宮野拓也2023年1月21日 18時53分 週明けはこの冬一番となる寒気の到来により、全国的に厳しい寒さの日が続きそうだ。気象庁は広い範囲で警報級の大雪、暴風雪、高波となる可能性があるとして注意を呼びかけている。 24日は、低気圧が発達しながらオホーツク海付近と日本の東に進み、日本の上空にこの冬一番の寒気が流れ込む。26日にかけて日本付近は強い冬型の気圧配置となり、北日本から西日本の日本海側を中心に荒れた天気や大雪となる見込みだ。24、25の両日は、東北地方から関東甲信、東海、近畿、九州北部地方などの広い範囲で、警報級の大雪となる可能性がある。名古屋地方気象台は、東海地方では平地でも積雪の恐れがあるとしている。 また、26日にかけて、東京や大阪、鹿児島などで最低気温が零下の冷え込みとなる見通し。 一方、23日は東日本の太平洋側で降雪の可能性があり、東京都心で降れば初雪となる。東京の初雪は平年は1月3日。今季は今のところ2000年以降では07年3月16日に次ぐ遅さとなっている。(宮野拓也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「キハ40形を呼んだ男」が振り返る1年 その忘れられない光景とは
【動画】北条鉄道キハ40形の見どころを現役運転士が解説 兵庫県加西市などを走るローカル鉄道、北条鉄道に旧国鉄型車両の「キハ40形」がやってきて1年――。 クリーム色に青地の線、JR五能線時代のデザインで走る姿は多くの鉄道ファンを魅了している。 「キハを呼んだ男」 北条鉄道には市の広報紙でそう紹介される現役運転士がいる。 車両の導入に関わった運転士、坂江大宗さん(26)に、キハ40形が走るまでの舞台裏や今後の展望を聞いてみた。 2020年11月27日。 雪がハラハラと舞う日に、坂江さんは上司と共に秋田市にあるJR東日本の秋田総合車両センターを訪れた。購入を検討していたキハ40形と同じタイプの車両が留め置かれていて、その車両を確認するための訪問だった。 案内されて歩いていった車両センターの隅の方で周りにはさびが目立つ車両も多い中、キハ40形がポツンと置かれていた。まだきれいな状態のままで、すぐにキハ40形だとわかった。初めての対面だった。 「写真でしか見たことのない有名人を見た時のような感じでした。あ、本物や、と」 これまでも車両を探し続けてきた坂江さん。条件にあうタイプの車両と出会う機会はそうそうないことだとわかっていた。 「このチャンスを逃すと次はいつになるのか」 購入の許可が下りるのかどうか、不安もあったがこの車両しかない。何としても連れて帰りたい。そんな思いを強くしたという。 北条鉄道は、元々3両の気動車を所有していた。1日に1両が単線を往復し、次の日は違う車両が往復。また次の日は違う車両と、その繰り返しで運行していた。 運行本数を増やして、通勤客らの利便性を高めたい。 そのために、路線の中間にある法華口駅で車両の行き違いができる設備(線路)をつくることになった。2両を同時に走らせることで、これまで1時間に1本だった本数を30分間に1本走らせることができるように。 でも一つ問題があった。 今ある3両のままだと、故障や長期検査などがあったとき、予備の車両がなくなってしまう。不測の事態があった場合、走らせる車両が無くなってしまい、結局、乗客に迷惑をかけることになる。 もう1両、車両が欲しい。 予算の中で可能な条件だったのが、JR東日本が所有する中古車両「キハ40形」だった。 当初は、古い車両であることを不安視する声もあった。しかし、最終的には、加西市も補正予算を組み、キハ40形を北条鉄道に迎え入れることが決まった。募集したクラウドファンディングでも、改造などに向けた資金が想定以上に集まった。 21年12月11日の深夜。その年の3月に五能線の運行を終えたキハ40形が、クレーンでつり下げられ、北条鉄道の線路に初めて乗った。車庫に入ったキハ40形を見たとき、「やっと来た」という思いと「これで仕事がいったん落ち着いた」という安心感が坂江さんの心に湧いてきた。 キハ40形は、北条鉄道が運行している富士重工業製の軽快気動車フラワ2000形と違い、運転席の位置が高い。車両自体も重い。 「運転の感覚が全部違うんで、悩みました」 背が高い分、横揺れが大きく、車両が重たい分、加速には時間がかかる。ブレーキをかけるためのハンドル動作や構造自体も違う。同僚の運転士たちとデータ測定のための試験走行も兼ねて夜な夜な終電後の線路でキハ40形を走らせてブレーキ動作などを練習し、体にその感覚を覚え込ませた。 坂江さんにとって忘れられない光景がある。 正式な運行が始まる2週間ほど前に、イベント用の列車として臨時運行することになった。北条鉄道の線路を初めて、日中にキハ40形が走る。 翌年2月末の寒い日だった。同僚と一緒に運転席に乗り込んだ坂江さんは、出発地の北条町駅構内を出てすぐ目に飛び込んできた光景に、驚いた。 今まで見たことのない数の鉄道ファンがキハ40形にカメラを向け、そして沿線の人たちまでもが集まって手を振っていた。 臨時運行のため、走る時間は公式には発表されていない。それでも寒い中、待ってくれていた。こんなに期待されていたんだと驚いた。 「お客さんのことを思って色々と仕事せなあかんなって思いました」 あの日から、もうすぐ1年。 キハ40形のことをもっと知ろうと、40年ほど前の教科書を見ながら坂江さんは変速機や配管のことなどの勉強を続けている。日々の点検も、他の車両にも増して特に細部までこだわってメンテナンスする。 いつかは走れなくなる日が来ることもわかっている。だが、その日まで「日常を大切にしたい」と坂江さんは思う。 「普通に何事もなく走ってくれたら。個人的にはいつまでも走らせたいですね」(白井伸洋) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ネット上の「ゲーム的政治運動」 女性支援団体への攻撃にみる危うさ
藤田直哉のネット方面見聞録 ネットはいまや、現実の社会や政治に影響を及ぼしています。私たちに重大な意味を持つネット上の現象を中心に、文芸評論家の藤田直哉さんが論評する連載です。 虐待や性被害などに遭った女性を支援する一般社団法人Colaboが、暇空茜(ひまそらあかね)というハンドルネームの人物によってネット上で攻撃を扇動されている。この事件は、現代日本における「ゲーム的政治」の大きな分水嶺(ぶんすいれい)になるかもしれない。 暇空は、Colaboの東京都からの委託事業などについて、「補助金の不正受給、生活保護不正受給、未成年誘拐あたりは普通に問題」と、YouTubeなどで拡散した。それを信じた多くの人々が、ネット上で非難を繰り広げている。背景には、「萌(も)え」的なイラストが性差別や性搾取を助長するのではないかと問題提起してきたフェミニストたちと、それに反発する「“表現の自由”戦士」と呼ばれる人たちの対立がある。 Colabo側は昨年11月、デマや誹謗(ひぼう)中傷を繰り返したとして損害賠償を求め暇空を提訴。一方、暇空による住民監査請求は昨年末、都監査委員によってほとんどの指摘が「妥当でない」と結論が出た。ただし、一部の精算には「不当な点がある」として都に再調査を勧告した。どちらの言い分が100%正しいとも言い切れないようだ。 注目すべきは、暇空らのゲー… この記事は有料記事です。残り764文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
春夏秋冬、西行法師が褒めた滝 冬はアイスクライミングの舞台に変身
有料記事 文・西崎啓太朗 写真・伊藤進之介2023年1月21日 15時00分 「四度(よど)の滝」と呼ばれる名瀑(めいばく)がある。春の緑。夏の涼。秋の紅葉。一度ずつ訪れなければ、真の趣は味わえないと西行法師が語ったと伝わる。冬の今、滝はどんな姿を見せているのか。 きりっとした空気が漂う。岩肌一面に氷が張り付き、アルプスの氷河のような絶景が、そこにあった。 1月上旬、日本三名瀑(めいばく)の一つに数えられる茨城県大子(だいご)町の袋田の滝は3割ほど凍結した。最低気温が零下7度前後の日が数日続いていた。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。1月29日(日)締め切り 凍った滝のことを「氷瀑」と… この記事は有料記事です。残り1186文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「苦悩と生きる意味は…」 全盲ろうの東大教授が映画で伝えたいこと
「もう聞こえへん」 18歳の智(さとし)は母にぽつりと言う。3歳で右目、9歳で左目の視力を失い、そして、今度は耳が聞こえなくなった。 「え?」と聞き返した母は、点字盤と紙を取り出し、点字を打つ――。 障害学が専門で、全盲ろうの東京大学教授、福島智さん(60)。その幼少期から青年期の実話に基づき、母の視点を軸に描いた映画「桜色の風が咲く」が全国で公開されている。 映画化のきっかけは、2018年、松本准平監督(38)が、自身の別の映画作品についての座談会で福島さんと出会ったことだった。 松本監督は、福島さんの深い洞察力と鋭い感性に衝撃を受けたといい、福島さんの母、令子さん(89)の著書「さとしわかるか」を読んだ。当時、まだ息子が幼かった松本監督は、目と耳の機能が徐々に失われていく我が子の痛みを支えることしかできない母・令子さんの苦しみに共鳴した。母親を主人公にすることで、主題を「智だけの苦しみ」ではなく、「誰もが持っている苦しみ」へと広げ、障害のある人に距離を感じている人もより一層、「智」の近くに行けると思ったという。 映画化の申し出を受けた令子さんは快諾。福島さんも、令子さんの意思を尊重した。 ただ、二つの条件を提示した… この記事は有料記事です。残り2613文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Mike Trout hopes for WBC battle against Angels teammate Shohei Ohtani
LOS ANGELES – Having watched him pitch to a 15-9 record and a 2.33 ERA in 2022, Mike Trout is excited about the prospect of battling Los Angeles Angels teammate Shohei Ohtani at the World Baseball Classic, the three-time American League MVP said Friday. Trout was one of the first […]
厳冬と光がつくる幻想の美 秩父「あしがくぼの氷柱」
山本裕之2023年1月21日 12時00分 埼玉県西部、秩父地方の横瀬(よこぜ)町芦ケ久保で「あしがくぼの氷柱(ひょうちゅう)」が開催されている。変化するLED照明に浮かび上がる幻想的な光景が、訪れた人たちを魅了している。 氷柱は、上流にある沢の水をスプリンクラーやホースで斜面や木々に散水し、明け方の冷え込みを利用して、徐々に大きくする。今年は1月中旬から暖かい日が続き、現在のところ例年より小さめだという。 主催する横瀬町観光協会によると、最終日の2月23日までに約8万人が訪れる見込みだ。同協会の金子るみさん(49)は「昨年の12月7日から散水を開始しました。今は氷柱が小さいですが、これからの寒波を利用し、大きくしていきたいです。厳冬期の寒さと光がつくる、この時期しかない光景を楽しんでください」と話す。 ライトアップは金、土、日曜日と祝日に行われる。新型コロナウイルスの感染対策で、土、日曜日と祝日の夜間は、インターネットからの事前予約が必要。詳細は町の観光ホームページ(https://www.yokoze.org/hyouchuu/)。(山本裕之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
桃太郎どこが日本一…まさかあのお菓子の宣伝塔? 発祥の地で探った
日本一の、ももたろぉ~。とは耳になじんだフレーズだけれども、何が、どう日本一なのだろう。本腰を入れて調べてみると、あの商品の宣伝塔に思えてきたり、あの戦争の痕跡が見えてきたり……。 9日、全国高校サッカー選手権大会で岡山学芸館が初優勝を果たした。凱旋した高原良明監督は言った。「日本一の桃太郎の県に日本一を持ち帰ることができて本当に誇りです」 誰が桃太郎を日本一と決めたのか。岡山県立美術館が所蔵する江戸時代の『桃太郎絵巻』に手がかりを探した。 老夫婦が川で拾った小さな緑色の桃を食べて若返り、男の子を授かるという「回春型」の物語だった。桃太郎は犬、猿、キジを連れている着物姿。「日本一」と書かれた旗指し物は背負っていない。学芸員の森田詩織さんは語った。 「俺は日本一」と名乗った桃太郎がいたり、鬼を更生させた桃太郎がいたり、真珠湾を攻撃する桃太郎がいたり……。記者が桃太郎の真相を探ります。 「この頃の桃太郎は、日本一… この記事は有料記事です。残り1392文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
本当に産んだのかな… 「感染防止」で母乳廃棄、赤ちゃんは動画の中
「発熱した。コロナかも」 同居の両親から連絡があったのは、出産予定日の6日前。2022年1月31日の午後だった。 東京都内に住む会社員、伊藤睦美さん(39)は頭が真っ白になった。 「なんで今なの?」 17年に長女を出産したときは総合病院で産んだ。21年春、次女の妊娠がわかり、「コロナ下でも立ち会い出産ができる施設」を検索して助産院に行き着いた。 自然なお産ができるようにと、出勤前の早朝ウォーキングや甘い物断ちで、健康な体をつくった。 新型コロナの予防接種も2回受け、常にマスクを着用。産休に入ってからは、人混みには出かけないように気をつけていた。 それなのに……。コロナ陽性の妊婦は、医療従事者の感染を防ぐため、帝王切開で出産し、子どもはすぐに別室管理となる。そう聞いていた。 翌2月1日、両親は抗原検査で陽性が判明。睦美さんものどの痛みが出始めた。睦美さんは病院でPCR検査を受けた。 出産予定日前日の「PCR陽性」 2日と3日は37~38度台の発熱があったが、4日には平熱に戻った。同日夕、PCR検査の結果が届いた。陽性だった。 区の保健センターから電話があり、「陽性なら即入院になります」と言われた。 睦美さんは粘った。「症状も… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コカイン207個、3700万円相当飲み込み密輸疑い 2人を逮捕
近藤咲子2023年1月21日 9時12分 コカイン約1・9キロ(末端価格約3700万円)を飲み込んで密輸入しようとしたとして、千葉県警薬物銃器対策課は、いずれもギリシャ国籍で自称警備員アルメニス・フィボス・セオドロス容疑者(21)と自称コンピューターエンジニアのビチカス・アハナシオ容疑者(28)を麻薬及び向精神薬取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで逮捕・送検し、20日に発表した。いずれも容疑を認めているという。 同課によると、両容疑者は12日、ビニールで小分けしたコカイン計207個を飲み込んで体内に隠し、成田空港から密輸入しようとした疑いがある。来日目的が京都での観光だったにもかかわらず荷物が少ないのを税関職員が不審に思い、X線検査して発見した。(近藤咲子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル