隣でどんどん冷たくなっていく――。昨年1月、宮城県大崎市の東北自動車道で、風雪で視界不良となる「ホワイトアウト」下で起きた多重事故で夫を失い、自身も大けがを負った女性(65)=岩手県一関市=が18日、いまだ癒えぬ胸の内を明かした。 昨年1月19日、宮城県利府町の病院での診療が終わり、夫の須藤美洋(よしひろ)さん(当時65)が迎えに来てくれた。 「ゆっくり来てもいいよ」と伝えていたのに予定より早く到着。「少しでも早く私に会いたかったんだと思います」。美洋さんが運転する車の助手席に乗り込み、帰路についた。 ■路肩に移動なんてできない … この記事は有料記事です。残り886文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
科捜研で手製の銃を誤射、職員けが 神奈川県警、講習会の準備中に
原晟也2022年11月19日 5時00分 神奈川県警は18日、横浜市中区にある科学捜査研究所で、男性職員(32)が銃を誤射し、左手を負傷した、と発表した。病院に搬送されたが命に別条はないという。県警が原因を調べている。 薬物銃器対策課によると、銃は県警が押収し、保管していたもので、キーホルダー型の小型の手製銃(全長7センチ)という。五つの弾倉のうち二つに、直径2ミリの鉄製の球などが込められていたが、県警は発射できないと判断していた。 科捜研ではこの日、捜査員向けの銃の講習会が予定されていた。午後3時ごろ、指導役の男性職員が準備のため、銃を触っていたところ弾が発射され、自身の手のひらに当たったという。 薬物銃器対策課の有野方邦課長代理は「発射できないと思い込んでいた。安全管理の徹底と再発防止に努める」と話した。(原晟也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保護者にだけ責任?50年前のNYから学べること 転落事故防ぐには
高層住宅の窓やベランダから子どもが転落する事故が相次いでいます。痛ましい事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか。子どもの事故予防に関する情報発信を続けるNPO法人「Safe Kids Japan(セーフキッズジャパン)」の理事で、ベランダの安全対策の研究に取り組む大野美喜子さんに話を聞きました。 おおの・みきこ AI(人工知能)を用いた傷害予防教育プログラムの研究などに携わる。子どもの事故予防に取り組むNPO法人「Safe Kids Japan」理事としても活動。 転落、春と秋に多発 ――幼い子どもが窓やベランダなどから転落して亡くなる事故が相次いでいます。 毎年、春や秋にはこうした事故が多くなる傾向があります。気候もよく、窓をあけて換気をする家庭が増えるのも一因でしょう。 東京消防庁の統計(稲城市、島しょ地区を除く)でも、毎年5月がもっとも転落の事例が多く、次いで10月に多くなる傾向がみられます。 一方で、転落事故の件数そのものについては、経年でみても大きな差がないことがわかります。東京消防庁管内で、2017~21年に住宅などの窓やベランダからの転落で救急搬送された5歳以下の子どもは62人ですが、年ごとの差はあまり大きくありません。 これは、いままでの転落対策では事故が防げないことも意味しています。事故が起こるたびに報道されますが、また事故が繰り返されてしまうのではないか、と感じています。 「対策」として出されるメッセージにも、課題が大きいのです。 記事の後半では、1970年代のニューヨークで始まった、高層階からの子どもの転落事故防止のため、動き出した社会の仕組みについてを紹介しています。 変わるのは、保護者だけじゃない ――課題になっているのは、具体的にどのような部分でしょうか。 事故予防のためには、保護者への啓発などの「教育」、事故の起きにくい仕組みを作る「環境改善」、予防の取り組みを義務づける「法制化」と、三つの観点が必要になってきます。 ただ、いま「対策」とされているものの多くは、教育の観点から、保護者の行動変容に頼るものがほとんどです。 「目を離さないように」 「ベランダにものを置かないように」 「鍵を二重に」 と、全てが保護者の責任なのです。 もちろん、子どもを見守る責任が保護者にあることはいうまでもありません。 しかし、保護者へ対策を呼びかけるだけでは、事故を防ぎ切れていない事実をどう見るか。そう考えたとき、別のアプローチが必要になってくるはずです。 保護者にばかり対策を求めるようでは、これまでと変わらないのです。 意識と行動、どうつなげる? ――保護者以外に向けた対策として、取り得る行動はあるのでしょうか。 例えば、補助錠の存在について考えてみましょう。事故予防のためには「必要だ」と感じている人が大半だと思います。 ただ、「必要だ」と思うことと、「実際に対策をすること」は別物です。 「明日、対策をしよう」と思っている間に、事故につながってしまうケースもゼロではありません。保護者任せにせず、行政や不動産業者による「もうひと押し」があると、だいぶ違う、と思います。 補助錠を配ったり、新築時に補助錠の設置を選べるようにしたり。新築の住宅を建築する際、鍵の高さそのものを高い位置にすることもできるでしょう。環境づくりで変えられることは多いはずです。 実際、米ニューヨークで半世紀ほど前、子どもの転落問題が社会問題化し、行政が動いたケースが知られています。 ――どのようなものでしょうか。 1970年代、ニューヨークで窓から子どもが落下する事故が相次ぎ、「Children can’t fly」(子どもは、空を飛べない)というプログラムが始まりました。 メディアが危険性を発信して… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
栃木の山火事現場でドローン飛行禁止 「緊急用務空域」に初指定
古城博隆2022年11月18日 20時50分 栃木県日光市で山火事が起き、航空機による消火活動が見込まれるとして、国土交通省は18日、周辺空域を、無人航空機(ドローン)の飛行を一時的に禁止する「緊急用務空域」に指定した。指定は、昨年6月に捜索や消火活動を妨げないよう飛行禁止空域を設定できるようになって初めて。 国交省によると、山火事は17日午前11時ごろ発生。18日午後2時半に半径3キロ、高度500メートル以下の範囲を緊急用務空域に指定した。解除時間は未定。 空域の指定状況は、国交省のウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html)で公開されている。(古城博隆) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
議決経ず契約「違法」 4億円を市長に請求するよう命じる 佐賀地裁
有料記事 大村久、釆沢嘉高2022年11月18日 21時00分 佐賀県武雄市が防災情報発信システム構築で業者と結んだ業務委託契約は、地方自治法が定める議会の議決を経ておらず違法として、住民ら計6人が市を相手取って起こした住民訴訟の判決が18日、佐賀地裁であった。三井教匡裁判長は訴えを認め、委託料と同額の約4億円を小松政市長に請求するよう市に命じる判決を言い渡した。 判決によると、市は2019年8月の豪雨で死者3人が出るなどの大きな被害が出たことを受け、各家庭に防災情報の受信機を設置する計画を立て、20年7月にケーブルテレビ会社と有線方式の防災情報発信システムの業務委託契約を結んだ。 住民側は、契約は議会の議決を経ておらず、予定価格1億5千万円以上の工事の請負や2千万円以上の動産の購入には議決が必要と定めた地方自治法に反するとして市監査委員に監査請求したが、棄却されたため、提訴していた。 争点は、①契約が「工事の請… この記事は有料記事です。残り678文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新潟地裁「死刑選択できない」 女性にわいせつ、殺害の男に無期判決
有料記事 宮坂知樹、友永翔大2022年11月18日 21時30分 2014年に新潟県新発田市の女性(当時20)にわいせつな行為をしたうえ殺害したとして、殺人や強制わいせつ致傷などの罪に問われた喜納(きな)尚吾被告(39)=別の強姦(ごうかん)致死事件などで無期懲役判決が確定=の裁判員裁判の判決公判が18日、新潟地裁であった。佐藤英彦裁判長は、前科に言及して「常習性が非常に高い」と非難する一方、同様の事件での量刑の傾向を踏まえ、無期懲役(求刑・死刑)を言い渡した。 判決によると、喜納被告は14年1月15日、新発田市で出勤途中だった女性を車ごと連れ去り、無理やりわいせつな行為をして負傷させたうえ、市内の小川で首を絞めるなどして殺害した。20年3月に起訴され、公判では事件への関与を否定していた。 判決はまず、女性の車のハン… この記事は有料記事です。残り338文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雨の夜、踏切内にたたずむ女性 男子中学生は服をつかんで引っ張った
鈴木優香2022年11月18日 22時15分 小雨がパラパラと降りしきる夜。30代くらいの女性が、福岡県糸島市内の踏切の中に、傘もささずにたたずんでいた。 10月9日。サッカーの試合帰りだった中学2年、谷口光輝(ひかる)さん(14)は、母の祥子さん(39)が運転する車で通りかかり、その女性に気づいた。 一緒に乗っていた友人を送り届けた後、女性のことが気になった。5分ほどたっていた。戻ると、女性はまだそこにいた。 祥子さんが糸島署に電話をかける。遮断機が下り始めた。カンカンカン。辺りに警報機の音が鳴り響く。 光輝さんは遮断機をくぐり、女性に駆け寄った。「危ないですよ」と声をかけ、服をつかんで引っ張った。踏切の外へ。直後、列車が通り抜けていった。 署員が到着するまで女性の背中をさすり、「大丈夫ですか?」と声をかけ続けた。「ごめんなさい。ありがとうございます」。女性は泣いていた。 11月18日、谷口さん親子に署から感謝状が贈られた。光輝さんは「助けようという思いだけだった。どんなことがあっても命を大切にしてほしい」と話した。(鈴木優香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
路線バスが民家に突っ込み8人けが 運転手「記憶飛んだ」
2022年11月18日 22時21分 18日午後8時20分ごろ、東京都町田市能ケ谷7丁目で、目撃者から「路線バスが民家に突っ込んだ」と110番通報があった。警視庁や東京消防庁によると、神奈川中央交通の路線バスが民家に突っ込み、50代男性運転手のほか、女児(12)と男児(10)を含むバスの乗客7人の計8人がけがをした。いずれも意識はあるという。 町田署などによると、近くのバス停を出発した路線バスが、他の民家の塀などにぶつかりながら進み、約100メートル先の民家に突っ込んだという。住人にけがはなかった。男性運転手は調べに「記憶が飛んだ。突っ込んでから目が覚めた」と話しているという。「持病はない」とも説明しているといい、署が事故原因を調べている。 現場は小田急鶴川駅から北へ約1・3キロの住宅街。近所に住む女性は「ドカンとすごい音がした。バスは普段なら曲がるはずの十字路を通過し、そのまま直進して民家に衝突したようだ」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米兵の車、高校生と衝突事故 鹿屋で21日から無人機運用の部隊
防衛省九州防衛局は18日、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)近くの交差点で、米軍の無人偵察機MQ9の運用部隊所属の上等空兵の男性(24)が運転する公用車が、女子高校生(18)のスクーターと衝突してけがを負わせたと発表した。同基地ではMQ9の一時展開に向け準備が進められている。 同局によると、18日午前8時半ごろ、鹿屋市西原1丁目の信号のある交差点で上等空兵の車が右折する際、対向車線を直進してきた女子高校生のスクーターと衝突。高校生は左手首や左足などを負傷して救急搬送された。男性は通勤中とみられ、県警が詳しい事故状況などを調べている。 一方、同局の遠藤敦志企画部… この記事は有料記事です。残り296文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ドラム缶遺体事件、容疑者1人が青森出身 土地勘で遺棄場所選んだか
コンクリート詰めされたドラム缶から愛知県に住む男性の遺体が見つかった事件で、傷害致死容疑で逮捕された男4人のうちの1人が、遺棄現場となった青森県出身であることが捜査関係者への取材でわかった。愛知県警は男らが発覚を防ぐために土地勘があり、人目にも付かない現場を選んだ可能性があるとみて調べている。 逮捕されたのは、内装会社代表の勝田茂(51)=愛知県小牧市=、同社従業員奥村博(49)=住居不定=、いずれも下請け業者の小枝浩志(62)=名古屋市北区=、横井秀哉(48)=小牧市=の4容疑者。このうち、小枝容疑者が青森県弘前市出身だったという。 捜査関係者によると、ドラム缶が見つかったのは青森県弘前市の空き地。建築資材が放置されるなど目立たない場所だという。現地の地理に詳しくないと容易にたどり着けないとみられ、同市出身の小枝容疑者が案内した可能性がある。 県警によると、4人は201… この記事は有料記事です。残り146文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル