佐々木亮、安斎耕一2022年1月1日 19時49分 核兵器の廃絶と平和な世界の実現を求める「正月座り込み」が1日、長崎市の平和公園であった。元旦恒例の催しで今回で21回目。被爆者や、核廃絶を訴えて署名活動をする「高校生平和大使」ら約60人が参加し、青空の下、反核・平和への思いを新たにした。 今年は被爆77年。核不拡散条約(NPT)の再検討会議はコロナ禍で4度目の延期が決まったが、日程が再調整される。3月には核兵器禁止条約の第1回締約国会議がある。国内に目を向ければ、「黒い雨」に遭った人を被爆者と認める審査指針案を巡る国との協議や、被爆2世の集団訴訟が山場を迎えるなどの動きがある。 長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会議長の川野浩一さん(81)は3月の締約国会議へのオブザーバー参加に消極的な日本政府の姿勢を指摘した上で、「政治を動かすにはこれまでの活動の倍くらいの力が必要だ。多くの若い人が育っている。不幸な歴史を繰り返さぬよう、核兵器廃絶を訴え続けていこう」と連帯を呼びかけた。 また、毎月9日に平和祈念像前で核廃絶を訴える「反核9の日座り込み」の提唱者で、県原水禁副会長の矢嶋良一さん(80)が昨年末に亡くなり、参加者から悼む声が相次いだ。 座り込みのきっかけは、1978年10月の原子力船「むつ」の佐世保入港への抗議。県労評(現・県平和運動センター)組織局長だった矢嶋さんの呼びかけで翌年3月に開始。82年のむつ出港後は、長崎原爆の日の8月9日にちなんで毎月9日の座り込みに変わった。 川野さんは「彼を追うように私も活動し、座り込みではいつも隣同士だった。一緒に頑張っていこうと思いながら座り込んできた。かけがえのない人を失い、本当に残念だ」と話した。(佐々木亮、安斎耕一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島県でオミクロン株感染を初確認 30代男性、帰国の機内に陽性者
福島県は1日、海外から先月帰国した県内在住の30代男性が、新型コロナの変異株・オミクロン株に感染したと発表した。県内でオミクロン株の感染が確認されたのは初めて。 県によると、男性は12月22日に渡航先から飛行機で帰国。同乗者にオミクロン株の陽性者がいたため、帰国後は県内の宿泊療養施設で経過観察していた。同29日に新型コロナの陽性が判明。入院後にゲノム解析を進め、1日にオミクロン株と判明した。 男性は無症状で、帰国後すぐに施設で療養を開始したため市中感染の可能性はなく、濃厚接触者もいないという。(飯島啓史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
奈良・橿原で民家火災、2人の遺体見つかる 住人夫婦と連絡取れず
2022年1月1日 19時56分 1日午前10時40分ごろ、奈良県橿原市曽我町の岡本正彦さん(82)方の2階窓から炎と煙が出ていると、近隣住民から119番通報があった。県警橿原署によると、火は約4時間後に消し止められ、木造3階建ての住宅約140平方メートルを全焼、2階から2人の遺体が発見された。この家に住む岡本さん夫婦と連絡が取れなくなっており、橿原署は身元の確認を進めている。 近畿日本鉄道によると、この火災の影響により、近鉄大阪線の五位堂駅と大和八木駅の間で、同日午前11時20分ごろから約3時間にわたり運行を見合わせた。上下線62本が運休、最大192分の遅れが発生し、約2万人に影響があったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千葉でオミクロン株に2人感染、渡航歴なし 県内初の市中感染の疑い
千葉県は1日、新型コロナの変異株・オミクロン株に県内在住の20代女性2人が感染したと発表した。いずれも感染経路が不明で、県は「市中感染の疑いがある」としている。県内で市中感染の疑いがあるオミクロン株の感染者が確認されるのは初めて。県内で確認されたオミクロン株の感染者は計5人となった。 県によると、2人に接点はなく、いずれも海外渡航歴はない。オミクロン株の感染者との接触も確認されていないという。ともに頭痛や発熱などの症状はあるが軽症で、県内の医療機関に入院しているという。うち1人はワクチンを2回接種済みで、もう1人は接種していなかった。 2人の濃厚接触者は家族や友人、職場の同僚など計10人で、うち2人は陰性が確認された。(藤谷和広) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ケアと狩りから考える「わからなさ」ゆえの信頼 伊藤亜紗×角幡唯介
対談 美学者 伊藤亜紗さん×作家・探検家 角幡唯介さん 美学者の伊藤亜紗さん(左)と作家・探検家の角幡唯介さん コロナ禍は、私たちが否応(いやおう)なく、コントロールできない相手と「共に在る」事実を突きつけた。ウイルスだけではない。人間を脅かす自然はもちろん、家族、自分の体さえ、ときに理解を超えた存在になる。わからないままそこに存在するものと、どう関係を結べるのか。共に在る意味とは? まずは、動物を狩りながら極寒の地を旅する探検家と、理屈だけでは説明がつかない人間の体を見つめてきた美学者の2人が、「狩りとケア」というかけ離れた現場から話し合った。 伊藤亜紗(いとう・あさ) 1979年生まれ。東京工業大教授、同大未来の人類研究センター長。専門は美学、現代アート。著書に「目の見えない人は世界をどう見ているのか」、「手の倫理」、「記憶する体」(サントリー学芸賞)や福岡伸一、藤原辰史2氏との鼎談(ていだん)「ポストコロナの生命哲学」など。 角幡唯介(かくはた・ゆうすけ) 1976年生まれ。新聞記者を経てフリーに。著書に「空白の五マイル」(大宅壮一ノンフィクション賞)、「極夜行」(大佛次郎賞)など、近作に「狩りの思考法」。2019年から、グリーンランド最北の村をベースに毎冬、犬ぞりで2カ月近くの旅に出る。 伊藤 グリーンランドの村から毎年、15頭の犬ぞりで北へ旅をされています。その顔ぶれには「この15頭でなければ」というこだわりはあるのですか。 角幡 長年かけて関係を築きあげ、意思疎通ができてきた犬たちですからね。訓練の途中では暴走して引きずられたり、重さ500キロもあるそりにひかれたりと、最初は散々な出来事ばかりで、犬が憎たらしくて。それが犬の動きが分かるようになり、ぼくの意図も伝わるようにもなって、関係性が深まりチームとして機能してくる。共に積み重ねた物語を、オミクロン株のせいで途切れさせたくないと思いました。 伊藤 犬との関係の濃さで少し似ていると思ったのは、私が知る盲導犬ユーザーの視覚障害者の方の話です。1年ほど前、13年連れ添った盲導犬をみとりました。彼女にとってハーネスは、盲導犬と一緒に目の前の環境を知覚するための繊細な神経繊維のようなものでした。盲導犬が右を向いたら、興味を持つ何かが存在するんだなとハーネスを通じて伝わる。だからペットと違い、盲導犬のハーネスはギュッと握りません。いつでも情報が受け取れるように、ゆるく、ぼーっとさせておくんです。 だから、犬がいなくなってしばらくたっても、手がぽかーんとして力が入らなかったそうです。白杖(はくじょう)を落としてしまったりする。不便だけど、でもそれは盲導犬と暮らした日々の証しなので、逆に手が使えるようになったら淋(さび)しい、と言っていました。 コロナというコントロールできない相手に直面した人間は、どのように向き合っていくのか。記事では、視覚障害者との対話や北極探検を通じた「見えないこと」をとっかかりに「未来は予期できない」という前提を受け入れるという選択肢が提示されます。後半では、介護、狩り、そしてウイルスの向き合い方にも触れています。 当たり前の日常が壊れ「どうしよう」 角幡 太陽が一日中昇らない… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
今年こそ、いい一年に! 人気初詣スポットをヘリから見ると…
角野貴之2022年1月1日 17時00分 【動画】首都圏、初詣のにぎわい=熊倉隆広撮影 2022年元日の初詣は、新型コロナウイルス感染拡大前に比べると人出は少ないものの、「第3波」で感染者が急増していた昨年元日に比べると、少しだけ参拝者が戻ってきているようだ。午前11時半ごろから約1時間、首都圏の寺社を朝日新聞社ヘリコプターで巡った。 多くの人出があった浅草寺(東京都台東区)では、参道の仲見世を横断できないようにして、雷門から本殿へ、スムーズに人が流れるようにしている様子が見られた。寺によると、昨年の三が日には取りやめていた参拝者の本殿への入場を再開した。人出は、コロナ禍前ほどではないものの、昨年に比べると増えたという。 大みそかから元旦にかけての終夜参拝を再開した明治神宮(東京都渋谷区)も、昨年に比べて人出は増えたようだ。コロナ対策のため、参拝者が本殿前に集まりすぎないよう、順番待ちをする場所を目印で示し、奥へと誘導していた。 川崎大師(川崎市川崎区)の広報担当者は「昨年に比べれば多くの方にお参りいただけている。ただ一昨年から前に比べれば、まだまだ」と話す。コロナ対策として、お堂の換気をはじめ、消毒液やビニールカーテンを設置し、参拝を待っているという。 成田山新勝寺(千葉県成田市)は、寺とJR成田駅付近を結ぶ参道にも人の列がみられた。寺では、消毒液を設置するなど対策を施して、参拝者を迎えている。寺の広報担当者は「昨年よりは多いが、コロナ禍前とまではいかないと思う」と話していた。(角野貴之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
皇居で新年祝賀の儀、愛子さま初めて出席 女性皇族はティアラつけず
杉浦達朗2022年1月1日 12時53分 天皇、皇后両陛下は1日、皇居・宮殿で、皇族方や三権の長、各国大使らから祝いの言葉を受ける「新年祝賀の儀」に臨んだ。昨年12月に20歳の誕生日を迎えた両陛下の長女愛子さまは、成年皇族の一員として初めて出席した。 天皇陛下は、衆参両院議長の祝意に対し、「新しい年を共に祝うことを誠にうれしく思います。年頭にあたり、国民の幸せと国の発展を祈ります」と述べた。 昨年に続き、新型コロナウイルス感染防止のため出席者全員がマスクを着用した。愛子さまをはじめ、女性皇族はロングドレス姿だったが、ティアラは着用しなかった。コロナ禍で苦労する国民の状況を鑑みた両陛下の考えといい、新年祝賀の儀でティアラを控えたのは2年連続となった。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カウンターキッチンもある京町家 「まるで自分」一目で心動かされた
連載「住まいのかたち」⑧ 夜、寝室に身を横たえていると、向かいの家の屋外照明がともった。照らされた寝室の障子は、幾何学模様の陰影を室内に映し出す。ティモシー・メドロックさん(54)は、そんな瞬間にこの家の魅力を感じる。白と茶、光と影、今と昔。京町家はコントラストに満ちている。 京都御所から歩いて15分ほど。住宅街の路地を進むと、両脇にそれぞれ5軒続きの町家が現れる。そのうち一軒に妻麻弥(まや)さん(44)と小学6年生の息子(11)と暮らし、大学で西洋古典文学を教える。 70年以上前に建てられた町家群は、もともとの姿を生かしながら2014年にリノベーションされ、5軒のうち2軒はつなぎ合わせて一つになった。一家はその直後、ロフトを入れれば約130平方メートルになるこの町家に越してきた。 ◇ ロンドンに近い英国南東部の町で生まれ育った。幼いころ、家族5人が暮らしていたのは、れんが造りの2階建て。広いリビングとダイニングに加え、家族それぞれの寝室がある。 柔道や空手に慣れ親しみ、大学生の時にロンドンでみた歌舞伎役者の舞台に感銘を受けた。日本の舞台芸術に憧れ、27歳で来日。京都の英会話学校で働きながら狂言や日本舞踊を学んだ。 6年ほどは家を転々とした。風呂のないアパートでは、毎日近くの銭湯に通う生活。家はただ住むためだけのものだった。 印象的だったのは、デンマーク人の茶道の師範が住んでいた、銀閣寺近くの一軒家。8畳ほどの1室を間借りし、畳や茶室、日本庭園に興奮した。ただ家は古く、洗濯機や浴室もない。「住みにくそうだ」という思いが残った。 家の外にあったトイレは 43歳の時に遠距離恋愛を続… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
住宅など5棟焼ける火災、3人と連絡取れず 石川・七尾
2022年1月1日 11時35分(2022年1月1日 14時30分更新) 1日午前6時40分ごろ、石川県七尾市中島町崎山の福井憲三さん方付近から出火し、福井さんの住宅や隣家、納屋など計5棟が焼けた。 県警七尾署などによると、福井さん方にいた3人と連絡が取れていないという。ほかに40代の女性と13歳の男性が救出されて病院に搬送された。2人は命に別条ないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マンション1部屋が全焼、2人の遺体 夫婦と連絡取れず 埼玉・川越
2022年1月1日 10時43分 1日午前3時50分ごろ、埼玉県川越市笠幡の5階建てマンションの1階部分から出火していると、同じマンションに住む女性から119番通報があった。火は約3時間後に消し止められたが、1階の1部屋が全焼し、焼け跡から性別、年齢不明の2人の遺体が見つかった。 川越署によると、全焼したのは荻原正さん(77)方で、荻原さんは妻(81)と娘(51)との3人暮らしだった。荻原さん夫婦と連絡が取れていないといい、署は身元の確認を進めている。娘は一酸化炭素中毒の症状で病院に運ばれた。 川越地区消防組合によると、この他に別の部屋に住む女性と、消火活動にあたった消防隊員も煙を吸うなどして病院に運ばれたが、いずれも命に別条はないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル