比嘉展玖2022年11月10日 19時44分 災害時の救助技術を競う警視庁の警察署対抗の競技大会が10日、東京都立川市の訓練施設で開かれた。同庁第9方面の9署が出場し、署員計約90人が日頃の訓練成果を発揮した。 大会は災害時のレスキュー能力の底上げが狙いで、警察署や交番に勤務する警察官が参加した。チェーンソーやのごぎりによる木材切断▽20キロの重りをつり下げた救命浮輪のプールからの引き上げ▽警杖を使った簡易担架での救助者の搬送――など計6種目で総合タイムと正確性を競った。優勝は福生署だった。 同庁災害対策課の田浦善之課長は「天災は忘れた頃にやってくる。今後も訓練を継続し、対応能力を高めていってほしい」と呼びかけた。(比嘉展玖) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ついに完成した東京の浸水予測システム 一般公開阻んだ思わぬ「壁」
東京23区が豪雨に見舞われたときに、どこがどう浸水していくのか。コンピューター上で細かく再現し、20分後の予測まで示すシステムがこの9月、本格運用に入った。 激しい雨のときに試してみると、画面の路地の1本1本が次々に水色に染まり、ところどころでさらに色が変わっていった。雨雲が通り過ぎると次第にもとへと戻り、降った雨水の振る舞いが手に取るようにわかる。 このシステムは「S―uiPS(スイプス)」と言い、早稲田大や東京大などのチームが開発した。大都市の「水みち」は複雑だ。下水の排水能力を超えると一気に道路が冠水し、思わぬ方向から水が来ることもある。切迫した状況がリアルタイムでわかれば、高い階への避難や、地下街への止水板設置などの対処に生かせる。 「ようやく納得のいくものに仕上がりました」と関根正人・早大教授は言う。 開発のきっかけは2000年に名古屋付近の都市部を襲った東海豪雨という。信頼性を高めるため、実データを使った計算にこだわった。 道路や下水道の太さ、土地利用などの細かなデータを入れ、国土交通省のレーダー観測網がとらえた雨量と、気象庁の30分後までの予測データを組み合わせる。雨水の流れを一つひとつ計算し、20分後まで描き出す。 文部科学省の研究費もつき、計算速度の課題も克服。東京五輪に合わせ20年の公開を目指したが、コロナ禍での延期もあって、点検と改良に時間をかけてきた。19年の台風19号で起きた実際の浸水の状況とも照合し、自信をつけた。 機は熟した。9月1日に限定公開を始め、さらに6日には、「9月下旬より一般公開」と報道発表した。 ところが、一般公開は始まらなかった。発表後に「待った」がかかったのだという。 「混乱が懸念されると言われ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「県警の説明にショックを受けている」 失明した高校生と家族が反論
沖縄県沖縄市の路上で警察官と接触したバイクの高校生が失明し、警察官が特別公務員暴行陵虐致傷の疑いで書類送検された事件で、高校生側の代理人弁護士が10日記者会見し、「県警の説明にショックを受けている」として検察に公正な対応を求める高校生と家族のコメントを発表した。 県警は1日に高校生側に謝罪。2日、バイクを止めようとつかみかかり警棒をぶつけたなどの疑いで警察官を書類送検し発表した。 コメントでは「(謝罪を受けた翌日の)県警の記者説明会では、私たちの認識と異なることや、謝罪の際には言及されなかった説明もあったようだ」として県警の対応を批判した。 警察官が高校生と接触する直… この記事は有料記事です。残り665文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
冬も旭山においで ライオンやホッキョクグマの子らが待ってます
北海道旭川市の旭山動物園が11日から冬の営業を始める。この秋に生まれたばかりのライオン3頭をはじめ、双子のレッサーパンダ、人気のホッキョクグマ「ゆめ」など「旭山生まれ」の子どもたちが迎える初めての冬、雪と戯れる様子を楽しめそうだ。 赤ちゃんライオンは9月生まれ。3頭がじゃれあったり、母親「イオ」に甘えたりする様子が見られる。現在7~9キロ、尻尾を除く体長は45センチぐらいで順調に成長している。 父親「オリト」も同じ施設で一緒に展示され、野生のライオンの家族に近い生態を再現。3頭の子どもはいずれもメス。もともと暑い地域に生息する動物なので、子どもの公開は、晴れた暖かい日に限定する。 坂東元・園長は「野生のライオンの雄は、雌や子どもの群れを守るが、自分の血筋ではない子どもを殺すこともある。オリトを網越しでイオと子どもたちに対面させるなど、家族で暮らせるよう、丁寧に準備をした」と飼育の工夫を説明した。 ホッキョクグマの子、雌のゆ… この記事は有料記事です。残り280文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都内の街を馬車が走る サザエさんがみた光景、いつの時代?
サザエさんのオリジナル漫画をもとに、掲載当時の世相を振り返る朝日新聞土曜版beの連載「サザエさんをさがして」。今回は1946年5月掲載の漫画を題材に、馬車輸送について掘り下げました。サザエさんは道ばたで馬に出くわしてもなぜ驚かないのか? 取材を進めると、戦後復興を支えた馬たちの姿が浮き彫りになってきました。 英会話のテキストを歩きながら読みふけるサザエ。前を見ていないのだから事故が起きる。荷車をひく馬に衝突してしまう。 注目すべきはサザエが馬の存在を自然に受け入れていること。サザエ一家は東京都内に住んでいる。道ばたで馬に出くわしたら、まずそのことに驚くのでは? 漫画の掲載は1946(昭和21)年5月。そういえば昭和20年代の「サザエさん」にはよく馬が描かれている。その頃の東京では馬が珍しくなかったのだろうか。 物流の歴史などを専門に扱う… この記事は有料記事です。残り1537文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発賠償の指針、9年ぶり見直しへ 国の審査会、確定判決受け
東京電力福島第一原発事故による損害賠償の指針を決める国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審、内田貴会長)が10日開かれ、原賠審の専門委員はいまの賠償指針に示されていない損害も賠償の対象に含めるよう求める報告書を示す。原賠審は、金額を含めた指針の見直しに向け、9年ぶりに具体的な議論に入る。 原発事故の賠償問題では、7件の集団訴訟の賠償額が今年3月に確定した。そのほとんどが、国の指針を上回る慰謝料の支払いを東電に命じた。このため原賠審は法律の専門家5人を専門委員に選び、判決内容から指針に盛り込める損害がないか検討を求めた。 専門委員が集団訴訟の判決などを調べ、最終報告をまとめた。国の指針にはない精神的な損害として、①過酷避難状況による損害②故郷喪失・変容による損害③自主避難等による損害④放射線量が相当程度高い地域に一定期間滞在したことによる健康不安に基づく損害――の四つを挙げた。最終報告はこれらを「指針に取り込む努力・工夫が求められる」とした。 ②の故郷・喪失による損害は… この記事は有料記事です。残り451文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
7月参院選の一票の格差 6件目の「違憲状態」 名古屋高裁金沢支部
有料記事 川辺真改 森下裕介2022年11月10日 13時38分 「一票の格差」が最大で3・03倍となった7月の参院選をめぐり、弁護士グループが「投票価値の平等を定めた憲法に違反する」として、選挙の無効を求めた訴訟の判決が10日、名古屋高裁金沢支部であった。吉田尚弘裁判長は「違憲状態」と指摘したうえで、原告側の請求を棄却した。 二つの弁護士グループが全国14高裁・高裁支部に計16件起こした一連の訴訟で、判決は13件目。これで「合憲」と「違憲状態」が各6件、「違憲」が1件となった。高裁判決は15日までに出そろい、最高裁が来年にも統一判断を示す見通し。 最高裁は、最大格差が5・00倍、4・77倍だった2010年と13年の参院選について、違憲の一歩手前の「違憲状態」と判断した。一方、島根と鳥取、徳島と高知での合区採用などで3・08倍に縮まった16年、3・00倍となった19年の参院選については「合憲」とした。 ただ、今年7月の参院選では… この記事は有料記事です。残り578文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Munetaka Murakami homers as Japan routs Australia in WBC warmup
Sapporo – Shota Imanaga struck out 10 and Munetaka Murakami hit his fourth home run in three games for Japan’s national team in an 8-1 win over Australia in their first World Baseball Classic warmup on Wednesday. The game was the first of two ahead of March’s WBC, when Japan […]
五輪マネーへ迫った「横展開」捜査 最後の焦点、竹田恒和氏の関与は
「捜査の過程で、高橋(元理事)に一番力があると分かった」 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の高橋治之・元理事(78)を4回逮捕した長期捜査を、検察関係者はそう振り返った。 端緒の一つになったのは、高橋元理事のコンサルタント会社「コモンズ」の銀行口座だった。 2018年、フランス司法当局は東京大会の招致で国際オリンピック委員会(IOC)の委員側に賄賂が渡った疑惑の捜査を本格化させた。コモンズにも招致委員会から億単位のロビー活動費が送金されたといい、東京地検特捜部は口座を調べていた。 東京大会が21年に終わると、特捜部は捜査態勢を整えた。コモンズには、紳士服大手「AOKIホールディングス」からの不自然な入金が確認された。 大会組織委の理事は公務員に準じた扱いを受ける「みなし公務員」で、贈収賄事件の対象になる。 ただ、高橋元理事は非常勤の理事で、担当の職務は定款に明記されていない。「職務に関して賄賂を受け取る」という収賄罪の立証で要になる、職務をめぐる権限が「非常に薄かった」(検察関係者)。 計15人が起訴された五輪汚職事件。巨額の五輪マネーはどこまで解明されたのか。そして、「負のレガシー」から何をくみ取るべきなのか。 そこで特捜部が取った手法が… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍の浅草 歌って踊る人力車夫グループ「東京力車」が育んだ絆
全国有数の観光地、浅草の魅力と文化を発信する人力車夫の音楽ユニット「東京力車」が、勢いに乗っている。コロナ禍による観光客の激減で、大きなダメージを受けた浅草。そんな街での音楽活動が成功した裏には、窮地だからこそ生まれた地元商店主らとの絆があった。 10月上旬の夜、浅草のライブハウスに、約100人のファンが集まった。ほとんどが20~50代の女性だが、男性の姿もある。ステージ上のメンバーが歌いながら、扇子を激しく動かす。空中で前回りしたり、騎馬戦のようにメンバーを担ぎ上げる技を披露したりすると、観客がペンライトで応える。 メンバーは、リーダーで静岡県出身の石橋拓也さん(30)、滋賀県出身の白上一成さん(28)、兵庫県出身の田井裕一さん(28)。人力車を引きながら、歌手活動もする「二足のわらじ」だ。 浅草の人力車観光会社「東京力車」が2015年、東京五輪に向け、浅草の魅力や文化をアピールしようと結成した。その後、オーディションを通じてメンバーを再編成した。18年、CD2020枚を半年間で売ればメジャーデビューできるというレコード会社の企画に、手売りなどで3千枚以上を売り上げ、翌年6月にデビューシングルをリリースした。その後に出した3曲は、週間演歌・歌謡ランキングで1位になっている(オリコン調べ)。 しかし、その年末から新型コロナが蔓延(まんえん)。20年春には五輪延期も決まった。最初の緊急事態宣言が出されると、浅草から観光客は消え、商店街や飲み屋街もシャッターを下ろした。台東区によれば、18年に5583万人いた観光客は、20年、1631万人にまで激減した。 人力車観光会社の東京力車も、19年は月平均4500人だった利用客が緊急事態宣言中はゼロが続き、営業を休止。グループもライブができず芸能活動の先行きが見えなくなった。それでも、人力車に乗って名所を巡り、スマホで発信する「オンライン人力車」や、オンラインライブなどでファンとの交流を続けてきた。 苦しいことばかりのコロナ禍。しかし、同じく窮地に立たされていた浅草の人たちとの信頼関係は、逆に強まっていった。 ライブハウス「浅草ゴールド… この記事は有料記事です。残り763文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル