京都の朝の住宅街には、思わず二度見してしまう風景がある。 馬のパトロールだ。 ポクポクと軽やかにひづめの音を響かせる、大きな栗毛のサラブレッド。高さ2・5メートルほどから見下ろす警察官を乗せている。 11月中旬の午前8時前、彼らは京都市左京区の上高野交番に着くと、大通りの前で登校する児童らを見守り、警察官が「気をつけてね」と声をかけていた。 道路交通法上、馬は公道では軽車両として扱われるが、記者は見慣れない光景に目を丸くした。 だが、子どもたちは慣れた様子。「おはようございます!」と馬の方へあいさつして、ランドセルを揺らして駆けていく。自動車の運転手らも、せいぜい「ちら見」するだけ。 横断歩道のそばで旗を持って立っていた保護者(50)は「朝の風景の一部です」と教えてくれた。 馬は京都府警地域課に所属している。平安京への遷都から1200年を記念して1994年に創設された「平安騎馬隊」で働いている「小倉(おぐら)号」(オス、19歳)。金色のたてがみが特徴だ。 実は「転職組」、デビューまでの経歴は 騎馬隊を持つ警察は、京都府… この記事は有料記事です。残り1768文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女子高校生盗撮、中学教諭を懲戒免職 「捕まえて」叫ばれ免許落とす
女子高校生のスカートの中を盗撮したとして、大阪府教育委員会は29日、富田林市立中学校の男性教諭(42)を懲戒免職処分にし、発表した。 府教委によると、教諭は9月24日午後5時ごろ、堺市内の商業施設で、バッグの外ポケットにスマートフォンを差し込んだまま右手に持ち、女子高校生とすれ違いざまにスカートの中を動画で盗撮したという。 高校生が「盗撮、捕まえて」と叫んだため教諭はスマホを手に逃げたが、運転免許証入りのバッグを周りの人に引っ張られて落とし、そのまま帰宅した。 府教委によると、教諭は自宅を訪れた警察官に黒山署へ任意同行を求められ、いまも任意で捜査を受けている。府教委の調べに「自分の性的衝動を抑えられなかった。ハラハラやドキドキを味わいたかった」と話しているという。 府教委はこのほか、副業で神主業務をして報酬を得たとして、府立支援学校の男性教諭(33)を減給1カ月(10分の1)にするなど教諭3人の懲戒処分を発表した。この教諭は河内長野市内の2カ所の神社で2018年4月~今年7月に49回、おはらいや祝詞(のりと)の奏上などをし、計80万円の報酬を得たという。今年6月に神主の副業で処分を受けた教員がいると知って校長に相談し、発覚した。(宮崎亮) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
現職長野県議が妻殺害容疑 1年2カ月後の急展開に地元で衝撃広がる
有料記事 安田琢典 遠藤和希、滝沢隆史2022年11月30日 9時00分 現職の長野県議、丸山大輔容疑者(48)=塩尻市選挙区選出=が、妻希美(のぞみ)さん(当時47)に対する殺人容疑で県警に逮捕された。「信じられない」「同僚県議として残念」。事件発生から1年2カ月での急展開に、地元や県政関係者に衝撃が広がった。 県警は認否を明らかにしていないが、丸山県議は容疑を否認していることが捜査関係者への取材でわかっている。 「こんな結果になるとは」驚きの声 丸山容疑者の自宅は1883(明治16)年創業の「笑亀(しょうき)酒造」。先代の父は県酒造組合の副会長を務めていた。地域の名士として代々親しまれてきただけに、地元からは驚きの声があがった。 先代からの付き合いという60代の女性は「とても仲が良いカップルで、夫婦がけんかしているところなど想像すらできなかった」と振り返る。今年8月に容疑者の自宅であった希美さんの法要に出席したといい、「県議は気丈に振る舞っていた」と話す。 夫婦は2人の子どもと一緒に… この記事は有料記事です。残り905文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
居酒屋前に「置き配」のサンマ、箱ごと盗んだ容疑 「80件やった」
東京・神田の居酒屋の店先に置かれた箱入りのサンマを盗んだとして、警視庁は29日、無職の男(65)=東京都文京区=を窃盗容疑で逮捕した。神田エリアを中心に同様に居酒屋の食材が盗まれる被害が相次いでおり、相談を受けた神田署が捜査を進めていた。 捜査関係者によると、男は10月7日午前5時ごろ、JR神田駅にほど近い東京都千代田区内神田3丁目の海鮮居酒屋の店先から、サンマ約30匹計4キロ(5600円相当)を箱ごと自転車の荷台に載せ、持ち去った疑いがある。容疑を認め、「自分で食べるためだった」と話しているという。 「置き配」が被害に 持ち去られたサンマは、被害に遭った店がカキやハタといった海鮮食材と一緒に仕入れたもので、同日午前3時ごろに仕入れ先が店外に「置き配」したものだった。午前10時ごろに仕込みのために出勤した店の従業員がサンマだけなくなっていることに気付いたという。 神田署は、神田駅や地下鉄神保町駅、同小川町駅などがある神田・神保町エリアで今年6月以降、居酒屋の店先から野菜や牛肉、果物といった仕入れ品が早朝に盗まれる被害を少なくとも他に4件把握。今回逮捕された男は「今年春以降、都内の飲食店から80件ほど同じように食材を盗んだ」と供述しているという。 「店が始まって8年、こんな… この記事は有料記事です。残り469文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪入札不参加、代わりに落札企業の下請けに 組織委・電通が約束か
東京五輪・パラリンピックのテスト大会業務をめぐる入札談合事件で、複数の企業について、入札に参加しない代わりに落札企業の下請けとして業務を請け負う調整が行われた疑いがあることが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部と公正取引委員会は29日、下請けに入った会社も独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで家宅捜索し、公正な競争が制限されたとみて調べている。 東京五輪・パラ大会の組織委員会は2018年、各競技のテスト大会の計画を立案する業務を発注した。競技会場ごとに26件の競争入札が行われ、9社と1共同企業体が落札。契約金の総額は約5億4千万円で、組織委側と電通側が主導して事前に受注者を調整した疑いが持たれている。 関係者によると、組織委側と電通側は複数の企業とメールなどで協議し、入札に参加しない見返りに、落札企業の下請けに入って一部業務を引き受ける約束を交わした疑いがあるという。 調整の結果、26件の入札の大半は1社しか参加しなかった。そのうえで、参加を見送った企業らは実際に落札企業の下請けとして一部業務を受注したという。 下請け企業にも捜索広がる 特捜部と公取委は29日、下請け受注した都内のイベント制作会社3社を捜索。2社は独禁法違反の直接の容疑対象として、1社は関係先として捜索した。 容疑対象として捜索を受けた会社の幹部は取材に、入札不参加をめぐる調整について「そんなのはないと思う」と否定した。 テスト大会の計画立案業務を落札した企業は、その後のテスト大会の実施運営や本大会の運営業務についても、入札を伴わない随意契約で受注した。これらの業務の規模は数百億円で、下請け企業もそのまま下請けで入ったとみられる。 話し合いによる入札不参加は受注先を事前に決める行為の一部であり、不参加企業も独禁法が禁じる競争制限の対象になる。特捜部と公取委は、より大規模な本大会などの業務でも下請けに入ることを見越して入札見送りを受け入れた疑いがあるとみて調べている。 特捜部と公取委は29日、落札9社のうち、広告業界3位の「ADK」と、業界トップの「電通」のグループ企業「電通ライブ」も捜索した。25日以降の計3日間で、捜索は9社中8社に及んだ。電通や業界2位の「博報堂」も含まれ、特捜部などは業界全体で受注調整があったとみている。 一連の入札では、発注業務を担った組織委大会運営局の次長(当時)、組織委に電通から出向した職員、電通本体の担当者の3人が受注調整を主導したとみられる。元次長は入札を公募する前、競技ごとの受注候補先をまとめた一覧表をつくり、電通側に表を完成させるよう依頼していたことが判明している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「悔しい気持ちを伝えられるのは私たち」 実刑求め7年、両親の思い
有料記事 菅沼遼、高億翔2022年11月30日 6時00分 7年前、長野県佐久市で中学3年生の和田樹生(みきお)さん(当時15)が車にはねられて死亡した事故で、両親が求め続けてきた実刑判決だった。道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われた池田忠正被告(49)=御代田町=に懲役6カ月の判決が言い渡された。3度目の裁判で初めての実刑判決。両親は「自分の罪を見つめ直して」と被告に求めた。 裁判があった長野地裁では午前10時の開廷に合わせ、傍聴券を求めた20人以上が列を作った。 池田被告は黒のスーツにグレーのネクタイをし、弁護人とともに入廷。一礼して席に座った。 判決は池田被告のひき逃げ罪を認定。弁護側が主張する、一つの罪を二重に処罰することを禁じる原則「一事不再理」にもあたらないと判断された。 判決後、大野洋裁判官は「被害者に思いをいたして、しっかりと反省してください」と言うと、池田被告はうなずくような様子を見せた。 遺族「命の重さを見つめ直して」 閉廷後、事故で死亡した和田さんの両親が取材に応じた。 母の真理さん(50)は樹生… この記事は有料記事です。残り823文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
皮下はう寄生虫に感染か、130人にかゆみなど 多くがシラウオ食す
青森県八戸市内や上十三保健所管内で、おなかなどの皮膚にかゆみやみみず腫れの症状を訴える患者が約130人に上っている。患者の多くが加熱されていないシラウオを食べており、県は寄生虫に感染した可能性があるとして、注意を呼びかけている。 県保健衛生課によると、9月下旬~今月下旬の2カ月間で、約130人が同様の症状を訴えて医療機関を受診。患者は主に50~70代で、いずれも軽症という。「これだけの症例が一度に報告されるのは珍しい」(同課)と言う。 このうち1人の患者から淡水魚などに寄生する顎口虫(がくこうちゅう)の幼虫が検出された。今のところシラウオから顎口虫を確認したという情報はないものの、県はこの寄生虫に感染した恐れがあるとみる。 顎口虫の幼虫は体長2ミリほ… この記事は有料記事です。残り129文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮さま、57歳に 各皇族方のSNSでの情報発信「あり得る」
有料記事 多田晃子、小松隆次郎2022年11月30日 0時00分 【動画】57歳の誕生日を前に記者会見に臨む秋篠宮さま=宮内庁提供 秋篠宮さまは30日、57歳の誕生日を迎えた。これに先立ち、東京・元赤坂の赤坂東邸で記者会見に臨み、皇室の情報発信という点では、現在の宮内庁を通すような「間接的(な発信)でない方がストレートに伝わる」との見解を示した。発信の媒体については、同庁のホームページが適当かどうかを含め、ホームページの位置づけも「今後、検討していく必要があるのでは」と述べた。 皇室の情報発信をめぐっては、同庁が来年度から、SNSを使った発信やホームページの刷新を検討し、実施するための職員を増やすといった体制を整えることを想定している。 秋篠宮さまは、皇室の情報発信も、正確にタイムリーに発信していくことが必要で、正確な情報がどこにあるかが分かることも大事と言及。各皇族方がSNSアカウントを持って情報発信をする可能性について問われると、「おそらく私はやらないと思うが、そういう可能性ももちろんあり得ることだと思う」と発言した。 事実と異なる報道、確認は「かなりの労力」 昨年の会見で言及した、事実と異なる報道などに反論するうえでの「一定の基準」づくりに関しては、「引き続き検討していく課題」と述べた。実際ある記事をもとに、どの程度事実誤認があるかを自ら確認したところ、「かなりの労力を費やさないといけないことがよく分かった」と発言。基準を作って意見を述べる難しさを感じているという。 上皇ご夫妻とは赤坂御用地の… この記事は有料記事です。残り573文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元KAT―TUNの田中聖容疑者を逮捕 知人女性から1万円恐喝容疑
2022年11月30日 0時03分 知人女性から現金1万円を脅し取ったとして、京都府警は29日、人気アイドルグループ「KAT―TUN(カトゥーン)」の元メンバーで動画編集業、田中聖(こうき)容疑者(37)=千葉県柏市大井=を、恐喝の疑いで逮捕し、発表した。「今は何も言えません。弁護士と相談してから考えます」と話しているという。 伏見署によると、田中容疑者は昨年6月6日から同14日の間、京都市伏見区の知人女性(36)に、LINEで「どこまで舐(な)めてんだお前コラくそが」「1秒でも早く10万耳揃(そろ)えてキッチリ払え」などと数十回メッセージを送って脅迫し、同21日に現金1万円を送金させて脅し取った疑いがある。女性の紹介で出演したライブの出演料が未払いだと因縁をつけていたという。 田中容疑者は覚醒剤取締法違反などの罪に問われ、今年6月20日に名古屋地裁で懲役1年8カ月執行猶予3年の有罪判決を言い渡され、控訴した。同月29日には、千葉県柏市で覚醒剤を所持した疑いで千葉県警によって現行犯逮捕。同法違反(所持、使用)の罪で起訴され、千葉地裁松戸支部で公判が開かれていた。 同支部での公判は今月29日に結審となる見通しだったが持ち越された。田中容疑者はこの日、千葉市内の入院先の病院で逮捕され、千葉から京都へ身柄を移された。女性が今年8月、伏見署に相談していた。 田中容疑者は2001年に結成されたKAT―TUNの元メンバー。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ給付金10億円不正受給事件、リーダー格ら容疑者3人を再逮捕
高嶋将之、山口啓太2022年11月29日 22時00分 新型コロナ対策の持続化給付金計約10億円を不正受給したとされる事件で、警視庁は29日、詐欺グループのリーダー格とされる会社役員谷口光弘容疑者(48)=住所不定=ら男3人を詐欺容疑で再逮捕した。同庁は3人の認否を明らかにしていない。 捜査関係者によると、谷口容疑者ら3人は2020年7~8月ごろ、70代女性と60代男性の計2人を個人事業主などと偽る内容で給付金を申請し、現金計200万円を国からだまし取った疑いがある。 同庁は、谷口容疑者らのグループが計約1780件の不正申請に関わり、約960件で計約10億円の給付金をだまし取ったとみて調べている。(高嶋将之、山口啓太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル