岩田恵実2022年11月11日 14時13分 東京・霞が関や丸の内の官公庁施設に侵入したとして逮捕、起訴された藤本叶人容疑者(22)=東京都品川区=が、今年4~8月に官公庁の計19施設に侵入していた疑いがあることが、警視庁の調べでわかった。同庁はこのうち3施設への侵入容疑などで藤本容疑者を先月までに3回逮捕。残りの16施設への侵入容疑についても書類送検し、捜査を終結したと11日明らかにした。 捜査1課によると、藤本容疑者は8月24日に東京都千代田区の外務省に侵入したとして同月30日に逮捕された。他の官公庁への侵入も認める供述をしたため、同庁が裏付けを進めたところ、千代田区にある厚生労働省が入る庁舎と警視庁丸の内庁舎、港区にある警視庁愛宕署や同庁新橋庁舎などにも侵入した疑いがあることが判明。丸の内庁舎では更衣室から捜査用の腕章2個盗んだとする窃盗罪でも起訴されている。 藤本容疑者は官公庁に入る際はインターネットで購入した偽の議員バッジを付け、警視庁の施設にはスーツ姿で別の警察官の後について侵入するなどしていた。調べに対し、「自分が国会議員や警察官として見てもらえることで承認欲求を満たしていた」などと供述したという。(岩田恵実) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界初のサンゴ人工産卵 成功に欠かせなかったある「天才」の技
「天才」「日本で十指に入る」と感じた職人技を人工知能(AI)に学ばせたい。その思いが世界初の功績につながる。ベンチャー企業「イノカ」は沖縄の海を水槽内に再現し、季節をずらしたサンゴの人工産卵に成功した。創業したCEO(最高経営責任者)の高倉葉太さん(28)は、サンゴのみならず海の保護、そして潜在力を活用して生活を豊かにする未来図を描く。 「サンゴが認めてくれた」 サンゴの表面に並ぶ無数の突起が、抱えていた小さな球体を手放す。あちこちから、ひとつ、またひとつ。水面に向かって浮かんでいく。水槽内での人工産卵。しかも本来6月なのを真冬にずらした。イノカが今年2月、世界で初めて成功。水質、水温、光量などの要素を自動的に制御し、沖縄の夏の海とサンゴ礁を再現した成果だ。「私たちの技術をサンゴが認めてくれたのかな」 出発点は、東京大学大学院でAIを研究していた2018年。かつて工場の鋳型職人だった増田直記さん(32)との出会いだ。趣味は同じアクアリウム。観賞にも堪えうるように水槽内を美しく整える。訪ねた自宅で巨大な水槽に圧倒された。10年育てたサンゴで、はち切れんばかり。「多くの水族館でも不可能だろう。日本で十指に入る職人技だ」。この知識と経験をAIに学ばせ、自動制御できたら――。大学院を修了して19年4月、イノカを立ち上げた。増田さんがCAO(最高アクアリウム責任者)に就く。 それまでは世界を変える家電をつくりたかった。東大在学中の16年、産業用機器を開発するベンチャー企業の創業に参加したが、夢は実現しそうにない。ほどなく限界を感じた。 次にめざしたのが中学2年から親しむアクアリウムの事業だった。サンゴ礁には多種の生き物がすむ。一方で気温が上がれば危機に直面する。単にサンゴの水槽を売るのではなく、この状況を広く伝え、サンゴをはじめ海を守る。この二つを使命と定めた。 世界初の成功にどうたどりついたのか。記事後半で詳しく紹介しています。 伝える対象は小学生が中心… この記事は有料記事です。残り2616文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東北の「卑弥呼」の生前の姿を復元 発掘調査で分からなかった特徴も
【動画】1600年前の「置賜の卑弥呼」がCGで復元された=米沢市教育委員会提供 たれ目で鼻は低く、髪は黒の直毛――。山形県米沢市の古墳から出土し、一帯の地域名から「置賜(おきたま)の卑弥呼」として注目を集めた1600年前の女性の生前の姿が、コンピューターグラフィックス(CG)で復元された。人骨をもとに、肌の色や髪質まで特定したというその出来栄えは。 復元作業をしたのは、東北大をはじめ、市教育委員会と連携した七つの研究機関。DNA鑑定や復顔(ふくがん)などの技術を駆使して全身の姿を復元し、4日に画像と動画を公開した。古墳に埋葬された豪族が復元されるのは全国的にも珍しいという。 人骨は1982年、米沢市浅川の戸塚山古墳群から出土。標高356メートルの戸塚山とふもとに約200基の古墳があり、その一つで5世紀後半から築造された「戸塚山137号墳」の箱式石棺に埋葬されていた。副葬品として竪櫛(たてぐし)と刀子(とうす)があった。その際に獨協医科大が調べ、身長143~145センチと小柄な女性だとわかった。 復元のきっかけは、東北学院… この記事は有料記事です。残り989文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ずっと作りかった」料理研究家・藤井恵さんが今、みそを仕込む理由
記事の後半でレシピをご覧いただけます 料理研究家の藤井恵さん(56)は一昨年9月、長野県原村に別荘を持ちました。仕事に追われる東京から、少し離れて過ごせる場所が欲しい。そう思って何度も長野に通った末、70代の女性が1人で暮らしていた家と巡り合い、引き継ぐことになりました。 八ケ岳の裾野に広がる高原の村。冬は平均気温が零下になりますが、春の山菜に始まり、トマト、トウモロコシなど、秋が終わるまで途切れることなく旬の野菜が登場します。 「行くたび、野菜のおいしさに驚いてしまいます」と藤井さん。たいていは生、あるいはオリーブ油で焼くだけ。「素材の味をそのまま。みずみずしくて全然飽きません」 東京には良い食材がふんだんにあっても、その産地はばらばら。長野にいる時は地元の食材だけで食卓を整えます。旬のものしかないというぜいたく。空や山を見て過ごすうち、ふっと力が抜け、東京でも道ばたの草花に目を留めてキレイだなと気づくようになりました。 長野では新たに、みそ造りに… この記事は有料記事です。残り886文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Kodai Senga’s agent pitches Hawks ace as top-end MLB starter
Las Vegas – Fukuoka SoftBank Hawks ace Kodai Senga is uniquely suited to make the jump from Japanese pro baseball to MLB because of the quality of his pitches and character, his agent Joel Wolfe said. Speaking at MLB’s annual general managers’ meetings, Wolfe said the right-hander is well suited […]
Hall of Fame pitcher Choji Murata dies after fire at his home
Choji Murata, a former pitcher and a member of the Japanese Baseball Hall of Fame, has died after being taken to hospital following a fire at his house in Tokyo early Friday, police said. He was 72. Murata was found on the burned-out second floor of the house, located about […]
愛されすぎて…土方歳三資料館が長期休館へ 史料整理の目的も
幕末に活躍した新選組の副長土方歳三の遺物などを展示する「土方歳三資料館」(東京都日野市)が、今月末から長期休館することになった。歳三の生家の一角で、伝来の刀や手紙などを、子孫が30年近く週末を中心に展示してきた。史料整理に取り組みたいという主(あるじ)の意向に加え、沸騰した人気が運営上の負担になったことも理由だという。 人気ぶりは開館日の様子に現れていた。今月5、6日の2日間の来訪者は計約1700人。付近には長蛇の列ができ、入館まで3時間待った人もいた。 展示されているのは歳三の愛刀・和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)の拵(こしら)えや、新選組が尊王攘夷(じょうい)派の志士を襲撃した「池田屋事件」で、歳三が身につけた防具の鎖帷子(くさりかたびら)、直筆の手紙や句集など約70点。かつては「賊軍」とのそしりも受けたが、館長で歳三の兄の子孫に当たる土方愛(めぐみ)さんは「幕末から150年経って、ようやく人々は歴史を両側から見るようになったと思います」。 開館は1994年。愛さんの父は歳三の兄から数えて5代目の子孫で、史料を見たいと訪ねてくる人たちがいることを踏まえ、資料館を開く意思を持っていた。ところが実現を果たせぬまま、急死。その遺志を継いだ母が開館した。愛さんは母を支え、2012年以降は館長を務めてきた。 ただ個人で資料館を維持する… この記事は有料記事です。残り532文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スープ揺らさぬ調整は「コンマ数ミリ」 回転レストランは回り続ける
刻々と変わる360度の景色を見ながら食事を楽しめる「回転レストラン」。バブル期に全国で増えたが、近年は相次ぐ閉鎖で絶滅の危機にある。今も残る数少ないレストランでは、回転を絶やすまいと業者や関係者が奔走している。(才本淳子) バブル期に人気「豊かさの象徴」 エレベーターで地上39メートルへ。最上階に足を踏み入れると、パノラマ写真のような景色が広がった。 京都駅そばのリーガロイヤルホテル京都(京都市下京区)に入るフランス料理店「フレンチダイニング トップ オブ キョウト」だ。店の目玉は料理だけではない。90分かけてドーナツ形の床(直径20メートル)が静かに1回転する。 窓から見えるのは、世界遺産・東寺の五重塔や京都タワーなど。京都の街を囲む低い山を遠くに望み、眼下には新幹線が走る。 1969年に開業した当時は、前身の京都グランドホテルだった。技術スタッフの藤井公生(きみお)さん(72)は「昔は蒸気機関車が走っているのも見えました」。景色もホテル名も変わったが、レストランは回り続けてきた。 関西大の永井良和教授(都市社会学)によると、日本で床が回った最初の施設は、神戸市の六甲山上で57年に開業した「回る十国展望台」(閉鎖)。バブル期に百貨店やホテルで増えて人気となり、回転レストランは最盛期の80年代ごろに30~50カ所に上った。 「高級食材とともに、発展する街の景色が動くのを見下ろして楽しむ。豊かさの象徴だったのでしょう」 だが近年、回転を止める店が相次ぐ。 たとえば東京・赤坂のホテル… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
点字ブロックとにぎわい、両立へ実験 発祥地から「全国のモデル」に
人のにぎわいと視覚障害者の利便性の共存を探る取り組みが、点字ブロックの発祥地、岡山市で動き出した。市中心部の商店街に点字ブロックを敷くための社会実験が始まった。ただ、外観や道の構造上の問題などから、慎重な対応を求める声も上がる。(吉川喬) 岡山市の商店街で社会実験 社会実験が行われているのは、市中心部のアーケードで覆われた表町商店街のうち約360メートル。商店街の中でも特ににぎわう天満屋岡山店(北区表町)近くの中之町・下之町エリアだ。10月17日から始まった。 対象エリアの道の中央には、幅30センチの黄色のテープが貼ってある。点字ブロックを模したものだ。さらに視覚障害者が歩くスペースとして、左右60センチの間隔を設けて緑色のテープも貼っている。全体で幅は合計1・5メートルだ。 商店街では今月、ワゴンセールのイベントもある。誘導員を配置することで、点字ブロックが塞がれても視覚障害者が安全に通行できるかも試す。 市は約1カ月にわたり社会実験した後、店舗などにアンケートを実施し、人や輸送車が行き交う商店街で点字ブロックが共存できるかを確かめる。大きな問題がなければ来年度以降、このエリアに点字ブロックを設置することにしている。 記者は点字ブロックの設置への慎重論に耳を傾けつつ、全盲の柴田さんと実際に商店街を歩き、課題を探りました。記事の後半で紹介します。 社会実験のきっかけは、視覚… この記事は有料記事です。残り2005文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東工大が143人の女子枠導入へ 2025年までに「学部」入試で
東京工業大は10日、学部(東工大では学院と呼称)段階の入試で、総合型・学校推薦型選抜に計143人分の「女子枠」を設けると発表した。一般選抜を含めた現在の募集人員1028人の約14%に相当する。同大の学部段階の女性比率は現在13%だが、女子枠を設けることで比率は20%を超える見込み。 2024年春と25年春の入学者向けの2回の入試で段階的に一般選抜の募集人員を減らし、一部を女子枠にする。益一哉学長は「世界的に見て、東工大に限らず日本の理工系の大学の女子比率は非常に低い。今回の改革によって、女性が活躍できる社会の形成に貢献したい」と述べた。 大学の学部入試での女子枠は、名古屋工業大や芝浦工業大などでも設けているが、東工大の仕組みは最大規模となる。24年度に東京医科歯科大と統合した後も、当面この入試方式を続けるとしている。 東工大は2年かけて全6学院… この記事は有料記事です。残り606文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル