坂、宮下公園などを規制エリアとする。違反者に対して、区はやめるよう指導ができる。 特に人出が多いと予想される29日と31日は、エリア付近のコンビニエンスストアなど36店舗に酒類の販売自粛を要請。約100人の民間警備員も周辺に配置する。コロナ禍前の19年までは設置していた仮設トイレや仮装の着替えスペースは、今年も設けない。渋谷駅前の大型ビジョンや駅構内のポスターなどでは外国人向けに英語での啓発も予定する。28日以降は、区職員がマナー啓発の巡回も実施の見通しだ。 既に始まっている取り組みも… この記事は有料記事です。残り213文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「速い」「怖い」記者がゴーカート試乗 2歳死亡事故、悲劇防ぐには
北海道南部の森町で9月18日に開かれた子ども向けゴーカート体験イベントで、小学校高学年の児童が運転するカートが見物客に突っ込み、2歳の男児が死亡した事故。ゴーカートは小学生でも簡単に操れる乗り物なのか。道警取材を担当する運転歴約6年の記者(25)が乗ってみた。 事故は宿泊施設の駐車場につくられた仮設コース(1周約200メートル)で起きた。排気量200ccの1人乗りカートで、制限時間3分以内で周回する。主催者側によると、運転する子どもには出発前に、身長140センチ以上で、アクセルとブレーキのペダルに足が届くことを確認し、「慣れるまでスピードを出さないで」と声をかけていたという。 事故を起こしたカートは何周か回った後、直線から乗降場所のピットレーンへ入る右カーブを直進。三角コーンを樹脂製バーでつないだ仮設の「仕切り」を突っ切り、十数メートル離れた場所にいた子ども4人と大人1人に突っ込んだ。主催者側は事故直後の取材に「コース内では時速30~40キロで走るが、当時は時速40キロほど出ていた」と説明した。 記者が訪れたのは、北海道南幌町にある常設のゴーカートコース「南幌リバーサイドカートランド」。7分間×2回、計14分間の「試乗」をした。 乗車したカートは排気量200ccの1人乗りで、排気量だけ取れば、森町で事故を起こしたカートと同じだ。運営団体の桜井泰己代表(57)によると、「排気量は同じでも車体の重量などによって性能は変わってくる」。ここのカートは重量120キロで、最高時速60キロほど出るという。 アクセルとブレーキのペダルがあり、右足をアクセル、左足をブレーキにのせて運転する。アクセルとブレーキのいずれも右足で踏む自動車とは違う。 記者はヘルメットをかぶり、カートに乗り込んだ。車高が低いのに驚いた。ゆっくりアクセルを踏み、ピットからコースへ出た。 目線が低いので、道が襲いか… この記事は有料記事です。残り861文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特殊詐欺の「主犯」、暴力団が4割 組織トップへの民事提訴も相次ぐ
差し押さえを免れる目的で資産を隠したとして、国内2位の勢力を持つ指定暴力団トップ=今年5月に死亡=が書類送検された。特殊詐欺事件に関わった傘下の組員の代表者として、賠償責任を問われた裁判の最中だった。オレオレ詐欺や還付金詐欺といった特殊詐欺事件への暴力団の関与は根深く、「主犯」として摘発された人物のうち暴力団関係者が4割にのぼっている。 警察庁のまとめでは、特殊詐欺に関与した疑いで2017~21年の5年間に摘発された暴力団構成員や準構成員らは、全国で2491人。全体の19・0%を占めていた(21年は暫定値)。特殊詐欺に限らないすべての事件を対象にした場合の5・8%に比べると3倍以上高く、暴力団が資金獲得の手段として深く関わっていることがうかがえる。 それを裏付けるように、詐欺を主導していた人物には暴力団関係者が目立つ。同期間に特殊詐欺事件の「主犯」として摘発された281人のうち、44・5%に当たる125人が暴力団構成員や準構成員らだった。 暴力団員による特殊詐欺事件をめぐっては、その組員が所属する組織トップの「代表者責任」を問い、被害者側が民事提訴する例が近年相次いでいる。トップが持つ豊富な資金から、被害回復を図る狙いもある。 こうして組員らによる特殊詐欺の代表者責任を問われた訴訟の最中に、指定暴力団住吉会の関功前代表が生前、所有する不動産を親族に無償譲渡していたことが発覚。差し押さえを免れる目的だったとして、警視庁が9月に書類送検していたことが明らかになった。 70代女性、「勇気を出して組長提訴」 関前代表の責任を追及する裁判を起こしたのは、70代の女性だった。 「暴力団の組長を相手に訴訟を起こすことにちゅうちょもあったが、最後は勇気を出して訴訟を起こすことにした。私からだまし取ったお金を返して欲しい」。裁判で提出した陳述書の中で、女性はそう訴えた。 裁判資料によると、女性は14年7月、自宅で次男を名乗る男からの電話を受けた。男は「俺」としか名乗らず、次男と声が少し似ていたため本人かどうか確かめようと名前を呼びかけたところ、「うん」と返事があったため、次男本人と思い込んだ。 オレオレ詐欺で多額の現金をだまし取られた女性。何十年もためていた虎の子のお金は、まさに詐欺グループがかたった「次男」のためのものでした。女性は精神的な損害も含め、組トップを相手取った訴訟に踏み切りました。 翌日、同じ男から何度も電話… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル