「自己分析」に「ガクチカ」の伝え方、グループディスカッションでの立ち回り方……。就職活動を始めたとたんにやってくる悩みや疑問を解消するべく、福岡市の大学生が音声配信メディア「ポッドキャスト」を始めた。内定を決めた先輩をゲストに迎えて就活期の経験やアドバイスを聞く内容。台本なしの自然なやり取りが売りだ。 「教えて先輩。迷走就活生の嘆き」 番組はこんなタイトルコールから始まる。声の主は、西南学院大3年の里村優衣さん(20)。2024年3月に卒業予定で、この春から企業探しやインターンの応募を始めるなど、まさに就活まっただ中だ。 どうやって自分に合う企業を探せばよいのか。自己分析をする時、どんな質問を自分にすればよりよい答えが見つかるか。先の長い就活に、すでに息切れを感じる自分のモチベーションをどう保てるか……。就活を進めるうち、モヤモヤが募り始めた。 一方、こうも考えた。「私の不安に共感する他の就活生もいるのかも」。声を出してみたら、お互いの悩みが少し解消するかもしれない。所属する団体を通じ、就職支援事業の企業「就活ラジオ」(富山市)にアプローチし、地方企業の社長自らが会社を紹介するポッドキャストのサブチャンネルとして配信することが決まった。 8月に配信した第1回の番組には、里村さんの相談相手役として、来春卒業の「23卒」の内定者が登場する。一度得た内定を辞退して就活をやり直した男子学生に、里村さんは率直に切り出す。 「もう1年就活って、しんど… この記事は有料記事です。残り717文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ここから新たな歴史を」4年ぶりのヤマハ、重圧耐え吹奏楽コン金賞
団員が楽器を作り、演奏もする――。そんな、世界的にも珍しい「匠の集団」が、コンクールの舞台で躍動し、35度目の金賞に輝いた。 ヤマハ吹奏楽団は全国大会出場41回、金賞34回の実績を誇る名門だが、コロナ禍などもあり、今年は4年ぶりの出場だ。2021年に常任指揮者の佐々木新平さん(40)が就任して初のコンクールでもあった。 佐々木さんが就任直後から特にこだわったのが、音色のバリエーション。「アマチュア楽団の最前を走っている楽団としてさらに発展させ、他の楽団にはない違う世界を見せられる演奏を目指した」という。 4年ぶりの舞台で選んだ自由曲は、長生淳作曲の「波の穂」。元々同団の委嘱で00年に作られた楽曲だ。同年のコンクールでも自由曲として演奏し、全国大会で金賞を受賞した曲を今回、22年ぶりに自由曲に選んだ。佐々木さんは、「再演することで、ヤマハの進化を感じてもらう機会にもなる」と語る。 「『この程度か』の演奏はできない」 一方、4年ぶりの舞台が団員… この記事は有料記事です。残り604文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全日本合唱コン「楽都」の底力 郡山一と郡山七が最高賞の文科大臣賞
青森市のリンクステーションホール青森で30日にあった第75回全日本合唱コンクール(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)の中学校部門で、福島県内から東北支部代表として混声の部に郡山一、同声の部に郡山二、郡山七の郡山市立3中学校が出場した。郡山一が昨年の同声の部の最高賞に続き、混声の部でも最高賞を受賞。郡山七は同声の部で初の金賞と最高賞に輝いた。「楽都・郡山」の名声を全国に知らしめた。(斎藤徹) 郡山一「やってきたことを表現できた」 郡山市立郡山一は女子19人、男子12人で、ドイツロマン派ラインベルガーの宗教曲「主の恵みを待ち望む者が」「父の右に座し給(たま)う主よ」「主は近くにおられる」を演奏。荘厳さと静謐(せいひつ)さを併せもつ温かなハーモニーを会場いっぱいに響かせ、最高賞に輝いた。 コロナ禍もあり、混声合唱団の本格的なスタートは8月から。別のパートの部員が少人数で声を合わせることで部員一人ひとりに責任感をもたせるなど、練習を工夫し乗り越えてきた。 顧問の小針智意子(ちいこ)先生は「ふだん意識することがない、目に見えない崇高なものを声で表現する」ことを生徒たちに課した。演奏終了後は「きょうは東北支部大会とは明らかに声の出し方が違った。変声期の自分の声を見つめ直し、ひたむきに合唱に取り組んだ結果だと思う。生徒たちの成長を間近で見られて、教師冥利(みょうり)に尽きます」と話した。 演奏終了後、生徒たちははし… この記事は有料記事です。残り1561文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
届かなかった父の「危ないぞ」現場に落ちていた携帯 ソウル群衆事故
山本智之2022年10月31日 5時00分 韓国・ソウル市内の繁華街「梨泰院(イテウォン)」で大勢の人が折り重なるように倒れて150人以上が犠牲になった事故では、日本人女性も命を落とした。 亡くなった冨川芽生さん(26)の父親の歩さん(60)=北海道根室市=は30日夜、朝日新聞の取材に「事故を知って、『危ないぞ』と伝えようと思い、電話したが出なかった。まだ寝ているのかと思ったが、まさか現場に行っていたなんて」と声を落とした。 しばらく電話をかけ続けると、現地の警察官が電話に出たという。芽生さんの携帯電話は事故現場に落ちていたといい、歩さんは「それで初めて娘が(事故に)巻き込まれたとわかった」と話す。 歩さんによると、芽生さんは、6月から韓国・ソウル市内に語学留学していたという。歩さんは「本当に韓国が好きで、楽しんでいたと思う。本人が一番残念に思っているはずだ」と話した。芽生さんは韓国で多くの友達ができたようで、事故前に「フランス人の友達と一緒に出かける」とLINEで連絡があったという。(山本智之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡の知人から車を借り、数カ月以上前から計画か 王将社長射殺事件
「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が2013年12月に射殺された事件の前、逃走用オートバイの調達に使われたとみられる軽乗用車を、特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄容疑者(56)=殺人などの容疑で逮捕=が福岡の知人から借りていたことが、捜査関係者への取材でわかった。 軽乗用車は事件前後に福岡・京都間を行き来していたことが判明している。京都府警は13年10月ごろまでに借りたとみており、数カ月以上前から事件を計画していた可能性がある。 府警は14年4月、現場から… この記事は有料記事です。残り264文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ハロウィーンの夜狙った京王線刺傷事件から1年 心と体の傷、今も
ハロウィーンの夜に東京都調布市を走る京王線の特急電車内が放火され、乗客がナイフで刺された事件から31日で1年。逃げ場のない「密室」で無差別に狙われ、今も心身に深い傷を負った乗客がいる。そんな被害者の支援を警察官が続けてきた。 事件は2021年10月31日午後8時ごろに発生。映画「バットマン」の悪役「ジョーカー」の格好をした服部恭太被告(25)が、乗客をナイフで刺して車内にライターオイルをまき、放火した。服部被告は「人が多いハロウィーンを狙った」と供述したとされる。 警視庁犯罪被害者支援室は、事件直後から被害に遭った約10人に治療費の支援やカウンセリングの案内をしてきた。 佐藤幸介警部補(41)は事件当日の昨年10月31日夜、発生の連絡を受け、自宅から調布署に設置された特別捜査本部に向かった。 1年前に発生した京王線の事件は、多くの乗客に深い傷痕を残しました。記事の後半では、事件の被害に遭ったときに受けられる警察や国の支援についても紹介します。 走行中の車両内はパニック状… この記事は有料記事です。残り1123文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
R1王者あべこうじが明かすMC術 自分がいる場をハッピーに10年
有料記事 聞き手・伊藤唯行2022年10月30日 19時00分 ひとり芸を競う「R―1ぐらんぷり」の王者で、お笑いタレントのあべこうじさん(47)が、青森朝日放送(ABA)の情報番組「ハッピィ」(土曜午前9時35分~10時35分)のMCを続けて10年になる。漫談スタイルの軽妙な語りで、全国区の人気を誇るあべさんがなぜ、東京から離れた北の地に毎週通い続けるのか。 ――土曜朝の生放送のために、10年間通ってきた感想を聞かせてください 本当にあっという間でした。今も最初にお話をもらった1年目のような新鮮な気持ちで収録に臨んでいます。こんな答え、真面目すぎて使えない?(笑) ――縁のない青森でのMCを打診されたとき、どんな気持ちでしたか R1王者のあべこうじさんが、10周年を記念した特別番組(11月2日午後7時~8時)を前に、これまで印象に残った番組エピソードやMC術を明かしました。 驚いたけれど、僕は場所を選… この記事は有料記事です。残り1968文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ラーメン店長刺され死亡 容疑の元店員逮捕 群馬県太田市
2022年10月30日 19時01分 30日午後0時10分ごろ、群馬県太田市のラーメン店「ばりきや太田店」の客から「店長が刃物で刺されている」と110番通報があった。警察官が同店に駆けつけたところ、店長の真下陽介さん(42)=同県桐生市=が首や胸などから血を流して倒れていた。県警は、店内にいた太田市の無職藤井翔平容疑者(31)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 県警によると、真下さんは約2時間後、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は今後、殺人容疑に切り替えて捜査する方針。 調べによると、藤井容疑者は同日午後0時10分ごろ、店内で包丁のような刃物で真下さんの首や胸などを刺した疑いがある。同容疑者はかつて、同店でアルバイトとして働いていたという。 当時、店は満席状態で約30人の客がいた。店員5人も含めて全員、店外に避難したという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パートナーシップ導入自治体、人口換算で全国6割超に 東京も開始へ
性的マイノリティーのカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」が、11月1日から東京都でも始まる。導入自治体の数は全国の1割強だが、人口で換算すると6割を超す。スタートから7年。制度の広がりは社会をどう変え、どう変わっていないのか。 パートナーシップ制度は、2015年11月に東京都渋谷区と世田谷区で始まった。性的マイノリティーの権利を守る活動をする認定NPO法人「虹色ダイバーシティ」(大阪市)と渋谷区の共同調査によると、導入している自治体は青森、秋田、茨城、群馬、栃木、三重、大阪、佐賀、福岡の9府県を含めて239(10月11日時点)。該当地域を人口でみると全国の55・6%を占める。 東京都の開始により、導入済みの都内16自治体を除く人口(約885万人)が加算されて6割を超すのは確実だ。都は都内在勤・在学者も対象としているため、さらに増える。「大切なのは当事者の方々の困りごとの軽減。そして、多様な性への理解を都民の皆さんにも広げる」と小池百合子都知事は28日の記者会見で制度の意義を語った。 同法人によると、今年9月末までに全国で3456組が認定された。調査を始めた17年の96組(6自治体)の約36倍だ。同法人の広報担当者は「都道府県レベルで初めて19年に茨城県が導入し、他も続いたのが大きかった。同時期に各地で同性婚を認めないのは違憲とする訴訟が相次ぎ、世論の高まりもあったのではないでしょうか」と話す。都は10月11日に受け付けを始めており、28日午前9時までに137組の申請があったという。 制度は多様な性への理解を促… この記事は有料記事です。残り943文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ耐え培った新しい「カラー」 全日本に戻ってきた赤ジャケット
トレードマークの赤いジャケットが戻ってきた。でも演奏したのは「こういうのもやるんだ」という曲。宮城県の名取交響吹奏楽団は3年ぶりの全国の舞台で、この間に培った新しい「カラー」を披露した。 40年ほど前に結成され、全日本コンクール出場は20回を超える。 身にまとう赤いジャケットは今や楽団のトレードマーク。イメージは「元気に明るく」だ。 だが、ここ数年は新型コロナウイルスに泣かされた。外部から招いていた指揮者は呼べなくなり、職場の事情などで長らく練習や活動から遠ざかる団員もいた。 昨年も東北支部代表に選ばれ… この記事は有料記事です。残り614文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル