長崎市の私立海星高2年の男子生徒(当時16)が2017年4月に自殺したのは、学校がいじめ防止対策推進法に基づく対策を怠ったのが原因などとして、遺族が4日、学校側に約3200万円の損害賠償を求めて長崎地裁に提訴した。 生徒の自殺後、学校側が設置した第三者委員会は18年11月、「さんざんdisられた(けなされた)」などと記された手記などを元に、空腹時のおなかの音をからかうなどの「同級生によるいじめ」を自殺の主な要因に挙げ、教師による理不尽な指導や学習に対する悩みや焦りが重なったと指摘した。 一方、学校側は「論理的な飛躍がある」として不服の姿勢を示し、報告書の受け入れを拒んでいる。 訴状で遺族側は、学校側が教員のいじめ研修や生徒のいじめ教育をしなかったことや、調査結果を受け入れなかったこと、遺族に対して誠実に対応しなかったことなどが、いじめ防止法に違反すると主張。学校側に損害賠償とホームページへの謝罪文の掲載を求めている。 報告書の受け取り拒否、遺族が抱える思い この日記者会見した母親(5… この記事は有料記事です。残り1023文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子1人に3万円分の商品券配布へ コロナや物価高対策で東京・台東区
東京都台東区は4日、コロナ禍や物価高をふまえて子育て世帯を支援しようと、区独自で子ども1人あたり3万円分の「こども商品券」を配布すると発表した。この日の臨時議会で、関連費用計6億3500万円を盛り込んだ補正予算案が可決された。 給付対象は区内の0歳~中学3年生の約2万人で、親の所得制限は設けない。こども商品券はトイカード(本社・同区)が発行するもので、全国の加盟店で玩具や服などの購入に利用できる。11月下旬から簡易書留で郵送する予定。 財源は国と都の補助金計約2… この記事は有料記事です。残り102文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
剣道部顧問の暴言・暴力で生徒自殺 福岡の高校が責任認め遺族に謝罪
福岡市東区の私立博多高校で2020年、剣道部の高校1年の女子部員が自殺したことをめぐり、学校側が顧問からの暴言や暴力が原因だったと認め、遺族に謝罪して和解した。遺族が4日、記者会見で明らかにした。 遺族の弁護士らによると、亡くなったのは侑夏(ゆうな)さん(当時15、姓は非公表)。特待生として20年4月に入学し、剣道部に入った。しかし、入部の直後から練習中などに男性顧問2人から「貴様、やる気あんのか」などの暴言を吐かれ、地面に何度も倒された。 6月、侑夏さんは母親に「先生の暴言が嫌だ」「学校に行きたくない」と訴え、部活動を休むこともあった。練習に復帰しても、顧問から「特待生としての責任がある」と責められ、何度も体当たりをされたり、竹刀で首に「突き」をされたりしたという。 侑夏さんは亡くなる8月29日、SNSに「部活ていう存在が死にたい原因なのにね」「心が弱い私が多分悪いです 迷惑かけてわがままばっかでごめんなさい」などと記していた。 遺族が今年3月、学校に提訴の意向を伝えたところ、学校から和解の提案があったという。学校とは合意書を取り交わし、学校は顧問の不適切な指導が侑夏さんの自殺につながったことを全面的に認め、賠償金の支払いを了承した。 さらに再発防止策として、事… この記事は有料記事です。残り1042文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
奈良税務署副署長が女性税理士に暴力や「殺すぞ」と暴言、減給処分
長谷川健2022年11月4日 20時00分 奈良税務署副署長の50代の男性職員が9月、懇親会で女性税理士に暴力を振るったとして、大阪国税局は4日、副署長を同局総務部付に異動させ、同日付で減給10分の2(3カ月)の懲戒処分にしたと発表した。 同局などによると、懇親会は近畿税理士会奈良支部内の確定申告相談会をめぐる意見交換会の後、奈良市内で開かれた。税務署から副署長ら4人、同支部から14人が参加した。副署長は懇親会で酒に酔い、女性税理士に「殺すぞ」「あほと違うか」などの暴言を吐き、背中や肩を平手で複数回たたいたという。 同局の聞き取りに対し、副署長は「酒に酔っていて記憶にないが、出席者がそう言っているならば認めるしかない。被害者におわびする」と話したという。同局は署長についても口頭による厳重注意とした。(長谷川健) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上着変えてもネクタイそのまま 結び目の特徴で窃盗容疑者特定
岩田恵実2022年11月4日 22時13分 高齢女性が差し出したキャッシュカードを盗み取ったとして、警視庁は横浜市の造園業の男(22)を窃盗容疑で逮捕し、4日発表した。男は逃走中に上着を着替えていたが、同庁が防犯カメラをたどったところ、ネクタイの結び目が不自然に大きい特徴がそのままだった人物が映っており、男を特定できたという。 杉並署によると、男は10月8日、東京都杉並区の70代女性宅を訪れ、トランプを入れた封筒とすり替えるなどしてキャッシュカード8枚を女性から盗んだ疑いがある。 女性宅には事前に銀行協会職員などをかたる人物から「カードを不正に使おうとした犯人を逮捕した。あなたの名義のカードを使わないようにするため、職員に預けてほしい」と電話がかかっていたといい、杉並署は、特殊詐欺グループの一員として男がカードを受け取りにきたとみている。 男は女性宅を訪問時、スーツにネクタイ姿だったが、ネクタイの結び目が異常に大きかった。署はこの特徴を持った人物を防犯カメラで追うなどして、今月1日に男を逮捕したという。署幹部は「職業柄、ネクタイを結ぶことに慣れていなかったのだろう」と話す。 8枚のカードからは計約84万円が引き出されており、署は男が報酬5万円と引き換えにカードを詐欺グループ側に渡したとみている。男は容疑を認め、「FXの借金の返済のためだった」と話しているという。(岩田恵実) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「王将元社長とは友好的」企業グループ元代表、射殺事件関与を否定
「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が射殺された事件にからみ、京都府警と福岡県警の合同捜査本部は、王将側による過去の「不適切取引」と事件に関連がなかったかを慎重に調べている。不適切取引の相手とされる企業グループの元代表が今月上旬、朝日新聞の取材に応じ、「大東さんとは友好的な関係だった」と述べ、事件への関与を否定した。 取材に応じたのは、ゴルフ場運営会社や電話保守会社など多数の企業を営んでいた上杉昌也氏(78)。上杉氏の説明などによると、王将の創業者とは長い付き合いがあり、出店などをめぐる相談に乗る関係にあった。財務担当だった創業者の次男(元専務)とも付き合いがあったという。 2000年に社長に就任した大東さんは、1995年ごろから上杉氏が代表をしていた企業グループとの間で重ねていた不適切取引の清算などを進めていた。 上杉氏は取材に対し「(王将側に)50億円を借りていたが、事件の半年ほど前、不動産などを売って返済した。証明する和解書がある」などと説明した。 「不適切取引」と認定 上杉氏は否定 王将が設置した第三者委員会の報告書によれば、福岡市中心部・赤坂のオフィスビルや福岡県甘木市(現・朝倉市)のゴルフ場隣地をめぐる不動産取引など、不適切とされた取引は14件。取引の一部は取締役会の決議や承認を経ておらず「経緯や経済的合理性は明らかではない」とされた。 例えば、王将側は1995年3月、上杉氏の関係企業から京都・祇園の5階建てビルを5億3千万円で購入していた(後に第三者に8千万円で売却)。また、同年4月には、上杉氏が関係する別の企業からハワイの高級住宅街の邸宅の土地建物を18億2900万円で購入していた(後に王将子会社に売却し、第三者に5億9800万円で売却)。 第三者委は、こうした総額約260億円の不適切取引があり、うち約170億円は回収できないまま損失処理されたと認定した。 上杉氏は、こうした認定について「額は全然違う。(王将側が)金額を操作して水増ししている」「後ろめたさは何もない」などと否定。個別の売買記録は残っているとした。 捜査関係者によると、殺人などの容疑で逮捕された特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄容疑者(56)と大東さんの接点は確認されていない。 上杉氏は取材に対し、工藤会… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
発達障害のニトリHD会長、たどり着いた社員教育は「長所探し」
札幌市が発祥の家具大手のニトリホールディングスの似鳥昭雄会長(78)が4日、札幌市内であった「北海道経営未来塾」で講演した。発達障害で学校の落ちこぼれだった子ども時代のエピソードを披露し、「短所はわかりやすいが、人間の長所は本人もわかっていないことが多い」と説明。部署を変えて色々な仕事を覚えてもらう「配転教育」で社員の隠れた長所探しを心がけていると述べた。 似鳥氏は1967年、札幌市で家具店を創業。事業領域をどんどん拡大させて、今では国内外に942店、売上高は9630億円(2022年度見込み)の大企業に成長させた。 似鳥氏は「小学校4年生まで自分の名前を漢字で書けなくて、先生の言っていることも全然わからなかった」。多動性で落ち着きがなく、今も「人との会話が下手」と明かした。最近になって発達障害のADHD(注意欠如・多動症)だとわかったという。 そんな似鳥氏が大企業をつく… この記事は有料記事です。残り277文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
覚醒剤所持容疑で自動車教習所インストラクターと妻を逮捕 大阪
2022年11月4日 21時07分 自宅で覚醒剤を所持していたとして、大阪府警は4日、自動車教習所インストラクターの真崎満容疑者(40)と妻の無職、多起(たき)容疑者(44)=いずれも大阪府寝屋川市東神田町=を覚醒剤取締法違反(共同所持)容疑で現行犯逮捕し、発表した。いずれも容疑を認めているという。 吹田署によると、両容疑者は4日午前8時ごろ、自宅マンションの一室でチャック付きポリ袋に入った覚醒剤の結晶を所持した疑いがある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大日本図書社員、評価資料を作成中の委員に接触 教科書選定汚職事件
大阪府藤井寺市立中学校の教科書選定をめぐる贈収賄事件で、教科書会社「大日本図書」(東京)側が、各社の教科書を比較する調査委員に直接接触していたことが、捜査関係者への取材でわかった。市立中学校の西留俊春・元校長(61)=加重収賄容疑などで書類送検=は非公開の調査委員の氏名を漏洩(ろうえい)した疑いがあり、府警は同社側がこの情報を元に各教科書の評価資料を作成中の委員に接触し、教科書を売り込もうとしたとみている。 捜査2課によると、贈賄容疑で書類送検されたのは、同社の元取締役(65)と関西支社の藤井寺市担当の社員(35)。捜査関係者によると、元取締役は同市担当時に西留元校長と知り合い、新たに社員を紹介。この社員が調査委員を訪ねていたという。 西留元校長は現職で教科書の選定委員だった2020年4~6月、自校の教員だった調査委員3人の氏名や調査委員作成の資料を社員に漏洩。7月に謝礼として元取締役らから現金3万円のほか、飲食やゴルフの接待を受けた疑いがある。 同課によると、元取締役らは数学、理科、保健体育の3教科の採択を元校長に依頼。調査委作成の資料を踏まえて選定委が市教育委員会に答申した「調査概要」には、大日本図書について全3教科に推薦を意味する「◎」がつき、市教委は数学と保健体育で採択した。府警によると、元校長は選定委で同社を評価する発言をしていたという。 ある選定委員(当時)は朝日… この記事は有料記事です。残り338文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
参院選は「違憲状態」 「一票の格差」訴訟で福岡高裁宮崎支部が判決
「一票の格差」が最大3・03倍だった7月の参院選は投票価値の平等を定めた憲法に反するとして、弁護士グループが宮崎、鹿児島両選挙区の選挙無効を求めた訴訟の判決が4日、福岡高裁宮崎支部であった。高橋亮介裁判長は「違憲状態」との判断を示し、選挙無効の請求は棄却した。 二つの弁護士グループが全国14高裁・高裁支部に起こした計16件の訴訟のうち判決は10件目。これで「憲法違反」が1件、「違憲状態」が5件、「合憲」が4件になった。一連の判決は15日までに出そろい、最高裁が来年にも統一判断を示す見通し。 今回の参院選で選挙区の一票の格差は、定数1あたりの有権者数が全国で最も少ない福井選挙区を1とすると、最も多い神奈川選挙区は「0・33票」。鹿児島選挙区は0・48票、宮崎選挙区は0・71票だった。 原告側は「全ての政党が選挙… この記事は有料記事です。残り192文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル