「今、何歳ですか?」 「19歳です」 今年10月、大阪地裁の703号法廷で、裁判長に問われた被告の男は、少し緊張した声で答えた。黒い髪は短く切りそろえられ、白いワイシャツを着ていた。 大阪府寝屋川市で3月、男女3人と共謀し、専門学校生の男性(当時20)を刺して死なせ、現金13万円などが入ったバッグを奪った――。そんな強盗致死罪の起訴内容について、被告は「間違いありません」と認めた。 「刑事処分を科すべきか、保護処分に付すために家裁に移すべきか」。この日、裁判長は法廷のスクリーンを使って裁判員たちに争点を説明した。刑事処分であれば、大人と同じように懲役刑で刑務所に服役する。一方、犯行につながった思考の形成が不遇な成育歴などによるもので、保護処分が妥当だとみなされれば、家裁へ移送された後、少年院などで矯正教育を受けることになる。 検察側の冒頭陳述によると、事件の経緯はこうだ。 事件当日の夕方。 初めて会った女(22)から… この記事は有料記事です。残り1902文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 きょうも傍聴席にいます。 事件は世相を映します。傍聴席から「今」を見つめます。2017年9月~20年11月に配信された30本を収録した単行本「ひとりぼっちが怖かった」(幻冬舎)が刊行されました。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
明治のレンガアーチ橋は語る 碓氷峠を越えた鉄道、開いた近代化
有料記事 文・上原賢子、写真・嶋田達也2022年11月26日 15時00分 ひらり、また1枚ひらり。やわらかい日差しのなかを、ゆっくり落ちていく黄色の葉。追いかけてトンネルを抜けたら、そこは高い、高い橋の上だった。峠の鉄道が通った道。 山道を車で上って行くと、赤茶色の巨大な橋が現れた。大きさに「おお~」と声が出る。4連アーチの「碓氷(うすい)第三橋梁(きょうりょう)」、通称「めがね橋」(群馬県安中市)。長さ91メートル、高さ31メートル。200万個以上のれんがで造られている。 脇の120段ほどの階段を上って、橋の上へ。訪れたのは11月上旬。周囲360度、紅葉が広がった。「いま立っているところには、1963年まで列車が走っていました」。市観光機構の職員、上原将太さん(31)が言う。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。12月4日(日)締め切り 1893(明治26)年、群… この記事は有料記事です。残り1072文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
個人の「我慢」に落とし込まない気候変動対策 私たちにできることは
国連広報センターとメディアが協力し、気候変動への行動を呼びかけるキャンペーン「1.5度の約束」を、皆さん目にしましたか? 各国の約束「世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5度に抑える」を実現するには、温室効果ガスの排出量を2050年ごろに実質ゼロにする必要があります。対策は待ったなし。しかし、気候変動がテーマの記事をただ出しても、興味のない人にはなかなか自分事にしてもらいにくいのが実情でした。 そこでwithnewsでは、東大教授の江守正多さんに、筆者と編集部の松川希実記者の「そもそも」の質問に答えてもらうポッドキャストを収録しました。その内容は記事化もしました(https://withnews.jp/articles/series/149/1)。 最も印象的だったのが、日本では気候変動対策を「生活の質を脅かすもの」というネガティブなイメージで捉える人が他国よりも多いというお話でした。確かに「節電」「我慢」のイメージが先行しますし、メディアでもそんな内容のコンテンツが多かったと感じます。 しかし江守さんは「ほどほど… この記事は有料記事です。残り341文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
県境のトンネルを抜けると…紅葉 「愛岐トンネル群」特別公開始まる
古沢孝樹2022年11月26日 16時30分 愛知・岐阜県境付近に残る旧国鉄中央線のトンネル群「愛岐トンネル群」で26日、秋の特別公開が始まった。12月4日まで。 公開されたトンネルはJR定光寺駅(愛知県春日井市)近くにある。この日は朝から多くの人が訪れ、1900(明治33)年の開通当時の姿を残す貴重なトンネル群と紅葉が織りなす景色を散策や写真撮影をしながら楽しんでいた。 期間中の公開時間は午前9時半(土日は午前9時)~午後3時(入場は午後2時まで)。入場料100円(小学生以下無料)。問い合わせはNPO法人「愛岐トンネル群保存再生委員会」(080・9492・5458)へ。(古沢孝樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宇都宮のLRT脱線事故現場そばで車両見学会 原因究明を求める声も
津布楽洋一2022年11月26日 18時00分 【動画】宇都宮市のLRT、車両見学会=津布楽洋一撮影 宇都宮市で計画されている次世代型路面電車(LRT)が試運転中に脱線事故を起こしてから、ちょうど1週間の26日、事故現場のすぐ近くで、一般向けの車両見学会が開かれた。LRTの開業は来年8月の予定。参加者からは、いまのうちに直してもらいたい、と早期の原因究明を求める声が聞かれた。 見学会は、宇都宮駅東口に建てられた新しい商業施設などをお披露目する「まちびらきイベント」の一環として実施された。 見学用に使われたのは、26日未明まで事故現場の走行調査に使われていた車両だ。宇都宮駅東口の停留場のホームに停車した状態で、集まった鉄道ファンらに車内を公開した。 ホームから数十メートルの路面には、脱線事故でついたとみられる線がいまも残り、事故現場にスマートフォンのカメラを向ける人の姿も目立った。 見学会は、整理券の配布場に行列ができるほど盛況で、車内に乗り込んだ人たちは「シートのデザインがおしゃれ」「床が(宇都宮市特産の)大谷石風になっている」と歓声をあげていた。 市内に住む30代の会社員男性の家族も「窓が大きく、車内も広かった」と感激した様子。男性は脱線について「最初だからいろいろある。開業は来年8月。いまのうちに直してもらえたら」と話していた。(津布楽洋一) 【動画】宇都宮のLRT脱線事故で走行調査が始まった=津布楽洋一撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
乳がんの私と71歳でマラソンに挑んだ父 無言の走りと驚きの一言
4月中旬、福岡市内の病院で受付を済ませると、「先生の話は1人で聞かれますか」と事務員の女性に尋ねられた。 須川富久巳(ふくみ)さん(45)は1週間前に胸のしこりの切除手術を受け、この日はその結果を聞きに来ていた。胸騒ぎがした。 診察室で医師から乳がんと告げられたのはその後だ。「ガガガガーンですね」。動揺してか、心の中に湧いたおやじギャグが漏れ出て、医師は苦笑いしていた。がんとわかり、さらなる手術や抗がん剤治療が必要になった。 病院の駐車場で夫に電話をした。不安から電話口で初めて泣いてしまった。 でも、両親には心配をかけたくない。数日後、福岡市内の実家で「がんだった」と明るく報告した。でも、泣かないようにがまんすることに必死で、両親がどんな反応をしていたのか、覚えていない。 父の折田幹雄さん(71)から福岡マラソンへのエントリーを頼まれたのは、その数日後だった。「自分が頑張っている姿を見せて、娘にも頑張ってもらいたい」。申込時に記入する抱負の欄に、こう書き込んでほしいという。 隠していた不安は、どうやら… この記事は有料記事です。残り1536文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
松本伊代さんが腰椎骨折 TBSのバラエティー番組収録で落とし穴に
2022年11月26日 18時48分 TBSは26日、バラエティー番組の収録中に、歌手でタレントの松本伊代さん(57)が落とし穴に落ちて腰椎(ようつい)を圧迫骨折したと発表した。治療に3カ月程度かかる見込みという。 TBSによると、松本さんは24日、金曜放送の「オオカミ少年」の収録にゲストとして参加。クイズで不正解だと落とし穴に落ちる企画「ソクオチ」で約1・5メートル下のクッション上に落下し、腰を痛めたという。 「ソクオチ」は過去にも2回収録しており、今回もウレタンを高さ1・2メートルほど敷き詰めてクッションにし、事前にシミュレーションを繰り返していたという。TBSは「安全対策に努めておりましたが、このような結果となり、大変申し訳なく思っております。番組制作に際しての安全管理をさらに徹底してまいります」としている。 松本さんもTBSを通じて「ご心配をおかけして申し訳ございません。今は治療に専念し、早く元気になれるように頑張ります」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「僕のヒーローアカデミア」に楽曲提供の男逮捕 女性への傷害容疑
交際相手の女性に暴行してけがをさせたとして、「秋山黄色」の名で活動するシンガー・ソングライターの男(26)=東京都渋谷区=を警視庁が傷害容疑で逮捕していたことがわかった。 捜査関係者によると、男は今月23日午前0時ごろ、自宅で交際相手の20代女性の髪を引っ張るなどしてけがをさせた疑いがある。調べに対し、容疑を認めているという。 男は現在放送中の人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」でエンディングテーマを担当しているほか、アニメ「約束のネバーランド」のオープニングテーマなども手がけた。(御船紗子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中村哲さんの志を継ぐ 銃撃事件から3年、ゆかりの地・福岡で追悼
人道支援活動にあたっていたアフガニスタンで、医師の中村哲さん(享年73)が殺害されてから12月4日で3年を迎えるのを前に、福岡市内で26日、追悼の会があった。中村さんと行動を共にした人々が思い出を語り合い、志を継ぐ決意を新たにした。 NGO「ペシャワール会」(福岡市)が開いた追悼の会「中村先生と共に歩む」に、450人が参加した。黙禱(もくとう)した後、村上優会長が「この3年、喪失の悲しみがある一方、中村先生が常に私たちと共にあると実感する。それは中村先生が手がけた数々の事業がいまも強く息づいているから」と述べ、試行錯誤しながらも、医療支援や農業、用水路建設など中村さんが大切にした事業を進めている現状を報告した。 中村さんの長女・秋子さんも… この記事は有料記事です。残り169文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤く色づき、鮮やかに 小石川後楽園のイロハモミジが見頃 文京区
比嘉展玖2022年11月26日 19時30分 文京区後楽の特別史跡・小石川後楽園のイロハモミジが赤く色づき、見頃を迎えている。26日、来園者は赤や黄色に染まった木々の葉を見上げ、思い思いに散策していた。12月初めごろまで楽しめそうだという。 同園は江戸時代初期、水戸藩の中屋敷としてつくられた。池を中心にした約7万平方メートルの回遊式庭園にはイロハモミジやケヤキなど約900本が並び、多くの来園者がカメラ片手に園内を撮影して回っていた。同園によると、コロナ禍で一時大幅に減った来園者数は回復傾向にあるといい、広報担当者は「若い方もぜひ足を運んで楽しんでもらいたい」と話す。 開園は午前9時~午後5時(最終入園は午後4時半まで)。一般300円。問い合わせは同園サービスセンター(03・3811・3015)へ。(比嘉展玖) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル