福井万穂2022年12月29日 15時14分 3年ぶりに、新型コロナによる行動自粛の強い呼びかけがない年末年始の帰省ラッシュ。ピークを迎えた29日、福岡市博多区のJR博多駅構内は、スーツケースを引いた乗客らで混雑し、切符を買い求める長い列ができていた。 JR西日本によると、東京から午前11時半に博多に着いた新幹線「のぞみ」の自由席乗車率は140%。全体として、コロナ禍前の2019年末より高い傾向という。新大阪―博多間の指定席の予約率も28日の時点で昨年より1割ほど増え、ほぼ満席となった。 福岡市に住む高校3年の河野紗菜さん(18)は、広島県から遊びに来る祖父母を迎えに来ていた。「去年の年末は外出を控え、ご飯もテイクアウトして気を使ったけれど、今年は移動が自由になってうれしい。みんなでアウトレットの初売りに行くのが楽しみ」と話していた。 福岡県春日市の会社員、甲田智之さん(39)は4歳と2歳の娘を連れて、岡山県に帰省。新幹線の改札前の混雑を見て、「去年よりずいぶん増えていますね」と驚いた。コロナの感染再拡大も気になるが、「ようやくいつものお正月が戻ってきたのかな」と話した。(福井万穂) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ガソリン混入した灯油販売、客の指摘で判明 愛媛のガソリンスタンド
井潟克弘2022年12月29日 16時51分 愛媛県西条市消防本部は、同市小松町大頭の給油所「近藤産業石根給油取扱所」で、ガソリンが混入した灯油が販売されたと28日に発表した。計48人に販売されたが、29日までに購入者はすべて判明しており、火災などのトラブルは起きていないという。 同本部によると、26日午前10時ごろ、ガソリン配送車の運転手が誤って灯油を貯蔵する地下タンクにガソリンを入れたという。28日午後3時ごろ、客から「灯油の色がおかしい」と申し出があり、判明した。ストーブなどに使用すると爆発する恐れがあった。(井潟克弘) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
除夜の鐘が響くその前に 物言わぬ陶製の鐘が語る「あの時代」の記憶
大みそかに厳かな音を響かせる除夜の鐘。陶磁器の街として知られる愛知県瀬戸市の法雲寺に、全国でも珍しい陶製の梵鐘(ぼんしょう)がある。境内に置かれた「鳴らない鐘」が伝えるものは、約80年前の戦争の「記憶」だ。 資源不足を補う目的で、政府は太平洋戦争開戦前の1941年8月に金属類回収令を公布。官民の持つ鉄や銅などが対象で、溶かして武器などの材料にするため、寺の梵鐘のほか、家庭の鍋釜や古くぎなども供出させた。 瀬戸市によると、法雲寺の鐘も42年10月に供出された。同月に代用品として作られたのが陶製の鐘だ。高さは115センチ、直径79センチ。柵で囲まれ、台座に置かれている。鐘の側面には「米英撃滅ノ武器作製ノ為メ第二ノ御奉公ニ應召セリ」と刻まれている。 「特異な時代の遺産として歴… この記事は有料記事です。残り264文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女性宅で下着盗み、2日後に放火した疑い 大阪府警が28歳男を逮捕
2022年12月29日 21時55分 民家から下着を盗んだ上に放火したとして、大阪府警は29日、大阪市城東区東中浜2丁目の無職中島翔平容疑者(28)を殺人未遂と現住建造物等放火、窃盗などの疑いで逮捕し、発表した。中島容疑者は容疑をおおむね認めているが、殺意は否認しているという。 捜査1課によると、中島容疑者は25日未明、近くの女性(36)宅にトイレの窓から侵入し、女性用下着14点(5500円相当)を盗んだ疑いがある。さらに2日後の27日早朝には、女性宅の玄関付近に火を付けた疑いももたれている。木造2階建て住宅が全焼したが、女性と子ども2人は逃げて無事だった。 女性から25日に110番通報を受けた府警が捜査していたところ、27日に火災が発生。防犯カメラの捜査で中島容疑者が浮上し、容疑者宅の捜査で盗まれた下着が見つかったという。中島容疑者は調べに対し、「過去にも女性宅で下着を盗んだことがあった。ライターで玄関近くにあったタイヤに火をつけた」と供述しているという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
帝京大、ハラスメントで教授を諭旨解雇 「女子は基本的に採用」発言
2022年12月29日 22時54分 学生に対するハラスメント行為があったとして、帝京大学は28日、経済学部の60代の男性教授を諭旨解雇処分にしたと発表した。処分は26日付。 男性教授のゼミに応募した男子学生に対し、教授が「女子は基本的に採用」などと答えたとされるメールや発言の録音データが11月にSNS上に投稿されたことを受け、同大が調査委員会を立ち上げて調べていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高圧的な指導は武勇伝?放置すべきでない「教室マルトリートメント」
教育現場では体罰をしてはならないという認識は広がったが、教員による体罰や不適切な指導は後を絶たない。教育現場にどのような問題があり、先生たちは何を変えれば良いのか。子どもの心を傷つける「適切ではない指導」について、解説や予防策を著書で示した東京都立特別支援学校主任教諭の川上康則さん(48)に聞いた。 ◇ 体罰のように処罰される行為まではいかないけれど「適切ではない指導」があります。こうしたグレーゾーンは言語化されてきませんでした。私は今年出版した著書で「教室マルトリートメント」と名付けました。「マルトリートメント」とは英語で「不適切なかかわり」という意味です。 例えば、職員室内で子どもをからかうような話をするとか、高圧的な指導を武勇伝のように語るとかもそうです。これらは放置されていると、確実にエスカレートします。だから、体罰だけを論じるのではなく、もっと前の段階で対応するべきことはたくさんあったはずで、そこを見るべきです。 「何度言ったら分かるの」 「今度やったらこうだぞ」 こうした、詰問や脅しによる「指導」も適切ではありません。 決してNGワード集を作りたいのではありません。こうした言葉を使う背景に、教師が日々感じている「早く解決したい」という焦りや、周囲から「何とかしろよ」と見られているのではないかという不安があるはずなのです。 焦りや不安を一緒に解決して… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「人はねた認識なかった」堺市4人死傷ひき逃げ事件 容疑を一部否認
2022年12月29日 19時45分 堺市中区の市道で町内会のパトロール中だった男性4人がはねられて死傷したひき逃げ事件で、大阪府警は28日、同区小阪西町の建設作業員、猪木康之容疑者(49)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕し、29日に発表した。「事故を起こして立ち去ったが、人をはねたという認識はなかった」と容疑を一部否認しているという。 中堺署によると、逮捕容疑は27日午後11時55分ごろ、同区小阪の市道で乗用車を運転中、歩いていた大阪市職員の山中正規さん(46)と内装業の村上伸治さん(47)をはねて死亡させ、いずれも40代の男性2人にひじの打撲など軽傷を負わせて逃げたというもの。 署によると、逃走した乗用車を防犯カメラなどで特定し、所有者を割り出したという。容疑者宅には車体やドアミラーが破損した車があり、容疑者に任意で事情を聴いたところ、事故を起こして立ち去ったことを認めたため、逮捕した。 司法解剖の結果、2人はいずれも頭を強く打ち、山中さんは窒息、村上さんは失血により死亡した。事件当時、地元町内会の男性8人が夜間パトロールのため、市道脇を歩いていた。府警によると、8人は1~2列になり、死亡した2人は最後尾を歩いていたとみられるという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山上容疑者、銃刀法違反など五つの容疑でも追送検へ 安倍氏銃撃事件
安倍晋三元首相の銃撃事件で、奈良県警は殺人容疑で送検した山上徹也容疑者(42)について、銃刀法違反(発射)や武器等製造法違反(無許可製造)など少なくとも五つの容疑でも追送検する方針を固めた。山上容疑者の手製銃が、銃刀法が発射を禁じる「拳銃等」に当たると判断した。一方、選挙を妨害したとする公職選挙法違反での立件は見送る方針。捜査関係者への取材でわかった。 山上容疑者は事件当時の精神状態を調べるため、来年1月10日まで鑑定留置されている。奈良地検が鑑定結果を踏まえ、刑事責任能力を問えると判断すれば、勾留期限の1月13日までに殺人罪で起訴するとみられる。捜査関係者によると、県警はそれまでに銃刀法の発射などの罪について追送検する方針だ。 山上容疑者の奈良市内の自宅… この記事は有料記事です。残り703文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
行動制限なしの年末、帰省ラッシュ始まる 東京駅には家族連れの列
真田香菜子2022年12月29日 17時05分 年末年始を故郷などで過ごす帰省ラッシュが29日、始まった。新型コロナウイルスに伴う行動制限が3年ぶりにない中、JR東京駅では朝から多くの家族連れらが新幹線のホームに列を作った。 千葉県習志野市のパートの女性(40)は、夫と長女(7)、長男(6)の4人で実家がある山形県を訪れる。年末年始の帰省は3年ぶり。子どもたちは初めての本格的な雪遊びを楽しみにしている。今年は行動制限がないことから「心理的な負担感が少ない。息子が小学校に上がる前に、一度帰りたかった」と声を弾ませた。 会社員の男性(60)は単身赴任先の大阪から、自宅のある栃木県那須塩原市へ向かう。この日は新大阪駅発の早朝の新幹線に乗り、乗り継ぎのため東京駅に降りた。「帰省はお盆以来。あまり出歩かず、家族とゆっくり過ごしたい」と話した。 JR各社によると、29日午後4時時点の東北・上越・北陸新幹線の下り自由席の乗車率は140~100%。東海道新幹線は一部の列車で130%に達した。下りの混雑のピークは29~30日という。(真田香菜子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「年末年始はごみが荒れてきます」 清掃員×芸人の滝沢さんの危機感
年末年始、そして新年。そこで大量に出てくるのが、ごみです。ごみを出す際の注意点などを、お笑いコンビ「マシンガンズ」として活動する傍ら、東京23区でごみ収集の仕事を続ける滝沢秀一さん(46)に尋ねると、話は集積所や最終処分場、一人ひとりの問題意識へと広がっていきました。 たきざわ・しゅういち 1976年、東京都足立区生まれ。98年に相方の西堀亮さんとお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。2012年からごみ清掃員として働く。著書に「このゴミは収集できません」(角川文庫)、妻・友紀さんが漫画を描いた「ゴミ清掃員の日常」(講談社)などがある。 ――年末年始。大量のごみが出るシーズンですね。 12月になって、「気がついたらもう年末じゃん」って、みんな急に大掃除を始めるわけです。でも年末になると、資源ごみの回収がある週と、ない週がある。不燃ごみは2週間に1回(月2回)。そうなると、「なんとか年内に捨てたい」となって、ごちゃまぜに捨ててくる。年末になると、ごみが荒れてくるんですよ(笑)。 ――ごみが荒れてくる? 過去にもあったんですけど、タオルでぐるぐる巻きにしたスプレー缶とか、ライターとか。捨てる人は、悪いことで、危険だってこともわかっている。でも、やる人はやる。なぜかと言うと、とにかく家の中からごみを捨てたい。目の前からごみがなくなったら、それでいいわけです。 ――ぐるぐる巻きのスプレー缶。とても危険です。 不燃ごみではなく、燃やすごみの袋の中に入っているわけです。で、清掃車が火災になる。いま一番問題なのは、リチウムイオン電池。これが一番、やばいです。携帯扇風機にも使われていますが、これが冬になって捨てられる。羽とか持ち手とかがプラスチックなので、可燃ごみに入れるのかもしれないけど、本当に最近多いです。 ――リチウムイオン電池も大きな問題なんですね。 何が危ないかというと、清掃車の回転板で圧縮されると火が出ます。その場で火が出るんだったら僕たちでも対処できますが、30分後に急に火が出ることもある。こうなると、ただ燃えていく清掃車を見ているだけです。特殊な車両なんで1台1千万円ぐらいする。で、また新しい車を税金を使って1千万円で買う。これって本来、使わなくていい税金ですよね。ごみの出し方たった一つなんです。 ――なんだか根深い問題ですね。 ごみ処理場で燃えることもあります。ベルトコンベヤーが燃えて1億円損失したということも。意外と根深いですよ。リチウムイオン電池は、家電量販店やホームセンターなどで回収してもらう必要がありますが、分別や回収の仕方は自治体によって違うところもあるんです。これは、みんなに知ってほしい問題ですね。 ――ごみを捨てる側の心がけが問われているようです。 ごみが出ること自体は仕方がないと思うんですね。ただ、隠さないでくれ、ってことです。ちゃんと、僕たち、ごみ清掃員に分かるように捨ててくれれば、それなりに対処できるんですが、分からないように処分しようとする人が結構います。捨て方が分からないから置いて逃げちゃう人も。分からなければ、清掃事務所に電話してください。ごみの出し方はこうこうですよ、と親切に教えてくれますから。 メロン、ゼリー、牛丼を捨てる理由 ごみ清掃員として11年間働いてきた滝沢さんは、「ごみはウソをつかない」と言います。一体、どういうことでしょうか? 記事の後半では、滝沢さんがみんなに知ってほしい大切な「日本のごみ問題」を語っています。 ――大掃除のごみを処分する人にアドバイスは。 粗大ごみは計画して、1カ月… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル