妊娠した馬の冬の運動不足解消や安産の効果などを狙って、北海道音更町の家畜改良センター十勝牧場で16日、「馬追い運動」が始まった。 この日は、妊娠馬52頭を含む農用馬計86頭が参加。馬に乗った職員が30頭ほどに分かれた群れを追い、1周800メートルの走路を2、3周した。体重が1トン前後に達した妊娠馬は、ドドドという音とともに、新雪の積もった走路を、雪煙を巻き上げながら駆け抜けた。 会場には写真愛好家たちも集… この記事は有料記事です。残り144文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トップスターへ第一歩の朝に激震 大和悠河さんの罪悪感消した初舞台
この拍手をずっと忘れないでいよう。 1995年3月31日。タカラジェンヌとして初めて宝塚大劇場の舞台に立った日。 のちに宙組トップスターになる大和悠河(やまと・ゆうが)さんが見た光景は、その後の舞台人生を支える根っこになった。 宝塚歌劇団では毎年春に始まる公演のショーで、音楽学校を卒業したばかりの新入生が初舞台を踏む。一列に並び、ラインダンスを披露する。エネルギーいっぱいに、未来への希望を感じさせながら。 大和さんら81期生41人にとっても、何の不安もない、祝福に満ちた舞台になるはずだった。73日前の、あの地震がなければ――。 子どもの頃からの夢、「命がけの試験」 宝塚歌劇団の81期生41人が音楽学校の卒業試験に臨む日、阪神・淡路大震災が起きました。初舞台を踏むまでの74日間の記憶、その後の足跡を、5人の言葉でたどります。 宝塚の男役。それは子どもの… この記事は有料記事です。残り2822文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【更新中】阪神・淡路大震災28年 犠牲者悼み発生時刻に祈り捧げる
阪神・淡路大震災の発生から28年を迎えました。犠牲者を悼み、被災地の復興を願う関係者の言葉などをタイムラインでお届けします。 ■■■1月17日■■■ 5:46 発生時刻に祈り捧げる 神戸市中央区の東遊園地で「1・17のつどい」が開かれた。訪れた人たちは「1995 むすぶ 1・17」の形に並べた灯籠(とうろう)に一つずつ火をともし、地震発生時刻の午前5時46分に1分間黙禱(もくとう)した。 震災で長女の上野志乃さん(当時20歳)を亡くした父・政志さん(75)=兵庫県佐用町=が追悼の言葉を語った。「今も、志乃の足に触れた時の氷より冷たいという感触を鮮明なまでに覚えている。多くの災害から学ぶ教訓を生きている人間で生かす必要がある」 ■■■1月16日■■■ 17:46 武庫川に「生」の文字浮かび黙禱 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災の発生から、17日で28年になる。17日は各地で早朝から追悼行事が開かれる。一部の会場では16日夕、先立って光がともされた。 兵庫県宝塚市の武庫川の中州では、街と人の心の再生を願って作られた「生」の字の石積みのオブジェがライトアップされた。市内在住の現代美術家、大野良平さんが2005年に制作し、増水で流失するたびに市民らと作り直してきた。現在のものは12代目。地震発生時刻の12時間前にあたる16日午後5時46分、市民らが黙禱(もくとう)を捧げた。 神戸市中央区の東遊園地でも、「むすぶ」という文字に並べた約4千本の灯籠(とうろう)を前に、集まった市民らが黙禱した。昨年は新型コロナなどの影響で灯籠の数を減らしていたが、今年は規模を戻した。 神戸市の市民団体によると、兵庫県内で17日前後に民間団体が予定する追悼行事は42件あるという。 ■■■1995年1月17日■■■ 05:46 震度7の激震 死者6434人、住宅約25万棟が全半壊 阪神・淡路大震災は17日で発生から28年となる。 阪神・淡路大震災は、1995年1月17日午前5時46分に発生。戦後初の大都市直下型地震だった。震源は兵庫県の淡路島北部で、マグニチュードは7・3。神戸市をはじめ県内の4市と淡路島で、史上初めて震度7を記録した。 人的被害は死者6434人、行方不明者3人、負傷者4万3792人。全半壊した住宅は約25万棟にのぼる。その後も国内で甚大な被害をもたらす災害が続発し、「大災害時代」の始まりとも言われた。 防災・復興対策が見直され、さまざまな仕組みがつくられていく契機となった災害でもあった。 発生から1年間で延べ約138万人のボランティアが活動。95年は「ボランティア元年」と言われた。ボランティア活動を後押しする特定非営利活動促進法(NPO法)のほか、耐震改修促進法ができ、国や自治体は住宅の耐震化を進めてきた。住宅再建に支援金を給付する被災者生活再建支援法もこの震災がきっかけで制定された。 17日は地震発生時刻の午前5時46分に、神戸市中央区の公園「東遊園地」をはじめ、各地で黙禱(もくとう)が行われる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
1歳児、71カ所のエアガンの傷と31カ所の骨折跡 父親は無罪主張
福岡県田川市の自宅で1歳4カ月の三男にエアソフトガンを撃ってけがをさせたうえ、低栄養状態のまま治療を受けさせずに死なせたとして、傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われている、父親の常慶(じょうけい)雅則被告(27)の裁判員裁判が16日、福岡地裁で始まった。常慶被告は「違います」と起訴内容を否認した。 起訴状などによると、常慶被告は妻の藍受刑者(27)=保護責任者遺棄致死罪で懲役8年が確定=と共謀。2018年10月下旬までに、三男の唯雅(ゆいが)ちゃんが重度の低栄養状態に陥っているのを認識しながら、医療機関に連れて行かず、自宅に放置して同年12月1日に死亡させたとされる。また、同年11月下旬ごろには、ライフル型のエアガンでプラスチックの弾数十発を発射し、唯雅ちゃんの全身に命中させてけがをさせたなどとされる。 検察側は冒頭陳述で、唯雅ちゃんが死亡の2カ月ほど前から、肺感染症で高熱を出し、やせ細っていたことから、常慶被告は保護が必要な状態だと認識できていたと主張。「動くのもままならない被害者にエアガンを撃ち込んだ」と述べた。証拠調べでは、唯雅ちゃんの体にエアガンで撃たれたとみられる傷が71カ所あり、腕や足、肋骨(ろっこつ)などに31カ所の骨折の跡があったとする診断結果も示した。 弁護側は、常慶被告は保護の必要があると認識しておらず、エアガンで撃ったことを否定。無罪を主張した。 この日は、常慶被告の自宅か… この記事は有料記事です。残り162文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
徴用工問題、韓国の「解決策」を日本の支援者が「被害者不在」と批判
日韓間の懸案である徴用工問題をめぐって、韓国人元徴用工らの訴訟を日本で支援してきた市民団体関係者らが16日、国会内で記者会見した。尹錫悦(ユンソンニョル)政権が検討している、韓国の財団が日本企業の賠償を肩代わりする「解決策」について「被害者を置き去りにした『解決』は禍根を残す」と批判する声明を発表した。 尹政権は戦時中に日本に動員された朝鮮人の労働について、2018年の韓国大法院(最高裁)判決で確定した日本企業の賠償分の支払いを韓国の財団が肩代わりする解決策を準備している。 声明では「強制労働の事実と(日本企業の)不法行為責任が認定され、(韓国大法院)判決が確定した」と強調。「被告企業が謝りもせず、償いとして1円も出さないのでは解決と呼べない」と批判した。原告の元徴用工らが「解決案に納得していない」と指摘し、日本政府と企業に対し「被害者の思いを真摯(しんし)に受け止め、被害者が納得できる解決案を示す」よう求めた。 声明は中沢けい・法政大教授や外村大・東京大教授らが呼びかけ、弁護士や研究者ら94人が賛同した。中沢教授は「徴用工自体は過去の話だが、謝罪するかどうかは現在の問題。いま謝ることで、日韓間を対等なよい関係に築き直そうということです」と述べた。(編集委員・北野隆一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発立地の刈羽村に漂う不信感 東電は信頼回復にあの手この手
原発回帰にかじを切った政府が夏以降の再稼働をめざす東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)の地元・刈羽村を歩くと、再稼働への期待と、拭えない東電への不信感がない交ぜになっていた。 海沿いに立つ原発から国道を隔ててすぐ向かいに、「ぴあパークとうりんぼ」はある。照明設備と観客席を備えた緑鮮やかなサッカー場が広がり、開放的なデザインの建物には露天風呂付きの温浴施設や宿泊施設が入る。福島第一原発事故後の2012年10月、東電からの寄付40億円を使って村がオープンさせた。 2面あるサッカー場は20年度、人工芝が張り替えられ、熱中症対策に散水設備が導入された。村が投じた3・1億円の主な財源は、原発の立地自治体へ交付される「電源立地地域対策交付金」(電源交付金)だ。 村は、財政の豊かさを示す「財政力指数」が県内トップ。数少ない地方交付税の不交付団体でもある。21年度は一般会計の歳入約71億円のうち、電源交付金や固定資産税など原発関連が6割以上を占めた。 福島第一原発の事故後から続く運転停止は10年を超える。動いていなくても「原発マネー」で潤う村を横目に、原発近くの飲食店の男性店主はため息をつく。午後7時すぎなのに店内はがらんとしている。 原発が稼働中は、東電の青色… この記事は有料記事です。残り729文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東電社長、柏崎刈羽の首長を3年ぶりに新春訪問 再稼働には触れず
東京電力の小早川智明社長は16日、政府が再稼働を目指す柏崎刈羽原発の地元、新潟県柏崎市と刈羽村の両首長を年始のあいさつのため訪れた。テロ対策の不備を受けた原子力規制委員会の追加検査が春にも終了し、再稼働へ準備が本格化する可能性もあるなか、慎重な発言に終始した。 年始のあいさつはコロナ禍前の2020年以来3年ぶり。岸田文雄首相が今夏以降の再稼働方針を示すなど、原発推進への政策転換を昨年末に正式に決めてからは初の訪問となった。 小早川社長は桜井雅浩市長との面会で、テロ対策の不備の再発防止に関し「一つひとつの積み重ねによって、地元の皆さまに安心、信頼をいただけるような状況をつくれるのではないかと考えている」と述べるにとどめるなど、再稼働に言及することはなかった。桜井市長は「再稼働は喫緊の課題で、日本にとって非常に重要なことだ」とし、安全対策の徹底を求めた。 同原発では再稼働に必要な主… この記事は有料記事です。残り224文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いやー」「やめて」と叫び声 博多駅前で女性死亡、刃物持ち逃走か
2023年1月16日 21時16分 16日午後6時15分ごろ、福岡市博多区博多駅前2丁目の路上で、「女性が刺され、仰向けに倒れている」と福岡県警に通報があった。目撃者によると、男が女性に馬乗りになっていたという。女性は病院に搬送されたが、まもなく死亡した。 現場はJR博多駅の博多口の目の前で、オフィスビルやホテルなどが並ぶ大博通り沿い。通行人や車の通りが多く、捜査員らが調べる様子を通りかかった人たちが不安そうに見つめていた。 現場近くのコンビニエンスストア横の路上には、血痕のようなものも見え、ビニール傘やタオルのようなものも残されていた。 事件発生当時、近くを通りかかったという女性は「『いやー』『やめて』という女性の叫び声が聞こえた」と振り返った。 現場近くで働く60代女性によると、「早く警察を呼んで」と叫ぶ男性の声が聞こえたという。目撃したという男性によると、博多駅方面に逃げたという。 県警によると、男は包丁のような刃物を所持し、30~50歳代で、黒色の上着を着ていたという。現場に刃物はなく、男は刃物を持って逃げているとみられる。県警は殺人容疑で男の行方を追っている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察官に発砲された男は失血死、3カ所に銃弾 窃盗容疑で指名手配中
大阪府八尾市で13日、警察官が盗難車に発砲し、運転手の男が死亡した事件で、大阪府警は16日、運転していた住居、職業不詳の石橋健太容疑者(41)の右脇腹など3カ所に銃弾が当たり、死因は失血死だったと発表した。府内などで発生した窃盗事件に関与したとして、府警が昨年12月28日に窃盗容疑で指名手配していたという。 捜査関係者によると、石橋容… この記事は有料記事です。残り346文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
阪神大震災を機にできたNPO、半数超「活動資金」「人手不足」課題
「ボランティア元年」と呼ばれた阪神・淡路大震災をきっかけに特定非営利活動促進法(NPO法)が成立して今年3月で25年。震災を機に設立されたNPO法人などに朝日新聞がアンケートしたところ、回答した51団体の半数超が世代交代が思うように進んでいなかった。活動資金が不足し、新たな人材を確保しにくい状況が浮かんだ。 アンケートは、震災を機に被災者支援を目的にして設立されたり、被災地で活動したりしたNPO法人や任意団体など計77団体を対象とした。 回答した51団体のスタッフ数は1~101人と幅広く、10~19人が18団体で最も多い。大半は兵庫県内に拠点を置く。震災直後は避難所や仮設住宅の訪問などを担い、復興に伴って福祉サービスなど「平時」の活動に移行した団体が多い。 現在の課題(複数回答)を尋ねると、半数超の団体が「活動資金」「人手不足」を選び、4割超が「世代交代」を挙げた。 進まぬ世代交代「このままでは将来ない」 世代交代については、半数超の計27団体が「進んでいない」「どちらかというと進んでいない」とし、「進んでいる」「どちらかというと進んでいる」の計24団体を上回った。 背景に浮かぶのは資金不足だ。高齢者や女性を支援する団体は「人材確保のため給与を上げたいがままならない」。地域の交流の場をつくる団体は「若手を採用したいが収益事業が少なく、世間並みの給料を払うことができない」と答えた。 世代交代が進まないことについて、高齢者支援に関わる団体は「ニーズは年々増加しているが、スタッフ不足と高齢化で応えきれていない」。災害時の支援計画づくりをサポートする団体は「若手の人材が乏しい。このままでは将来はない」とした。 「活動の歴史やノウハウを短期間で伝えにくい」「事業精神の継承が危惧される」など、震災当時からの理念や思いを共有する難しさも浮かんだ。 一方、世代交代が進んでいる… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル