小川崇2023年1月11日 19時30分 全国の駅舎や高架橋といった鉄道施設で、コンクリート片などが落下する事案が、昨年度までの3年間で少なくとも184件あったことがわかった。1トン超のコンクリ片が落ちたケースもあった。落下物に当たってけがをした人もおり、国は鉄道会社に安全対策を取るよう促している。 朝日新聞からの情報公開請求を受けて、国土交通省が開示した資料から判明した。資料によると、184件の落下事案のうちコンクリ部材が46件、モルタル部材が26件を占めた。ガラスや鋼材などが落ちた例もあった。 落下場所はトンネルや高架橋、駅舎の天井、ホームなど様々で、落下の原因は経年劣化や漏水による腐食が目立っている。 資料に記載された落下物の重さは、1キロから1トン超のものまで幅があった。2019年8月には、神戸市灘区のJR神戸線の高架から、1・3トンのコンクリ片が落下した。鉄筋の腐食が原因とみられる。けが人はいなかった。20年5月には、JR根室線(北海道)の橋から1トンのコンクリ片が河川に落ちた。 鉄道施設の維持管理に詳しい専門家は「何が、どこに、どれくらい落ちたのかデータを分析して、対策を進めていくことが求められる」と指摘している。(小川崇) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヨットの堀江謙一さん、アマチュアたたえる米クラブの最高賞を受賞
海洋冒険家の堀江謙一さん(84)=兵庫県芦屋市=が、米クルージング・クラブ・オブ・アメリカ(CCA)の最高栄誉賞「ブルーウォーターメダル」の2022年の受賞者に選ばれた。CCRが3日に発表した。 国籍を問わずアマチュアセーラーの功績をたたえる賞。堀江さんは昨年、ヨットの単独無寄港太平洋横断に世界最高齢で成功している。1962年に23歳で兵庫県の西宮港から米サンフランシスコまで1人で航海して以来、生涯にわたって様々な冒険航海に挑んできたことが評価された。 同賞は1923年に始まり… この記事は有料記事です。残り170文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中国道の一部で再び終日通行止め 改修工事で今月17日から68日間
松永和彦2023年1月12日 6時00分 中国自動車道の吹田ジャンクション(大阪府吹田市)―中国池田インターチェンジ(同府池田市)間(10・7キロ)が、17日午前1時から3月26日午前5時までの68日間、上下線とも終日全面通行止めになる。中国道リニューアル工事の一環で、同区間の終日通行止めは今回が最後となる。 西日本高速道路(NEXCO西日本)が古くなった高架橋の橋の架け替え工事などを進めている。同区間の終日通行止めは2020年から断続的に続いている。 また、宝塚インターチェンジ(兵庫県宝塚市)―神戸ジャンクション(神戸市)間で、1月23日から一部区間で終日車線規制が始まる。中国池田―宝塚インターチェンジ間は、すでに終日車線規制が始まっている。 NEXCO西日本は迂回(うかい)路などの利用を呼びかけている。中国道リニューアル工事専用WEBサイト(https://kansai-renewal.com/2021_chugoku/)で詳細を確認できる。(松永和彦) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有明海に異変 秋芽ノリの生産量、昨季の半分に 「雨よ降って」
有明海で何が起きているのか。佐賀県内の今季の「秋芽ノリ」の生産量が、例年の半分だった。これから摘み取りが始まる冷凍網で挽回(ばんかい)を期すが、海の状態は思わしくない。 販売枚数、販売総額ともに昨季の半分に 県内の有明海産ノリのうち、昨年10月に張った秋芽ノリ最後となる3回目の入札会が8日、県有明海漁協(佐賀市)であった。今季は累計販売枚数2億7563万枚、販売総額37億1133万円と、どちらも昨季の半分にとどまった。 昨季は県西南部が記録的不作となったが、今季は有明海全域で赤潮や栄養塩不足が続く。2日に張り始めた冷凍網で巻き返しを図るが、海の状態は回復していない。 昨年12月に始まった秋芽ノリの入札。3回目の入札結果は、販売枚数4178万枚、販売額6億1153万円と、前年同期の7、8割程度。今年も西南部は厳しい状況で、大浦支所では3度の入札に1度も出品できず、たら支所も3回目の入札への出品を見送ったほどだ。 県有明水産振興センターなどによると、今季の不作の原因は、網張り前から続く赤潮と、極端な少雨による栄養塩不足だという。 栄養塩を食べ尽くす「ユーカンピア」「スケレトネマ」 栄養塩不足はノリの生育に大… この記事は有料記事です。残り2108文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
運営者不明の「破産者マップ」を刑事告発 個人情報保護委として初
政府の個人情報保護委員会は11日、破産者の名前と住所を地図上に表示する「破産者マップ」と呼ばれるウェブサイトの運営者が個人情報保護法に違反しているとして、警視庁に刑事告発したと発表した。保護委による刑事告発は初めて。個人情報の利用によって、「人格的、財産的差別が誘発されるおそれがある」と指摘した。 ただ、このサイトは外国にあるサーバー経由で運営されており、運営者は特定できていない。保護委は昨年、サーバーを提供する米クラウドフレア社に任意で協力を求めたが、サイトの閉鎖には至らなかった。 このサイトは、破産者の名前と住所をグーグルマップ上に表示する。情報を削除するのに暗号資産で12万円分の支払いも要求している。破産者の情報は官報で公表されているが、それをデータベース化して公開する行為は、本人の同意を得ずに個人情報を第三者に提供することを禁じた個人情報保護法違反にあたると保護委は指摘している。 保護委は昨年3月にサイトを… この記事は有料記事です。残り96文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道内、大雪から一転して気温上昇へ 雪崩、落雪に注意
中野龍三2023年1月11日 20時00分 石狩・後志地方で大雪となった北海道内。今後数日は一転して気温の上昇が見込まれることから、道は11日、関係機関と雪害対策連絡部会議を開いた。雪崩や落雪の危険があるとして注意を呼びかけている。 札幌管区気象台によると、9~10日の局地的な大雪で、札幌市南区の小金湯の24時間降雪量(10日午後6時まで)は観測史上1位に並ぶ62センチを記録した。 12日から14日にかけて、道内では気温が平年より高く、4月並みとなる所がある見込みだ。13日は渡島・檜山地方などで10度前後となるところもあるという。 気象台は「積雪の多い傾斜地では雪崩が発生しやすい状況になっている」とし、1月に大雪となった日本海側を中心に、屋根からの落雪や路面の悪化にも注意するよう呼びかけている。 道によると、昨年11~12月の道内の雪による死傷者は95人(うち死者5人)で、前年同時期の48人(うち死者2人)と比べ倍増している。除雪作業中の屋根やはしごからの転落が多く、事故防止にも注意が必要だ。(中野龍三) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会をめぐる昨秋以降の相談、返金求め集団交渉へ 弁護団
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害救済のため昨秋結成された「全国統一教会被害対策弁護団」は11日、これまでに相談を受け付けた被害の訴えについて、準備が整ったものから返金を求める交渉に入る考えを明らかにした。 同日開かれた法テラスと弁護団の連携協定締結の記者会見で、団長の村越進・元日本弁護士連合会長が「できるだけ早く第1弾の取りまとめを行い、損害請求の手続きに入る予定だ」と述べた。 弁護団によると、昨秋以降に寄せられた相談は数百件に上り、現時点で百数十件の分析検討を進めている。準備が整い次第、教団に対して全国規模の集団交渉を申し入れる方針だ。類似の勧誘方法で寄付や物品の購入をさせられたと主張することで、救済の幅を広げる狙いがある。 弁護団は昨年11月に結成… この記事は有料記事です。残り491文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大麻所持容疑の男、逮捕後に自宅から逃走 40分後に見つかる
西岡矩毅2023年1月11日 21時30分 福岡県警中央署は11日、大麻取締法違反(営利目的所持)の疑いで逮捕した男が逃走し、約40分後に緊急逮捕したと発表した。 署によると、逮捕したのは同県柳川市三橋町起田の自称自営業、島田尚容疑者(25)。 署員が11日午前9時前、島田容疑者宅に家宅捜索に入り、2階の部屋から電子計量器やガラス製の水パイプなど計6点を押収。約20分後に逮捕状を執行し、逮捕した。 逮捕後は手錠をかけず、留置場に収容するため着替えなどの準備をさせようとしたところ、島田容疑者が1階リビングの窓から裸足で逃走。約40分後、自宅から約100メートル先の畑で腹ばいになっている容疑者を署員が発見し、緊急逮捕した。 署はその後、逮捕状をあらためて請求した。 島田容疑者は「知人から大麻を見せられたが、買っていないので所持していない」と容疑を否認しているという。 古城彰義副署長は「動静確認などが徹底できていなかった。原因を究明し、再発防止に努める」と話した。(西岡矩毅) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警官2人、部下の服脱がせ写真撮影か 国体警備の慰労会で 栃木県警
2023年1月11日 22時32分 栃木県警の男性警察官2人が昨秋、県内であった国体の警備業務の慰労会を兼ねた飲み会で、数人の男性の部下の服を脱がせて写真を撮ったり、暴行を加えたりした疑いがあることが、11日、警察関係者への取材でわかった。 2人は30代の警部補と巡査部長で、地域部機動警察隊の所属。昨秋、宇都宮市の飲食店で開いた飲み会で部下1人のTシャツを引き裂き、別の店に移動した後に服を脱がせ、写真を撮った疑いがあるという。別の部下の頭を手やタンバリンで殴打したとの情報もあり、県警が詳しい状況を調べている。 飲み会は昨年10月1日~11日に栃木県で42年ぶりに開催された「いちご一会とちぎ国体」の警備の慰労会を兼ねたもので、夕方から午後10時半過ぎまで続いた。十数人が参加していたという。県警幹部は取材に「個別の事案の回答は差し控える」としている。 機動警察隊はパトカーで街中をパトロールする部隊で、国体では会場周辺の警備業務などを担っていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
消防団の父に憧れて消防士に…成人式直前の悲劇 福島の4人死亡事故
有料記事 斎藤徹 滝口信之 力丸祥子2023年1月11日 20時40分 福島県郡山市で、乗用車と衝突した軽乗用車が横転して炎上し、4人が死亡した事故で、4人の身元が判明した11日、郡山市大平町の事故現場には多くの人が花を手向けに訪れた。 県警によると、亡くなったのはいずれも近くに住む会社員の橋本貢さん(41)と妻でパート従業員の美和さん(39)、長男で郡山消防署員の啓吾さん(20)、長女で県立田村高校の1年生橋本華奈さん(16)。死因は美和さんが一酸化炭素中毒、ほかの3人が焼死だった。 啓吾さんと消防学校で同期の消防士男性(24)はニュースで悲報を知り、いてもたってもいられず現場に来たという。消防学校の訓練は厳しかったが、啓吾さんは同期に率先して声をかけ、引っ張っていく存在だった。「人を助けたい思いが強く志が高かった。これから活躍するという時にこんなことになり、どれだけ無念だったか」と話した。 消防士の同僚だった20代男性は事故現場に花を手向け、「啓吾は何事にも真面目で人付き合いもいい後輩だった。これからという時に……」と唇をかんだ。啓吾さんからは、消防団員だった貢さんに憧れて消防士になったと聞いていた。 ともに救助隊員になるのを夢に切磋琢磨(せっさたくま)したという男性は「熱かっただろう、助けてやれなくてごめんな」と語りかけた。 華奈さんと高校の同級生という女子生徒2人は現場に花を供え、涙が止まらなかった。クラスも部活も別だが共通の友人を通じて親しくなり、誕生会も開いてくれたという。2人は「優しくて明るくて、いつも笑顔で話しかけてくれて……」と言葉を詰まらせた。 貢さんと5年来の友人の男性… この記事は有料記事です。残り1374文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル